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2学期
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今日から2学期
僕は 学校へ行く準備をしていた
「悠 制服のズボン 直してないけど大丈夫?」
そう言いながら お母さんは僕の部屋へ
「うん大丈夫だよ・・・ ほら」
僕は 自分でもズボンのスソを見た
「そうねぇ~ でも少し短い感じもするんだけど・・・」
「このくらいなら 僕 大丈夫だよ」
「そう~ でも冬の制服のスソは 直さないとダメね・・・ お母さんの背を追い抜くのも 時間の問題ねぇ~」
お母さんは 嬉しそうにそう言った
「じゃ~ お母さんいってくるわね」
「うん いってらっしゃい」
僕も窓を閉め 玄関に鍵をかけた
空はとても青く 日差しはジリジリと照りつけていた
(今日から2学期の始まりだ・・・ みんなに会える)
僕は照りつける 太陽に手をかざしていた
久しぶりの学校に僕は 何だかウキウキしていた
「あっ高橋君 おはよう」
僕が教室に入ると クラスの女の子が 声をかけてくれた
「おはよう」
僕は少し驚いて返事をして 自分の席に着いた
僕の班は まだ誰も来てはいなかった
「あっ高橋君だ~」
声のする方へ顔を向けると 委員長と副ちゃんが 後ろのドアに立っていた
「おはよう 委員長 副ちゃん」
「おはよう 高橋君・・・ 高橋君は ぜんぜん日焼けしてないねぇ~」
「あぁ~高橋君 勉強ばっかりしてたんでしょう~」
委員長と副ちゃんが交互に話 副ちゃんの笑顔が 僕に向けられた
「えっ そんな事ないよ」
僕は 首を振った
「何 何 何の話?」
そう言いながら須藤さんが 前のドアから教室に入って来て 僕の机の前に立ち リーダーが須藤さんの後ろから ゆっくりと僕達の方へと歩いて来た
「おはよう リーダー 須藤さん」
「おはよう・・・ で 何話してたの?」
須藤さんが 僕達の顔を見ながら そう言った
「あぁ~ 高橋君が日焼けしてないって話・・・」
そう言いながら委員長は リーダーと須藤さんを見た
「あれ~ リーダーと須藤さんも あんまり日焼けしてないねぇ~」
「私と楓はおもに 部活が体育館だから・・・ でも外周したり 外での練習もあったよねぇ~」
そう言いながら須藤さんは リーダーを見て言った
「体育館 めっちゃ暑くてさぁ~ 窓開いてても 風がそんなに入ってこないし 外出ると気分転換にもなるしねぇ~ 時間も長いし 体育館だけでの練習は みんなもストレスになる だから適度に効率良く 外の空気を吸う事は大事だよ」
須藤さんはリーダーの言葉を 笑顔でうなずいていた
「あのねぇ~リーダー須藤さん 高橋君が白いなぁ~って・・・」
また副ちゃんは 僕の方へと笑顔を向けた
「じゃ~さぁ~ 私と高橋君 どっちが白いか比べてみようよ」
そう言って須藤さんは 僕と副ちゃんの間に入り 僕の腕と須藤さんの腕が ピタリとくっついた
「何やってるんだよ 須藤」
その時 榎本の大きな声が聞こえた
(ふざけんなよ須藤 悠から離れろよ・・・)
「おい 正臣」
榎本の後ろから 大塚君が顔を出した
(榎本 どうしたんだろう? なんか怒ってるよねぇ~)
みんなが 榎本の顔を見ていた
「榎本君 大塚君 おはよう」
副ちゃんの声に 変な空気がなくなった
「おう おはよう」
「正臣が大きな声出すから みんなびっくりすんだろう」
大塚君が あきれた顔を浮かべてた
「だってよ~教室入ったら 悠の周りに集まって 楽しそうにしてたから・・・」
(おかげで須藤が 悠から離れた・・・ 悠に触るとか・・・ マジふざけんなよ)
「榎本も大塚も 委員長と副ちゃんより 真っ黒に日焼けしてるじゃん」
リーダーが 榎本と大塚君の顔を見ながらそう言った
「俺ら 1日中部活 外だったからなぁ~」
「本当 高橋君とえらい違いだね」
須藤さんがそう言うと みんながうなずいた
榎本は 僕と目を合わせると 優しい笑顔を向けてくれた
(さっきは榎本 怒ってるのかと思ってたけど 僕の勘違いだったかも・・・ そうだ 大塚君にプールでのお礼を言わなくちゃ)
僕が 大塚君に声をかけようとした時 チャイムが鳴った
「悠 またあとでなぁ~」
「うん」
榎本はそう言って 須藤さんと話ながら 席に着いた
廊下に居たみんなが 教室に入って来た
「ねぇ~高橋君 榎本君と何かあった?」
僕の隣の席の副ちゃんが 小さな声で僕にそう聞いてきた
僕は一瞬 何を聞かれているのか わからなかった
「何も・・・ 何もないよ」
僕は 前を向いたまま そう副ちゃんに答えてしまった
僕の心臓が凄い速さで 動くのがわかった
(副ちゃんは 何で僕にそんな事きくの・・・)
「みんな~ 席に着け~」
そう言いながら榊先生は 教室に入って来た
先生が教室を見回す
「夏休みはどうだったかなぁ~? 楽しかったかぁ~ 事故の報告がなく3組のみんなが 元気な顔を見せてくれて 良かったと先生は思っています」
先生が話終わると 隣のクラスのガタガタという音が聞こえてきた
「4組 早過ぎじゃ~ねぇ~」
先生がポツリと言った
「先生 また村上先生に 何か言われちゃうよー」
1番前の席の須藤さんが そう言って榊先生は 気まずそうな顔をしていた
「そうなんだよなぁ~ 村上何かと うるせぇ~んだよなぁ~」
「先生もふざけすぎ」
「はい 気を付けます」
榊先生の言葉に 何人かの生徒が笑った
「さぁ~みんな 廊下に出てくれ 早くしないとまた 村上に怒られる」
そう言いながら榊先生は 教室の前のドアを開けた
「誰に怒られるって・・・」
廊下から村上先生の 大きな声が聞こえて みんながまた笑っていた
グランドに出た僕達は 整列し校長先生の話を聞いた
グランドはとても暑く 話はすぐに終わり 僕達は教室に戻ることができた
榊先生が教壇に立ち みんなを見回しながら 話始めた
「校長先生の話にあったように・・・ 来月には運動会があり 体育委員は夏休み前から 準備をしてくれている このクラスの団結力を 他のクラスに見せつける時が来た・・・ 練習をしっかりして ケガのない様に 明日のロングホームルームで 種目等を決めるから みんなそのつもりでいてくれ」
「先生 任せてよ」
リーダーが声を出した
「そうだなぁ~ 先生もこのクラスの運動会は 凄く楽しみにしてるんだ」
先生は 嬉しそうにそう言った
「じゃ~みんな 気を付けて帰るように」
そう言って先生は 教室を出て行った
僕は 背もたれに背中をつけた
(運動会 気が重い)
僕が沈み込んでいると 榎本の元気な声が聞こえてきた
「悠・・・ 俺ん家来れる?」
榎本が振り返り 僕にそう言っていた
「えっあっ うん」
「高橋君・・・ 榎本にまた付きまとわれて・・・」
榎本の隣の席の須藤さんが 同じ様に振り返って僕を見た
「あーそうさ 俺は悠に一生付きまとう」
榎本の言葉に僕は 一瞬息が止まって 副ちゃんと目が合った
「ヤダ~高橋君 逃げて~」
「なんだと~」
須藤さんと榎本が揉めている
「美咲・・・ 高橋君は嫌がってないでしょう」
「そうかなぁ~」
