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プール②
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ホイッスルが鳴り みんながプールから上がって来た
大塚君 中村君 小島君が楽しそうに話しながら 僕と榎本の所へと戻って来た
「高橋 泳げる様になったって」
小島君が 僕に向けて話しかけてくれた
「うん 大塚君と榎本のおかげ」
「隆がこっちに来て 俺の教える事はなくなった~って 残念そうに言っててなぁ~」
小島君が大塚君を見て言った
「そんな事は俺・・・ 残念そうになんて言ってねぇ~だろう」
小島君と中村君が大塚君に指をさし また 3人はふざけ合っていた
そんな様子を 榎本は笑って見ていた
「少し早いけど 昼ご飯食っとくかぁ~ これから人も増えそうだしなぁ~」
「そうだな」
大塚君の声に みんなが答えた
榎本が立ち上がり 僕に手を差し出した
「悠」
僕は 榎本の手を掴んだ すると 僕の体がスーと持ち上がり 楽に立つ事が出来た
「ありがとう 榎本」
榎本の嬉しそうな顔に 僕はちょっと恥ずかしくなった
大塚君 中村君 小島君が並んで楽しそうに話をしていた
(あとで 大塚君にお礼を言わなくちゃ)
「悠 どうした?」
榎本が 僕の顔を覗き込んだ
「あっううん 何でもないよ」
「悠 疲れた?」
「うん少し でも大丈夫だよ」
「そっか」
榎本の優しい笑顔に 僕は目が離せなかった
僕達は ロッカールームへ
大塚君と中村君が パーカーを着た
僕も羽織っていたタオルを取り パーカーを着て ファスナーを上まで閉めた
(僕も パーカー持ってきておいて良かった)
途切れる事のない みんなの話を聞きながら 売店へとやって来た
「何か 去年と違ってねぇ~」
「そうかぁ~なぁ~?」
「それより 腹減った」
榎本が お腹をさすりながらそう言った
「正臣 食べ過ぎんなよ」
「それなぁ~」
大塚君の声に みんなの声がそろって笑った
「あっ俺 ラーメン」
そう言って 中村君が行ってしまうと
「あっちょっと待って 俺も」
中村君のあとを 小島君が追いかけて行った
「悠は 何にする?」
榎本にそう聞かれて 僕はまた 決められずに居た
(どうしよう・・・ そんなに お腹はすいてないし・・・)
僕は 売店を見回した
売店の隅に パン屋さんを見つけた
「榎本・・・ 僕パンにするよ」
「そうか」
僕は パン屋さんへと向かった
僕が振り返ると 榎本と大塚君は まだ 2人で話をしていた
手作りパン屋さんのいい香りと たくさんの種類のパンがあり また僕を悩ませた
(どうしよう・・・ どれも美味しそうだ)
僕は コーヒー牛乳と2つのパンを買った
僕が席に向かうと 大塚君が後ろ向きで座っていた
「大塚君 隣いいかなぁ~」
僕は少し勇気を出して 大塚君に話し掛けた
「おっ高橋・・・ 高橋はパンかぁ~」
「うん」
僕は 大塚君の隣に座った
「高橋 それでたりんのかぁ~?」
「あっうん 僕そんなにお腹 空いてないから」
大塚君は 焼きそばを食べながら 僕の話を聞いていた
「あの~ あのさぁ~」
「ううん」
大塚君が 僕の方を見てくれた
「大塚君 さっきは教えてくれて ありがとう・・・ 榎本から聞いたよ いろいろ僕の事を 大塚君が 考えてくれていたって・・・」
「正臣は 余計な事を・・・」
大塚君は 僕とは反対側を向いてそう言った
「ありがとう・・・ 僕 大塚君のおかげで 少し泳げる様になったよ」
