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ほんとうに欲しかったもの、あげたかったもの
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「ミラ神父」
オルガンの手入れをしているミラ神父に近づけば、彼は昔から変わらない柔和な笑みを浮かべてマダラに視線を向けた。マダラは磨いた銀のロザリオを彼に差し出し、「ありがとうございました。ミラ神父にお返しします」と頭を下げた。
ミラ神父はこっくりと頷いてからロザリオを受け取り、「もう今夜には?」と静かに尋ねた。この方には何もかもお見通しなのだと、マダラは相好を崩し、「はい」と答えた。
「またいつでも帰って来なさい。ここはお前の家。ここにはいつでもお前の家族がいる」
その温かい抱擁をいつまでも感じていたかった。けれど、もう、前に進めるから。自分には帰る場所があるのだと、胸を張って言えるようになったから。
物陰からこちらを見つめていたエバーに頷いて見せれば、エバーもまた微笑みを浮かべて頷いた。兄妹のように育った二匹に言葉はいらなかった。眼差し一つで互いの考えていることが手に取るように分かる。それは血を分けることよりも難しいことなのかもしれなかった。
少ない荷物をボストンバックに詰め込み、月影の下で玄関の段差に腰掛ける。
今日この時、ここで出会えなかったら、甘い感傷を胸に別の街で生きて行こう。マダラはそんなことをつらつらと考え、抱えた膝に面を埋めて彼を待った。
シシと二匹で生きていけたらどんなにいいか。
そう思っていたのに、口に出せなかった。シシも臆病だけれど、自分も大概だ。臆病な二匹だから、寄り添ってちょうどいい。そう思ってるのは自分だけなのだろうか。なあ、シシ――。
「マダラ」
月夜に声が降る。
マダラはその声に、ゆっくりと顔を上げた。……上げてから、気が付いた。マダラは泣いていた。涙に濡れた頬に夜風が触れる。歪んだ視界の向こうには、月と同じ輝きを纏った眼差しがふたつ、揺れていた。
「一度も、愛してるなんて、言ってくれなかったのに」
彼を見た途端に恨み言が口をついて出て、マダラは思わず肩を揺らして笑ってしまった。涙を流しながらこちらを詰るマダラを、シシは無言のままに見つめた。
シシは少し変わってしまっていた。
艶を纏ったスーツを身に纏い、金色の髪は小奇麗にまとめ、日雇いの工事現場には間違っても行けないような革靴を履いている。それでも、彼の瞳は、表情は、何一つ変わっていなかった。あの頃の、マダラと愛し合っていた頃の、シシだった。
「愛してるなんて、言えなかった」
うち震えた声に、マダラは涙を拭って彼を確かめた。
「本気で愛していたから、愛してるなんて、言えなかった。君を失ってしまうかもしれないと思うと、怖かった。口づけを交わしても、君のフェロモンを知っても、それだけは確かめられなかった。君を僕のものだと言うので精一杯だった」
シシは拳を胸で固く握った。「手紙なら伝えられると思った。どうしても伝えたかった。君の心を……繋ぎ止めたかった。ごめん……」言ったきり、項垂れる彼。マダラは立ち上がり、彼の傍へと歩み寄った。
「あの贈り物は、お前が?」
「だって僕もしっぽながおじさんだ。ちゃんと自分で働いたお金で贈ったものだよ。君を近くに感じたいと願っていたら、自然とそうしてた。でも今は……それ以上に、彼らに喜んで欲しいと思ってる。彼らは僕の小さな友人だから」
「自分の家には帰れたの?家族には?」
「自分の足で帰ったよ。……家があることの、家族がいることのありがたみを、この歳になって初めて知ったよ。でも、マダラ、僕が帰りたいのは――、」
二匹は月影の下で眼差しを深く交わした。
思い出すのは、あの狭くて古い畳の部屋のこと。そこには薄っぺらのラグが一枚、小さなちゃぶ台が一つ置いてある。風呂もなければテレビも洗濯機も電子レンジもない。二匹で台所に立てばおしくらまんじゅうになってしまう。……なのに、帰りたい。帰りたくてたまらない。あの部屋こそが、二匹の帰る場所だったから。
