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翔の過去

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俺はいつもよりも早く家を出た




(前嶋さん今日も黒部部長と打ち合わせかなぁ~)




俺はそう思いながら会社へ


案の定 前嶋さんは忙しそうに黒部部長と打ち合わせをしていた




俺はあれから翔の居るバーへ 金曜日になると必ず行く様になっていた




(金曜日がこんなに待ち遠しいとか 俺ちょっとヤバいかも・・・)




俺がバーのドア開けるとまぶしいくらいの翔の姿が 俺を出迎えてくれていた


翔を見ると自然と笑顔になり ドアを開け俺が固まる事もなくなり


翔の家に俺の私服も多くなり 泊まる事が当たり前の様になっていた




いつもの様にバーの開店準備をして お客様が来るのを待っていた


しばらくして何人かのお客様が来店 最後のお客様が帰り後片付けをしていると


ゆっくりとドアが開いた そこに居たのは久しぶりに顔を見せた忍の姿だった


「まだいいかなぁ~ もう閉める?」


そう言って忍は申し訳なさそうに入って来た


「いいや大丈夫だ 忍久しぶりだなぁ~」




(忍が俺の店へ あぁ~きっと弘樹の事だな)




俺は表の看板の電気を消し 忍はカウンター席へ


「忍何飲む?」


「ごめん翔 僕何も要らない」


「そうか それじゃ~ここ片付けるから少し待ってて・・・」


俺はそう言ってグラスを片付け始めた




(ここへ来るのは本当に久しぶりだ・・・)




僕は何も変わってはいない店内を見渡していた


「忍 お待たせ」


そう言って翔はあの頃と変わらない笑顔を僕に見せていた


「良く来てくれた 本当に何も要らないのか?」


「うん大丈夫」


「何年ぶりだ?」


「そうだね 3年半ぶりぐらいかなぁ~」


「忍は変わらないなぁ~」


「そんな事ないよ・・・ ちゃんとおじさんへと向かってるよ」


僕はちょっと笑って見せた


「忍 弘樹の事か?」


「あっうんそう 弘ちゃん金曜日にここへ来るって言ってたから 今日は水曜日だし弘ちゃんと鉢合わせしないかと思ってね」




(弘ちゃんかぁ~ 忍らしいなぁ~)





「そっか・・・ 弘樹が言ってたが 今一緒に仕事をしているんだってなぁ~」


「うん 弘ちゃんは凄く勉強熱心で 僕も頑張らなくちゃって思うよ」


「そうか・・・」




(弘樹は頑張ってるんだなぁ~)




「ねぇ~翔 翔はその・・・ 弘ちゃんと・・・」


「あぁ~俺は弘樹に惚れてる でもまだ弘樹は何も知らない」


「そっか・・・ 翔それは辛いね」




(僕はまだ片思いの経験がないからなぁ~ 一方的な思いをぶつけられた事はあるんだけど・・・)




「ず~っと俺の片思いかもしれないなぁ~」


「そんな事はないと思うよ・・・ だけどねぇ~翔 でも何で弘ちゃんだったの? 確かに弘ちゃんはいい子だけど・・・」


「俺のひとめ惚れだ 写真の弘樹にひとめ惚れしたんだ」


「写真?」


「あぁ~前嶋と一緒に写っていた弘樹になぁ~」


「でも写真だけじゃ~わからないでしょう?」


「あぁ~でも実際会ってみてやっぱりって思った・・・」


「そう 翔は出会えたんだね」


「出会えただけだけどなぁ~」


「前嶋さんから翔のお気に入りだって聞かされた時 僕は涙が出ちゃうくらい嬉しかったんだ やっとこれで翔は幸せになれるって・・・」


「前嶋は弘樹の事 俺のお気に入りって言ってたのか・・・」


「うんでも大丈夫 弘ちゃんはぜんぜん気にしてなかったから むしろあの場所で翔の名前が出た事に驚いていたよ」


「だといいんだがなぁ~」


「翔は不安なの?」


「弘樹は俺の事をそんな風には見ていない」


「うんそうだろうね でもこれからどうなるかなんて 誰にもわからないでしょう? 弘ちゃんは実際のところ翔の事をどう思っているのか 誰にもわからない 弘ちゃんは毎週金曜日ここへ来てるんでしょう?」


「あぁ~そのまま俺の家へ泊まってるよ」


「えっ何それ 初耳なんだけど・・・」


僕は翔の言葉に驚いていた




(そうか・・・ でもそれだけ距離が近いと余計大変になっちゃうかも 翔はどうするつもりなんだろう 何かきっかけがあればいいんだけどなぁ~)




