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公爵令嬢?それがどうした!
第22話 寝返らせます
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星月夜が煌めいている。そんな素敵な夜は物騒な夜になりました。
「三人?」
「みたいだな。もう人の気配はしない」
私が何かするまでもなく、レイがあっという間に捕まえてしまいました。強いねぇ。こっち側で良かったわ。
「で、どうするんだ?」
「レイみたいにするのは可哀想だし……血の契約を結ぶくらいで良いんじゃない?」
「俺は可哀想じゃないってか?」
「うん!」
あなたは良いの、あなたは。ちなみにレイと血の契約を結んではいません。だって、魔道具がありますもん。もし血の契約を結んだとしても、私に危害を加えられないという事くらいしか追加されないんでね。
……うん?その前に、血の契約は何だって?それはですね、簡単に言えば服従するって事です。血の契約は、服従する側の血を飲んだあと、主となる血を服従する側が飲んで成立します。血の契約を交わすと主人に危害を加えられません。そして、主人の命は絶対です。なので、レイみたいに物理的に従わされる事はないんですよ。
「本当に性格悪いな、お嬢様は」
「充分優しいと思うんだけどなぁ」
魔道具を使って好き勝手してないだけまだマシじゃないか。……まぁ、今使っても構わないんだが……おっとっと。ブラックエリーちゃんはしまっておきましょうね~。
「じゃあ、俺は旦那様のところに行ってくるから。お嬢様は部屋を出るなよ」
「分かってる」
ちぇっ。私も行きたかったな。レイは、捕獲した刺客を引きずって出ていった。
あぁー、暇だ。何もする事がない。起きてた意味が無かったではないか。いや……何で私は大人しくしているんだ?よし、突撃しよう。どうせ地下牢に行くんでしょ。そこで全員寝返らせましょう。手駒は増やしておいて損はないからね。
でも、せめてレイは待っててあげよう。私が勝手にいなくなって怪我しましたなんて事になったら、レイの首が物理的に飛びかねない。それは後味が悪すぎる。
数分ほどベッドでゴロゴロしていると、ドアを開けてレイが入ってきた。
ついにノックも声掛けもしなくなったなこの野郎!
「お嬢様、どうされますか?」
ため息混じりの敬語で聞いてくる。私が何するのか予想してるんだろうな。
「地下牢に行く。責任は全部私が持つから」
お子様エリーちゃんでは迫力が出ないので、素の口調で話す。
「かしこまりました。旦那様にはすでに話を通してありますので、行きましょう」
早いな。私が動きを予測されているなんて。何か負けた気がする!そもそも、レイに勝てる事があるのか?私が唯一剣で負けた相手でもあるというのに。もちろん、パパさんには言ってません。私をたてなかったとか言って、レイの首が物理的に飛びかねないので。
……今度は弓にでもしようかな?弓ならね、話したら──さんざん脅されたうえで──やらせてくれるかも。
そんな事を考えているうちに、地下牢についた。騎士さんもいて、中に入れてくれる。話を通してあると言ったのは本当みたい。
「レイもついてくるの?」
「今日中はあなたの護衛なので。勝手に帰ったら旦那様からの説教を受けてしまいます」
「じゃあ、ちょっと手荒にしても問題ないね」
「俺の話聞いてました?」
一応、騎士が近くにいるので、レイも口調を崩す事はない。でも、少し素が出ている。
まぁ、私が少し手荒にして怪我すれば、レイだけが怒られるからね。手首足首が無事でいられるかどうかって感じかな?
そんなこんなで、地下牢に来ると、騎士が見張っていた。かなり厳重な警備だ。
「なんか久しぶりな感じするね!」
お子様エリーちゃんになる。騎士が中にいるから、素ではいられない。
「お嬢様と私がお会いした時以来ですかね」
うむうむ。ちゃんと使用人のレイを演じているな。もし少しでも素が残ってたら、足を踏みつけるくらいはしたかもしれない。
「エリーお嬢様!どうされましたか?」
「見に来たの。お父さんからも許可を貰ってるから大丈夫だよ。だから、出ていって」
パパさんの許可を貰っているというのは本当だし、この騎士達は私の実力を知っているからね。何の問題もないでしょう。
「ですが、お嬢様の身に危険が──」
「そういうセリフは、お嬢様か私に一太刀でも入れられるようになってからおっしゃってください」
私が言う前にレイがド正論をぶつけてしまった。レイは本当に強いからね。パパさんからの嫌がらせ的な感じで騎士の訓練に混ざってたけど、騎士の誰もレイには勝てなかったからね。そのせいで、騎士の訓練がハードになったのは言うまでもない。
「レイ殿がそう言うなら」と見張りの騎士達は立ち去りました。よしよし、これで何の問題もなくえりかになれるぞ。
刺客がいる方に近寄る。レイの時みたいに、手錠で繋がれているだけで、魔道具はつけられていない。まぁ、私に何の危害も加えてないからでしょうね。私のせいとはいえ、レイは私の顔に傷をつけたので。
「レイ、知ってる人いる?」
「いや、全員知らない」
ならば、非常に都合が良いな。これを上手く利用するとしよう。アルタン伯爵の所在と、これらを上手く利用すれば、膿を炙り出せる。そのための手駒になって貰いましょう。
……うん?悪役令嬢よりも質が悪いだって?ハッハッハ。何を言っているんだ。とても優しいじゃないか。悪役令嬢エリカだったら、死刑死刑って連呼すると思うよ。そうしないだけ私は優しいだろう?
「まぁ、素直に従うような奴らではない事は確かだ」
「じゃあ、そうせざるを得ないようにすれば良いんじゃない?」
さーてさて、楽しい楽しい教育タイムですよ~!
