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第二章
再会 12
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「え、またまたそんな……」
私は咄嗟にそう口にするけれど、どうやら本当なのかもしれない。なぜなら藤川さんの鼓動も、私と同じでかなり速い。
「嘘じゃないって、これで伝わるかな」
藤川さんの言葉に、私は固まったままだ。
「こんなふうに自分から行動を起こすなんてこと、今までしたことないからこうしてここにいること自体、自分でも信じられなくて。こうして気持ちを伝える前に外堀を埋めるような形になったこと、申し訳ないと思う反面で、梢子さんに断られたらどうしようって心臓バクバクだったんだ」
藤川さんが自分への好意を伝えようとしていることに信じられない思いと、彼の胸の鼓動を知った今、それが嘘じゃないとわかり、私はパニックを起こしそうだ。
こんなハイスぺで素敵な男性に、抱きしめられた上に好意を伝えられている……
「飛行機の中で初めて会った時、鍵を落としたおっちょこちょいな人って思ったけど、クルーからその経緯を聞いて、自分の先入観を恥じた。その後、到着ロビーで鍵を落とすことになった原因の親子と接する君を見て、とても優しい人なんだと思った。そして、親子に向ける君の笑顔がとても印象に残って、滞在先での素敵な思い出で終わるはずだったのに、まさかの再会で心を撃ち抜かれた」
私は藤川さんの腕の中で動けないでいる。
抱きしめられた腕の力は全然強くなく、私が拒めばすぐにでもその抱擁は解かれるけれど、そうできないのは、嬉しいからだ。
操縦士の制服を着用した藤川さんはとても素敵で、住む世界の違う人という印象だった。欠航が決まって空港からタクシーで市内に移動する姿も、人を寄せ付けない独特のオーラをまとっていた。
それがまさか母の店で再会するとは思ってもみなかった。空港での印象とはガラリと変わってとても気さくで、言葉は悪いけど常連さんを魅了する天性の人たらし。
そんな人が、私のことを好き……?
私はさすがに信じられなくて、ついつい思ったことを口にした。
「本当ですか? 私、騙されたりしてません?」
私の問いに、藤川さんは真剣な表情で答えた。
「騙すって、俺が君を? なぜ? 騙して何になる?」
これ、夢? ドッキリか何かで、カラクリ時計の裏にカメラマンが隠れてる? もし現実だったとしたら、私、明日死ぬの……?
それくらい、私の中でありえない出来事だ。
「これからも、こうして君に会いに来てもいい……?」
私は夢見心地でぼんやりとしていた。
私の返事がないことに不安を覚えた藤川さんが抱擁を解き、私の顔を覗き込んだことで我に返ると、先ほどのように首を縦に、小刻みに動かす。その様子を見て、藤川さんも緊張の糸が緩んだのか、くしゃみをした。
私は咄嗟にそう口にするけれど、どうやら本当なのかもしれない。なぜなら藤川さんの鼓動も、私と同じでかなり速い。
「嘘じゃないって、これで伝わるかな」
藤川さんの言葉に、私は固まったままだ。
「こんなふうに自分から行動を起こすなんてこと、今までしたことないからこうしてここにいること自体、自分でも信じられなくて。こうして気持ちを伝える前に外堀を埋めるような形になったこと、申し訳ないと思う反面で、梢子さんに断られたらどうしようって心臓バクバクだったんだ」
藤川さんが自分への好意を伝えようとしていることに信じられない思いと、彼の胸の鼓動を知った今、それが嘘じゃないとわかり、私はパニックを起こしそうだ。
こんなハイスぺで素敵な男性に、抱きしめられた上に好意を伝えられている……
「飛行機の中で初めて会った時、鍵を落としたおっちょこちょいな人って思ったけど、クルーからその経緯を聞いて、自分の先入観を恥じた。その後、到着ロビーで鍵を落とすことになった原因の親子と接する君を見て、とても優しい人なんだと思った。そして、親子に向ける君の笑顔がとても印象に残って、滞在先での素敵な思い出で終わるはずだったのに、まさかの再会で心を撃ち抜かれた」
私は藤川さんの腕の中で動けないでいる。
抱きしめられた腕の力は全然強くなく、私が拒めばすぐにでもその抱擁は解かれるけれど、そうできないのは、嬉しいからだ。
操縦士の制服を着用した藤川さんはとても素敵で、住む世界の違う人という印象だった。欠航が決まって空港からタクシーで市内に移動する姿も、人を寄せ付けない独特のオーラをまとっていた。
それがまさか母の店で再会するとは思ってもみなかった。空港での印象とはガラリと変わってとても気さくで、言葉は悪いけど常連さんを魅了する天性の人たらし。
そんな人が、私のことを好き……?
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「本当ですか? 私、騙されたりしてません?」
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これ、夢? ドッキリか何かで、カラクリ時計の裏にカメラマンが隠れてる? もし現実だったとしたら、私、明日死ぬの……?
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「これからも、こうして君に会いに来てもいい……?」
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私の返事がないことに不安を覚えた藤川さんが抱擁を解き、私の顔を覗き込んだことで我に返ると、先ほどのように首を縦に、小刻みに動かす。その様子を見て、藤川さんも緊張の糸が緩んだのか、くしゃみをした。
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