魔物に好かれるフェロモンが止まらない私、魔王様に求愛されてますっ

桜坂どら

文字の大きさ
3 / 6

2話 封じられし闇のドラゴンとの出会い

しおりを挟む
 キバと穏やかに暮らしていた森に、人間が現れた――。 

 禁止区域に人間って…。悪い人たちかもしれないってことよね? 出くわしたらいきなり戦いが始まってしまうんだろうか? 突如変わった空気に不安をかかえながら、キバに言われた通りに布を頭からかぶり、木陰に身をひそめる。

 キバが見つめる先、森の奥から防具をまとった2人の男が現れた。鳥かごのようなものを持っており、その中に弱弱しく鳴くくまの赤ちゃんのような魔物が入れられているのが見える。

『貴様ら、人間禁止区域に何の用だ。その魔物の子をどうするつもりだ』

 キバが問いかけると、2人の男は一瞬驚いた後下卑た笑いを浮かべた。

「おいおい、この山って雑魚モンスターしかいないんじゃなかったか? 人語を話してる。なかなかの上位種だぞこいつ」
「一角狼で意思疎通ができる個体はレアだな。せっかくだし、こいつも狩っていくか」
「いいな、そうしよう」

 悪党さながらのセリフを吐き、剣を抜いて構える男たち。どの世界にもどうしようもない悪人がいることに瑠璃は悲しくなった。どうやらキバと戦う気のようだ。戦闘が始まったらどうしよう…。
 キバはここら一帯で一番強いと言ってたけど、得もいえぬ不安がよぎる。はらはらしながら瑠璃は動向を見守った。

『貴様ら密猟者か。今引き返せば殺さずに置いてやる。即刻失せろ!』
「嫌だね。この辺の魔物は他の土地にはいないレアなのが多いんだよ。レアな魔物の子は、売れば金になるんだ。お前は殺して素材にしてやる!」

 男の一人がキバに飛び掛かった! 男の攻撃をひらりと躱し、キバが腕に噛みつく。そこから血が吹きだし、男の一人がのたうち回る。すごい、キバ! 瑠璃はガッツポーズをする。

「ぎゃあああ! 腕が…!! ぐっ…このやろう…!!」
「バカ! 油断するからだ! こいつ強いぞ…アレを使おう!」

 もう一人の男がテニスボールぐらいある赤い石を懐から取り出した。瑠璃は嫌な予感がした。わからない、わからないけど逃げなければ―――そう思った時にはもう遅かった。

「もったいないけど、とっておきのやつ食らわせてやるよ」

 男が赤い石を空にかざすと、カッ! と光り、無数の"赤い光の矢"が空から出現し、キバ目がけて降り注ぐ。
 ドドドド!! 大きな音を立てて矢が落ち、激しく砂煙が舞う。瑠璃は堪えきれずキバの名を叫び飛び出した。
 砂煙がうっすらと消えた後に、矢に貫かれ血を流すキバの姿があった。瑠璃は泣きながらキバに駆け寄り抱きしめる。

「キバ! キバ……! なんてひどい…!」

 男2人はもう戦闘は終わったとばかりに剣をしまい、傷を回復している。
 瑠璃の姿を見つけると驚いた顔になる。

「嘘だろ…? 人間の女の子がなんでこんなところへ?」
「迷い込んじゃったのかな? ねえ君、結構かわいいじゃん。そいつにトドメを刺したら任務完了だからさ、俺たちと遊ぼうよ。いいこと教えてあげるからさ」

 にやにやする男たちに憎しみが湧く。キバを守らなきゃ、こいつらをやっつけなきゃ…!
 ぶわっと瑠璃の感情が大きくなるのと同時に、黒いモヤが瑠璃の体から出てくる。その拍子に頭からかぶっていた布が地面に落ちた。現れた瑠璃の真っ黒な髪を見て、男たちは驚愕した。

「な…な…黒髪!? 嘘だろ…」
「こいつ、魔族か!? 最上位の魔族でもこんな色見たことねえぞ…」
「なんなんだよお前は…!」

 瑠璃に慄き、剣を抜く。震えながら戦闘態勢に入った男たちを瑠璃は睨みつける。
 男達を見る瑠璃の目は冷たかった。こいつら、殺そう。そう思うほど瑠璃の中にうまれる黒い黒い感情は溢れて止まらない。自分が自分じゃない感覚。今ならが出来る気がする。瑠璃が自分の手のひらを見つめると、そこから一層禍々しい黒いモヤが出る。それを男達にかざそうとしたところで、キバが大きく吠えた。瑠璃はハッと正気に返る。体からにじみ出ていた黒いモヤは消えた。

(私今、何をしようとしたの…?)

