12 / 47
前編
12.よりどころ
しおりを挟む
「ティノールトくん、だいぶ落ちついたね」
「……そんなに違って見える?」
「よりどころを得たSubの子って、変わるからね」
レーネにはわからないが、はたから見るとはっきり違うものらしい。
ただ、本人の中でも心境の変化はあったのだろう。あの夜、書類上ではNormalと隠蔽すらされていた自分のダイナミクスを、ティノールトは全員に打ち明けたのだ。周囲も驚きつつも受け入れるといった態度だったし、ある程度信頼関係ができていたからだとは思う。
ただ、元から砦にいたオルランドたちは、事前情報をもとにティノールトはSubだろうと推測していたわけだが、他の新人三人は何も知らなかったはずだ。ましてティノールトは、騎士団のSubを蔑む風潮の中にいたはずで、レーネが思うよりもずっと勇気が必要だっただろう。
それだけのことが、レーネというDomと繋がっただけでできるというティノールトの強さは、賞賛すべきだと思う。
「……Claimの約束をしたわけでも、ないけど」
「僕はSwitchだから少し感覚が違うかもしれないけど、頼っていいDomがいるってだけで、すごく安心できるんだよ」
レーネもDomなので、その感覚はわからない。サンサの言葉には曖昧な相槌を打つにとどめて、レーネはかすかに聞こえてきた音に意識を移した。ギガントの争いは、まだ終わっていないらしい。姿を確認するには少々遠いが、ギガントが殴り合う音や、地面を踏みしめたり倒れ込んだりする音は響いてくるのだ。
ユッダ山脈の尾根を越えた先は、レーネもあの魔法で飛んだときに見た程度だが、山から続く森がしばらく広がっている。そこに潜んだままギガントに近づいていく、というのが今のところの方針だ。
その先についてはとあるお願い事ができるかどうかで変わるのだが、どうやって頼んだものか、と悩んでいるところへ声をかけられた。
「何だい、オルランドくん」
「いい加減、ギガントの情報なんてどうやって手に入れたのかとか、お前が気絶してた間のことを教えろ」
そういえば、あとであとでと先延ばしにしてきたのだった。このまま話さないほうがお互いに幸せなのではないかと思わなくもないが、黙っておこうとするとオルランドが怒るのは間違いない。
「最初は、空が飛びたくて」
どこから話したものか少し悩んで、魔法を開発した動機から始めてみる。
「あ?」
「……怖いよ、オルランドくん」
正直に話したところで、結局怒られるのではないだろうか。
まあまあとオルランドをなだめてくれるモリスと、苦笑しているサンサを盾にして、仕方なく話を続ける。
「人間を飛ばすのはちょっと難しいんだ。物は簡単だったんだけど。でもあのときは、空から状況を確かめたほうがいいと思って」
だから鳥か魔物か、空を飛んでいるものの体を拝借することにした。首尾よく魔物の体を使ってギガントの争いを突き止めたまではよかったが、いざ帰ってきてみるとどうやって魔法を解除すればいいかわからない。困っているうちに他の魔物に巻き込まれて炎の中に突っ込む羽目になって、このまま死ぬかもと思ったもののぎりぎりで元に戻れた。
なんとか無事に戻ってこられてよかった、と話を締めくくったら、オルランドがつかつかと近づいてきて、頬をひねり上げられた。
「いぁいいぁいいぁい!」
「この馬鹿! 開発途中の魔法を使うのはやめろって言っただろ!」
確かに以前言われたことはあるが、今回は仕方がなかったと思う。誰かが偵察に出られるような状況でもなかったし、陸路で行こうとするとこうして何日もかけて探しに行かなければいけないし、イダンに報告するまでにまた日数がかかる。
レーネの魔法は有効な一手だったはずだ。
「自分の命を粗末に扱うな!」
「わふぁっへぅよぉ……」
命を投げ出したつもりはなくて、他にたまたま手段がなかっただけだ。それから、ちょっと運悪く炎の中に落ちただけで。
被害に遭っていなかったほうの頬もつままれて左右に引き伸ばされ、いよいよ泣きそうだと思ったところでようやく離してもらえた。
すごく痛い。
「……行くぞ」
踵を返したオルランドのあとにぞろぞろ従って、行軍を再開する。頬を撫でていたらティノールトがそばに来たので視線を向けると、とても不安そうな顔をしていた。
「……無茶、しないでください」
ティノールトが不安に思うようなことはないはずなのに、と考えてから、ペアになったDomが無茶をしていなくなるのは、確かにSubにとって恐ろしいことかもしれないと思い直す。寄る辺ない不安を和らげてくれるはずのDomが失われるのは、相手がいないときよりも辛いかもしれない。
「……ごめん」
「俺も、レーネさんを助けられるようになります」
それこそ無理をしなくていいのだが、本人がやる気なら止めることもない。無理をしないようにだけ気をつけてやることにして、軽く背中を叩いておく。レーネはレーネにできる範囲のことしかやれないし、ティノールトはティノールトのできることをすればいい。
そのレーネにできる範囲のことを増やすために、レーネはセシルの隣に足を運んだ。
「レーネさん? どうしたんですか」
「ちょっとだけ、セシルくんと内緒話」
不思議そうに首を傾げたセシルとレーネの周囲に、二人だけを包むように魔法をかける。会話内容が外からわからないようにするためだ。無音にすると逆に怪しくなってしまうから、何か適当な世間話に聞こえるよう少しだけ工夫はしているが、難しいものでもない。
「今のは?」
「内緒話用の魔法。えっと、もしかしたら君の気分を悪くするかもしれないんだけど……君の力を借りたいんだ」
「……何でしょう?」
セシルが不審げな表情に変わって、今の言い方はまずかっただろうかと少し慌てる。対立したいわけではなくて、セシルが周囲に隠そうとしているかもしれないことを暴いてしまうかもしれないから、事前に断っておこうと思っただけなのだ。
「ギガントの暴れている場所に近づいたら、どうして争ってるのか探ってほしいんだ」
「……レーネさんにわからなかったのに、僕がですか?」
「セシルくん、君……魔物の話してること、わかるだろう?」
ぎょっとした顔のセシルに、大声を出してしまわないようそっと唇に指を当てて注意する。ぱっとセシルも自分の口を覆ったが、目が驚きと、恐怖を語っている。やはり秘密にしておきたかったようだ。
「どう、して、何で」
「僕……砦の周囲のことも、ある程度把握できるように魔法をばらまいてるんだ。覗き見しようとか思ったわけじゃなくて……ごめん」
セシルがたまに一人で出歩いている、という話はオルランドから聞いていた。別に休みの日であれば好きにしてもらって構わないし、外で魔法を練習したいことだってあるかもしれない。昼に出かけようが夜に出かけようが、それも個人の自由で好きにしたらいい、とレーネは思っている。
一方で、魔物の侵攻や不審な動きをいち早く察知するため、レーネは砦の周囲に偵察代わりの魔法をあちこち施している。その副産物として、外で誰が何をしているか、だいたい把握できてしまうのだ。それでセシルの動きを知って、周囲の魔物の動向と合わせ、魔法なのか彼固有の能力なのかわからないがそういう力がありそうだぞ、と推測できてしまった。
それをそっとしておいてやれればよかったのだが、今回のギガント二体をどうするかという問題に関しては、セシルの力を借りたかった。イダンにオルランド隊を連れていくと言ったのも、そのためだ。セシル一人を伴えば邪推されかねないが、小隊丸ごとであればセシル個人に目が向く可能性は低くなる。
「今のところ、たぶん僕以外は知らない。君が黙っておきたいことなら、もちろん誰にも言わない。ただ、君のその力を借りられたら、ギガントがどうして争ってるのかわかるかなと思ったんだ」
ギガントの争いの原因がわかれば、どこか別の場所に引っ張っていく算段が立てられるかもしれない。少なくとも、何もわからず巻き込まれるより情報があったほうがいいはずだ。
「……レーネさんと、僕だけの秘密にしておいてもらえますか」
「わかった、誰にも話さない。オルランドくんにも、イダンくんにも」
「……ありがとうございます」
セシルが協力を約束してくれたので、魔法を解除して今度はオルランドのそば、に行こうとしてティノールトの視線に気がついた。何か話したいのかと隣に並んではみたが、特に声をかけられることもなく、ただ袖をそっと掴まれた。何か不安になることがあったのだろうか。
「いいよ、君のそばにいる」
「……はい」
オルランドと話すのはあとでもいい。今はティノールトの不安を和らげることを優先しよう、とレーネは大人しくその場にとどまった。
「……そんなに違って見える?」
「よりどころを得たSubの子って、変わるからね」
レーネにはわからないが、はたから見るとはっきり違うものらしい。
ただ、本人の中でも心境の変化はあったのだろう。あの夜、書類上ではNormalと隠蔽すらされていた自分のダイナミクスを、ティノールトは全員に打ち明けたのだ。周囲も驚きつつも受け入れるといった態度だったし、ある程度信頼関係ができていたからだとは思う。
