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ちぐはぐダブルデート!(王子様だって男の子)
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新の提案が茜の行動力によって実現し、土曜日の午前十時、茜は植物園の入り口に立っていた。
「紫苑、遅い! モーニングコールまでしたのに!」
「冬は起きられないんだって……」
寒さに弱い紫苑は、ダウンコートの襟に顔を埋め震えている。その後方から新と優成が現れ、茜はぴょんぴょん飛び跳ねた。
「優成君、おはよっ」
「はよ。……紫苑、寒いの苦手? 大丈夫?」
満面の笑みで挨拶しても、優成の視線は紫苑へ流れてしまった。傷付いてないと言えば嘘になるが、今までもこういうことは何度もあった。茜は口角を上げ、「そう。紫苑って寒いの苦手で、冬本番になると雪だるまみたいになっちゃうんだ」と言って笑った。
「でも茜、植物園で弦楽器のアンサンブルコンサートがあるなんて、よく知ってたな。茜も音楽が好きなの?」
優成に感心され、茜は即座に「そう! こういうの家でよく聴いてて!」と嘘を吐いた。……いや、優成がジャズが好きだと知ってからは一日に何曲も聴いている。音楽好きと言っても過言ではないはずだ。
温室に入ると暖かく、紫苑の頬に温みが戻った。まるで、頬にピンク色のバラが咲いたみたい。茜は前を行く優成と紫苑から視線を逸らし、歩調を緩めた。
「広尾。見てみろ、天井から緑のカーテンがこぼれてる」
新が指差した方を見やると、温室の天井付近から蔦がこんもりとこぼれていた。「わ、すご、緑の滝みたい、飲み込まれそう」立ち止まり緑に見入ると、新は「熱帯の植物は思い切りが違うな」と言って笑った。
あ、まただ。
茜はまた知らなかった新を見つけて鼓動を逸らせた。笑うと膨らむ下瞼が、垣間見える八重歯が、ふにゃんと下がる眉が、なぜだか眩しい。
「小林ってさ、笑うと、きつねみたい」
新は瞳を見開き、顔を伏せて茜の眼前に手を翳した。
「ちょっと、なにすん……、」
「あまり見ないでくれ」
そう言った新の表情は見えなかったけれど、露になった耳元は真っ赤になっていて。これも、おれの知らない小林だ。そう気付くと、胸がじんと熱くなった。
「茜」
紫苑に呼ばれ駆け寄ると、紫苑は「ボクは小林と植物を見ながら行くから、茜は優成君を案内してあげて」と言ってくれた。
「じゃ、茜、行こうか」
隣に来てくれた優成に心が弾む。けれど、紫苑と新が着いて来ていないことに気付き、茜は二人を振り返った。紫苑と新は距離を空け、それぞれ別の植物を眺めている。
潮騒での二人が脳裏に過る。紫苑、小林と何かあったのかな……?
「二人が心配?」
ふいに優成から話しかけられ、茜は「ううん。珍しい組み合わせだから、つい振り返っちゃって。コンサート楽しみだね」と繕うように言葉を重ねた。
温室の中央、吹き抜けた広場には、大勢の人が詰めかけていた。
後方に四人分の席を取り、優成と隣り合う。パンフレットを捲る優成を横目に、茜は自分の心がどんどんこの場所から離れていくのを感じた。紫苑と小林、今頃どうしてんのかな……。
「ああ、よかった、知ってる曲あるわ。茜、これ聴いたことある?」
『J.S.バッハ 目覚めよと呼ぶ声あり』頭の中にはてなが飛び交う。「う、うん。結構有名な曲だよね……?」当たり障りのない返事をしたつもりだったけれど、茜は思わず首を傾げてしまった。
「じゃあ、この曲は?『アイネクライネナハトムジーク』、好き?」
「う……ん。好き……かな?」
「へえ。茜はちょっと激しめの曲が好きなんだ? なんか意外」
激しめ……? 茜は会話を繋ぎたくて、「うん、そう、激しめが好きっ!」と満面の笑みで応えた。すると、優成は「ぶは!」と噴き出し、肩を揺らして笑い始めた。
「優成君? どうしたの?」
