すばる君♡BIIIIG LOVE!!!

野中にんぎょ

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愛は盲目

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「あ、これ、『山猫』の豆乳マフィンじゃないですか?私も好きで、行くと必ず買ってます」
「ああ、本当に?ムツキに教えてもらったんだよ。さざんくろすの隣のパン屋さんが美味しいんだって」
「ここ、なんでも美味しいよね。僕もこのマフィン大すき。さざんくろすの帰りに必ず寄って帰るっていうお客さんも多いんだよ」
 睦月と源城と知里はダイニングテーブルに集い紅茶とマフィンを回し合った。……昴とミヒャエルはその後方でL字のソファーに距離を開けて座っている。
 四人の大人(と、ドイツ直輸入の大型犬)はエントランスでしばし話し合い、とにかくこの状況を一度精査しようと源城とミヒャエルの愛の巣へお邪魔することになった。
 紅茶を各々口に含み、喉と舌を潤したところで、知里がおずおずと手を上げた。
「私がこの中で一番の部外者なんで、もう、正直に全部言います。……むっちゃん、奥泉君、本当にごめんなさい!ここ数日、二人に付きまとってたのは私なの!」
 神妙な顔をした知里の隣で、睦月は胸を撫で下ろした。知里のことは胸の内で疑ったりもしたが、考えなしに悪意だけであんなことをする子ではない。
「あの白い封筒の写真も知里ちゃんが?」
 睦月の問いに、知里はこくりと頷いた。傍観していた昴がぱっと腰を上げ、ポケットから白い封筒を突き出し「これもお前の仕業ってこと?」とその中身をテーブルの上にばら撒いた。
 睦月と源城は目を見開いた。五十枚近くある写真の全てが睦月と源城を写したものだった。さざんくろすで抱き合っている場面、夜が更けた店内でワイン片手に寄り添っている場面、目と目で見つめ合い微笑んでいる場面……。チークキスの瞬間など十五枚もある。……僕たちってこんなに距離が近いの?二人は顔を見合わせて頬を熱くした。
「そう。全部私が撮ったの。それを家のポストに入れたのも私。本当に、本当にごめんなさい!こんな、こじれたことになっちゃうなんて、思わなくて……!」
「俺はそういうことを訊いてんじゃないんだけど。“どうして”こんな写真を撮って俺に送りつける必要があったのか、って訊いてんだけど?」
 昴に詰め寄られおろおろと俯く知里。睦月は知里の肩をそっと抱いた。「知里ちゃん、よかったらわけを聞かせて」知里は涙に溺れた瞳で睦月を見つめ、深く頷いた。
「私……、奥泉君がすきだったの」
 思わず後の三人も昴を見つめた。昴は眉の動き一つ変えず、知里を見下ろしていた。
「で、でも、かっこいいなって、ただ気になってただけ。そこに、むっちゃんが現れて。はじめはびっくりした。こんなに堂々と担当者にアタックするお客さんがいるんだなって、天然記念物見てるような感覚で。……でも、むっちゃんはすごく一生懸命で、純粋で。私、心からむっちゃんを応援するようになった。シャンプーに入ったのがきっかけでむっちゃんと仲良くなって、気が付いたらむっちゃんのこと、奥泉君を想う以上に大すきになっちゃってた」
 絞り出した声に、睦月は知里の背を撫でた。それに勇気づけられたのか、知里は面を上げて睦月と昴を交互に見つめた。
「二人が付き合うことになって、すごく嬉しくて。今までに感じたことのない気持ちになることが増えたの。なんていうか、影から二人をずっと見守りたいなって。奥泉君とむっちゃんっていう一組のカップルが愛おしくて、私の癒しで。本当に、ただそれだけだったの。でも、あの、源城さんが……」