「僕が帰りたいのは、君の居たあの部屋」
二匹で一つのフライパンの中身を分け合って、小さな布団に入り温もりを分かち合って、「ただいま」「おかえり」を繰り返した。これからも飽きるほど繰り返すのだと、そう信じて疑わなかった。……そんな、青く、痛々しいほどに真っ直ぐな日々だった。
「僕はばかだ。あんな部屋、なんて言ったのに、帰りたくてたまらない。どんなに広い部屋も、どんなに景色の素晴らしい部屋も、君が居なければ何の意味もない。……僕はあの部屋を何度だって夢に見る。明け方になると君が玄関の鍵を開ける音が何度だって聞こえて来る。君の温もりが、君の声が、何度だって、僕の胸の中に蘇る。……ごめん。君の作り上げて来たものを、あんな言葉で――、」
シシの瞳に自分が映り込む。マダラはそれを見つめながらシシの胸に両手をつき、背伸びをして彼の唇をふさいだ。……身長差の為に、その口づけは的からわずかに外れた。けれど次の瞬間にはシシがマダラの腰を両手で掴み、首を傾げて探るように唇を合わせてくれた。
深く長いキスの後、それでもまだ何か言いたげにしているシシに、マダラは困ったように微笑んだ。
「子どもたちの欲しいものは分かるのに、俺が欲しいものは分からないの?もう、曲がりくねった話はいいよ。ごめんもいらないよ。なあシシ、もう怖がらないで。俺の欲しいものを、ちゃんとちょうだい。そうしたら俺、」
今度はマダラが唇をふさがれる番だった。
「マダラ、愛してる」
唇が離れた一瞬で、シシははっきりと口にした。ハッとしてその言葉に応えようとするとまた性急に唇を奪われ、言葉は互いの唇の間へと吸い込まれてしまった。悲しみも寂しさも戸惑いも離れていた時間も、全てを拭い去るような熱っぽいキスに、マダラもまた精いっぱいに応えた。
「シシ」
やっとのことで名前を呼べば、きつく抱きすくめられる。懐かしい温みにほろ苦く甘ったるい記憶が氾濫して、マダラは目の前の胸に面を埋めた。
「帰ろう。僕たちの家に」
広い胸の中で彼の言葉に小さく頷くと、肩口でシシが微笑んだ気配がした。空に薄く弧を描いた月だけが、身を寄せ合う二匹をいつまでも見つめていた。
オルガンの手入れをしているミラ神父に近づけば、彼は昔から変わらない柔和な笑みを浮かべてマダラに視線を向けた。マダラは磨いた銀のロザリオを彼に差し出し、「ありがとうございました。ミラ神父にお返しします」と頭を下げた。
ミラ神父はこっくりと頷いてからロザリオを受け取り、「もう今夜には?」と静かに尋ねた。この方には何もかもお見通しなのだと、マダラは相好を崩し、「はい」と答えた。
「またいつでも帰って来なさい。ここはお前の家。ここにはいつでもお前の家族がいる」
その温かい抱擁をいつまでも感じていたかった。けれど、もう、前に進めるから。自分には帰る場所があるのだと、胸を張って言えるようになったから。
物陰からこちらを見つめていたエバーに頷いて見せれば、エバーもまた微笑みを浮かべて頷いた。兄妹のように育った二匹に言葉はいらなかった。眼差し一つで互いの考えていることが手に取るように分かる。それは血を分けることよりも難しいことなのかもしれなかった。
少ない荷物をボストンバックに詰め込み、月影の下で玄関の段差に腰掛ける。
今日この時、ここで出会えなかったら、甘い感傷を胸に別の街で生きて行こう。マダラはそんなことをつらつらと考え、抱えた膝に面を埋めて彼を待った。
シシと二匹で生きていけたらどんなにいいか。
そう思っていたのに、口に出せなかった。シシも臆病だけれど、自分も大概だ。臆病な二匹だから、寄り添ってちょうどいい。そう思ってるのは自分だけなのだろうか。なあ、シシ――。
「マダラ」
月夜に声が降る。
マダラはその声に、ゆっくりと顔を上げた。……上げてから、気が付いた。マダラは泣いていた。涙に濡れた頬に夜風が触れる。歪んだ視界の向こうには、月と同じ輝きを纏った眼差しがふたつ、揺れていた。
「一度も、愛してるなんて、言ってくれなかったのに」
彼を見た途端に恨み言が口をついて出て、マダラは思わず肩を揺らして笑ってしまった。涙を流しながらこちらを詰るマダラを、シシは無言のままに見つめた。
