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第七章
マタニティブルー 5
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この日千早さんは、いつもより早く帰宅すると連絡があり、私はつわりでまだ身体が本調子ではないため早い時間から夕食の準備をしていた。
インターフォンが鳴り、私はモニターの画面に視線をやると、そこに映し出されていたのは、例の千早さんの幼馴染だった。
どうしよう、ここはオートロックでセキュリティ対策も大丈夫だから居留守を使うこともできるけど、ほかの部屋の来客に紛れてマンション内に入ってこられたら……
どちらにしろ、いずれ対峙することになるなら、きちんと記録が残るようにしておかなければ。
そう思った私は、スマホのボイスメモ機能を起動させてインターフォンの対応をした。
「はい、どちらさまでしょうか」
『エアラインジャパンの客室乗務員をしております、東野加奈と申します。藤川千早の幼馴染です』
「夫の職場の方が、どのようなご用件でしょうか?」
異性の職場の同僚が、仕事を離れてわざわざ自宅を訪れるなんて聞いたことがない。敢えて幼馴染を名乗る辺り、よっぽど親しい関係だと匂わせたいのだろうけど、それまでに千早さんや桜田さんから彼女の悪評などを聞いている。そのため、敢えて私も彼女を煽るように仕向けてみた。
すると彼女も負けじと私に対抗する。
『ここでお話しするような内容ではありませんので、すみませんが中に通していただけないでしょうか?』
いったい私に何を話すつもりだろう。不審に思いながらも私はオートロックの鍵を解除して、マンションの中へ招き入れた。
しばらくして、玄関のインターフォンが鳴る。もちろんボタンを押したのは加奈さんだ。
私はスマホをスカートのポケットに入れ、玄関の鍵を開けると、そこには先ほどモニターに映し出された加奈さんが立っていた。
「はじめまして、東野と申します」
あくまで初対面を装いたいらしい加奈さんに対して、私は頭を振った。
「夫が結婚式にご招待していたと思いますので、はじめましてではありませんよね」
私の返答に、どうやら加奈さんは意表を突かれたようだ。しかし自分のペースに持ち込みたいのか、私に挑戦的な物言いで返答した。
「あら、そうでしたっけ? 私、あの時千早くんのことしか見てなかったから、あなたのお顔をきちんと見るの今日が初めてなんですよ。ごめんなさいね」
加奈さんの言葉にカチンときたけれど、つわりで気持ち悪いせいか、表情を作ることができないでいる。
そんな私を見た加奈さんが、続けて言葉を発した。
「あなた、千早くんの子を妊娠してるんですって? それ、本当に千早くんの子なの?」
新婚ほやほやの私に対してとても失礼な物言いだ。まるでお腹の子が千早さんの子ではないとでも言いたいようだ。
「はい、彼の子です。新婚旅行の日から、毎日彼と愛し合っていましたから、間違いありませんよ」
あまりに腹が立ったので、私は彼女をいらだたせるような言葉を発した。
その言葉を聞いた加奈さんは、怒りの表情を浮かべながら私を腕でガードしながら勝手に部屋へ上がり込んだ。
インターフォンが鳴り、私はモニターの画面に視線をやると、そこに映し出されていたのは、例の千早さんの幼馴染だった。
どうしよう、ここはオートロックでセキュリティ対策も大丈夫だから居留守を使うこともできるけど、ほかの部屋の来客に紛れてマンション内に入ってこられたら……
どちらにしろ、いずれ対峙することになるなら、きちんと記録が残るようにしておかなければ。
そう思った私は、スマホのボイスメモ機能を起動させてインターフォンの対応をした。
「はい、どちらさまでしょうか」
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「夫の職場の方が、どのようなご用件でしょうか?」
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すると彼女も負けじと私に対抗する。
『ここでお話しするような内容ではありませんので、すみませんが中に通していただけないでしょうか?』
いったい私に何を話すつもりだろう。不審に思いながらも私はオートロックの鍵を解除して、マンションの中へ招き入れた。
しばらくして、玄関のインターフォンが鳴る。もちろんボタンを押したのは加奈さんだ。
私はスマホをスカートのポケットに入れ、玄関の鍵を開けると、そこには先ほどモニターに映し出された加奈さんが立っていた。
「はじめまして、東野と申します」
あくまで初対面を装いたいらしい加奈さんに対して、私は頭を振った。
「夫が結婚式にご招待していたと思いますので、はじめましてではありませんよね」
私の返答に、どうやら加奈さんは意表を突かれたようだ。しかし自分のペースに持ち込みたいのか、私に挑戦的な物言いで返答した。
「あら、そうでしたっけ? 私、あの時千早くんのことしか見てなかったから、あなたのお顔をきちんと見るの今日が初めてなんですよ。ごめんなさいね」
加奈さんの言葉にカチンときたけれど、つわりで気持ち悪いせいか、表情を作ることができないでいる。
そんな私を見た加奈さんが、続けて言葉を発した。
「あなた、千早くんの子を妊娠してるんですって? それ、本当に千早くんの子なの?」
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「はい、彼の子です。新婚旅行の日から、毎日彼と愛し合っていましたから、間違いありませんよ」
あまりに腹が立ったので、私は彼女をいらだたせるような言葉を発した。
その言葉を聞いた加奈さんは、怒りの表情を浮かべながら私を腕でガードしながら勝手に部屋へ上がり込んだ。
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