トリップしたらイケ鬼にモテすぎて困っています!?

浮嶋 ひかり

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女中見習い 第3話

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「おっ!桃子ちゃん!もう働いてんのか。その格好も様になってるじゃねえか。」

「久慈さん!お疲れ様です!」


二番隊の若き隊長で、先日私の着物を買ってきてくれた爽やかイケメンの久慈さんがやってきた。人当たりもよく、歳も近いので話しやすい人だ。よく声もかけてくれる好青年である。

女中の人や花ちゃんもカッコいいと話しているのを聞いたことがある。きっと桜谷さんや神楽さんより、親しみやすいのも要因だろう。

「へぇー、今日は桃子ちゃんと対馬さんが作ってくれてんだな。どおりで食堂がいつになく盛り上がってるわけだ。」

「ふふ、はい、ごゆっくりどうぞ!」

「おう!ありがとよ。」

久慈さんは爽やかに髪を靡かせて席に着いた。どうやって手入れしたらあんなサラサラヘアになるんだろう。この世界にトリートメントなんて無さそうなのに、流石イケメンパワーだな。

そうこうして隊士さん達に、どんどんとお昼を手渡していく。

しかし、賑やかだった食堂も、やはりこの人が来ると食堂に緊張が走る。

「桃子ちゃん!大丈夫か?いじめられたりしてへんか?」

桜谷さんは食堂に入るなり、私の元へひょいと駆け寄ってくる。

「はい!皆さん、優しく教えてくださってます!ほら対馬隊長もいらっしゃいますよ。」

「な、なんやと!?」

「そういうことです!桜谷さんもどうぞ召し上がれ。」

厨房の奥にいた対馬さんは、桜谷さんに気を使い、頭を軽く下げながら出てきた。どうやら桜谷さんの方が上司にあたるようだ。

「対馬!お前も抜け駆けしよって!……ちゅうか、桃子ちゃんの作った飯は全部俺のや!それなのにお前ら全員勝手に食いよってからに!」

「ふふ、沢山ありますから、ね。落ち着いてください。」

桜谷さんがそんな我儘を言っていたら、他の隊士の人が食べにくくなってしまうが、愛嬌のある人でなんとも憎めない。普段は男らしいのに可愛いところもあって正直ギャップが最高だ。

桜谷さんはその後もブーブー言っていたが、食事を始めると、うまい!流石桃子ちゃんの飯や!と褒めちぎってくれた。ほとんど対馬隊長が作ってくれたんだけどね……。

お昼も過ぎようとしているが、神楽さんの姿が見えない。いつも忙しそうだし、ご飯も食べに来られないのかも。部屋まで持っていってあげようかな。



桜谷さんはどうやら忙しいらしく、名残惜しそうにしていたが、食事をしてすぐに仕事へ戻って行ってしまった。私は、対馬さんに許可を貰い、一人分の食事を持ち神楽さんの部屋へと向かった。

神楽さんの部屋は、副総長というだけあり、総長室の傍にある。食堂からはやや離れているため、私は綺麗に磨かれた廊下を急ぐ。冷めてしまったら美味しさが半減してしまう。部屋にいるかは分からないが、とりあえず急いで行ってみよう。
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