「いや? 茜っておもしろいなって。今日のコンサートはどこで知ったの?」
「優成君と楽しく過ごせる場所はないかってあれこれ探してたら、グーゼン県庁のエントランスでチラシ見つけて! 優成君が喜ぶかも! って思って、思い切って誘っちゃった!」
「県庁? なんでそんなとこに?」
「おれの兄貴が県庁に勤めてて、届け物をした帰りにチラシ見つけて、これだー! って!」
楽しげにしていた優成が途端に黙り込んだので顔を覗き込むと、頬がピンク色になっていた。
「どうしたの? 顔、赤いよ? 大丈夫?」
「いや……。一生懸命探してくれたんだなって思って、ちょっと照れた」
薄く歯を見せてはにかんだ優成は、「王子様」という言葉以上にキラキラしていた。おれ、やっぱり、優成君の恋人になりたい……。
演奏が始まっても、紫苑と新は来なかった。
茜は優成の隣でバイオリンの音色に圧倒された。「弦楽器」という表現がバイオリンやビオラを示すことを、茜は今の今まで知らなかった。
優成が「激しめ」と言っていた『アイネクライネナハトムジーク』が始まると、あのやりとりが自分の無知を分かった上でのことだったのだと気付いて、額に汗が浮いた。恐る恐る隣を見やると、優成は茜の視線に気付いて微笑んだ。
「これ、聴いたことある?」
その声音は茜の嘘を咎めていない。茜はおずおずと首を振った。
「知りたかったら教えてあげるから、背伸びしないでいいよ。おれ、コンサート以上に、おまえらに会うのが楽しみだったんだ。……茜。あの時突き飛ばして、ほんとうにごめんな」
優成に目を見て謝られ、茜は喉元を熱くした。先日も謝ってくれたけれど、今の声音には優成の気持ちが詰まっていた。
「おれさ、外見がこんなだから。ヘンに期待されて、中身知ってがっかりされることが多くて、色々いやになってたんだよね。親が厳しいから、家とか学校では優等生キャラで武装して、一年の間はうまくやれてたんだけど、副会長になってまた厄介事が増えて、あの店まで追っかけて来る子も出てきちゃって……。そういうモヤモヤを、あの日の茜にぶつけた。ほんとうにごめん」
あの夜、茜を「ストーカー」と表した優成がどこか怯えたようだったことを思い出し、茜は「おれこそ、ごめんっ!」と謝った。
「優成君は……、もちろん外見もかっこいいけど、中身だってそれに負けないくらいかっこいいよ! だって、あの状況で、見ず知らずのおれと紫苑を痴漢から守ってくれた。誰にでもできることじゃないよ! 優成君、あの時助けてくれて、ほんとうにありがとうっ!」
精一杯に訴えると、優成は「いや……。別に、おれが勝手にやったことだし……」ともにょもにょ言った。
「ううん。あの時の優成君、ヒーローみたいだった! 空手か何か習ってるの?」
「もう引退してんだけど、父方のじいちゃんが警察官だったんだ。それで、柔道と剣道は三歳の頃から」
「えっ、すごい! ほんとうのヒーローじゃん!」
ごほんっ。前方のおじいさんに咳払いされ口を噤む。呆れられたかな? 隣を気にすると、優成は柔らかく微笑んでいた。
「おれは全然そんなんじゃないけど、茜にそう言われると、なんかくすぐったいよ。……今日は、誘ってくれてありがとう」
その言葉に、心がふわっと温かくなった。なんか、おれも、くすぐったい……。茜は優成と二人きりにしてくれた紫苑に感謝した。
緊張が解けたからだろうか。心地いい旋律に誘われ、茜は船を漕ぎ始めた。
「おい、前に倒れるぞ。おれの肩使っていいから」
見かねた優成が茜に囁く。躊躇しているうちに肩を引き寄せられ、茜は優成の肩を借りて眠ってしまった。
「茜、起きな、なにやってんの」
「ふあっ、」紫苑に揺すられ、茜は目を覚ました。ハッとして面を上げると、そこには優成の困ったような微笑み。
「うわ、優成君、ごめん、おれ、」
「いいよ。あんまり気持ちよさそうに寝てたから、おれも寝ちゃおうかって思ったくらい」
先ほどのときめきはどこへやら、茜はがっくりと落ち込んだ。コンサートの予習に、朝方までクラシックを聴いていたせいだ……。
