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番外編 レティシア
10話 これからもずっと・・・
しおりを挟む周りがザワザワと私達を見る中、ギルが一番注目されている。
「魔法? 」
「魔法なんて、物語の中の話じゃないのか? 」
「信じられない・・・」
みんながギルの事を口々に話す。
本当に、魔法なんて実際見ないと信じられないよね・・・
「ギル、みんな疑ってるから、なんか分かりやすいの見せてあげてくれるかな? 」
クラウス様の言葉に、ギルがクラウス様を見る。
「コイツらをどうにかしていいなら・・・」
そう言ってジョセフ達を見る。
「殺さない程度にね」
そう言われてジョセフはヒッと短く息をした。
「王子である隊長から許可が出たので・・・レティシアを苦しめた報い、辱めようとした報い、受けてもらうぞ」
ギルはそう言うと、ジョセフと、リオさん達に捕まってる3人を睨みつけた。
何だかとっても怒っていたみたい・・・
そして、手を上にかざして何かを呟いたと思ったら、4人の頭上に炎の玉が浮いていた。
それを見た周りの人達からざわめきと悲鳴が起こる。
「や、辞めてくれ! 」
ジョセフは逃げたいんだろうけど、四方をギルの囲い魔法で包囲されてるので逃げられないみたい。
徐々に自分上に落ちてくる炎の玉を見て、4人が悲鳴をあげる。
「ひーーっ!!辞めて!!俺が悪かった! ごめんなさい! 謝る!謝るから止めてくれ!! 」
ジョセフはしゃがみこんで頭を手でガードしながら泣き叫んでいる。
「ギル・・・」
ちょっと可愛そうになってギルを見る。
それを見て、ギルが玉を消した。
「・・・本当は当ててやりたいけど、レティシアの前で酷いことをすると彼女が気に病む。自分を貶めた相手に対してもこの優しさ・・・彼女に感謝しろよ」
4人は炎が消えた事に安心してしゃがみ込んだ。
「自分達がやった事をみんなに説明してレティシアに謝れ! そこのお嬢さんも一緒にだ! 」
ギルに言われて、そっと身を隠していたサーヤ様がビクッと体を震わせて真っ青な顔で私を見た。
その後はみんなの前で自分たちのした事を白状して、私に平謝りしてくれた。
「アイツらはこれから貴族の間から落ちぶれていくだろうな」
「ああ、誰も相手しなくなるだろう」
クラウス様が用意した別の部屋に移ると、カルロス様とギルが話す。
「ちょっと可愛そうだけど・・・」
「レティシアを1年半以上苦しめたんだ。これくらいじゃ温い方だよ」
私の言葉に、クラウス様が私を見て言う。
「本当はすぐにでも助けてあげたかったけど、私達が出るとレティシアがまた辛い思いをすることになるかもしれないと思ったし、レティシアにも頼まれてしまったからね・・・レティシアを助ける役目はギルでないといけない。ギルが帰って来るのをずっと待ちわびてたんだよ」
そう言うクラウス様は少し悔しそうだった。
「クラウス様、カルロス様も・・・いつも気にかけてもらってありがとうございます」
私は改めて深くお辞儀をした。
「いや、ギルは4日前に帰ってたんだが、すぐに会いに行きたがるギルを抑えて今日まで我慢させてた。悪かった」
カルロス様はギルに頭を下げた。
「いえ、俺もレティシアを侮辱したヤツらを公開処刑出来て少し怒りが収まりました」
ギル、少しなんだ・・・
私の為に怒ってくれてありがとう。
3人は一緒になってくくっと笑い合っている。
私・・・僕も入れて4人、やっと揃うことが出来た。
懐かしいな・・・
「そういえば、ギルはクラウス様の部下じゃなくなるの? 」
私の質問に、クラウス様がにっこり微笑む。
「ああ、ギルにはこれまでなかった騎士団全体をまとめる役をしてもらって、騎士団全体に魔法を教えてもらおうと思ってね」
「まさか、2年で俺たちより強くなって帰ってくるとは思わなかったな」
カルロス様が肩をすくめながらギルを見る。
「必死で鍛えてもらって来ましたからね」
ギルは簡単そうに笑って言ってるけど、きっとめちゃくちゃ頑張ったんだろうな・・・私なんか全然適わなくなっちゃったんだな・・・そう思うと、何だか寂しい。
私も頑張ったけど、結局みんなに頼ってばかりだった。
「どうした? 」
私が黙り込んでいると、ギルが覗き込んできた。
「何でもない」
そう言って笑ったけど、ちゃんと笑えたか不安に思ってると、ギルがフッと笑う。
「俺が強くなりすぎて面白くないんだろ? 」
「な、・・・何で分かるの? 」
思ってた事を見破られて正直に言うと、ギルは笑いながら私を見る。
「あはは、やっぱりお前の負けん気は、変わらないな。姿はすっかりレディなのにな、大丈夫、魔法は俺が教えてやるから、きっとお前も使えるようになる。
そうしたらまた、クリスに会いに行こうな」
ギルは私が守られてばかりが嫌なのを分かってて、あえて私の実力を上げてから一緒に行こうと言ってくれる。
本当に、私の事をよく分かってくれてる。
「うん、ありがとう、ねぇギル、私、ギルの事大好きよ、ずっとずっと一緒に居てね」
私は笑顔でギルに微笑んだ。
ーーーー end ーーーー
最後はグダグダになってしまいましたが、ここまでお付き合いくださいました皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。
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