大塚君はまた 僕の方を向いてくれた
「結局 俺は何もしてねぇ~けどなぁ~」
「ううん そんな事ないよ・・・ 榎本も言ってたよ・・・ 大塚君は 的確なアドバイスが出来るって 僕もそう思うよ それに・・・ 大塚君は みんなから凄く信頼されている」
「やめろよ 気持ちわりー 俺はそんなんじゃ~ねぇ~よ」
大塚君は そう言いながらも 嬉しそうだった
「あっ高橋さっきのプール 端まで泳げたって 正臣が嬉しそうに言ってたぞ」
「あっうん 凄く苦しかったけど泳ぎきったよ」
「じゃ~次は 俺達が居たプールだなぁ~」
大塚君はそう言って 焼きそばをまた食べ始めた
「何 何 何の話?」
そう言いながら 中村君と小島君がトレーにラーメンを乗せ
中村君は大塚君の隣へ 小島君は中村君の前に座った
「高橋がさっきのプール 端まで泳いだって話」
「でっ隆は 高橋があっさり出来ちゃったから 落ち込んでるってぇ~」
「誰が 落ち込んでるんだよ誰が・・・」
中村君と小島君が笑っていた
「正臣 あいつ遅くねぇ~」
大塚君が あたりを見回した
「いや~チャーハン待ってる間に ラーメン食えたなぁ~」
そう言いながら 榎本は僕の前に座った
「正臣 そんなに食べて大丈夫なのかぁ~ 吐くなよ」
「隆大丈夫だ 俺は全部吸収する」
榎本はそう言って ラーメンを箸で持ち上げた
「悠 そんだけ」
「あっうん あんまりお腹すいてなから」
「正臣とは 違うってよ」
小島君の言葉に みんなが笑った
「俺は まだまだ伸びる」
榎本が 食べながらそう言った
「正臣は もう伸びなくていいだろう」
「隆・・・ 俺は 悠もこれからもっと 伸びると思うんだ・・・」
榎本はそう言いながら 真っ直ぐ僕の事を見た
そしてなぜだか 大塚君が僕の顔を覗き込んでいた
「高橋が俺よりデカくなったら・・・ 俺 高橋に何も勝てねぇ~じゃんかぁ~」
「えっ そんな事ないよ」
僕は 首を振った
「あっそれ あるかもなぁ~」
中村君と小島君が うなずいている
僕は みんなからの視線に 戸惑っていた
「あっ俺 パン買って来る 高橋が食べててうまそうだったから」
そう言って小島君が 席を立った
「海斗も よく食うなぁ~」
「隆は もっと食べないと 本当に高橋に抜かれるかもなぁ~」
中村君がそう言うと 大塚君は中村君の方ではなく また僕の方に顔を向けた
「高橋~」
(えっ何で 僕?)
「本当 それだけは勘弁だからなぁ~」
(え~ そんな事言われても・・・)
僕は 榎本をとっさに見てしまった
榎本は優しい笑顔を 僕に向けていた
「高橋 パンの種類 凄くねぇ~ 俺 ラーメン食べてなかったら 全種類いけたかも」
そう言いながら 小島君が席に着いた
「あれ~何? この雰囲気」
小島君の言葉に 僕は救われた
「小島君 僕も凄く迷ったよ どれも美味しそうで」
「だよなぁ~ どこのパン屋さんだろう」
そう言いながら小島君は 美味しそうにパンを食べていた
「海斗 早く食べろ混んできた」
大塚君の言葉に 僕もコーヒー牛乳を飲み干した
みんなが食べ終え トレーを持って席を立った
僕は ゴミ箱へ
みんなが来るのを待っていた
再び プールサイドへ 僕達は戻って来た
(暑い・・・ みんな暑くないのかなぁ~)
強い日差しに 僕は また頭からタオルをかぶった
午前中よりも人は多く さっきとは違う監視員の人が 僕達の事を見ていた
「だいぶ混んできたなぁ~ 俺達 相当目付けられてんぞ」
大塚君が 監視員の方を向いた
僕達も 同じ方向を向いた
僕達は タオルをまた 建物の影に置いた
僕が練習していたプールは たくさんの人が泳いでいた
(こりゃ~悠が泳げる スペースがねぇ~なぁ~)
「悠 あっちだなぁ~」
榎本が 指をさした
そこは午前中 みんなが泳いでいたところで 多分 学校のプールぐらいはある
大塚君 中村君 小島君が話しながら プールに向かって行った
「榎本 僕 向こうじゃ・・・」
榎本が 僕の腕を掴んだ
「悠 大丈夫だ 俺が傍に居る」
そう言って榎本は 僕の腕を引っ張り どんどんプールに向かって歩いて行く
(無理だ・・・ さっきだって凄く頑張って泳いだのに・・・)
大塚君がプールに入った
大塚君の肩まで プールの水があった
(多分 真ん中は完全に 僕の足は届かないだろう・・・ 榎本が 傍に居ても・・・)
「高橋 来いよ」
大塚君が 僕を呼んでいた
(僕は 無理だ・・・)
榎本が振り返り 僕の前に立って 僕の肩に手を置いた
「悠 俺が傍に居る・・・ 無理そうなら 俺にしがみつけばいい」
(しがみつけばって・・・ みんなが居るのにそんな事・・・ 出来ないよ)
榎本も プールに入ってしまい 残されたのは僕だけ
中村君 小島君 大塚君も泳いで来て合流した
「何? どうした」
(僕がプールに入らないと 嫌な空気になってしまう)
(悠はプールに入れないのか? 俺が上がって 悠と一緒に居てやればいっか)
「悠・・・ 無理しないでいいんだ」
榎本の言葉に 僕は首を振った
(僕のセイで 気まずい雰囲気になるのはヤダ)
僕はプールに近づき ゆっくりとプールに入った
(やっぱり深い)
「悠 大丈夫なのか?」
榎本が心配そうに 僕へと近づいて来た
「榎本・・・ 僕 向こうまで泳げるかなぁ~?」
僕は みんなから隠れる様に 榎本の近くで話をした
(向こうまで行く事が出来れば 僕の足が届かなくても 何の問題もない でも 凄く遠い・・・)
「えっ 高橋が泳ぐって」
僕の声が聞こえたらしく
中村君 小島君 大塚君が喜んで話をしていた
榎本が みんなの方を向いた
「おい悠に プレッシャーかけんなよ」
榎本が 強い口調でそう言った
「榎本 怒んなで・・・」
(嫌だどうしよう・・・ ケンカになったら 僕のセイだ)
「あっワリー 海斗も俺も高橋が泳ぐとこ 見てねぇ~から・・・ 隆が 高橋の泳ぎが 凄くキレイだって言ってたからなぁ~」
中村君が 小島君を見ながらそう言った
(僕の泳ぎがキレイ?)
「高橋らしい 泳ぎだって意味だ」
大塚君が 照れたような様子で 僕にそう話してくれた
「高橋 向こうまで泳ぐんだろう」
小島君が 僕に聞いてきた
「うん 泳ぎたいと思ってる」
僕は 小島君を真っ直ぐ見て言った
「じゃ~俺ら 向こうで待ってるから」
大塚君がそう言って 中村君 小島君がうなずき そして3人は 凄い速さで泳いで行ってしまった
「悠 無理するな・・・ アイツらの事なんか 気にしないでいいんだぞ」
榎本が僕に近づき みんなの方を見た
「ううん榎本 僕 みんなが待って居る所まで行きたい・・・」
(ヤベ~今・・・ 俺 悠の事 抱きしめるとこだった・・・ 悠が・・・ 悠の顔が近すぎてヤバかった・・・ 悠の決意に 何とか俺も・・・)
「悠 わかった・・・ でも 無理はするな ダメそうだったら・・・ 俺が悠について歩くから しがみつけ」
「うん ありがとう榎本 僕 頑張るよ」
(どれくらい僕の体力がもつのか わからないけど みんなが待ってる・・・ 榎本も居る とにかく泳ぐ)
