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宿題
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俺はもう一度 悠の頭をかかえ込む様にして 優しく抱きしめた
(あの路地の時の様に 悠が気持ちを溜め込むって 知ってたのに 何で俺はまた同じ事を繰り返す・・・ 悠の事をちゃんと 見てなかったんだ・・・ 俺はまた悠を泣かせた・・・ 俺が悠の事を嫌いになってるって・・・ 悠の勘違いにしても・・・ 俺が・・・)
(榎本はこんな僕の事を 受け入れてくれるんだ・・・ 僕も榎本にしてあげられる事を・・・)
悠が俺の腕の中で 顔を上げた
「悠・・・ 宿題」
「あぁ~ そうだなぁ~」
(悠・・・ その上目遣いは反則で 一発レッドカードだろう・・・ 悠はホント 無自覚でそういう事するんだよなぁ~)
悠は 俺からすり抜け テーブルへ
「榎本 麦茶 飲んじゃって」
「あぁ~ ありがとう」
俺はコップの麦茶を 一気に飲み干した
「うち麦茶なら たくさんあるんだよ」
悠は そう言って笑った
(悠の笑顔は やっぱりいいなぁ~)
僕はまた 榎本に麦茶を入れて 椅子に座った
「悠は英語の宿題 終わってんの?」
「うん・・・ 夏休みも もう半分切ったからねぇ~」
「ヤベ~俺 数学しか終わってねぇ~」
「だって榎本は 毎日の様に 部活があったんでしょう 大丈夫だよ みんな同じなんじゃないかなぁ~」
榎本が 僕を見つめた
「俺には 悠が居るしなぁ~」
そう榎本に言われて 僕は少しドキドキしてしまった
僕は 国語の教科書を広げ 漢字の書き取りを始めた
(正直 僕が榎本に教える事は何もないんだ・・・ 榎本は やればできる子 ただ集中力が 勉強に関しては少しだけ・・・ 目標でもあれば 別なんだろうけど・・・)
(英語ってつまんねぇ~しわかんねぇ~ リスニングだけで良くねぇ~)
俺は悠が気になって 何度も顔を上げた
(悠の字って・・・ 相変わらずキレイだなぁ~)
俺は集中出来ず 腹をさすった
「悠 腹減った~」
榎本は シャーペンを置いて 僕に手を伸ばしてきた
「榎本・・・ まだそんな時間じゃ~ないでしょう・・・」
僕は そう言いながら壁掛け時計を見た
時計は 12時半を回っていた
「えっ もうこんな時間」
僕は 席を立った
「榎本ごめん お昼ご飯 ウチ何もないんだ コンビニ行ってもいいかなぁ~」
「俺も そのつもりで来たけど」
(榎本みたいにカッコ良く 何か僕が作れたら 良かったんだけど・・・ 僕は全く 料理が出来ない)
僕は 扇風機を止めて 窓を開けたまま玄関のドアを開け 榎本が外へ
「うわ~ 凄い暑さだよ悠・・・」
熱風が まとわりつく
「悠 階段で下りる?」
榎本にそう言われて 僕は驚いた
(榎本は 覚えていてくれてたんだ)
僕は運動が苦手で体力もない だから榎本から アドバイスをしてもらった 階段の上り下りをしていた
「えっいいよ エレベーターで」
僕は鍵を閉め 榎本とエレベーターに乗り込んだ
「悠は毎日 階段の上り下りを続けてるの?」
エレベーターのドアが開き 僕と榎本はマンションを出た
「うん・・・ 上り下りだけで 凄い汗をかくし疲れるけど 少しでも体力がつく様に 頑張ってるよ」
(あぁ~悠のその顔・・・ ここが 外じゃ~なかったらゼッテー 悠に手を伸ばしてたなぁ~)
「しかし 暑いなぁ~」
容赦なく 太陽が照りつける
「ヤベ~悠 誰も歩いてねぇ~よ」