ただ、元から砦にいたオルランドたちは、事前情報をもとにティノールトはSubだろうと推測していたわけだが、他の新人三人は何も知らなかったはずだ。ましてティノールトは、騎士団のSubを蔑む風潮の中にいたはずで、レーネが思うよりもずっと勇気が必要だっただろう。
それだけのことが、レーネというDomと繋がっただけでできるというティノールトの強さは、賞賛すべきだと思う。
「……Claimの約束をしたわけでも、ないけど」
「僕はSwitchだから少し感覚が違うかもしれないけど、頼っていいDomがいるってだけで、すごく安心できるんだよ」
レーネもDomなので、その感覚はわからない。サンサの言葉には曖昧な相槌を打つにとどめて、レーネはかすかに聞こえてきた音に意識を移した。ギガントの争いは、まだ終わっていないらしい。姿を確認するには少々遠いが、ギガントが殴り合う音や、地面を踏みしめたり倒れ込んだりする音は響いてくるのだ。
ユッダ山脈の尾根を越えた先は、レーネもあの魔法で飛んだときに見た程度だが、山から続く森がしばらく広がっている。そこに潜んだままギガントに近づいていく、というのが今のところの方針だ。
その先についてはとあるお願い事ができるかどうかで変わるのだが、どうやって頼んだものか、と悩んでいるところへ声をかけられた。
「何だい、オルランドくん」
「いい加減、ギガントの情報なんてどうやって手に入れたのかとか、お前が気絶してた間のことを教えろ」
そういえば、あとであとでと先延ばしにしてきたのだった。このまま話さないほうがお互いに幸せなのではないかと思わなくもないが、黙っておこうとするとオルランドが怒るのは間違いない。
「最初は、空が飛びたくて」
どこから話したものか少し悩んで、魔法を開発した動機から始めてみる。
「あ?」
「……怖いよ、オルランドくん」
正直に話したところで、結局怒られるのではないだろうか。
まあまあとオルランドをなだめてくれるモリスと、苦笑しているサンサを盾にして、仕方なく話を続ける。
「人間を飛ばすのはちょっと難しいんだ。物は簡単だったんだけど。でもあのときは、空から状況を確かめたほうがいいと思って」
だから鳥か魔物か、空を飛んでいるものの体を拝借することにした。首尾よく魔物の体を使ってギガントの争いを突き止めたまではよかったが、いざ帰ってきてみるとどうやって魔法を解除すればいいかわからない。困っているうちに他の魔物に巻き込まれて炎の中に突っ込む羽目になって、このまま死ぬかもと思ったもののぎりぎりで元に戻れた。
なんとか無事に戻ってこられてよかった、と話を締めくくったら、オルランドがつかつかと近づいてきて、頬をひねり上げられた。
「いぁいいぁいいぁい!」
「この馬鹿! 開発途中の魔法を使うのはやめろって言っただろ!」
確かに以前言われたことはあるが、今回は仕方がなかったと思う。誰かが偵察に出られるような状況でもなかったし、陸路で行こうとするとこうして何日もかけて探しに行かなければいけないし、イダンに報告するまでにまた日数がかかる。
レーネの魔法は有効な一手だったはずだ。
「自分の命を粗末に扱うな!」
「わふぁっへぅよぉ……」
命を投げ出したつもりはなくて、他にたまたま手段がなかっただけだ。それから、ちょっと運悪く炎の中に落ちただけで。
被害に遭っていなかったほうの頬もつままれて左右に引き伸ばされ、いよいよ泣きそうだと思ったところでようやく離してもらえた。
すごく痛い。
「……行くぞ」
踵を返したオルランドのあとにぞろぞろ従って、行軍を再開する。頬を撫でていたらティノールトがそばに来たので視線を向けると、とても不安そうな顔をしていた。
「……無茶、しないでください」
ティノールトが不安に思うようなことはないはずなのに、と考えてから、ペアになったDomが無茶をしていなくなるのは、確かにSubにとって恐ろしいことかもしれないと思い直す。寄る辺ない不安を和らげてくれるはずのDomが失われるのは、相手がいないときよりも辛いかもしれない。
「……ごめん」
「俺も、レーネさんを助けられるようになります」
それこそ無理をしなくていいのだが、本人がやる気なら止めることもない。無理をしないようにだけ気をつけてやることにして、軽く背中を叩いておく。レーネはレーネにできる範囲のことしかやれないし、ティノールトはティノールトのできることをすればいい。
そのレーネにできる範囲のことを増やすために、レーネはセシルの隣に足を運んだ。
「レーネさん? どうしたんですか」
「ちょっとだけ、セシルくんと内緒話」
不思議そうに首を傾げたセシルとレーネの周囲に、二人だけを包むように魔法をかける。会話内容が外からわからないようにするためだ。無音にすると逆に怪しくなってしまうから、何か適当な世間話に聞こえるよう少しだけ工夫はしているが、難しいものでもない。
「今のは?」
「内緒話用の魔法。えっと、もしかしたら君の気分を悪くするかもしれないんだけど……君の力を借りたいんだ」
「……何でしょう?」
セシルが不審げな表情に変わって、今の言い方はまずかっただろうかと少し慌てる。対立したいわけではなくて、セシルが周囲に隠そうとしているかもしれないことを暴いてしまうかもしれないから、事前に断っておこうと思っただけなのだ。
「ギガントの暴れている場所に近づいたら、どうして争ってるのか探ってほしいんだ」
「……レーネさんにわからなかったのに、僕がですか?」
「セシルくん、君……魔物の話してること、わかるだろう?」
ぎょっとした顔のセシルに、大声を出してしまわないようそっと唇に指を当てて注意する。ぱっとセシルも自分の口を覆ったが、目が驚きと、恐怖を語っている。やはり秘密にしておきたかったようだ。
「どう、して、何で」
「僕……砦の周囲のことも、ある程度把握できるように魔法をばらまいてるんだ。覗き見しようとか思ったわけじゃなくて……ごめん」
セシルがたまに一人で出歩いている、という話はオルランドから聞いていた。別に休みの日であれば好きにしてもらって構わないし、外で魔法を練習したいことだってあるかもしれない。昼に出かけようが夜に出かけようが、それも個人の自由で好きにしたらいい、とレーネは思っている。
一方で、魔物の侵攻や不審な動きをいち早く察知するため、レーネは砦の周囲に偵察代わりの魔法をあちこち施している。その副産物として、外で誰が何をしているか、だいたい把握できてしまうのだ。それでセシルの動きを知って、周囲の魔物の動向と合わせ、魔法なのか彼固有の能力なのかわからないがそういう力がありそうだぞ、と推測できてしまった。
それをそっとしておいてやれればよかったのだが、今回のギガント二体をどうするかという問題に関しては、セシルの力を借りたかった。イダンにオルランド隊を連れていくと言ったのも、そのためだ。セシル一人を伴えば邪推されかねないが、小隊丸ごとであればセシル個人に目が向く可能性は低くなる。
「今のところ、たぶん僕以外は知らない。君が黙っておきたいことなら、もちろん誰にも言わない。ただ、君のその力を借りられたら、ギガントがどうして争ってるのかわかるかなと思ったんだ」
ギガントの争いの原因がわかれば、どこか別の場所に引っ張っていく算段が立てられるかもしれない。少なくとも、何もわからず巻き込まれるより情報があったほうがいいはずだ。
「……レーネさんと、僕だけの秘密にしておいてもらえますか」
「わかった、誰にも話さない。オルランドくんにも、イダンくんにも」
「……ありがとうございます」
セシルが協力を約束してくれたので、魔法を解除して今度はオルランドのそば、に行こうとしてティノールトの視線に気がついた。何か話したいのかと隣に並んではみたが、特に声をかけられることもなく、ただ袖をそっと掴まれた。何か不安になることがあったのだろうか。
「いいよ、君のそばにいる」
「……はい」
オルランドと話すのはあとでもいい。今はティノールトの不安を和らげることを優先しよう、とレーネは大人しくその場にとどまった。
21
あなたにおすすめの小説
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(2024.10.21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
【完結】取り柄は顔が良い事だけです
pino
BL
昔から顔だけは良い夏川伊吹は、高級デートクラブでバイトをするフリーター。25歳で美しい顔だけを頼りに様々な女性と仕事でデートを繰り返して何とか生計を立てている伊吹はたまに同性からもデートを申し込まれていた。お小遣い欲しさにいつも年上だけを相手にしていたけど、たまには若い子と触れ合って、ターゲット層を広げようと20歳の大学生とデートをする事に。
そこで出会った男に気に入られ、高額なプレゼントをされていい気になる伊吹だったが、相手は年下だしまだ学生だしと罪悪感を抱く。
そんな中もう一人の20歳の大学生の男からもデートを申し込まれ、更に同業でただの同僚だと思っていた23歳の男からも言い寄られて?