 キバがよろよろとなんとか立っている状態で瑠璃に体をすり寄せた。

「キバ! 無理しちゃだめよ…!」

 瑠璃がキバを支えようとすると、キバは呼吸を整え、力を振り絞るかのように瑠璃を背中に乗せ走り始めた。

「逃げだぞ! 追え!!」
「あいつらを殺せ!」

 男たちは瑠璃の禍々しい何かを見た恐怖からか躍起になっているようだった。瑠璃とキバを追いかけながら後ろから矢を射ってくる。矢は瑠璃の左腕を切り裂いた。

「うっ…!」
 《ご主人! あいつら、よくもご主人を…!!》
「キバ! 大丈夫だから、私のことを降ろして逃げて…! このままじゃキバが死んじゃう!」
 《そんなこと絶対しません! ご主人はオイラが守る! あいつらさえ振り切れれば…!!》

 キバは瑠璃を乗せたまま、更に加速する。木々の間をすり抜けていき開けた場所にでると、そこは…崖だった。高さ30メートルはある崖の下には川が流れている。キバは足を止め、もう一度別の方向に走りだそうとしたところで体中に受けた矢傷が痛んだのか、その場に崩れ落ちる。

「キバ!!」

 どうしよう、どうしたらいいの…! 体の大きなキバを抱えて動くこともできず、回復してあげる手立てもない。瑠璃が絶望でいっぱいになりながらキバを抱きしめていると、男たちが追い付いてきた。

「ようやく追い詰めたぞ。魔物どもめ…」
「この黒髪、金になるぞ」
「ああ、こんな黒髪みたことない。物好きの金持ち貴族に売りつけてやろう」

 瑠璃はキバを庇うように前に立ち、男たちを睨みつけるが、自分を捕まえて売ろうと考える男たちの言葉に、怖くて怖くて足がすくみそうだった。さっき湧き上がっていた戦う力はもうなく、恐怖だけが瑠璃を支配する。失敗したらキバは殺され、私は恐らく死んだほうがマシだと思うくらい最悪な場所に売られるのだろう。
 元居た世界でも、異世界でも、なぜこんなに醜い人間にばかり出会ってしまうのか。またしても無力な自分に絶望しかけた時、キバが最後の力を振り絞り、瑠璃の体をくわえて一緒に崖から落ちたのだった。
 キバは瑠璃を包むようにして下に落ちていく。自分だけを守ろうとしているキバの行動に気づき、瑠璃は悲痛な顔で叫ぶ。

「キバ! だめ、死なないで――――」

 川に落ちる直前で瑠璃の意識は途絶えた―――。


 *


 それからどのくらいの時間が経ったのかわからない。目覚めた瑠璃を待っていたのは、大きな大きな爬虫類ならぬドラゴンとの出会いだったのだ。

 《そなたを主として、永久に仕えよう―――――》

 瑠璃はようやく目の前の巨大生物が、映画やアニメで見たことがあるドラゴンだと気が付く。突然巨大ドラゴンから忠誠を誓われた訳だけれど、まだ起きたばかりで頭がぼーっとしているし、全然頭が追い付かない。なんでこんなことになっているんだっけ? 瑠璃は記憶をたぐりよせてハッとした。

「キバは!? ねえあなた、角が生えた大きな狼をしらない?」

 瑠璃はキバの安否を思うと、巨大ドラゴンを怖がっていたことなどどうでもよくなっていた。ドラゴンはちら、と視線を瑠璃の背後にやった。

 《あそこに倒れている犬のことか? まだかすかに息があるようだ》

 瑠璃が背後に振り向くと、すぐ近くに倒れたキバの姿を見つけた。すぐにドラゴンから飛び降りて駆け寄る。

「キバ、キバ…!」
(このままじゃ死んじゃう! どうしたらいいの?)

 《そなたほどの闇の力があれば、その犬ごとき治癒することは容易かろう?》

 ドラゴンのまさかのアドバイスに瑠璃は驚いて振り返った。ドラゴンは冗談を言っているわけではなさそうだ。

「えっ…私の闇の力ってそんなことも出来るの!?」
 《強く念じよ。できるはずだ》

 そんなアバウトな…瑠璃はそう思いながらも、もう他に手立てはないと、ドラゴンに言われた通りに念じることにした。キバの体に手を当て、目を閉じる。


 お願い、私の中の不思議すぎる”闇の力”……キバを助けて。
 この異世界で私にとって一番大事な友達、キバを助けて――


 瑠璃は念じた。すると、黒いモヤがまた瑠璃の中から現れる。もうわかっている。これが怖いだけのモノじゃないってこと。キバを進化させた黒い黒い闇の力。”闇の力”ってネーミングが極悪すぎるのよね…
 少しだけ力を貸してくれる? そう問いかけると黒いもやが瑠璃の顔を優しくなでた。

 モヤがキバを包むイメージをするとその通りにキバが包まれる。お願い…お願い…
 しばらくした後、煙の隙間から無数の光が放たれる。煙は消えていき、そこから現れたキバはもうどこもケガしてなんかいなかった。キバが目覚める。

『あれ…ご主人…? ご主人、無事ですか!』

 キバは気が付くとすぐに瑠璃の心配をした。あんなに大けがして死ぬかもしれなかったのに、私のことばかり心配して…瑠璃はキバをぎゅっと抱きしめた。
 じわじわとここに来る前にあったことを思いだしたのか、キバが涙をこぼし始める。