榎本は 僕から少し離れた
僕は 榎本にうなずた
(つづく)
大塚君 中村君 小島君が楽しそうに話しながら 僕と榎本の所へと戻って来た
「高橋 泳げる様になったって」
小島君が 僕に向けて話しかけてくれた
「うん 大塚君と榎本のおかげ」
「隆がこっちに来て 俺の教える事はなくなった~って 残念そうに言っててなぁ~」
小島君が大塚君を見て言った
「そんな事は俺・・・ 残念そうになんて言ってねぇ~だろう」
小島君と中村君が大塚君に指をさし また 3人はふざけ合っていた
そんな様子を 榎本は笑って見ていた
「少し早いけど 昼ご飯食っとくかぁ~ これから人も増えそうだしなぁ~」
「そうだな」
大塚君の声に みんなが答えた
榎本が立ち上がり 僕に手を差し出した
「悠」
僕は 榎本の手を掴んだ すると 僕の体がスーと持ち上がり 楽に立つ事が出来た
「ありがとう 榎本」
榎本の嬉しそうな顔に 僕はちょっと恥ずかしくなった
大塚君 中村君 小島君が並んで楽しそうに話をしていた
(あとで 大塚君にお礼を言わなくちゃ)
「悠 どうした?」
榎本が 僕の顔を覗き込んだ
「あっううん 何でもないよ」
「悠 疲れた?」
「うん少し でも大丈夫だよ」
「そっか」
榎本の優しい笑顔に 僕は目が離せなかった
僕達は ロッカールームへ
大塚君と中村君が パーカーを着た
僕も羽織っていたタオルを取り パーカーを着て ファスナーを上まで閉めた
(僕も パーカー持ってきておいて良かった)
途切れる事のない みんなの話を聞きながら 売店へとやって来た
「何か 去年と違ってねぇ~」
「そうかぁ~なぁ~?」
「それより 腹減った」
榎本が お腹をさすりながらそう言った
「正臣 食べ過ぎんなよ」
「それなぁ~」
大塚君の声に みんなの声がそろって笑った
「あっ俺 ラーメン」
そう言って 中村君が行ってしまうと
「あっちょっと待って 俺も」
中村君のあとを 小島君が追いかけて行った
「悠は 何にする?」
榎本にそう聞かれて 僕はまた 決められずに居た
(どうしよう・・・ そんなに お腹はすいてないし・・・)
僕は 売店を見回した
売店の隅に パン屋さんを見つけた
「榎本・・・ 僕パンにするよ」
「そうか」
僕は パン屋さんへと向かった
僕が振り返ると 榎本と大塚君は まだ 2人で話をしていた
手作りパン屋さんのいい香りと たくさんの種類のパンがあり また僕を悩ませた
(どうしよう・・・ どれも美味しそうだ)
僕は コーヒー牛乳と2つのパンを買った
僕が席に向かうと 大塚君が後ろ向きで座っていた
「大塚君 隣いいかなぁ~」
僕は少し勇気を出して 大塚君に話し掛けた
「おっ高橋・・・ 高橋はパンかぁ~」
「うん」
僕は 大塚君の隣に座った
「高橋 それでたりんのかぁ~?」
「あっうん 僕そんなにお腹 空いてないから」
大塚君は 焼きそばを食べながら 僕の話を聞いていた
「あの~ あのさぁ~」
「ううん」
大塚君が 僕の方を見てくれた
「大塚君 さっきは教えてくれて ありがとう・・・ 榎本から聞いたよ いろいろ僕の事を 大塚君が 考えてくれていたって・・・」
「正臣は 余計な事を・・・」
大塚君は 僕とは反対側を向いてそう言った
「ありがとう・・・ 僕 大塚君のおかげで 少し泳げる様になったよ」
大塚君はまた 僕の方を向いてくれた
「結局 俺は何もしてねぇ~けどなぁ~」
「ううん そんな事ないよ・・・ 榎本も言ってたよ・・・ 大塚君は 的確なアドバイスが出来るって 僕もそう思うよ それに・・・ 大塚君は みんなから凄く信頼されている」