ノンケの伊吹と伊吹を落とそうと奮闘する三人の若者が巻き起こすラブコメディ!
BLです。
性的表現有り。
伊吹視点のお話になります。
題名に※が付いてるお話は他の登場人物の視点になります。
表紙は伊吹です。
隣の大学院生は、俺の癒しでした。
結衣可
BL
仕事に追われ、残業ばかりの日々を送るサラリーマン・斎藤悠真(32)。
感情を表に出すことも減り、「今日も誰ともしゃべらなかったな」と思いながら帰宅する毎日。
そんなある夜、隣の部屋から漂ってきたカレーの香りとともに、インターホンが鳴る。
「作りすぎちゃって……よかったらどうぞ」
そう微笑んで皿を差し出したのは、隣に住む大学院生・風間緒人(25)。
栄養学を学びながら料理好きの緒人は、気づけば週に一度は“おすそ分け”をするようになる。
最初は戸惑いながら受け取っていた悠真だったが、温かい食事と緒人のさりげない気遣いに、
長い間感じたことのなかった「人の温もり」に心が揺らいでいく。
雨の日に差し出されるタオルや、疲れた体に沁みる味噌汁。
やがて二人で食卓を囲む夜、体調を崩したときの看病……。
少しずつ距離が近づくたびに、悠真は自分でも驚くほど笑顔を見せ、心を許してしまう。
逃げ腰のサラリーマンと、世話焼きの年下院生。
すれ違いと優しさの間で揺れる二人の関係は、いつしか「癒し」から「恋」へと変わっていく――。
【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。
きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。
自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。
食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。
初恋の実が落ちたら
ゆれ
BL
オメガバースの存在する世界。スキャンダルが原因でアイドルを辞め、ついでに何故かヒートも止まって、今は社会人として元気に働く千鶴。お相手である獅勇は何事もなかったかのように活動を続けており、いちファンとしてそれを遠くから見守っていた。そしておなじグループで活動する月翔もまた新しい運命と出会い、虎次と慶はすぐ傍にあった奇跡に気づく。第二性に振り回されながらも幸せを模索する彼らの三つの物語。※さまざまな設定が出てきますがこの話はそうという程度に捉えていただけると嬉しいです。他サイトにも投稿済。
経理部の美人チーフは、イケメン新人営業に口説かれています――「凛さん、俺だけに甘くないですか?」年下の猛攻にツンデレ先輩が陥落寸前!
中岡 始
BL
社内一の“整いすぎた男”、阿波座凛(あわざりん)は経理部のチーフ。
無表情・無駄のない所作・隙のない資料――
完璧主義で知られる凛に、誰もが一歩距離を置いている。
けれど、新卒営業の谷町光だけは違った。
イケメン・人懐こい・書類はギリギリ不備、でも笑顔は無敵。
毎日のように経費精算の修正を理由に現れる彼は、
凛にだけ距離感がおかしい――そしてやたら甘い。
「また会えて嬉しいです。…書類ミスった甲斐ありました」
戸惑う凛をよそに、光の“攻略”は着実に進行中。
けれど凛は、自分だけに見せる光の視線に、
どこか“計算”を感じ始めていて……?
狙って懐くイケメン新人営業×こじらせツンデレ美人経理チーフ
業務上のやりとりから始まる、じわじわ甘くてときどき切ない“再計算不能”なオフィスラブ!
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
お疲れポメラニアンの俺を癒したのは眼鏡イケメンの同期だった
こたま
BL
前田累(かさね)は、商社営業部に勤める社員だ。接待では無理してノリを合わせており、見た目からコミュ強チャラ男と思われているが本来は大人しい。疲れはてて独身寮に帰ろうとした際に気付けばオレンジ毛のポメラニアンになっていた。累を保護したのは普段眼光鋭く厳しい指摘をする経理の同期野坂燿司(ようじ)で。ポメラニアンに対しては甘く優しい燿司の姿にびっくりしつつ、癒されると…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる