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50 嫁さん、あなたに頼んだ!

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後は、この世界のシステムがどうして起こったのかを簡単に説明した。

俺の念話も忍者のスキルということで、レベルは詮索されなかった。

・・・・・

・・・

・・

みんなショックが大きかったようだ。



信じられるはずもない。

異世界からのお客さんだからな。



・・・颯はマイペースか・・・。

優は、今のこのシステムは好きだと言っていた。

俺もだ。

後、レベルや魔物の発生する条件なども付け加えておいた。

アニム王に聞いたことで、大事なことはほとんど言っただろう。





さて、じいちゃんに作ってほしい物をお願いした。

刀を収納できるもの。

鞘でも何でもいい。

ただ、その鞘に付与してほしい能力がある。

鞘に入れたら、次に抜くといつでも新品のようになってるもの。

そういったイメージを込めて作ってくれないかと頼んでみた。



・・・早速取り掛かってくれたみたいだ。

すまない、じいちゃん。

無理させてるな・・。



さて、そろそろリポップの時間だが・・

優にはまた、ワーウルフを倒してもらおうと思った。

優はレベル10。

ただ、中学生が地域最強って・・・

ダメだろ。

ご近所の若いお父さんやお母さん連中・・頑張ってくれ。



外へ出てみると、家の前に何人かご近所の若いお父さんがいた。

お母さんもいる。

「あ、町田さん・・・ご一緒させてもらってもいいですか?」

みんな同じような感じだ。



う~ん・・・邪魔だな・・

俺は、優の方を見て、嫁を見た。

嫁に頼もう。



「嫁さん、あの人たち頼むよ。

君がこの中ではレベルが高い方だろう。

田原さんが同じくらいじゃなかったかな?

それに、ワーウルフはここらあたりでは誰も倒せないだろうし・・・」

そういうと、少し嫁は考えていた。



優が母さん頼むよというと、請け負ってくれた。

サッサとしろ!!

心の声です、はい。



おっと、索敵にロンリーウルフが引っかかった。

俺達からみると、真正面から迫って来る単位が最右翼となる。

そこから左へ4単位。

全部で5単位の組み合わせとなっている。



嫁に場所と距離を伝えて、俺は優と駆け出した。



後で聞いたら、あまりの速さにみんな驚いていたということだ。

見えてないだろうな・・多分・・・。

補足的に嫁が、レベルが上がれば誰でもできるようになると言ったら、みんなテンションが上がったみたいだ。

みんなゲーム好きなんだろうな。

嫁は弓を持っていたが、学生時代アーチェリーをやってたので、それを使ってますと答えたようだ。

じいちゃん制作の特殊なやつだが、それは秘密だ。



俺と優はワーウルフのみでいい。

他の魔物は嫁たちに任せよう。

忍び足スキル、忍術スキルで俺たちの行動は把握されていない。



スキルは獲得すると、職が変わろうがなくなることはないようだ。

統合されることはあるみたいだが・・・。



一気にワーウルフの近くまで来た。

レベル10。



優と同じレベルだ。

しかし、ハンター特性がある。

何せ、獲物を倒すときの安定感は、俺より上だろう。



ワーウルフにしてみれば、2人がいきなり目の前に現れた感じになる。

ビクッとしていたが、俺たちを中心に円を描こうとしていた。

ワーウルフが2歩ほど移動した瞬間に、優が駆け出した。

それを感じたのか、ワーウルフは体勢を低くした。

どうやら吠えようとしているらしいが、間に合わないな。



俺は安心して見ていられた。

優はワーウルフの左側に回り、そのまま背中へ刀を突きだす。

俺なら真っ二つにしたりして、見た目は派手だが、その実、無駄が多い。

ハンター特性か優の性格かわからないが、無駄がない。

確実な致命傷を与える。



一撃!!



弱点が見えると言ってたが、まさにその通りだ。

ワーウルフはそのまま静かにうずくまるように倒れた。

しばらくして、青い石が残った。





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