君はきれいだ、ずっと前から逃す気なんて無い

隣国への道のり

シエーリナは婚約破棄をしたい
でもよほどのことが無い限りこの婚約は受け入れられない
どうしょう、シエーリナの頭の中は不安がいっぱいだった
「そうだわ、留学して植物の研究がしたいといえばなんとかなるんじゃないかしら
」
そうも決まればお父様に相談だわ、
執事お父様のアポをとって頂戴
はい、かしこまりました
お父様、なんだね、シェーリナ今日も可愛いな
「私、留学して植物の勉強がしたいのです。」
なんだと、それは難しいお願いではないのか、お前は王子の婚約者であるし、第一王妃の教育もあるではないか。
「わたしは王子の婚約者を辞退したいのです、、」
何だと、バカを言うな、さすがの私でもそれは無理だ
伯爵は困った、王子が私の娘をないがしろにしているとは聞いていた
まさかここまでとは
娘の膝や手首には薄っすらとしたあざを隠すような
ほんとにばれないようにわからないように化粧が施してあった
「ごめんな、気づいてやれなくて」
なんのことでしょうか？父様
フェミーナは笑う
フェミーナは泣きそうなときほど、よく笑う
これは家族しかわからないフェミーナの癖だ。