「忍はどうなんだ?」


「えっ僕? 僕は何もないよ 僕みたいな人は誰も相手になんかしないよ」


「それはないんじゃないか? 忍にも十分魅力はある」


「ありがとう 翔」


僕は腕時計を見た


「翔 僕そろそろ・・・」


「あっじゃ~ちょっと待ってて 店閉めて送って行くから・・・」


翔は店内の掃除を軽く済ませ カウンターの中にあるカーテンを開け入って行った


「忍 お待たせ」


僕と翔は駐車場へ


「翔 また翔の車に乗る事になるとは思わなかったよ」


「あの頃は良く乗ってたなぁ~」


僕は久しぶりに翔の車へ


「忍はまだあそこに住んでいるのか?」


「うん変わらず」


「じゃ~行くか」


翔はゆっくりと車を走らせた


「ねぇ~翔」


「ううん?」


「今日僕が翔のお店へ行った事は 弘ちゃんにはナイショにして・・・」


「どうしてだ?」


「弘ちゃんに変な誤解されたくないから・・・」


「言っても大丈夫だと思うけどなぁ~」


「うん それでもいい気持ちはしないでしょう」


「そうか・・・」


「うんだから もし弘ちゃんと一緒に翔のお店へ行ったとしても お互いに久しぶりって事で・・・」


「わかった 着いたぞ」


「うんありがとう 弘ちゃんとうまくいくといいね」


「あぁ~ でもそれは誰にもわからない」


「うんそうだね 翔気を付けて帰ってね」


「じゃ~な」


そう言って翔の車は行ってしまった





黒部部長と前嶋さんの出張が決まり俺は焦っていた




(何とか前嶋さんが出張へ行く前に 翔の事を聞いておきたい・・・)




俺は黒部部長と前嶋さんが離れるタイミングを伺っていた


黒部部長が1人オフィスを出て行った


俺はこのチャンスを見逃さなかった


俺はすぐに前嶋さんの所へ


「前嶋さん」


「おう竹本 あさってから黒部部長と出張へ行くからよろしくな・・・」


「あっはい それでなんですけど・・・」


「何だ?」


「今日とかって忙しいですか ちょっとお話したいんですけど・・・」


「何だ? あぁ~もしかして翔の事か?」


俺は前嶋さんにうなづいた


「そうかそうかわかった じゃ~今日飲みに行くか」


「はい」


「わかったじゃ~ 竹本もちゃんとあがれる様にしておけ」


「はい」


俺はそう言って前嶋さんから離れた




(良かった・・・ 前嶋さんが出張へ行く前で これで翔に聞けなかった事がわかる)




俺と前嶋さんいつもの居酒屋へ


「竹本 久しぶりだなぁ~」


そう言って前嶋さんはビールのジョッキを持った


俺はウーロン茶を持ち乾杯をした


「お疲れ」


「お疲れ様です」


「で 翔とはどうなんだよ」


「どうって・・・」


「金曜日に翔のバーへ行って そのまま翔の家へお泊まりさせてもらってます」


「へ~ めんどくせ~からそのまま居ついたらどうなんだ 確か1部屋空いてるだろう・・・」


前嶋さんはおつまみを口にした


「それは出来ませんよ だって翔の家凄くキレイなんですよ 俺翔に嫌われるの嫌ですもん」





(何だまだそこまでの関係じゃ~ねぇ~のか 翔の事こりゃ~下手な事は言えねぇ~な それにしても翔は竹本に対して凄く慎重だなぁ~)





「竹本食べろ お前飲めねぇ~んだから・・・」


「わかってますよ 食べてますよ」


「で 翔の何が知りたいんだ?」


俺は前嶋さんにそう聞かれ箸を置いた


「前嶋さん 翔は俺に凄く優しくしてくれるんです」





(そりゃ~翔が竹本に特別な感情があるからなぁ~)





「俺 翔にいろいろ聞いてみたいんだけど 翔を前にすると聞けなくなちゃうんです」





(これは竹本もまんざらじゃ~ねぇ~のか?)