「そうだね 昼間は暑いから みんな夕方に 買い物とかするんじゃ~ない」
コンビニの店内も お客さんは僕達だけだった
榎本は お弁当のコーナーに釘付けで
僕は おにぎりのコーナーを見て
榎本の後ろを通り サンドイッチのコーナーを見て パンのコーナーで足を止めた
「悠 決まった?」
榎本が 僕の方へとやって来た
「う~んどうしよう 榎本は?」
「俺は 弁当」
「僕 そんなにお腹すいてないんだよね」
「悠はもう少し モリモリ食べた方がいい こことか細いから」
榎本は そう言いながら 僕の脇腹を突っついた
「やっ」
僕は 変な声を出してしまった
「榎本」
僕が少し怒って 大きな声を出すと
榎本は 人差し指を唇に立てて 笑っていた
(もう・・・ 榎本が 僕の脇腹を触るからじゃん・・・)
僕は 2種類のサンドイッチを持ってレジへ 榎本もお弁当を買った
玄関のドアを開け 僕は ドアにつっかえ棒をしてチェーンをかけた
「暑かった~」
榎本はそう言いながら 回る扇風機の前に立っていた
僕は台所へ お釣りとレシートを置いた
「悠は いつもそうなの?」
「えっ 何が?」
榎本は 台所を指をさした
「あぁ~お釣り? うんだって 僕のお金じゃ~ないし」
僕は 麦茶を入れ椅子に座った
「まぁ~ 悠らしいからいいんだけど」
「どういう意味?」
「普通は 黙って貰っとくもんだ」
「えー そうなの?」
僕と榎本は お昼ご飯を食べ終えて 榎本はまた 宿題に取り掛かった
少しすると榎本はまた 僕に手を伸ばしてきた
「悠 あきた~」
「えっじゃ~ 榎本チョコレート食べる?」
僕はテーブルに置いてある チョコレートの入れ物に手を伸ばし 僕と榎本の間に置いた
「昨日のチョコ?」
「うん そう」
(昨日の事なんだよね いろいろあり過ぎて・・・ 何だか昨日の出来事じゃないみたい)
榎本はチョコレートに手を伸ばして 口に放り込んだ
「昨日はさぁ~ 悠が機械を壊したのかと思って焦ったよ・・・ 俺 慌てて係の人を呼んで来たんだ」
「えっ そうだったの?」
「良く見たら 機械の中のチョコが 山になってたからさぁ~」
「うん・・・ 僕ちょっと欲張っちゃった それでさぁ~ チョコレートがドンドン落ちてくるし 本当にびっくりしたよ 榎本が係の人を 連れて来てくれて助かったよ」
(悠の笑った顔 もっと見てぇ~なぁ~)
玄関のチャイムが鳴った
「悠 開けて~」
「あっ お母さんだ」
(ヤベ~ 悠の母ちゃんが帰って来た)
僕は急いで玄関へ
「お母さん お帰り」
「ただいま 悠 榎本君来てるの?」
「うん 一緒に宿題してるんだ」
僕は お母さんが持っていた 買い物袋を受け取った
「榎本君 いらっしゃい」
「お邪魔しています」
俺は立ち上がり 悠の母ちゃんに頭を下げた
「榎本君・・・ 昨日は 私も悠もお世話になりました」
「いいえ 俺は別に・・・」
(俺やっぱ 悠の母ちゃんが苦手だ・・・ それにスゲー 昨日の事もあるし いたたまれねぇ~ )
俺は 広げた宿題を片付けた
「悠・・・ また明日来る」
「えっ榎本 帰るの?」
「あらまだ 居てもらっても うちは構わないのよ」
「いいえ お邪魔しました」
榎本は 僕の部屋のドアを少し開け 宿題を入れたリュックを僕の部屋へ押し入れた
(榎本・・・ そんなに慌てて帰らなくても・・・)
榎本は つっかえ棒とチェーンを外した
「悠 じゃ~また明日来る」
「うん榎本 気を付けて帰ってね」
(悠の笑顔はやっぱいいなぁ~)
俺は 玄関のドアを閉めた
エレベーターに乗り マンションを出て 俺は 空を見上げた