 突然の登場に、源城は「ボク?」と自身を指差した。
「過去にむっちゃんと関係のあった男の人が現れて、むっちゃんと仲良さそうにしてて。しかもその人はかっこいい上にスペックばかみたいに高くて。むっちゃんがとられちゃいそうなくらいなのに、奥泉君は何も考えてなさそうだし、よく分からない内に二人の雰囲気が悪くなっていくし、私、どうしていいか分かんなくなって……」
「それでどうして俺らをつけたり写真撮ったりってことになんの」
「壁でよかったのに、私、二人を幸せにしてあげなくちゃ、元通りにくっつけてあげなくちゃって、変にから回っちゃって……。とにかく、互いの周りの状況を知らせなきゃ、頑張らなくちゃとられちゃうんだよって教えてあげなくちゃって、あんなこと……」
 昴と睦月は視線を交わし瞳を瞬かせた。事態は複雑に重なり合い、偏りのある愛と不可解な行動のミルフィーユになっている。
「ちょっとボクにも尋ねさせてくれるかな?ムツキに連絡先を渡してカットの約束を取り付けようとしていたのはなぜ?」
 不可解だ、といった様子で顎に指を滑らせる源城。知里はちらりと昴を見やってから両手を忙しなく組んだり離したりした。
「私、むっちゃんが嬉しそうに奥泉君のことをしゃべる表情が好きなんです。なんていうか、そう、愛おしいんです。むっちゃんにはよく言ってたんですけど、私、むっちゃんの髪もその表情と同じくらい好きで。シャンプーとかブローじゃなくて、自分の鋏で切ってみたくて。一回くらいなら奥泉君にバレずにむっちゃんの髪を独り占め出来るんじゃないかって。……ごめんなさい。こうとしか言えないんですけど、本気で純粋にそう思ってたんです。気持ち悪かったらごめんなさい……」
 頬を真っ赤にして俯いてしまった知里が切なくて、睦月は「気持ち悪くないよ」と囁いた。それでも、彼女の手は膝の上で固い拳を握っていた。
「臨海公園の近くで、むっちゃん、私を振り返ったよね。……あの時、怯えさせてごめん。暗くて人の居ない場所にフワフワしながら吸い寄せられていくから、心配になって、追いかけちゃって。……ごめんね、むっちゃん」
 睦月はふるふると首を横に振った。
「僕は大丈夫。知里ちゃん、謝ってくれてありがとう。正直に言ってくれてありがとう」
 瞳に留まっていた涙が、知里の頬を伝う。源城は腕を組み溜息を吐いて「女心ってやつは複雑怪奇だね」と溜息を吐いた。
「ふうん。アレですね。この国で言う、オシ」
 ミヒャエルはソファーから腰を上げてテーブルの上の写真を手に取ると、眉を上げて「ジョーズに撮れてます」と皮肉交じりに笑った。
「けれど、このキョリカンで友達っていうのはムリがある。チリが勘違いするのもワカルよ。……今だから言うけど、ワタシもヤキモチいっぱい焼いた」
「え、ミヒャ、君、そんなことボクには一度も……」
「ミナの前ではね。男としてカッコワルイことしたくないから」
 源城は頬を薄紅色にして狼狽えた。ミヒャエルは愛しい男に寄り添い、そっとこめかみに口づけた。
「そこの彼もいっぱい焼いたんじゃないの?ホラ、なんでしょう。イマガワヤキみたいに」
 今川焼きは餅ではないのだが。昴は話を振られぷいとそっぽを向いた。「ア~、どうかムシの居所を悪くしないで、ワタシたち仲間でしょう」出会ったばかりの人間に肩を抱かれ、パーソナルスペースの広い昴はぎょっとした面持ちでミヒャエルを睨んだ。
「スバルがムツキをしっかり抱いていてくれないと、ワタシが困るんです。ワタシだって本当はミナを独り占めしたいんだから。なんで日本人はこんなにシャイ?その中でもスバルは特にシャイでしょう?気持ちは口にしないと心に届かない。抱かないと身体に伝わらないよ」