「おれ、眠気覚ましに歩いてくる。すぐに戻るから、みんなはここにいて」
羞恥と自分への落胆で瞳が潤む。茜は温室をとぼとぼと進んだ。
「紫苑、遅い! モーニングコールまでしたのに!」
「冬は起きられないんだって……」
寒さに弱い紫苑は、ダウンコートの襟に顔を埋め震えている。その後方から新と優成が現れ、茜はぴょんぴょん飛び跳ねた。
「優成君、おはよっ」
「はよ。……紫苑、寒いの苦手? 大丈夫?」
満面の笑みで挨拶しても、優成の視線は紫苑へ流れてしまった。傷付いてないと言えば嘘になるが、今までもこういうことは何度もあった。茜は口角を上げ、「そう。紫苑って寒いの苦手で、冬本番になると雪だるまみたいになっちゃうんだ」と言って笑った。
「でも茜、植物園で弦楽器のアンサンブルコンサートがあるなんて、よく知ってたな。茜も音楽が好きなの?」
優成に感心され、茜は即座に「そう! こういうの家でよく聴いてて!」と嘘を吐いた。……いや、優成がジャズが好きだと知ってからは一日に何曲も聴いている。音楽好きと言っても過言ではないはずだ。
温室に入ると暖かく、紫苑の頬に温みが戻った。まるで、頬にピンク色のバラが咲いたみたい。茜は前を行く優成と紫苑から視線を逸らし、歩調を緩めた。
「広尾。見てみろ、天井から緑のカーテンがこぼれてる」
新が指差した方を見やると、温室の天井付近から蔦がこんもりとこぼれていた。「わ、すご、緑の滝みたい、飲み込まれそう」立ち止まり緑に見入ると、新は「熱帯の植物は思い切りが違うな」と言って笑った。
あ、まただ。
茜はまた知らなかった新を見つけて鼓動を逸らせた。笑うと膨らむ下瞼が、垣間見える八重歯が、ふにゃんと下がる眉が、なぜだか眩しい。
「小林ってさ、笑うと、きつねみたい」
新は瞳を見開き、顔を伏せて茜の眼前に手を翳した。
「ちょっと、なにすん……、」
「あまり見ないでくれ」
そう言った新の表情は見えなかったけれど、露になった耳元は真っ赤になっていて。これも、おれの知らない小林だ。そう気付くと、胸がじんと熱くなった。
「茜」
紫苑に呼ばれ駆け寄ると、紫苑は「ボクは小林と植物を見ながら行くから、茜は優成君を案内してあげて」と言ってくれた。
「じゃ、茜、行こうか」
隣に来てくれた優成に心が弾む。けれど、紫苑と新が着いて来ていないことに気付き、茜は二人を振り返った。紫苑と新は距離を空け、それぞれ別の植物を眺めている。
潮騒での二人が脳裏に過る。紫苑、小林と何かあったのかな……?
「二人が心配?」
ふいに優成から話しかけられ、茜は「ううん。珍しい組み合わせだから、つい振り返っちゃって。コンサート楽しみだね」と繕うように言葉を重ねた。
温室の中央、吹き抜けた広場には、大勢の人が詰めかけていた。
後方に四人分の席を取り、優成と隣り合う。パンフレットを捲る優成を横目に、茜は自分の心がどんどんこの場所から離れていくのを感じた。紫苑と小林、今頃どうしてんのかな……。
「ああ、よかった、知ってる曲あるわ。茜、これ聴いたことある?」
『J.S.バッハ 目覚めよと呼ぶ声あり』頭の中にはてなが飛び交う。「う、うん。結構有名な曲だよね……?」当たり障りのない返事をしたつもりだったけれど、茜は思わず首を傾げてしまった。
「じゃあ、この曲は?『アイネクライネナハトムジーク』、好き?」
「う……ん。好き……かな?」
「へえ。茜はちょっと激しめの曲が好きなんだ? なんか意外」
激しめ……? 茜は会話を繋ぎたくて、「うん、そう、激しめが好きっ!」と満面の笑みで応えた。すると、優成は「ぶは!」と噴き出し、肩を揺らして笑い始めた。
「優成君? どうしたの?」
「いや? 茜っておもしろいなって。今日のコンサートはどこで知ったの?」
「優成君と楽しく過ごせる場所はないかってあれこれ探してたら、グーゼン県庁のエントランスでチラシ見つけて! 優成君が喜ぶかも! って思って、思い切って誘っちゃった!」
