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運動会②
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運動会が始まり ピストルの音で 生徒達は僕達の前を駆け抜けて行く
僕の出番は7番目 全員リレー
まだ 僕の出番まで時間があり
僕は榎本を探しながら 自分の椅子に座っていた
(榎本 どこだろう?)
「高橋君 隣いいかなぁ~?」
「田所君」
田所君が僕の隣に座った
「ここにさぁ~ スケッチブックがあれば みんなの事が描けるのに もったいない」
「田所君は 本当に絵を描く事が好きなんだね」
「だって~ みんな凄くいい表情してるし・・・ 運動会よりも この迫力を描きたいよ・・・ それに運動苦手だからさぁ~」
田所君は 競技を見ながらそう言った
「田所君は 背が高いからその分有利だよ・・・ 僕なんか 何のとりえもないよ 今だって みんなの足を引っ張るんじゃ~ないかって・・・」
「何言ってるんだ高橋君・・・ ぶっちぎりで 学年トップの成績の高橋君には 誰もかなわないのに・・・ でもさぁ~ そう言う謙虚なところが みんなに好かれる理由なんだろうなぁ~」
(田所君は 今何て言った? 僕がみんなに好かれるって・・・)
「障害物リレーの選手の方は 入場門へ集まって下さい」
放送が流れ 選手が立ち上がって クラスのみんなが声をかけた
「頑張ってねぇ~」
「行って来るよ」
選手の後ろ姿が たくましく見えた
「悠」
榎本の声がして 僕は反対側に体をひねると
榎本と大塚君の姿があった
「榎本 どこ行ってたの?」
「あぁ~悪い サッカー部のヤツにつかまってて・・・」
(何で悠は 田所の隣に居るんだ しかもあんなに引っ付いて・・・)
「2年生のみなさんは 入場門へ集まって下さい」
放送が流れた
「悠 行こう」
(もう出番だ・・・ どうしょう ドキドキしてきた)
僕は 榎本と大塚君の間に挟まれて入場門へ
クラス順 走る順番に並んでいて 僕は 大塚君とみんなの間を通って進んだ
俺は 列の後ろでアンカーのタスキを受け取って 出番を待っていた
「ねぇ~榎本君 高橋君大丈夫かなぁ~」
俺の前を走る副ちゃんが 振り返りそう言った
副ちゃんにそう言われ 俺は 悠の事が心配になった
「副ちゃん俺 ちょっと悠のとこ行って来る」
「うん 勇気づけてあげてね」
副ちゃんは 笑顔でそう言った
「あぁ~ 任せろ」
俺は 生徒をかき分け悠のところへ
(どうしよう ドキドキが止まらない いろんな失敗を想像してしまう)
僕は 須藤さんの後ろへ並んでいた
「悠」
榎本がアンカーのタスキをかけて 僕のところへ来てくれた
「正臣 もう並んでねぇ~と」
「あぁ~隆 わかってる」
俺は悠の肩に手を置いて 視線を合わせた
「悠・・・ 須藤からバトンを受け取ったら しっかり握って落とすな・・・ あと遅くても構わねぇ~でも転ぶな その2点だけ気を付けろ あとは何も考えなくていい 悠の後ろには 隆も委員長も副ちゃんも俺も居る・・・」
「そうだよ高橋君 私のバトンしっかりと受け取って」
(須藤さん)
僕は 須藤さんの方を向いた
「そうだぞ高橋 ぬかされても気にするな・・・ 俺が抜きかいしてやる」
(大塚君)
今度は 大塚君が言葉をかけてくれた
「みんな ありがとう」
「じゃ~な 悠」
「うん 榎本ありがとう 僕 頑張るよ」
榎本の触れた肩が熱く 榎本は急いで戻って行った
「お帰り榎本君・・・ 高橋君どうだった?」
副ちゃんの嬉しそうな顔に 思わず素直に話しそうになっていた
(ヤベ~副ちゃんの笑顔に つい口がすべりそうになった・・・ 悠が すがる様な目をしてたなんて 副ちゃんには言えねぇ~よなぁ~)
「榎本君?」
「あぁ~ 励まして来た」
副ちゃんは 俺を覗き込む様に見ていた
「あぁ~早く 榎本君と高橋君の3人で そういう話したいなぁ~」
副ちゃんは 嬉しそうにそう言った
「副ちゃん それはムリだと思うよ」