 抱く……。言い回しの妙なのだろうが、睦月と昴は見る間に赤面した。昴など、半ばイラついてミヒャエルの腕を跳ねのけている。
「ミヒャ、君の気持ちに気付かなくてごめんね。僕たち、確かに距離は……思うより近かったみたいだけど、本当に友達なんだ。ね、源城君」
 睦月の言葉にコクコクと頷く源城。源城をバックハグし「仲が良いのもホドホドにしてください」とミヒャエルが笑ったその隣から、昴が黒く丸いコインのようなものを机に置いた。それが何なのか、睦月にはすぐに分かってしまった。
「これはなんですか?スバルは四次元ポケットの持ち主ですか?」
 からかうミヒャエルの腕の中から源城が昴を睨んだ。「君、こんなものでムツキを監視してたのか」源城にも、それがスマートトラッカーだということは一見して分かったらしい。
「源城君、いいの」
 睦月は眉根を寄せて微笑み、スマートトラッカーを手に取った。
「これ、僕のおさがりなの。源城君にも前に話したでしょう?僕、昴君にいけないこと教えちゃったみたい」
「持っていて」と預けた四つの内の一つを、昴は誘惑に負けて使ってしまったのだろう。気持ちはよく分かる。なんたって、睦月は経験者なのだから。
 昴は押し黙り睦月を睨んだ。睦月も腰を上げ、昴を無言のままに見つめる。「お前のせいだから」昴は粗く溜息を吐いて、睦月に食って掛かった。
「どれだけ俺が……、お前を不安にさせないようにって気ぃ付けてたと思ってんの。なのに、お前は勝手に一人で不安になって、小さなことにもぴいぴい喚いて……。俺も仕事で手いっぱいで、そん中で俺なりに構ってやってんのに、お前は……」
 ただ黙って聞いている睦月をなぶるように言葉をぶつける昴。睦月は唇を噛んだ。
「こんなの、使いたくなかった。知りたくもなかった。……でも、お前は平気で他の誰かと二人で飲んだり、そいつの家に泊ったりする。興味なくなったみたいに急に俺を野放しにする。職場に押しかけて来たかと思えば金だけ置いて出て行ってる。店に居るかと思えばまたこのマンションに向かってる。……監視されても、文句言えないだろ。全部お前が悪い」
 知里は何か言いたげに身体を揺すり、けれど俯いて眉根を寄せた。昴の多忙さや、抱えていたトラブルをよく知っているからだろう。
 客とのトラブルから昴を守れたと思ったあの夜、守られていたのはきっと睦月の方だった。帰りを待たずに店から早く帰れと言ったのも、もう店に関わるなと言ったのも、きっと睦月の為だった。
 都合のいい考えだろうか?睦月はようやく思い至った仮説に苦笑してしまう。昴がこんなにも不器用だということを、知らないはずがなかったのに、忘れていた。だって、昴の愛は、ささやかでも、雄弁だったから。眼差し一つで、頬の動き一つで、こちらに「大切に思ってるよ」と十分に伝えてくれていたから。
「ごめんね。全部、僕のせいだね」
 握りしめたスマートトラッカーは一枚の硬貨よりも軽かった。睦月は自嘲気味に微笑み、手のひらの中のそれをそっと机の上へ戻した。
「それは違う。全てをムツキのせいにするのは間違ってる」
 わずかに緩んだ空気を、源城はぴしゃりと叩いた。
「顧客とのトラブルについては君に落ち度がある。問題を一人で抱え込もうとするからムツキにまで危険が及んだ。自分の非を認めずにムツキに苛立ちを押し付けて、あげく別れを引き合いに出すなんて、恋人のすることじゃない。……恋人の店に異性と二人でやって来るのも、飲みに行って女ものの香水を身に纏ったまま帰宅するのも、ムツキの愛情に胡坐をかいているところも頂けない。なぜムツキの愛を試すんだ」
