25 / 28
女中見習い 第2話
しおりを挟む
「ハハ!たしかに!そーかもね。まぁいいや、女中見習いなんでしょ?とりあえず今日は俺のお手伝いね。」
「は、隊長のお手伝いですか……?」
私に怒られてなんか笑ってるし、この隊長さん、本当に変わってる。でも悪い人ではないのかな……?
「うん。俺、料理が趣味なんだ。ここの炊事場広くて使いやすいし、俺がここで料理して隊士に食べさせれば一石二鳥でしょ?」
「はぁ……分かりました。よろしくお願いします。」
なるほど、趣味をしつつ、仕事もできるってことね。隊長さんに引退があるのかは知らないが、隠居後も仕事には困らないのは羨ましいことだ。
「よし、じゃあ、とりあえずそこの大量の野菜切ってねー。」
「はい。……ネギにごぼうに椎茸と三つ葉?何を作るんですか?」
「ん?これだよ!」
対馬隊長は木のまな板の上にどん!と肉の塊を出した。
「わっ!と、鶏ですか?」
「軍鶏ね。闘鶏用のやつ、知り合いにいっぱい貰ってきたんだ。」
すごい、塊の鶏肉なんて初めてみたけど、軍鶏なんて食べたことないけど……。
「何料理にするんですか?」
「軍鶏は鍋にすることが多いんだけど、まだ昼だしなぁ。丼の方が食べやすいかなって。」
たしかに、早く食べられる丼物の方が、隊士さんはありがたいだろうな。対馬隊長は料理が好きって言ってるだけあって、結構本格的なのね。
「じゃあ、桃子ちゃん。とりあえず対馬隊長の言うとおりやってみよっか。」
私と花ちゃんはとりあえず、大量の野菜たちを切っていくことにした。普段は一人分の料理しか作らないし、こんなに沢山あって……隊士さん達のお昼の時間もあるんだし、急がなくちゃ。
周りの女中さんも手際よく野菜を刻んでいる。……なるほど、そう切るのね。
対馬隊長は、卵を大量にお椀に割っている。その手つきは手慣れており、プロさながらだ。私はそれを横目に大量の野菜を切った。
「おっけー。じゃあそろそろ具材を炒めてくから、炊けた米を丼に盛ってくれる?ここではとにかく大盛が基本!少ないと隊士に怒られちゃうから気を付けてね。」
「はい!」
そして私は、釜戸で炊けたばかりのご飯を丼に盛っていく。ご飯をしゃもじで返すとおこげが出来ていてとても美味しそう。流石隊士さん用だけあって大きい器だ。とにかく大盛に!結構な力仕事であった。
対馬隊長は、大盛ご飯の上に、鶏と野菜を醤油とみりん等で炒め、卵でとじたいわゆる親子丼のような餡を載せていく。最後には、三つ葉もきちんと載せて、うわぁとっても美味しそう。
すごい、対馬隊長は料理好きというより、もはやプロの料理人の手つきだ。
親子丼が完成し始めると隊士の方たちも少しずつ食堂へ集まって来た。
私は、隊長さん達に、親子丼とキュウリのお漬物を載せたおぼんを手渡す。
「はい、どうぞ。」
「わぁ!うまそう!ありがとうございます!」
隊士さん達に親子丼は大好評で、皆喜んで席につき食べ始めている。
「は、隊長のお手伝いですか……?」
私に怒られてなんか笑ってるし、この隊長さん、本当に変わってる。でも悪い人ではないのかな……?
「うん。俺、料理が趣味なんだ。ここの炊事場広くて使いやすいし、俺がここで料理して隊士に食べさせれば一石二鳥でしょ?」
「はぁ……分かりました。よろしくお願いします。」
なるほど、趣味をしつつ、仕事もできるってことね。隊長さんに引退があるのかは知らないが、隠居後も仕事には困らないのは羨ましいことだ。
「よし、じゃあ、とりあえずそこの大量の野菜切ってねー。」
「はい。……ネギにごぼうに椎茸と三つ葉?何を作るんですか?」
「ん?これだよ!」
対馬隊長は木のまな板の上にどん!と肉の塊を出した。
「わっ!と、鶏ですか?」
「軍鶏ね。闘鶏用のやつ、知り合いにいっぱい貰ってきたんだ。」
すごい、塊の鶏肉なんて初めてみたけど、軍鶏なんて食べたことないけど……。
「何料理にするんですか?」
「軍鶏は鍋にすることが多いんだけど、まだ昼だしなぁ。丼の方が食べやすいかなって。」
たしかに、早く食べられる丼物の方が、隊士さんはありがたいだろうな。対馬隊長は料理が好きって言ってるだけあって、結構本格的なのね。
「じゃあ、桃子ちゃん。とりあえず対馬隊長の言うとおりやってみよっか。」
私と花ちゃんはとりあえず、大量の野菜たちを切っていくことにした。普段は一人分の料理しか作らないし、こんなに沢山あって……隊士さん達のお昼の時間もあるんだし、急がなくちゃ。
周りの女中さんも手際よく野菜を刻んでいる。……なるほど、そう切るのね。
対馬隊長は、卵を大量にお椀に割っている。その手つきは手慣れており、プロさながらだ。私はそれを横目に大量の野菜を切った。
「おっけー。じゃあそろそろ具材を炒めてくから、炊けた米を丼に盛ってくれる?ここではとにかく大盛が基本!少ないと隊士に怒られちゃうから気を付けてね。」
「はい!」
そして私は、釜戸で炊けたばかりのご飯を丼に盛っていく。ご飯をしゃもじで返すとおこげが出来ていてとても美味しそう。流石隊士さん用だけあって大きい器だ。とにかく大盛に!結構な力仕事であった。
対馬隊長は、大盛ご飯の上に、鶏と野菜を醤油とみりん等で炒め、卵でとじたいわゆる親子丼のような餡を載せていく。最後には、三つ葉もきちんと載せて、うわぁとっても美味しそう。
すごい、対馬隊長は料理好きというより、もはやプロの料理人の手つきだ。
親子丼が完成し始めると隊士の方たちも少しずつ食堂へ集まって来た。
私は、隊長さん達に、親子丼とキュウリのお漬物を載せたおぼんを手渡す。
「はい、どうぞ。」
「わぁ!うまそう!ありがとうございます!」
隊士さん達に親子丼は大好評で、皆喜んで席につき食べ始めている。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
8
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる