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第四章
遠距離恋愛 9
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「次はまた来月、今回みたいに土日で来るよ」
千早さんの言葉に、私は頷いた。
来月はバレンタインという一大イベントが控えている。それまでに内緒でチョコレートを作る練習でもしようかな。
お別れの時間は刻一刻と迫っている。
その時、千早さんが呟いた。
「このまま梢子を連れて帰れたらいいのに……」
その言葉を聞いた瞬間、嬉しさのあまり目から涙が零れ落ちた。
「私も、もっと一緒にいたいです」
そう言うだけで精一杯な私の気持ちを汲んで、千早さんはポケットからハンカチを取り出すと、私に差し出した。
「ここで梢子を抱きしめてキスしたいところだけど、人の目がある。俺はこのまま搭乗ゲートへ向かえばそれで済むけど、梢子はそうもいかないから、ここは我慢する」
そう言って、私を笑わせた。
「俺と同じ気持ちでいてくれて嬉しいよ。別れの涙は、マジで連れて帰りたくなるから禁止な?」
「はい、わかりました。気を付けます」
出発まであと二十分ちょっとだ。そろそろ保安検査場を通過しなければならない。私はここで千早さんが手荷物検査場、保安検査場、そして搭乗ゲートを通過するのを見送ると、三階の送迎デッキへ向かった。
座席はブリッジのある左手窓側だと聞いている。もしかしたら、千早さんから私の姿が見えるかもしれない。
私は送迎デッキのガラスに近付き、飛行機を見下ろした。
ほんの数分前まで一緒にいたのに、今はもうこんなにも離れた場所にいるのだ。そして、飛行機が飛び立てば……
そう思うと切なくて、涙がじわりと溢れてくる。
もしかしたら、飛行機の窓からこちらが見えているなら、操縦士で視力のいい千早さんは私が見えているかも。もし見えているなら、泣いているところを見られるわけにはいかない。
私は寂しい気持ちをグッと堪え、飛行機が飛び立つまで飛行機を見つめていよう。
飛行機のハッチが閉まり、飛行機はブリッジから離れると、駐機場から滑走路へゆっくりと進んでいく。
いつもなら飛行機が飛び立つ瞬間を見るとワクワクするけれど、千早さんが飛び立っていくと思うと悲しくなる
。
飛行機が滑走路に到着し、どんどん加速して離陸する。
私は飛行機を見送ると、空港ビルを出て駐車場へ向かった。
帰宅して、荷物を整理しながら洗濯物を洗濯機の中に放り込む。
昨日の朝からずっと一緒にいたせいか、充実した時間を過ごしたせいか、今とても寂しい。
でもそんな泣き言を口にしては駄目だ、これが遠距離恋愛なのだから。
荷物の整理が終わり、入浴を済ませると、私は部屋のベッドに横たわる。
そして気が付くと、翌日の朝を迎えていた。
千早さんの言葉に、私は頷いた。
来月はバレンタインという一大イベントが控えている。それまでに内緒でチョコレートを作る練習でもしようかな。
お別れの時間は刻一刻と迫っている。
その時、千早さんが呟いた。
「このまま梢子を連れて帰れたらいいのに……」
その言葉を聞いた瞬間、嬉しさのあまり目から涙が零れ落ちた。
「私も、もっと一緒にいたいです」
そう言うだけで精一杯な私の気持ちを汲んで、千早さんはポケットからハンカチを取り出すと、私に差し出した。
「ここで梢子を抱きしめてキスしたいところだけど、人の目がある。俺はこのまま搭乗ゲートへ向かえばそれで済むけど、梢子はそうもいかないから、ここは我慢する」
そう言って、私を笑わせた。
「俺と同じ気持ちでいてくれて嬉しいよ。別れの涙は、マジで連れて帰りたくなるから禁止な?」
「はい、わかりました。気を付けます」
出発まであと二十分ちょっとだ。そろそろ保安検査場を通過しなければならない。私はここで千早さんが手荷物検査場、保安検査場、そして搭乗ゲートを通過するのを見送ると、三階の送迎デッキへ向かった。
座席はブリッジのある左手窓側だと聞いている。もしかしたら、千早さんから私の姿が見えるかもしれない。
私は送迎デッキのガラスに近付き、飛行機を見下ろした。
ほんの数分前まで一緒にいたのに、今はもうこんなにも離れた場所にいるのだ。そして、飛行機が飛び立てば……
そう思うと切なくて、涙がじわりと溢れてくる。
もしかしたら、飛行機の窓からこちらが見えているなら、操縦士で視力のいい千早さんは私が見えているかも。もし見えているなら、泣いているところを見られるわけにはいかない。
私は寂しい気持ちをグッと堪え、飛行機が飛び立つまで飛行機を見つめていよう。
飛行機のハッチが閉まり、飛行機はブリッジから離れると、駐機場から滑走路へゆっくりと進んでいく。
いつもなら飛行機が飛び立つ瞬間を見るとワクワクするけれど、千早さんが飛び立っていくと思うと悲しくなる
。
飛行機が滑走路に到着し、どんどん加速して離陸する。
私は飛行機を見送ると、空港ビルを出て駐車場へ向かった。
帰宅して、荷物を整理しながら洗濯物を洗濯機の中に放り込む。
昨日の朝からずっと一緒にいたせいか、充実した時間を過ごしたせいか、今とても寂しい。
でもそんな泣き言を口にしては駄目だ、これが遠距離恋愛なのだから。
荷物の整理が終わり、入浴を済ませると、私は部屋のベッドに横たわる。
そして気が付くと、翌日の朝を迎えていた。
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