「そうかもしれないけどさぁ~ いつか出来たらなぁ~って・・・」
「ねぇ~副ちゃん 委員長に俺達の事 話さないの?」
「えっ話せないよ~ だって~話したら 私の秘密バレちゃうでしょう 私 自分の気持ちにウソ付けないよ そんな話したらきっと私 凄い顔になってるもんだから」
副ちゃんは 人差し指をくちびるに立てた
「2年生による 全員リレーです」
放送が流れた
僕はドキドキしながら グランドに整列した
係の人の合図で 第1走者のリーダーが位置に着いた
スタートが切られると リーダーが飛び出した
第1走者は 決まっているコースを走る
リーダーは 誰にも邪魔される事なく そのまま1着で 次の人にバトンを渡した
2走者目からは インコースを走る
インコースの取り合いで 接触事故も起こりやすい
僕の番が だんだん近づいてくる
(バトンを落とさない 転ばない)
僕は何度も 榎本に言われた言葉を繰り返し 心の中でそう唱えていた
須藤さんが立ち上がった
(次は僕だ)
須藤さんは バトンを受け取り 凄い速さで駆け抜けて行った
僕は立ち上がり 須藤さんを待った
僕の心臓が 飛び出して来そうなくらい 大きく揺れていた
「高橋君」
須藤さんの声とバトンが 僕の手に
僕が走り出すと 後ろから足音がして 僕はすぐに抜かれてしまった
(こんなに一生懸命走っているのに どんどん追い抜かれていく)
榎本の声が 僕の耳に届いて来た
「悠 そのままでいい 大丈夫だ」
(ホント信じられねぇ~よ 去年の俺は 悠の事見てるだけしか出来なかったんだよなぁ~ 今はウソみてぇ~に 悠に声かけてる・・・)
僕は 榎本の方を見た
(榎本が笑ってる)
榎本は僕に 親指を立て笑顔を見せていた
僕は 最後のコーナーを曲がった
大塚君が僕に手を振っていた
僕はやっと バトンを大塚君に渡せる事が出来た
僕は息を切らしてながら 係の生徒に腕を引っ張られ クラス列に並ぶ事が出来た
「高橋君 大丈夫?」
(須藤さんの声)
「高橋悪い 2人しか追い抜けなかった」
僕の後ろにはもう 大塚君が走り終え並んでいた
「ううん僕・・・ 4人も抜かれて・・・」
「俺が追い抜いてやるとか・・・ かっこいい事言っといて 情けねぇ~」
まだ僕は 息が切れていた
「ごめん・・・ 僕が・・・」
僕はそう言いながら やっと顔を上げる事が出来た
「次 委員長だぞ」
僕達は委員長を見守った
「これ委員長 追い抜けるぞ」
大塚君が言った通り 最初のコーナーで1人抜き 直線でもう1人を抜き去った
みんなが立ち上がり 係の生徒に注意された
委員長はそのままをキープしたまま 次の生徒へとバトンが渡された
その後 副ちゃん 榎本とバトンが渡り 榎本は余裕をもって 1位でゴールした
みんなが立ち上がって喜んだ
僕達は整列し退場した
僕は 退場門で委員長を待っていた
(みんなに お礼を言わなくちゃ・・・)
「高橋 戻らなねぇ~のか?」
大塚君が振り返って僕に言った
「あっ大塚君 さっきはありがとう僕・・・ やっぱり抜かされちゃって・・・」
「高橋 いいってそう言うの」
僕と大塚君が話していると 委員長と副ちゃん 榎本が楽しそうに話ながらやって来た
「あっお疲れ~」
副ちゃんの明るい声に 僕と大塚君が振り向いた
「あっ委員長 さっきはありがとう・・・ 2人も抜き返してくれて・・・」
「高橋君・・・ クラスのみんなが わかっていた事で 高橋君が負い目を感じることは 何もないんだよ・・・ 俺がたまたま 抜いただけなんだよ」
委員長は僕に 優しくそう言ってくれた
「隆と委員長が おいしいとこ全部持って行くから・・・ 俺と副ちゃんただ 走っただけだよなぁ~ なぁ~副ちゃん」
榎本は副ちゃんに 視線を送った
「でも委員長 カッコ良かったよ」
委員長と副ちゃんは 見つめ合っていた
(本当に この2人は素敵だなぁ~)
僕は2人に 見とれてしまっていた
「副ちゃん 行こうか」
「うん」
2人は 席へと戻って行った
「しかし悠 よく転ばなかったなぁ~・・・ 他のクラスのヤツは コーナーで結構転んでたのになぁ~」