「やめろよ 気持ちわりー 俺はそんなんじゃ~ねぇ~よ」
大塚君は そう言いながらも 嬉しそうだった
「あっ高橋さっきのプール 端まで泳げたって 正臣が嬉しそうに言ってたぞ」
「あっうん 凄く苦しかったけど泳ぎきったよ」
「じゃ~次は 俺達が居たプールだなぁ~」
大塚君はそう言って 焼きそばをまた食べ始めた
「何 何 何の話?」
そう言いながら 中村君と小島君がトレーにラーメンを乗せ
中村君は大塚君の隣へ 小島君は中村君の前に座った
「高橋がさっきのプール 端まで泳いだって話」
「でっ隆は 高橋があっさり出来ちゃったから 落ち込んでるってぇ~」
「誰が 落ち込んでるんだよ誰が・・・」
中村君と小島君が笑っていた
「正臣 あいつ遅くねぇ~」
大塚君が あたりを見回した
「いや~チャーハン待ってる間に ラーメン食えたなぁ~」
そう言いながら 榎本は僕の前に座った
「正臣 そんなに食べて大丈夫なのかぁ~ 吐くなよ」
「隆大丈夫だ 俺は全部吸収する」
榎本はそう言って ラーメンを箸で持ち上げた
「悠 そんだけ」
「あっうん あんまりお腹すいてなから」
「正臣とは 違うってよ」
小島君の言葉に みんなが笑った
「俺は まだまだ伸びる」
榎本が 食べながらそう言った
「正臣は もう伸びなくていいだろう」
「隆・・・ 俺は 悠もこれからもっと 伸びると思うんだ・・・」
榎本はそう言いながら 真っ直ぐ僕の事を見た
そしてなぜだか 大塚君が僕の顔を覗き込んでいた
「高橋が俺よりデカくなったら・・・ 俺 高橋に何も勝てねぇ~じゃんかぁ~」
「えっ そんな事ないよ」
僕は 首を振った
「あっそれ あるかもなぁ~」
中村君と小島君が うなずいている
僕は みんなからの視線に 戸惑っていた
「あっ俺 パン買って来る 高橋が食べててうまそうだったから」
そう言って小島君が 席を立った
「海斗も よく食うなぁ~」
「隆は もっと食べないと 本当に高橋に抜かれるかもなぁ~」
中村君がそう言うと 大塚君は中村君の方ではなく また僕の方に顔を向けた
「高橋~」
(えっ何で 僕?)
「本当 それだけは勘弁だからなぁ~」
(え~ そんな事言われても・・・)
僕は 榎本をとっさに見てしまった
榎本は優しい笑顔を 僕に向けていた
「高橋 パンの種類 凄くねぇ~ 俺 ラーメン食べてなかったら 全種類いけたかも」
そう言いながら 小島君が席に着いた
「あれ~何? この雰囲気」
小島君の言葉に 僕は救われた
「小島君 僕も凄く迷ったよ どれも美味しそうで」
「だよなぁ~ どこのパン屋さんだろう」
そう言いながら小島君は 美味しそうにパンを食べていた
「海斗 早く食べろ混んできた」
大塚君の言葉に 僕もコーヒー牛乳を飲み干した
みんなが食べ終え トレーを持って席を立った
僕は ゴミ箱へ
みんなが来るのを待っていた
再び プールサイドへ 僕達は戻って来た
(暑い・・・ みんな暑くないのかなぁ~)
強い日差しに 僕は また頭からタオルをかぶった
午前中よりも人は多く さっきとは違う監視員の人が 僕達の事を見ていた
「だいぶ混んできたなぁ~ 俺達 相当目付けられてんぞ」
大塚君が 監視員の方を向いた
僕達も 同じ方向を向いた
僕達は タオルをまた 建物の影に置いた
僕が練習していたプールは たくさんの人が泳いでいた
(こりゃ~悠が泳げる スペースがねぇ~なぁ~)
「悠 あっちだなぁ~」
榎本が 指をさした
そこは午前中 みんなが泳いでいたところで 多分 学校のプールぐらいはある
大塚君 中村君 小島君が話しながら プールに向かって行った
「榎本 僕 向こうじゃ・・・」
榎本が 僕の腕を掴んだ
「悠 大丈夫だ 俺が傍に居る」
そう言って榎本は 僕の腕を引っ張り どんどんプールに向かって歩いて行く
(無理だ・・・ さっきだって凄く頑張って泳いだのに・・・)
大塚君がプールに入った
大塚君の肩まで プールの水があった
(多分 真ん中は完全に 僕の足は届かないだろう・・・ 榎本が 傍に居ても・・・)
「高橋 来いよ」
大塚君が 僕を呼んでいた
(僕は 無理だ・・・)
榎本が振り返り 僕の前に立って 僕の肩に手を置いた
「悠 俺が傍に居る・・・ 無理そうなら 俺にしがみつけばいい」
(しがみつけばって・・・ みんなが居るのにそんな事・・・ 出来ないよ)
榎本も プールに入ってしまい 残されたのは僕だけ
中村君 小島君 大塚君も泳いで来て合流した
「何? どうした」
(僕がプールに入らないと 嫌な空気になってしまう)
(悠はプールに入れないのか? 俺が上がって 悠と一緒に居てやればいっか)
「悠・・・ 無理しないでいいんだ」
榎本の言葉に 僕は首を振った
(僕のセイで 気まずい雰囲気になるのはヤダ)
僕はプールに近づき ゆっくりとプールに入った
(やっぱり深い)
「悠 大丈夫なのか?」
榎本が心配そうに 僕へと近づいて来た
「榎本・・・ 僕 向こうまで泳げるかなぁ~?」
僕は みんなから隠れる様に 榎本の近くで話をした
(向こうまで行く事が出来れば 僕の足が届かなくても 何の問題もない でも 凄く遠い・・・)
「えっ 高橋が泳ぐって」
僕の声が聞こえたらしく
中村君 小島君 大塚君が喜んで話をしていた
榎本が みんなの方を向いた
「おい悠に プレッシャーかけんなよ」
榎本が 強い口調でそう言った
「榎本 怒んなで・・・」
(嫌だどうしよう・・・ ケンカになったら 僕のセイだ)
「あっワリー 海斗も俺も高橋が泳ぐとこ 見てねぇ~から・・・ 隆が 高橋の泳ぎが 凄くキレイだって言ってたからなぁ~」
中村君が 小島君を見ながらそう言った
(僕の泳ぎがキレイ?)
「高橋らしい 泳ぎだって意味だ」
大塚君が 照れたような様子で 僕にそう話してくれた
「高橋 向こうまで泳ぐんだろう」
小島君が 僕に聞いてきた
「うん 泳ぎたいと思ってる」
僕は 小島君を真っ直ぐ見て言った
「じゃ~俺ら 向こうで待ってるから」
大塚君がそう言って 中村君 小島君がうなずき そして3人は 凄い速さで泳いで行ってしまった
「悠 無理するな・・・ アイツらの事なんか 気にしないでいいんだぞ」
榎本が僕に近づき みんなの方を見た
「ううん榎本 僕 みんなが待って居る所まで行きたい・・・」
(ヤベ~今・・・ 俺 悠の事 抱きしめるとこだった・・・ 悠が・・・ 悠の顔が近すぎてヤバかった・・・ 悠の決意に 何とか俺も・・・)
「悠 わかった・・・ でも 無理はするな ダメそうだったら・・・ 俺が悠について歩くから しがみつけ」
「うん ありがとう榎本 僕 頑張るよ」
(どれくらい僕の体力がもつのか わからないけど みんなが待ってる・・・ 榎本も居る とにかく泳ぐ)
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(つづく)
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