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28話 解決(シルル)
しおりを挟むちょっと待て、何故リリアンナが閉じ込められている?
そもそも何でジュリアスと一緒に居たんだ?
「二人とも無事でした。今ジュリアスとラースがリリアンナ嬢を寮まで送り届けています 」
エルヴィンがセフィアの後を付け加えた。
「そうか、無事で良かった 」
ほっとしたけど、分からない事がいっぱいだ。
「シルル様、申し訳ございません。これは私の友達の仕業だと思います 」
セイラが俺に向き直って頭を下げる。
「どういう事だ?」
「私が以前、リリアンナ様をシルル様以外の誰かと閉じ込めたら面白いことになるかもねって話してしまったんです。それを聞いていた子達の仕業だわ・・・」
俺はセイラが自分の妹だと知ってしまったから、セイラが何をしたかったのか、今なら理解出来る。昨日までの俺ならセイラを怒鳴りつけていたかもしれないな・・・そう思いながら、何も言わずにセイラから背を向ける。
「それで、何でお前達はジュリアスとリリアンナが閉じ込められているのが分かったんだ? 」
そっちの方が気になる。
俺はなにも聞いてなかった。
「それは、ジュリアスがリリアンナ嬢に何かあるかもしれないって気がついたんです 」
「どういう事? 」
「セイラ嬢が虐められていると言う噂に、セイラ嬢の取り巻きがリリアンナ嬢に対して悪意を持っている。リリアンナ嬢が危ないかもしれないと、それで、ジュリアスがリリアンナ嬢を出来るだけ俺達で守ろうって言い出して、俺達が巻き込まれることも考えて、もし俺たちの誰かに異変があったら校舎を探そうって、ジュリアスはそこまで考えていました 。だから、すぐに行動に移せたんです。まさか、本当にこんな事が起こるとは思いませんでしたけどね 」
セフィアの説明に、俺は何でそこまで思い至らなかったのかと、自分を貶し、ジュリアスの考えの深さに感心した。
「そうか、ジュリアスはそこまで考えてたのか 」
「自分まで巻き込まれるのは想定外だったみたいですけど、リリアンナ嬢一人で閉じ込められる事にならなくて良かったって言ってましたよ 」
エルヴィンの言葉を聞いてジュリアスに感謝した。リリアンナを守ってくれて、助けてくれてありがとう。
「で、きっかけを作ったセイラ嬢ですが・・・どうなさいます? 」
セフィアが鋭い目付きでセイラを見る。
確かに、このままにする訳には行かないんだけど、中身は俺の妹だって分かってしまった。
「ここにセイラ嬢を呼び出して話してたのはその事なんだよ、話をして、セイラ嬢も反省している。今後俺達に関わることは無いだろう。今後は俺たちが監視をしていればいい。それで今回は許してやろうと思う 」
「シルル様!本当にそれでいいのですか? 」
セイラが慌てて俺の判断に対する確認をする。
これは・・・俺の案に乗ってるな。
「うん、但し、今後もしもう1度リリアンナを傷つけるような事があったら、その時は覚悟してもらうよ 」
みんなの手前、おれは鋭い眼差しをセイラに向ける。
「はい、肝に銘じます。この度の事、本当に申し訳ありませんでした 」
セイラが深々と頭を下げたのを見て、セフィアが嘆息する。
「まったく、シルル様は本当にお優しい 」
「でも、そんなシルル様だからこそ、ついて行こうと思うし、御守りしたいと思うんですよね 」
カイがにっこり微笑んで付け加えると、二人も頷く。
俺には頼もしい五人の友達がいる。その事が誇らしく、嬉しくもある。
「ありがとう 」
俺は頼もしい友達に向かって心からの笑顔で答えた。
その日はそれで解散となったけど、閉じ込められていたというリリアンナの事が心配だった。
直ぐに会いに行きたかったけど、日が暮れてから女子寮を尋ねるのは王子としてマナーに反する行為なので、ぐっと堪えた。その代わり、戻ってきたジュリアスに話を聞く事にした。
「ジュリアス、リリアンナを助けてくれてありがとう、話は聞いたよ、君は凄いな 」
「とんでもない! 未然に防がなければいけなかったのに、マヌケにも一緒に閉じ込められてしまいました 」
ジュリアスは本当に自分が失敗したと思っているようで、珍しく照れ笑いを浮かべながら謙遜する。
「いや、ジュリアスが気付いて事前に手を打ってくれてなかったら、探し始めるのにもっと時間が掛かっていたのは間違いない。俺の代わりにリリアンナを見ていてくれてありがとう 」
「俺は俺に出来ることをしたまでですよ、俺もリリアンナ嬢と二人きりで役得でしたし 」
嬉しそうに笑うジュリアス、ちょっと待て! リリアンナと二人きり?
もちろん二人で閉じ込められていたと聞いたのだからそれは理解していた。
だけど、ジュリアスと二人きり??
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