 昴は源城の質問には答えなかった。けれど、「合コンに行く」と言った昴の気持ちが、今の睦月には少しだけ分かる気がした。
 昴は、ほんの少しだけ臆病だ。
 ちゃんと与えてくれるんだと分かるまで、相手を受け入れない節がある。彼の心の扉は固く閉ざされていて、扉を叩き続ける者しか内へ踏み入れさせてくれない。
 僕が不安になったから、昴君はもっと不安になっちゃったんだよね。
 あんな贈り物と一言だけの手紙を残して消えた恋人を、昴はどう思ったのだろうか。詰っただろうか、嫌っただろうか、憤っただろうか。けれど睦月はこう思う。きっと昴はただただ悲しくて寂しかっただろう。本当は昴は、寂しがり屋の、少し臆病な、心の柔い子だから。
「昴君」
 睦月は昴に呼びかけた。彼の視線は一度睦月を捕らえたが、次の瞬間にはふいと離れて行った。
「僕、変われないみたい。このままみたい。君の望むような僕にはなれないみたい」
「……」
「そういう僕はきっと君を困らせるし、もしかしたら君にとって僕と居ることはプラスにならないかもしれない。でもね、」
 震える声が、熱くなる。睦月は涙を堪えて、声を絞り出した。
「僕、昴君がすき。今でも、すき」
 ごめんね。ごめん、昴君。昴君がすきで、ごめん。
 睦月は頭の中で昴に「ごめんね」を繰り返した。こんな自分は昴に相応しくないのかもしれないと、昴との日々はいつかなくなる幸福なのかもしれないと、本当はそう思っていたから。だから、一日だって、一秒だって長く、彼を心から懸命に愛したかった。そういう気持ちが全て、裏目に出た。昴に自分本位な愛情を押し付けて自己満足していた。
「君にあげられるものは、この気持ちだけ。他には何もない。なのに僕、昴君と、まだ一緒に居たいって思ってる……」
 まるまま生まれ変わって、昴が望む新しい自分で、昴の傍に在れたらいいのに。……でもそんな自分はどこを探したって見つからなかった。
 しとしとと涙が降り注いで、睦月の眼差しの先が熱く歪んだ。そんな視界の中で、昴の眉がぴくりと震えた。
「変われなんて、誰も言ってない」
 それはきっと昴の精一杯の答えだった。
 昴は泣いている睦月の腕を取り、床に置いたままになっていた旅行鞄を肩に掛けて、源城の前に立った。
「こいつ、連れて帰るから。お世話になりました」
 頭を下げた昴に応え、源城もこくりと頷いた。
「Liebe macht blind.……相手をもっと抱いて。もっと見つめて。君たちはモンダイを愛しすぎている」
 去って行く二人の背中にミヒャエルがぽつりと呟いた。昴は視線だけでミヒャエルを振り返り、浅く会釈した。
 手を引かれ一室を出て、エレベーターに乗り込む。睦月はひっくひっくとしゃくりあげ、昴はただ前だけを見つめている。
 昴の手が、躊躇いがちに、けれど意を決したように睦月の手を掴んだ。
 睦月は面を上げて確かめるように彼の横顔を見つめた。眼差しは依然、涼しいまま。けれど握られた手は熱く、込められた力は強い。睦月は彼の手のひらの中で手指を動かし、手を握り返した。
 言葉よりも、仕種で伝える昴の癖。何日か離れていただけなのにひどく懐かしくて、睦月は声を上げてわんわん泣いた。
「うっさい。いい加減泣き止め。置いて帰るよ」
 すげなく言い放たれ車の助手席に押し込まれる。睦月は泣き腫らした顔でこっくりと頷き唇を堅く結んだ。勝手にしゃくりあげてしまう胸を押さえ涙を堪える。こんな状況さえ懐かしい。睦月はかすかに微笑んで、後部座席に放り込まれたクマのぬいぐるみを振り返った。つぶらな瞳で宙を見つめる彼もまた、睦月にはほっとしているように見えた。
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