「俺だって 高橋が嫌がってたら 正臣を止めんぞ」
そこへ 大塚君とリーダーが加わっていた
「高橋君 良かったね」
副ちゃんが みんなに顔が見えない様に 手で顔を隠して 小さな声で僕にそう言った
「副ちゃん 帰ろう」
僕の前を通り過ぎ 委員長は副ちゃんの前に立った
「うん」
副ちゃんはなぜかまた 僕に笑顔を向けた
「じゃ~ねぇ~ 高橋君」
「うん また明日」
「みんなも~」
副ちゃんは みんなの方へと手を振った
「うん 委員長 副ちゃん また明日ねぇ~ バイバ~イ」
みんなが 委員長と副ちゃんに手を振った
「ねぇ~私 あの2人はさぁ~ ずっとあのままがいいなぁ~」
リーダーが 独り言の様にそう言った
「あの2人は 大丈夫だろう」
(俺と悠と同じくらい)
榎本がそう言うと 大塚君も続いた
「あぁ~ あの2人は固いよ」
みんながうなずいた
「さぁ~ 俺達も帰ろう・・・ 隆も俺ん家来るかぁ~?」
「いや~いい・・・ 買い物行くから」
「そうか~」
榎本が 僕の机の方へ近づくと リーダーと須藤さんに邪魔をされた
「なんだよ お前ら」
榎本は リーダーと須藤さんに 挟まれ連れ去られる様に 腕をつかまれ 榎本は僕の名前を呼びながら 教室を出て行った
「アイツら おもしれぇ~なぁ~」
大塚君が振り返ってそう言った
「あの~ あのね大塚君」
僕はプールでの お礼を言わなくちゃと 大塚君を引き留めた
「何?」
「プールに行った時 僕 大塚君に迷惑かけちゃって・・・ いろいろ教えてくれて ありがとう」
大塚君は 真っ直ぐ僕を見た
「俺は何もしてねぇ~よ それに迷惑じゃない・・・ そんなの当たり前だ 高橋は気を使い過ぎ 友達なんだから あのくらい 当たり前でいいんだよ・・・ それより 正臣がうるせぇ~から行くぞ」
「あっうん」
僕と大塚君は 急いで階段を降りた
(つづく)
僕は 学校へ行く準備をしていた
「悠 制服のズボン 直してないけど大丈夫?」
そう言いながら お母さんは僕の部屋へ
「うん大丈夫だよ・・・ ほら」
僕は 自分でもズボンのスソを見た
「そうねぇ~ でも少し短い感じもするんだけど・・・」
「このくらいなら 僕 大丈夫だよ」
「そう~ でも冬の制服のスソは 直さないとダメね・・・ お母さんの背を追い抜くのも 時間の問題ねぇ~」
お母さんは 嬉しそうにそう言った
「じゃ~ お母さんいってくるわね」
「うん いってらっしゃい」
僕も窓を閉め 玄関に鍵をかけた
空はとても青く 日差しはジリジリと照りつけていた
(今日から2学期の始まりだ・・・ みんなに会える)
僕は照りつける 太陽に手をかざしていた
久しぶりの学校に僕は 何だかウキウキしていた
「あっ高橋君 おはよう」
僕が教室に入ると クラスの女の子が 声をかけてくれた
「おはよう」
僕は少し驚いて返事をして 自分の席に着いた
僕の班は まだ誰も来てはいなかった
「あっ高橋君だ~」
声のする方へ顔を向けると 委員長と副ちゃんが 後ろのドアに立っていた
「おはよう 委員長 副ちゃん」
「おはよう 高橋君・・・ 高橋君は ぜんぜん日焼けしてないねぇ~」
「あぁ~高橋君 勉強ばっかりしてたんでしょう~」
委員長と副ちゃんが交互に話 副ちゃんの笑顔が 僕に向けられた
「えっ そんな事ないよ」
僕は 首を振った
「何 何 何の話?」
そう言いながら須藤さんが 前のドアから教室に入って来て 僕の机の前に立ち リーダーが須藤さんの後ろから ゆっくりと僕達の方へと歩いて来た
「おはよう リーダー 須藤さん」
「おはよう・・・ で 何話してたの?」