「県庁? なんでそんなとこに?」
「おれの兄貴が県庁に勤めてて、届け物をした帰りにチラシ見つけて、これだー! って!」
楽しげにしていた優成が途端に黙り込んだので顔を覗き込むと、頬がピンク色になっていた。
「どうしたの? 顔、赤いよ? 大丈夫?」
「いや……。一生懸命探してくれたんだなって思って、ちょっと照れた」
薄く歯を見せてはにかんだ優成は、「王子様」という言葉以上にキラキラしていた。おれ、やっぱり、優成君の恋人になりたい……。
演奏が始まっても、紫苑と新は来なかった。
茜は優成の隣でバイオリンの音色に圧倒された。「弦楽器」という表現がバイオリンやビオラを示すことを、茜は今の今まで知らなかった。
優成が「激しめ」と言っていた『アイネクライネナハトムジーク』が始まると、あのやりとりが自分の無知を分かった上でのことだったのだと気付いて、額に汗が浮いた。恐る恐る隣を見やると、優成は茜の視線に気付いて微笑んだ。
「これ、聴いたことある?」
その声音は茜の嘘を咎めていない。茜はおずおずと首を振った。
「知りたかったら教えてあげるから、背伸びしないでいいよ。おれ、コンサート以上に、おまえらに会うのが楽しみだったんだ。……茜。あの時突き飛ばして、ほんとうにごめんな」
優成に目を見て謝られ、茜は喉元を熱くした。先日も謝ってくれたけれど、今の声音には優成の気持ちが詰まっていた。
「おれさ、外見がこんなだから。ヘンに期待されて、中身知ってがっかりされることが多くて、色々いやになってたんだよね。親が厳しいから、家とか学校では優等生キャラで武装して、一年の間はうまくやれてたんだけど、副会長になってまた厄介事が増えて、あの店まで追っかけて来る子も出てきちゃって……。そういうモヤモヤを、あの日の茜にぶつけた。ほんとうにごめん」
あの夜、茜を「ストーカー」と表した優成がどこか怯えたようだったことを思い出し、茜は「おれこそ、ごめんっ!」と謝った。
「優成君は……、もちろん外見もかっこいいけど、中身だってそれに負けないくらいかっこいいよ! だって、あの状況で、見ず知らずのおれと紫苑を痴漢から守ってくれた。誰にでもできることじゃないよ! 優成君、あの時助けてくれて、ほんとうにありがとうっ!」
精一杯に訴えると、優成は「いや……。別に、おれが勝手にやったことだし……」ともにょもにょ言った。
「ううん。あの時の優成君、ヒーローみたいだった! 空手か何か習ってるの?」
「もう引退してんだけど、父方のじいちゃんが警察官だったんだ。それで、柔道と剣道は三歳の頃から」
「えっ、すごい! ほんとうのヒーローじゃん!」
ごほんっ。前方のおじいさんに咳払いされ口を噤む。呆れられたかな? 隣を気にすると、優成は柔らかく微笑んでいた。
「おれは全然そんなんじゃないけど、茜にそう言われると、なんかくすぐったいよ。……今日は、誘ってくれてありがとう」
その言葉に、心がふわっと温かくなった。なんか、おれも、くすぐったい……。茜は優成と二人きりにしてくれた紫苑に感謝した。
緊張が解けたからだろうか。心地いい旋律に誘われ、茜は船を漕ぎ始めた。
「おい、前に倒れるぞ。おれの肩使っていいから」
見かねた優成が茜に囁く。躊躇しているうちに肩を引き寄せられ、茜は優成の肩を借りて眠ってしまった。
「茜、起きな、なにやってんの」
「ふあっ、」紫苑に揺すられ、茜は目を覚ました。ハッとして面を上げると、そこには優成の困ったような微笑み。
「うわ、優成君、ごめん、おれ、」
「いいよ。あんまり気持ちよさそうに寝てたから、おれも寝ちゃおうかって思ったくらい」
先ほどのときめきはどこへやら、茜はがっくりと落ち込んだ。コンサートの予習に、朝方までクラシックを聴いていたせいだ……。
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