「だって榎本が 走る前に言ってくれたでしょう・・・ バトンを落とさない転ばないって・・・ 僕ずっと頭の中に 榎本の言葉があったよ だから転ばなかったし バトンも落とさなかったよ 榎本が大丈夫って言ってくれたから僕・・・」
(悠・・・ あぁ~この場で悠を抱きしめた・・・)
「高橋は 素直だからなぁ~」
大塚君の言葉に僕は ちょっと恥ずかしくなった
僕達が席に戻ると 放送が流れた
「1000メートルと1500メートル走の選手の方は 入場門へ集まって下さい」
「正臣お呼びだぞ しっかり先頭キープしろよ」
「あぁ~ 任せろ」
大塚君が 榎本の背中を叩いてそう言った
「榎本 いってらっしゃい 僕応援するよ」
「あぁ~悠 見ててくれ・・・ あっ隆 さっき言った事 頼むなぁ~」
「ったく・・・ しょうがねぇ~なぁ~」
(何の事だろう)
僕は 榎本の言った意味がわからなかった
副ちゃんが みんなの声援を受けて 僕達のところへとやって来た
「榎本君 行こう」
「副ちゃんも 頑張って・・・」
大塚君は軽く 副ちゃんに手を上げた
「ありがとう 大塚君 高橋君 頑張って来るねぇ~」
みんなが2人に手を振った
榎本と副ちゃんが行ってしまうと 3組の席は 副ちゃんを応援する為 前の席を女子が占領していた
(委員長は前の席で 副ちゃんを応援したいだろうなぁ~)
リーダーと須藤さんが 委員長と僕に 手招きをして隣に座った
「なぁ~副ちゃん」
「何? 榎本君」
俺は入場門へ向かいながら 副ちゃんと話た
「副ちゃんは 委員長のこと好きなんだよなぁ~」
「うん好きだよ ず~っと一緒に居たし・・・ 多分これからも 一緒に居ると思う」
「良かった~ 俺達の間でも そうならいいなぁ~って・・・」
「ありがとう嬉しい・・・ でも私は・・・ 榎本君と高橋君の方が気になる」
副ちゃんは 嬉しそうにそう言った
俺と副ちゃんが入場門へ向かうと 前の方に女子が並んでいた
「じゃ~私 行くね榎本君」
「副ちゃん お互い頑張ろう」
「うん みんなの期待に応えたいよね」
副ちゃんが手を振り 俺も副ちゃんに手を振った
(副ちゃんは もっといろいろと俺達の事 聞きたいんだろうなぁ~ 副ちゃん スゲーいい顔するんだよなぁ~)
1000メートルを走る 1年生~3年生の女子が入場して来た
(つづく)
僕の出番は7番目 全員リレー
まだ 僕の出番まで時間があり
僕は榎本を探しながら 自分の椅子に座っていた
(榎本 どこだろう?)
「高橋君 隣いいかなぁ~?」
「田所君」
田所君が僕の隣に座った
「ここにさぁ~ スケッチブックがあれば みんなの事が描けるのに もったいない」
「田所君は 本当に絵を描く事が好きなんだね」
「だって~ みんな凄くいい表情してるし・・・ 運動会よりも この迫力を描きたいよ・・・ それに運動苦手だからさぁ~」
田所君は 競技を見ながらそう言った
「田所君は 背が高いからその分有利だよ・・・ 僕なんか 何のとりえもないよ 今だって みんなの足を引っ張るんじゃ~ないかって・・・」
「何言ってるんだ高橋君・・・ ぶっちぎりで 学年トップの成績の高橋君には 誰もかなわないのに・・・ でもさぁ~ そう言う謙虚なところが みんなに好かれる理由なんだろうなぁ~」
(田所君は 今何て言った? 僕がみんなに好かれるって・・・)
「障害物リレーの選手の方は 入場門へ集まって下さい」
放送が流れ 選手が立ち上がって クラスのみんなが声をかけた
「頑張ってねぇ~」
「行って来るよ」
選手の後ろ姿が たくましく見えた
「悠」
榎本の声がして 僕は反対側に体をひねると
榎本と大塚君の姿があった
「榎本 どこ行ってたの?」
「あぁ~悪い サッカー部のヤツにつかまってて・・・」
(何で悠は 田所の隣に居るんだ しかもあんなに引っ付いて・・・)
「2年生のみなさんは 入場門へ集まって下さい」
放送が流れた
「悠 行こう」
(もう出番だ・・・ どうしょう ドキドキしてきた)
僕は 榎本と大塚君の間に挟まれて入場門へ