シシは少し変わってしまっていた。
艶を纏ったスーツを身に纏い、金色の髪は小奇麗にまとめ、日雇いの工事現場には間違っても行けないような革靴を履いている。それでも、彼の瞳は、表情は、何一つ変わっていなかった。あの頃の、マダラと愛し合っていた頃の、シシだった。
「愛してるなんて、言えなかった」
うち震えた声に、マダラは涙を拭って彼を確かめた。
「本気で愛していたから、愛してるなんて、言えなかった。君を失ってしまうかもしれないと思うと、怖かった。口づけを交わしても、君のフェロモンを知っても、それだけは確かめられなかった。君を僕のものだと言うので精一杯だった」
シシは拳を胸で固く握った。「手紙なら伝えられると思った。どうしても伝えたかった。君の心を……繋ぎ止めたかった。ごめん……」言ったきり、項垂れる彼。マダラは立ち上がり、彼の傍へと歩み寄った。
「あの贈り物は、お前が?」
「だって僕もしっぽながおじさんだ。ちゃんと自分で働いたお金で贈ったものだよ。君を近くに感じたいと願っていたら、自然とそうしてた。でも今は……それ以上に、彼らに喜んで欲しいと思ってる。彼らは僕の小さな友人だから」
「自分の家には帰れたの?家族には?」
「自分の足で帰ったよ。……家があることの、家族がいることのありがたみを、この歳になって初めて知ったよ。でも、マダラ、僕が帰りたいのは――、」
二匹は月影の下で眼差しを深く交わした。
思い出すのは、あの狭くて古い畳の部屋のこと。そこには薄っぺらのラグが一枚、小さなちゃぶ台が一つ置いてある。風呂もなければテレビも洗濯機も電子レンジもない。二匹で台所に立てばおしくらまんじゅうになってしまう。……なのに、帰りたい。帰りたくてたまらない。あの部屋こそが、二匹の帰る場所だったから。
「僕が帰りたいのは、君の居たあの部屋」
二匹で一つのフライパンの中身を分け合って、小さな布団に入り温もりを分かち合って、「ただいま」「おかえり」を繰り返した。これからも飽きるほど繰り返すのだと、そう信じて疑わなかった。……そんな、青く、痛々しいほどに真っ直ぐな日々だった。
「僕はばかだ。あんな部屋、なんて言ったのに、帰りたくてたまらない。どんなに広い部屋も、どんなに景色の素晴らしい部屋も、君が居なければ何の意味もない。……僕はあの部屋を何度だって夢に見る。明け方になると君が玄関の鍵を開ける音が何度だって聞こえて来る。君の温もりが、君の声が、何度だって、僕の胸の中に蘇る。……ごめん。君の作り上げて来たものを、あんな言葉で――、」
シシの瞳に自分が映り込む。マダラはそれを見つめながらシシの胸に両手をつき、背伸びをして彼の唇をふさいだ。……身長差の為に、その口づけは的からわずかに外れた。けれど次の瞬間にはシシがマダラの腰を両手で掴み、首を傾げて探るように唇を合わせてくれた。
深く長いキスの後、それでもまだ何か言いたげにしているシシに、マダラは困ったように微笑んだ。
「子どもたちの欲しいものは分かるのに、俺が欲しいものは分からないの?もう、曲がりくねった話はいいよ。ごめんもいらないよ。なあシシ、もう怖がらないで。俺の欲しいものを、ちゃんとちょうだい。そうしたら俺、」
今度はマダラが唇をふさがれる番だった。
「マダラ、愛してる」
唇が離れた一瞬で、シシははっきりと口にした。ハッとしてその言葉に応えようとするとまた性急に唇を奪われ、言葉は互いの唇の間へと吸い込まれてしまった。悲しみも寂しさも戸惑いも離れていた時間も、全てを拭い去るような熱っぽいキスに、マダラもまた精いっぱいに応えた。
「シシ」
やっとのことで名前を呼べば、きつく抱きすくめられる。懐かしい温みにほろ苦く甘ったるい記憶が氾濫して、マダラは目の前の胸に面を埋めた。
「帰ろう。僕たちの家に」
広い胸の中で彼の言葉に小さく頷くと、肩口でシシが微笑んだ気配がした。空に薄く弧を描いた月だけが、身を寄せ合う二匹をいつまでも見つめていた。
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