悪役令嬢?それがどうした!~好き勝手生きて何が悪い~

りーさん

文字の大きさ
3 / 53
公爵令嬢?それがどうした!

第3話 食の改革 2

「迷った……」

 何とか公爵家のお屋敷からは離れる事が出来たので、街に来てみたは良いんだけど……早速迷った。

 エリカは屋敷の外に出た事がないから、街の地理なんて分かるはずもない。えりかはそもそもこの国の名前すらも知らないんだから、尚更だ。

 でも、屋敷の方角は覚えている。とりあえず、その方角と真逆の方向に歩いていれば、帰り道に迷う事はないだろう。

 迷子がなんだ!家にさえ帰れるならそれは迷子とは言わないんだ!……多分。

 よし!とりあえず、砂糖と胡椒と大豆が売っているところを探さなければ。

 確か、中世ヨーロッパでは、香辛料は高価だったって学校で習ったな。だとしたら、ここでも高いかもしれない。でも、今の私にはそんな事は関係ない!今の私には金貨様がいらっしゃるのだ!

 商店街と思わしき場所に来る。どこを見ても金の匂いがしますなぁ~。

 それはそうと、見当たらないな~。……もしかして、植物すらも見つかってないと言うのか?だとしたら、良く塩なんて見つけられたな!塩なんて、海の水を蒸発させないといけないんだよ!?海水を煮てみようぜなんて、なかなかない発想だよ!?なんでそんな発想が出来て植物の胡椒を見つけられないんだ!?

 いや、そんな事はないか。ちょっと取り乱しちゃったけど、中世ヨーロッパの時点で、胡椒が見つかってたんだ。ここでも植物自体はあるかもしれない。なら、花屋とかに行った方が見つかるかも!

 そうと決まれば早速レッツゴー!

 道中、人に道を聞いたり、寄り道しながらも、目的の場所にはついた。

 ここが花屋ね~。……ついでに、胡椒や砂糖以外の物も買っていこうかな?

 べ、別にもう家出した事がバレてるかもしれないからご機嫌取り~なんて考えはありませんよ?せっかく来たんならお土産を買おうという純粋な気持ちです。私は良い子ですからね!良い子ですからね!!

 さて、こんな誰に訴えているのか分からない心の叫びは置いておきまして……目的の物があるか探さないとね!

 見覚えのある花も、見覚えのない花もある。見覚えのない花は、この世界かこの国特有の植物なのかな?

 胡椒とかサトウキビとか無いかなぁ?サトウキビはともかく、胡椒はあってもおかしくないと思うんだけど……

 胡椒は緑色の山葡萄って感じだったよね。確か、花は白で、複数の花が固まっているって感じなんだけど……ここにも無さそうかなぁ?

「なぁ、嬢ちゃん」

 もう少し奥の方に行けば見つかるかな?

「おい」

 この花って地球でいうマリーゴールドじゃない?デイジーとかもある。これは食べられるやつエディブルフラワーかな?

「おい聞けよ!」

 後ろから肩を掴まれる。

 チッ。せっかく無視してたのに。

「……何?」
「お前一人か?」
「そうだけど?」

 一人でいたら何か悪いの?

「子供一人は危ないぜ?」
「おじさんみたいな変人に目をつけられるから?」
「誰が変人だ!あと、おじさんって年じゃねぇよ!」

 おっ、ナイスツッコミ。

「嬢ちゃん、さっきからキョロキョロしてるけど、何か欲しいものがあるのか?」
「おじさんに言う必要ある?」

 何かこのおじさんは変な感じがする。第六感というやつだ。私は良い人か悪い人か目を見れば分かる。悪い人と言うのは、瞳に欲望を宿している。何の意図もなく話しかけている人は、瞳に欲望が宿っていない。興味本位であろうと、善意であろうと、悪意が無いという事の証明の他ならない。

 逆に、悪意を持っている人は、理由は違えど、何か目的がある人だ。

「おじさんじゃねぇって言ってんだろ!」
「じゃあ、おっちゃん?」
「何が違うんだ!」

 結構違うと思うけどなぁ。少なくとも近所のおっちゃんはおじさんとかおっさんって言ったらブチぎれるけど、おっちゃんって呼んだら優しかったよ?

 私達のやり取りを聞いて、周りの人もクスクス笑っている。

「も、もう良い!」

 そう叫んでおっちゃんは店から出ていった。あの人、何がしたかったんだろう?ちょっとからかっただけでどっか行っちゃった。

「いやぁ~お嬢ちゃん凄いね」
「何が?」

 私がやった事はからかった事だけだよ?

「知らなかったのかい?あの人、人攫いと繋がりがあるってこの辺りじゃあ、かなりの噂だよ」

 人攫い!?じゃあ何?私、拐われるところだったの!?