「三人?」
「みたいだな。もう人の気配はしない」
私が何かするまでもなく、レイがあっという間に捕まえてしまいました。強いねぇ。こっち側で良かったわ。
「で、どうするんだ?」
「レイみたいにするのは可哀想だし……血の契約を結ぶくらいで良いんじゃない?」
「俺は可哀想じゃないってか?」
「うん!」
あなたは良いの、あなたは。ちなみにレイと血の契約を結んではいません。だって、魔道具がありますもん。もし血の契約を結んだとしても、私に危害を加えられないという事くらいしか追加されないんでね。
……うん?その前に、血の契約は何だって?それはですね、簡単に言えば服従するって事です。血の契約は、服従する側の血を飲んだあと、主となる血を服従する側が飲んで成立します。血の契約を交わすと主人に危害を加えられません。そして、主人の命は絶対です。なので、レイみたいに物理的に従わされる事はないんですよ。
「本当に性格悪いな、お嬢様は」
「充分優しいと思うんだけどなぁ」
魔道具を使って好き勝手してないだけまだマシじゃないか。……まぁ、今使っても構わないんだが……おっとっと。ブラックエリーちゃんはしまっておきましょうね~。
「じゃあ、俺は旦那様のところに行ってくるから。お嬢様は部屋を出るなよ」
「分かってる」
ちぇっ。私も行きたかったな。レイは、捕獲した刺客を引きずって出ていった。
あぁー、暇だ。何もする事がない。起きてた意味が無かったではないか。いや……何で私は大人しくしているんだ?よし、突撃しよう。どうせ地下牢に行くんでしょ。そこで全員寝返らせましょう。手駒は増やしておいて損はないからね。
でも、せめてレイは待っててあげよう。私が勝手にいなくなって怪我しましたなんて事になったら、レイの首が物理的に飛びかねない。それは後味が悪すぎる。
数分ほどベッドでゴロゴロしていると、ドアを開けてレイが入ってきた。
ついにノックも声掛けもしなくなったなこの野郎!
「お嬢様、どうされますか?」
ため息混じりの敬語で聞いてくる。私が何するのか予想してるんだろうな。
「地下牢に行く。責任は全部私が持つから」
お子様エリーちゃんでは迫力が出ないので、素の口調で話す。
「かしこまりました。旦那様にはすでに話を通してありますので、行きましょう」
早いな。私が動きを予測されているなんて。何か負けた気がする!そもそも、レイに勝てる事があるのか?私が唯一剣で負けた相手でもあるというのに。もちろん、パパさんには言ってません。私をたてなかったとか言って、レイの首が物理的に飛びかねないので。
……今度は弓にでもしようかな?弓ならね、話したら──さんざん脅されたうえで──やらせてくれるかも。
そんな事を考えているうちに、地下牢についた。騎士さんもいて、中に入れてくれる。話を通してあると言ったのは本当みたい。
「レイもついてくるの?」
「今日中はあなたの護衛なので。勝手に帰ったら旦那様からの説教を受けてしまいます」
「じゃあ、ちょっと手荒にしても問題ないね」
「俺の話聞いてました?」
一応、騎士が近くにいるので、レイも口調を崩す事はない。でも、少し素が出ている。
まぁ、私が少し手荒にして怪我すれば、レイだけが怒られるからね。手首足首が無事でいられるかどうかって感じかな?
そんなこんなで、地下牢に来ると、騎士が見張っていた。かなり厳重な警備だ。
「なんか久しぶりな感じするね!」
お子様エリーちゃんになる。騎士が中にいるから、素ではいられない。
「お嬢様と私がお会いした時以来ですかね」
うむうむ。ちゃんと使用人のレイを演じているな。もし少しでも素が残ってたら、足を踏みつけるくらいはしたかもしれない。
「エリーお嬢様!どうされましたか?」
「見に来たの。お父さんからも許可を貰ってるから大丈夫だよ。だから、出ていって」
パパさんの許可を貰っているというのは本当だし、この騎士達は私の実力を知っているからね。何の問題もないでしょう。
「ですが、お嬢様の身に危険が──」
「そういうセリフは、お嬢様か私に一太刀でも入れられるようになってからおっしゃってください」
私が言う前にレイがド正論をぶつけてしまった。レイは本当に強いからね。パパさんからの嫌がらせ的な感じで騎士の訓練に混ざってたけど、騎士の誰もレイには勝てなかったからね。そのせいで、騎士の訓練がハードになったのは言うまでもない。
「レイ殿がそう言うなら」と見張りの騎士達は立ち去りました。よしよし、これで何の問題もなくえりかになれるぞ。
刺客がいる方に近寄る。レイの時みたいに、手錠で繋がれているだけで、魔道具はつけられていない。まぁ、私に何の危害も加えてないからでしょうね。私のせいとはいえ、レイは私の顔に傷をつけたので。
「レイ、知ってる人いる?」
「いや、全員知らない」
ならば、非常に都合が良いな。これを上手く利用するとしよう。アルタン伯爵の所在と、これらを上手く利用すれば、膿を炙り出せる。そのための手駒になって貰いましょう。
……うん?悪役令嬢よりも質が悪いだって?ハッハッハ。何を言っているんだ。とても優しいじゃないか。悪役令嬢エリカだったら、死刑死刑って連呼すると思うよ。そうしないだけ私は優しいだろう?
「まぁ、素直に従うような奴らではない事は確かだ」
「じゃあ、そうせざるを得ないようにすれば良いんじゃない?」
さーてさて、楽しい楽しい教育タイムですよ~!
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