まぶしく蒸し暑い空気も 今の俺には 気持ち良く思えた
(つづく)
(あの路地の時の様に 悠が気持ちを溜め込むって 知ってたのに 何で俺はまた同じ事を繰り返す・・・ 悠の事をちゃんと 見てなかったんだ・・・ 俺はまた悠を泣かせた・・・ 俺が悠の事を嫌いになってるって・・・ 悠の勘違いにしても・・・ 俺が・・・)
(榎本はこんな僕の事を 受け入れてくれるんだ・・・ 僕も榎本にしてあげられる事を・・・)
悠が俺の腕の中で 顔を上げた
「悠・・・ 宿題」
「あぁ~ そうだなぁ~」
(悠・・・ その上目遣いは反則で 一発レッドカードだろう・・・ 悠はホント 無自覚でそういう事するんだよなぁ~)
悠は 俺からすり抜け テーブルへ
「榎本 麦茶 飲んじゃって」
「あぁ~ ありがとう」
俺はコップの麦茶を 一気に飲み干した
「うち麦茶なら たくさんあるんだよ」
悠は そう言って笑った
(悠の笑顔は やっぱりいいなぁ~)
僕はまた 榎本に麦茶を入れて 椅子に座った
「悠は英語の宿題 終わってんの?」
「うん・・・ 夏休みも もう半分切ったからねぇ~」
「ヤベ~俺 数学しか終わってねぇ~」
「だって榎本は 毎日の様に 部活があったんでしょう 大丈夫だよ みんな同じなんじゃないかなぁ~」
榎本が 僕を見つめた
「俺には 悠が居るしなぁ~」
そう榎本に言われて 僕は少しドキドキしてしまった
僕は 国語の教科書を広げ 漢字の書き取りを始めた
(正直 僕が榎本に教える事は何もないんだ・・・ 榎本は やればできる子 ただ集中力が 勉強に関しては少しだけ・・・ 目標でもあれば 別なんだろうけど・・・)
(英語ってつまんねぇ~しわかんねぇ~ リスニングだけで良くねぇ~)
俺は悠が気になって 何度も顔を上げた
(悠の字って・・・ 相変わらずキレイだなぁ~)
俺は集中出来ず 腹をさすった
「悠 腹減った~」
榎本は シャーペンを置いて 僕に手を伸ばしてきた
「榎本・・・ まだそんな時間じゃ~ないでしょう・・・」
僕は そう言いながら壁掛け時計を見た
時計は 12時半を回っていた
「えっ もうこんな時間」
僕は 席を立った
「榎本ごめん お昼ご飯 ウチ何もないんだ コンビニ行ってもいいかなぁ~」
「俺も そのつもりで来たけど」
(榎本みたいにカッコ良く 何か僕が作れたら 良かったんだけど・・・ 僕は全く 料理が出来ない)
僕は 扇風機を止めて 窓を開けたまま玄関のドアを開け 榎本が外へ
「うわ~ 凄い暑さだよ悠・・・」
熱風が まとわりつく
「悠 階段で下りる?」
榎本にそう言われて 僕は驚いた
(榎本は 覚えていてくれてたんだ)
僕は運動が苦手で体力もない だから榎本から アドバイスをしてもらった 階段の上り下りをしていた
「えっいいよ エレベーターで」
僕は鍵を閉め 榎本とエレベーターに乗り込んだ
「悠は毎日 階段の上り下りを続けてるの?」
エレベーターのドアが開き 僕と榎本はマンションを出た
「うん・・・ 上り下りだけで 凄い汗をかくし疲れるけど 少しでも体力がつく様に 頑張ってるよ」
(あぁ~悠のその顔・・・ ここが 外じゃ~なかったらゼッテー 悠に手を伸ばしてたなぁ~)
「しかし 暑いなぁ~」
容赦なく 太陽が照りつける
「ヤベ~悠 誰も歩いてねぇ~よ」
「そうだね 昼間は暑いから みんな夕方に 買い物とかするんじゃ~ない」
コンビニの店内も お客さんは僕達だけだった
榎本は お弁当のコーナーに釘付けで
僕は おにぎりのコーナーを見て
榎本の後ろを通り サンドイッチのコーナーを見て パンのコーナーで足を止めた
「悠 決まった?」
榎本が 僕の方へとやって来た
「う~んどうしよう 榎本は?」
「俺は 弁当」
「僕 そんなにお腹すいてないんだよね」
「悠はもう少し モリモリ食べた方がいい こことか細いから」
榎本は そう言いながら 僕の脇腹を突っついた
「やっ」
僕は 変な声を出してしまった
「榎本」
僕が少し怒って 大きな声を出すと
榎本は 人差し指を唇に立てて 笑っていた
(もう・・・ 榎本が 僕の脇腹を触るからじゃん・・・)
僕は 2種類のサンドイッチを持ってレジへ 榎本もお弁当を買った
玄関のドアを開け 僕は ドアにつっかえ棒をしてチェーンをかけた
「暑かった~」
榎本はそう言いながら 回る扇風機の前に立っていた
僕は台所へ お釣りとレシートを置いた
「悠は いつもそうなの?」
「えっ 何が?」
榎本は 台所を指をさした
「あぁ~お釣り? うんだって 僕のお金じゃ~ないし」
僕は 麦茶を入れ椅子に座った
「まぁ~ 悠らしいからいいんだけど」
「どういう意味?」
「普通は 黙って貰っとくもんだ」
「えー そうなの?」
僕と榎本は お昼ご飯を食べ終えて 榎本はまた 宿題に取り掛かった
少しすると榎本はまた 僕に手を伸ばしてきた
「悠 あきた~」
「えっじゃ~ 榎本チョコレート食べる?」
僕はテーブルに置いてある チョコレートの入れ物に手を伸ばし 僕と榎本の間に置いた
「昨日のチョコ?」
「うん そう」
(昨日の事なんだよね いろいろあり過ぎて・・・ 何だか昨日の出来事じゃないみたい)
榎本はチョコレートに手を伸ばして 口に放り込んだ
「昨日はさぁ~ 悠が機械を壊したのかと思って焦ったよ・・・ 俺 慌てて係の人を呼んで来たんだ」
「えっ そうだったの?」
「良く見たら 機械の中のチョコが 山になってたからさぁ~」
「うん・・・ 僕ちょっと欲張っちゃった それでさぁ~ チョコレートがドンドン落ちてくるし 本当にびっくりしたよ 榎本が係の人を 連れて来てくれて助かったよ」
(悠の笑った顔 もっと見てぇ~なぁ~)
玄関のチャイムが鳴った
「悠 開けて~」
「あっ お母さんだ」
(ヤベ~ 悠の母ちゃんが帰って来た)
僕は急いで玄関へ
「お母さん お帰り」
「ただいま 悠 榎本君来てるの?」
「うん 一緒に宿題してるんだ」
僕は お母さんが持っていた 買い物袋を受け取った
「榎本君 いらっしゃい」
「お邪魔しています」
俺は立ち上がり 悠の母ちゃんに頭を下げた
「榎本君・・・ 昨日は 私も悠もお世話になりました」
「いいえ 俺は別に・・・」
(俺やっぱ 悠の母ちゃんが苦手だ・・・ それにスゲー 昨日の事もあるし いたたまれねぇ~ )
俺は 広げた宿題を片付けた
「悠・・・ また明日来る」
「えっ榎本 帰るの?」
「あらまだ 居てもらっても うちは構わないのよ」
「いいえ お邪魔しました」
榎本は 僕の部屋のドアを少し開け 宿題を入れたリュックを僕の部屋へ押し入れた
(榎本・・・ そんなに慌てて帰らなくても・・・)
榎本は つっかえ棒とチェーンを外した
「悠 じゃ~また明日来る」
「うん榎本 気を付けて帰ってね」
(悠の笑顔はやっぱいいなぁ~)
俺は 玄関のドアを閉めた
エレベーターに乗り マンションを出て 俺は 空を見上げた
まぶしく蒸し暑い空気も 今の俺には 気持ち良く思えた
(つづく)
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