 悪い人かもしれないとは思ってたけど、そこまでとは思わなかったよ!というか、人攫いなら、からかわれて笑われたくらいで逃げんなよ!別に、人攫いを肯定する訳じゃないけどさ!人の目が気になるんなら、そんな事をしようとするんじゃあない!!……って、本人がいないどころか聞こえないところで言っても意味ないか。

「ねぇ、お姉さん。お塩ってどこに売ってるの?」

 女の人におばさんと言うのはめちゃくちゃ失礼だ。それに、この人はこの辺りの事に詳しそうだし。

「塩?それなら、ここから西に行ったところにあるよ」

 西ってどっち?東西南北なんて、“えりか”はもちろん、“エリカ”も分からないんだけど。

「あんた、塩を探しにここに来たのかい?」
「ううん、ちょっとお土産を買おうと思っていろいろなところを見てたの」

 嘘は言ってない。家族や使用人の人達にお土産を買おうと思っている事は事実だから。

「そうかい。でも、一人でいるのは危ないから、ついていってあげるよ」
「ありがとう」

感想 7

あなたにおすすめの小説

『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』

透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。 「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」 そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが! 突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!? 気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態! けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で―― 「なんて可憐な子なんだ……!」 ……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!? これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!? ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆

痩せすぎ貧乳令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます

ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。 そして前世の私は… ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。 とあるお屋敷へ呼ばれて行くと、そこには細い細い風に飛ばされそうなお嬢様がいた。 お嬢様の悩みは…。。。 さぁ、お嬢様。 私のゴッドハンドで世界を変えますよ? ********************** 転生侍女シリーズ第三弾。 『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』 『醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』 の続編です。 続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。 前作も読んでいただけるともっと嬉しいです!

【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。

樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」 大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。 はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!! 私の必死の努力を返してー!! 乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。 気付けば物語が始まる学園への入学式の日。 私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!! 私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ! 所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。 でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!! 攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢! 必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!! やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!! 必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。 ※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。

お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?

夕立悠理
恋愛
もうすぐ高校一年生になる朱里には、大好きな人がいる。義兄の小鳥遊優(たかなしゆう)だ。優くん、優くん、と呼んで、いつも後ろをついて回っていた。  けれど、楽しみにしていた高校に入学する日、思い出す。ここは、前世ではまっていた少女漫画の世界だと。ヒーローは、もちろん、かっこよくて、スポーツ万能な優。ヒロインは、朱里と同じく新入生だ。朱里は、二人の仲を邪魔する悪役だった。  思い出したのをきっかけに、朱里は優を好きでいるのをやめた。優くん呼びは、封印し、お兄ちゃんに。中学では一緒だった登下校も別々だ。だって、だって、愛しの「お兄ちゃん」は、ヒロイン様のものだから。  ──それなのに。お兄ちゃん、ちょっと、距離近くない……? ※お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね? は二人がいちゃついてるだけです。

転生した世界のイケメンが怖い

祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。 第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。 わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。 でもわたしは彼らが怖い。 わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。 彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。 2024/10/06 IF追加 小説を読もう!にも掲載しています。

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。

柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。 詰んでる。 そう悟った主人公10歳。 主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど… 何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど… なろうにも掲載しております。

幼馴染みが描いた悪役令嬢ものの世界に「メイド」として転生したので、6年後の断罪イベントをどうにか回避したい

ゆずまめ鯉
恋愛
通勤途中、猫好きではないのに轢かれそうな黒猫をうっかり助けてしまい、死んでしまった主人公──水縞あいり(26) 鳥の囀りで目を覚ますとそこは天国……ではなく知らない天井だった。 狭い個室にはメイド服がかかっている。 とりあえず着替えて備えつけの鏡を見ると、そこには十代前半くらいの子どもの姿があった。 「この顔……どこか見覚えが……」 幼馴染みで漫画家、ミツルギサイチ(御剣才知)が描く、人気漫画「悪役令嬢が断罪されるまで」の登場人物だということに気がつく。 名前はミレア・ホルダー(本名はミレア・ウィン・ティルベリー) 没落貴族の令嬢で、現在、仕えているフランドル侯爵によって領地と洋館を奪われ、復讐のために、フランドル侯爵の長女イザベラが悪役令嬢になるのを止めず、むしろ後押しして見事断罪されてしまうキャラだった。 原作は未完だが、相談を受けていたのでどういう結末を迎えるのか知っている。 「二期アニメもまだ見てないし、どうせ転生するなら村人Aとかヒロインの母親がよかった……!!」 幼馴染みの描く世界に転生してしまった水縞あいり=ミレアが、フランドル侯爵家で断罪回避するべく、イザベラをどうにかお淑やかな女性になるように導いている途中。 病弱で原作だと生死不明になる、イザベラの腹違いの兄エミールに、協力してもらっているうちに求愛されていることに気づいてしまい──。 エミール・ディ・フランドル(20)×ミレア・ウィン・ティルベリー(18) 全30話の予定で現在、執筆中です。2月下旬に完結予定です。 タイトルや内容が変更になる場合もあります。ご了承ください。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった。しかしハルの血が特殊だと知ったダンピールはハルを連れ帰って? いっそ美味しい『血』(治癒)と『体液』(バフ)と『癒し』を与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!