須藤さんが 僕達の顔を見ながら そう言った
「あぁ~ 高橋君が日焼けしてないって話・・・」
そう言いながら委員長は リーダーと須藤さんを見た
「あれ~ リーダーと須藤さんも あんまり日焼けしてないねぇ~」
「私と楓はおもに 部活が体育館だから・・・ でも外周したり 外での練習もあったよねぇ~」
そう言いながら須藤さんは リーダーを見て言った
「体育館 めっちゃ暑くてさぁ~ 窓開いてても 風がそんなに入ってこないし 外出ると気分転換にもなるしねぇ~ 時間も長いし 体育館だけでの練習は みんなもストレスになる だから適度に効率良く 外の空気を吸う事は大事だよ」
須藤さんはリーダーの言葉を 笑顔でうなずいていた
「あのねぇ~リーダー須藤さん 高橋君が白いなぁ~って・・・」
また副ちゃんは 僕の方へと笑顔を向けた
「じゃ~さぁ~ 私と高橋君 どっちが白いか比べてみようよ」
そう言って須藤さんは 僕と副ちゃんの間に入り 僕の腕と須藤さんの腕が ピタリとくっついた
「何やってるんだよ 須藤」
その時 榎本の大きな声が聞こえた
(ふざけんなよ須藤 悠から離れろよ・・・)
「おい 正臣」
榎本の後ろから 大塚君が顔を出した
(榎本 どうしたんだろう? なんか怒ってるよねぇ~)
みんなが 榎本の顔を見ていた
「榎本君 大塚君 おはよう」
副ちゃんの声に 変な空気がなくなった
「おう おはよう」
「正臣が大きな声出すから みんなびっくりすんだろう」
大塚君が あきれた顔を浮かべてた
「だってよ~教室入ったら 悠の周りに集まって 楽しそうにしてたから・・・」
(おかげで須藤が 悠から離れた・・・ 悠に触るとか・・・ マジふざけんなよ)
「榎本も大塚も 委員長と副ちゃんより 真っ黒に日焼けしてるじゃん」
リーダーが 榎本と大塚君の顔を見ながらそう言った
「俺ら 1日中部活 外だったからなぁ~」
「本当 高橋君とえらい違いだね」
須藤さんがそう言うと みんながうなずいた
榎本は 僕と目を合わせると 優しい笑顔を向けてくれた
(さっきは榎本 怒ってるのかと思ってたけど 僕の勘違いだったかも・・・ そうだ 大塚君にプールでのお礼を言わなくちゃ)
僕が 大塚君に声をかけようとした時 チャイムが鳴った
「悠 またあとでなぁ~」
「うん」
榎本はそう言って 須藤さんと話ながら 席に着いた
廊下に居たみんなが 教室に入って来た
「ねぇ~高橋君 榎本君と何かあった?」
僕の隣の席の副ちゃんが 小さな声で僕にそう聞いてきた
僕は一瞬 何を聞かれているのか わからなかった
「何も・・・ 何もないよ」
僕は 前を向いたまま そう副ちゃんに答えてしまった
僕の心臓が凄い速さで 動くのがわかった
(副ちゃんは 何で僕にそんな事きくの・・・)
「みんな~ 席に着け~」
そう言いながら榊先生は 教室に入って来た
先生が教室を見回す
「夏休みはどうだったかなぁ~? 楽しかったかぁ~ 事故の報告がなく3組のみんなが 元気な顔を見せてくれて 良かったと先生は思っています」
先生が話終わると 隣のクラスのガタガタという音が聞こえてきた
「4組 早過ぎじゃ~ねぇ~」
先生がポツリと言った
「先生 また村上先生に 何か言われちゃうよー」
1番前の席の須藤さんが そう言って榊先生は 気まずそうな顔をしていた
「そうなんだよなぁ~ 村上何かと うるせぇ~んだよなぁ~」
「先生もふざけすぎ」
「はい 気を付けます」
榊先生の言葉に 何人かの生徒が笑った
「さぁ~みんな 廊下に出てくれ 早くしないとまた 村上に怒られる」
そう言いながら榊先生は 教室の前のドアを開けた
「誰に怒られるって・・・」
廊下から村上先生の 大きな声が聞こえて みんながまた笑っていた
グランドに出た僕達は 整列し校長先生の話を聞いた
グランドはとても暑く 話はすぐに終わり 僕達は教室に戻ることができた
榊先生が教壇に立ち みんなを見回しながら 話始めた
「校長先生の話にあったように・・・ 来月には運動会があり 体育委員は夏休み前から 準備をしてくれている このクラスの団結力を 他のクラスに見せつける時が来た・・・ 練習をしっかりして ケガのない様に 明日のロングホームルームで 種目等を決めるから みんなそのつもりでいてくれ」
「先生 任せてよ」
リーダーが声を出した
「そうだなぁ~ 先生もこのクラスの運動会は 凄く楽しみにしてるんだ」
先生は 嬉しそうにそう言った
「じゃ~みんな 気を付けて帰るように」
そう言って先生は 教室を出て行った
僕は 背もたれに背中をつけた
(運動会 気が重い)
僕が沈み込んでいると 榎本の元気な声が聞こえてきた
「悠・・・ 俺ん家来れる?」
榎本が振り返り 僕にそう言っていた
「えっあっ うん」
「高橋君・・・ 榎本にまた付きまとわれて・・・」
榎本の隣の席の須藤さんが 同じ様に振り返って僕を見た
「あーそうさ 俺は悠に一生付きまとう」
榎本の言葉に僕は 一瞬息が止まって 副ちゃんと目が合った
「ヤダ~高橋君 逃げて~」
「なんだと~」
須藤さんと榎本が揉めている
「美咲・・・ 高橋君は嫌がってないでしょう」
「そうかなぁ~」
「俺だって 高橋が嫌がってたら 正臣を止めんぞ」
そこへ 大塚君とリーダーが加わっていた
「高橋君 良かったね」
副ちゃんが みんなに顔が見えない様に 手で顔を隠して 小さな声で僕にそう言った
「副ちゃん 帰ろう」
僕の前を通り過ぎ 委員長は副ちゃんの前に立った
「うん」
副ちゃんはなぜかまた 僕に笑顔を向けた
「じゃ~ねぇ~ 高橋君」
「うん また明日」
「みんなも~」
副ちゃんは みんなの方へと手を振った
「うん 委員長 副ちゃん また明日ねぇ~ バイバ~イ」
みんなが 委員長と副ちゃんに手を振った
「ねぇ~私 あの2人はさぁ~ ずっとあのままがいいなぁ~」
リーダーが 独り言の様にそう言った
「あの2人は 大丈夫だろう」
(俺と悠と同じくらい)
榎本がそう言うと 大塚君も続いた
「あぁ~ あの2人は固いよ」
みんながうなずいた
「さぁ~ 俺達も帰ろう・・・ 隆も俺ん家来るかぁ~?」
「いや~いい・・・ 買い物行くから」
「そうか~」
榎本が 僕の机の方へ近づくと リーダーと須藤さんに邪魔をされた
「なんだよ お前ら」
榎本は リーダーと須藤さんに 挟まれ連れ去られる様に 腕をつかまれ 榎本は僕の名前を呼びながら 教室を出て行った
「アイツら おもしれぇ~なぁ~」
大塚君が振り返ってそう言った
「あの~ あのね大塚君」
僕はプールでの お礼を言わなくちゃと 大塚君を引き留めた
「何?」
「プールに行った時 僕 大塚君に迷惑かけちゃって・・・ いろいろ教えてくれて ありがとう」
大塚君は 真っ直ぐ僕を見た
「俺は何もしてねぇ~よ それに迷惑じゃない・・・ そんなの当たり前だ 高橋は気を使い過ぎ 友達なんだから あのくらい 当たり前でいいんだよ・・・ それより 正臣がうるせぇ~から行くぞ」
「あっうん」
僕と大塚君は 急いで階段を降りた
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