『オイラが弱いせいで、ご主人を危険な目にあわせてしまった。オイラはご主人に仕えるものとして失格です』
「何言ってるの。キバがいなかったら私はとっくに野垂れ死んでいたわ。守ってくれてありがとうキバ」
『それにしても、どうしてオイラのケガが直ってるんですか? それにここはどこで…』

 キバがようやく瑠璃の背後にいるどでかいドラゴンに気が付く。声にならない声をあげると丸まって瑠璃の背後に隠れてしまう。キバも十分大きい体のはずだがドラゴンの大きさは規格外なのだ。キバが犬だとすると、ドラゴンはティラノサウルスくらいある感じ、そんなわかりづらい例えが瑠璃の頭をめぐる。

『ご主人、あのあのあのあああの、あのお方は…!!』
「さっき知り合ったドラゴンさん。キバを助けるアドバイスをくれたの。お礼を言ってね」

 キバは瑠璃の話がまったく耳に入ってない様子で慄いている。

『その美しい鱗、魔王様の存在を感じさせるほどの”闇の力”…まさかあなた様は、封印されていたダークロード様では…!?』

 封印? ダークロード? そういえばキバがこの世界について説明してくれた時にそんなことを言っていたな…。このドラゴンって、もしやものすごい大物なの? 驚愕するキバの横で瑠璃が考えていると、ドラゴンはフンッと鼻息を吐いてドヤ顔(に瑠璃には見えた)で口を開く。

 《お前のような弱い魔物でも我のことは知っていたか。そうだ、我が3万年前に勇者に封印されていたダークロードよ》
『はっははーー』
 《お前たちは、川に流され私の眠る禁域にたどり着いたのだ。普通どんな生き物もここに入ることは叶わないのだが、大方その娘の闇の力が引き寄せたのだろう――》
『なんと恐れ多いっす――…!』

 キバがひれ伏している。私から見るとコントのようにしか見えないのだけれど、このドラゴン、もといダークロードは相当すごい魔物みたい。そう瑠璃は感心しながらドラゴンの大きな体を見上げていると、突然左腕に激痛が走った!

「あっぐっ…!!!」
『ご主人!?』

 瑠璃はとんでもない痛みを感じてその場に倒れる。傷んだ左腕は、あの男たちに矢で切り裂かれた部分だ。キバが傷口を見ると青黒く変色し、腕全体に広がり始めていた。

 《毒だな。時間が経ち娘の体を壊し始めたのだろう。誰にやられた》

 ダークロードが瑠璃の傷口を見て答える。キバが人間たちに襲われた事を説明すると、ダークロードは難しい顔をする。
 毒? ものすごく痛いけど、私すごくピンチ? 痛みで朦朧とする意識の中、瑠璃に不安が押し寄せる。

 《人間の毒か、この山で解毒剤を作るのは難しいかもしれぬ》
『じゃっじゃあご主人はどうすれば…!』
 《一つ、心当たりがある。あそこなら大抵の毒の治療は可能だろう…》
『オイラ、どこでも行くっす!! ご主人を救いたいです!』

 ダークロードは大きく翼を広げた。ざあっと風が吹き抜ける。そして前足で瑠璃を優しくつかむと、地面から浮き上がった。

 《犬、お前はここで待っていろ。我の結界がある故、安全だろう》
『ダークロード様! ご主人をどこへ…!!』

 どんどん地上から遠ざかるドラゴンと瑠璃。じりじりと飛び掛かるか否か、いつでも飛び掛かれる体制を取るキバに、最強のドラゴンはニヤリと微笑んだ。

 《案ずるな。貴様の主人は死なせない。魔王城へ連れていく――》

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

黒騎士団の娼婦

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。 異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。 頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。 煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。 誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。 「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」 ※本作はAIとの共同制作作品です。 ※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。

『階段対策会議(※恋愛)――年上騎士団長の健康管理が過剰です』

星乃和花
恋愛
【完結済:全9話】 経理兼給仕のクラリスは、騎士団で働くただの事務員――のはずだった。 なのに、年上で情緒に欠ける騎士団長グラントにある日突然こう言われる。 「君は転倒する可能性がある。――健康管理対象にする」 階段対策会議、動線の変更、手をつなぐのは転倒防止、ストール支給は防寒対策。 全部合理的、全部正しい。……正しいはずなのに! 「頬が赤い。必要だ」 「君を、大事にしたい」 真顔で“強い言葉”を投下してくる団長に、乙女心を隠すクラリスの心拍数は業務超過。 さらに副団長ローレンは胃薬片手に「恋は会議にするな!!」と絶叫中!? これは健康管理?それとも恋愛? ――答え合わせの前に、まず“階段(概念)“をご確認ください。

転生先は男女比50:1の世界!?

4036(シクミロ)
恋愛
男女比50:1の世界に転生した少女。 「まさか、男女比がおかしな世界とは・・・」 デブで自己中心的な女性が多い世界で、ひとり異質な少女は・・ どうなる!?学園生活!!

甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜

具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」 居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。 幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。 そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。 しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。 そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。 盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。 ※表紙はAIです

処理中です...