「だから俺前嶋さんに翔の事を何でも教えてほしいんだ」


「そうかわかった 竹本食べながら聞いてくれ」


俺は前嶋さんの言葉に箸を取った


「俺が翔と出会ったのは 小学校へ入る前だ」


「そんな前から・・・」


「あぁ~ 俺が幼稚園から帰ると公園に翔は1人で良く居たんだ それでだんだんと俺が幼稚園から帰ると翔と公園で遊ぶ様になった 俺が幼稚園でして来た事とかスゲ~楽しそうに聞いていたなぁ~」


「翔は幼稚園とか保育園とかに行ってなかったの?」


「あぁ~ いつも暗くなるまで遊んでたなぁ~ たまにお父さんが迎えに来た時は走ってお父さんの所へ行ってた」


「お父さん 長距離トラックの運転手って翔が言ってたよ」


「あぁ~翔から聞いたか」


「うん お母さんは?」


「あぁ~スナックで働いていたから昼間はなぁ~ 父親も翔の傍にはずっと要らなかったからなぁ~ 翔はさみしかったんだろうなぁ~ それでジェットコースター事件だよ」


「ジェットコースター事件?」


「あぁ~ 俺は翔と仲良かったからなぁ~ 遊園地に行こうって事になったんだ 竹本も知ってる通り 翔のヤツ忘れもしねぇ~ 初めはおとなしく俺の後ろを付いて歩いて居たんだ 子供も乗る事が出来る小さなジェットコースターがあってな 翔が乗ってみたいって言うもんだから 俺も一緒に乗ったんだそしたら翔のヤツ リミッター外しやがって何度も乗せられるはめになったよ」


「翔はそんな小さな頃から ジェットコースターが好きだったんだ・・・」


「あぁ~あれはもう中毒だなぁ~」


そう言って前嶋さんジョッキを手にした


「小学校中学校と翔とは一緒 高校生で竹本も知ってる春日と一緒になった」


「春日さんって スパゲッティの専門店の?」


「そうだ今度は俺も連れて行け・・・ 中学の時もそうだったんだが 翔はあの通り目立ってなぁ~ おもしろくないヤツも居て 翔はケンカに明け暮れていた俺も当然巻き添えだよ でも翔は誰にも負けなかった 高校の時はさらに凄くなってなぁ~ あのガタイのいい春日も加わったから 相手はたまったもんじゃ~なかったけどなぁ~」


前嶋さんは笑いながらそう話をしてくれた





(俺とは別世界の話だ・・・)





「なんせ翔が先陣切って 相手に突っ込んで行くんだからなぁ~ そんで相手に顔を殴られた日にゃ~ 相手がかわいそうになるくらいボコボコで 春日が止めに入らなくちゃ止まらねぇ~事が多かった あの頃だ翔と今のオーナーに出会ったのは 俺も春日もあのオーナーは好きにはなれねぇ~けど 翔にとっては恩人みたいな人だからなぁ~」


「あっオーナーさんは翔の口から聞いた事があるよ」


「竹本もそのうちあのオーナーに会うだろう・・・」


「何で前嶋さんと春日さんはオーナーさんの事・・・」


「あのオーナーは翔を閉じ込めがんじがらめにしてるんだ だから俺と春日は・・・」


そう言って前嶋さんはジョッキを飲み干した




(前嶋さんに翔の事をいろいろ聞けて良かった オーナーさんの事は翔に聞ける話だからいいや 早く翔に会いたい金曜日じゃ~ないけれど 明日バーへ行ってみよう)




次の日俺は翔に連絡を取ってバーへと向かった


俺がバーのドアを開けると まぶしいくらいの翔がカウンターの中に居た


「弘樹どうした・・・」


俺はいつもの席へ


「お客さん居ないの?」


「あぁ~今日はこれで閉めるから送って行く」


「じゃ~俺いつもみたいに翔の家に行きたい」


「わかった そうかじゃ~行くか」


「うん」


俺はそう言ってカバンを持ち立ち上がった





(本当に今日はどうしたんだ? 弘樹から連絡が来て弘樹が俺の家へ)




車に乗り込み翔の家へ


「金曜日じゃないからちょっと変な気分だね」


「そうだな」


翔がいつもの様に玄関のドアを開けてくれた


「どうぞ」


「ありがとうお邪魔します」


俺はそう言って真っ直ぐソファーに座った


「弘樹 何か飲むか?」


「いいよ何も要らない 翔も座って・・・」


翔が俺の前に座った


「翔俺ね 前嶋さんからいろいろ翔の事を聞いたんだ・・・」


俺がそう言ったとたん翔の顔が変わった


翔は膝の上に肘を立て顔を隠す様に顔の前で指を組んだ


「弘樹 俺の事がわかったんだろう・・・」


「えっうん」





(えっちょっと待って・・・ 翔が怒ってる?何で?)




俺は怖くなって何も言えなくてなっていた


「弘樹 俺の事がわかったんだったら もう二度と俺の前に現れるな 今すぐ帰れ・・・」


俺は翔の言葉に動けなくなっていた





(今 翔は何て言った? 二度と・・・)




翔は大きな声を出した


「聞こえなかったのか? 早く出ていけ・・・」


俺は翔の鋭い目を見て 急いで玄関へと駆け出した




(つづく)


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