クラス順 走る順番に並んでいて 僕は 大塚君とみんなの間を通って進んだ
俺は 列の後ろでアンカーのタスキを受け取って 出番を待っていた
「ねぇ~榎本君 高橋君大丈夫かなぁ~」
俺の前を走る副ちゃんが 振り返りそう言った
副ちゃんにそう言われ 俺は 悠の事が心配になった
「副ちゃん俺 ちょっと悠のとこ行って来る」
「うん 勇気づけてあげてね」
副ちゃんは 笑顔でそう言った
「あぁ~ 任せろ」
俺は 生徒をかき分け悠のところへ
(どうしよう ドキドキが止まらない いろんな失敗を想像してしまう)
僕は 須藤さんの後ろへ並んでいた
「悠」
榎本がアンカーのタスキをかけて 僕のところへ来てくれた
「正臣 もう並んでねぇ~と」
「あぁ~隆 わかってる」
俺は悠の肩に手を置いて 視線を合わせた
「悠・・・ 須藤からバトンを受け取ったら しっかり握って落とすな・・・ あと遅くても構わねぇ~でも転ぶな その2点だけ気を付けろ あとは何も考えなくていい 悠の後ろには 隆も委員長も副ちゃんも俺も居る・・・」
「そうだよ高橋君 私のバトンしっかりと受け取って」
(須藤さん)
僕は 須藤さんの方を向いた
「そうだぞ高橋 ぬかされても気にするな・・・ 俺が抜きかいしてやる」
(大塚君)
今度は 大塚君が言葉をかけてくれた
「みんな ありがとう」
「じゃ~な 悠」
「うん 榎本ありがとう 僕 頑張るよ」
榎本の触れた肩が熱く 榎本は急いで戻って行った
「お帰り榎本君・・・ 高橋君どうだった?」
副ちゃんの嬉しそうな顔に 思わず素直に話しそうになっていた
(ヤベ~副ちゃんの笑顔に つい口がすべりそうになった・・・ 悠が すがる様な目をしてたなんて 副ちゃんには言えねぇ~よなぁ~)
「榎本君?」
「あぁ~ 励まして来た」
副ちゃんは 俺を覗き込む様に見ていた
「あぁ~早く 榎本君と高橋君の3人で そういう話したいなぁ~」
副ちゃんは 嬉しそうにそう言った
「副ちゃん それはムリだと思うよ」
「そうかもしれないけどさぁ~ いつか出来たらなぁ~って・・・」
「ねぇ~副ちゃん 委員長に俺達の事 話さないの?」
「えっ話せないよ~ だって~話したら 私の秘密バレちゃうでしょう 私 自分の気持ちにウソ付けないよ そんな話したらきっと私 凄い顔になってるもんだから」
副ちゃんは 人差し指をくちびるに立てた
「2年生による 全員リレーです」
放送が流れた
僕はドキドキしながら グランドに整列した
係の人の合図で 第1走者のリーダーが位置に着いた
スタートが切られると リーダーが飛び出した
第1走者は 決まっているコースを走る
リーダーは 誰にも邪魔される事なく そのまま1着で 次の人にバトンを渡した
2走者目からは インコースを走る
インコースの取り合いで 接触事故も起こりやすい
僕の番が だんだん近づいてくる
(バトンを落とさない 転ばない)
僕は何度も 榎本に言われた言葉を繰り返し 心の中でそう唱えていた
須藤さんが立ち上がった
(次は僕だ)
須藤さんは バトンを受け取り 凄い速さで駆け抜けて行った
僕は立ち上がり 須藤さんを待った
僕の心臓が 飛び出して来そうなくらい 大きく揺れていた
「高橋君」
須藤さんの声とバトンが 僕の手に
僕が走り出すと 後ろから足音がして 僕はすぐに抜かれてしまった
(こんなに一生懸命走っているのに どんどん追い抜かれていく)
榎本の声が 僕の耳に届いて来た
「悠 そのままでいい 大丈夫だ」
(ホント信じられねぇ~よ 去年の俺は 悠の事見てるだけしか出来なかったんだよなぁ~ 今はウソみてぇ~に 悠に声かけてる・・・)
僕は 榎本の方を見た
(榎本が笑ってる)
榎本は僕に 親指を立て笑顔を見せていた
僕は 最後のコーナーを曲がった
大塚君が僕に手を振っていた
僕はやっと バトンを大塚君に渡せる事が出来た
僕は息を切らしてながら 係の生徒に腕を引っ張られ クラス列に並ぶ事が出来た
「高橋君 大丈夫?」
(須藤さんの声)
「高橋悪い 2人しか追い抜けなかった」
僕の後ろにはもう 大塚君が走り終え並んでいた
「ううん僕・・・ 4人も抜かれて・・・」
「俺が追い抜いてやるとか・・・ かっこいい事言っといて 情けねぇ~」
まだ僕は 息が切れていた
「ごめん・・・ 僕が・・・」
僕はそう言いながら やっと顔を上げる事が出来た
「次 委員長だぞ」
僕達は委員長を見守った
「これ委員長 追い抜けるぞ」
大塚君が言った通り 最初のコーナーで1人抜き 直線でもう1人を抜き去った
みんなが立ち上がり 係の生徒に注意された
委員長はそのままをキープしたまま 次の生徒へとバトンが渡された
その後 副ちゃん 榎本とバトンが渡り 榎本は余裕をもって 1位でゴールした
みんなが立ち上がって喜んだ
僕達は整列し退場した
僕は 退場門で委員長を待っていた
(みんなに お礼を言わなくちゃ・・・)
「高橋 戻らなねぇ~のか?」
大塚君が振り返って僕に言った
「あっ大塚君 さっきはありがとう僕・・・ やっぱり抜かされちゃって・・・」
「高橋 いいってそう言うの」
僕と大塚君が話していると 委員長と副ちゃん 榎本が楽しそうに話ながらやって来た
「あっお疲れ~」
副ちゃんの明るい声に 僕と大塚君が振り向いた
「あっ委員長 さっきはありがとう・・・ 2人も抜き返してくれて・・・」
「高橋君・・・ クラスのみんなが わかっていた事で 高橋君が負い目を感じることは 何もないんだよ・・・ 俺がたまたま 抜いただけなんだよ」
委員長は僕に 優しくそう言ってくれた
「隆と委員長が おいしいとこ全部持って行くから・・・ 俺と副ちゃんただ 走っただけだよなぁ~ なぁ~副ちゃん」
榎本は副ちゃんに 視線を送った
「でも委員長 カッコ良かったよ」
委員長と副ちゃんは 見つめ合っていた
(本当に この2人は素敵だなぁ~)
僕は2人に 見とれてしまっていた
「副ちゃん 行こうか」
「うん」
2人は 席へと戻って行った
「しかし悠 よく転ばなかったなぁ~・・・ 他のクラスのヤツは コーナーで結構転んでたのになぁ~」
「だって榎本が 走る前に言ってくれたでしょう・・・ バトンを落とさない転ばないって・・・ 僕ずっと頭の中に 榎本の言葉があったよ だから転ばなかったし バトンも落とさなかったよ 榎本が大丈夫って言ってくれたから僕・・・」
(悠・・・ あぁ~この場で悠を抱きしめた・・・)
「高橋は 素直だからなぁ~」
大塚君の言葉に僕は ちょっと恥ずかしくなった
僕達が席に戻ると 放送が流れた
「1000メートルと1500メートル走の選手の方は 入場門へ集まって下さい」
「正臣お呼びだぞ しっかり先頭キープしろよ」
「あぁ~ 任せろ」
大塚君が 榎本の背中を叩いてそう言った
「榎本 いってらっしゃい 僕応援するよ」
「あぁ~悠 見ててくれ・・・ あっ隆 さっき言った事 頼むなぁ~」
「ったく・・・ しょうがねぇ~なぁ~」
(何の事だろう)
僕は 榎本の言った意味がわからなかった
副ちゃんが みんなの声援を受けて 僕達のところへとやって来た
「榎本君 行こう」
「副ちゃんも 頑張って・・・」
大塚君は軽く 副ちゃんに手を上げた
「ありがとう 大塚君 高橋君 頑張って来るねぇ~」
みんなが2人に手を振った
榎本と副ちゃんが行ってしまうと 3組の席は 副ちゃんを応援する為 前の席を女子が占領していた
(委員長は前の席で 副ちゃんを応援したいだろうなぁ~)
リーダーと須藤さんが 委員長と僕に 手招きをして隣に座った
「なぁ~副ちゃん」
「何? 榎本君」
俺は入場門へ向かいながら 副ちゃんと話た
「副ちゃんは 委員長のこと好きなんだよなぁ~」
「うん好きだよ ず~っと一緒に居たし・・・ 多分これからも 一緒に居ると思う」
「良かった~ 俺達の間でも そうならいいなぁ~って・・・」
「ありがとう嬉しい・・・ でも私は・・・ 榎本君と高橋君の方が気になる」
副ちゃんは 嬉しそうにそう言った
俺と副ちゃんが入場門へ向かうと 前の方に女子が並んでいた
「じゃ~私 行くね榎本君」
「副ちゃん お互い頑張ろう」
「うん みんなの期待に応えたいよね」
副ちゃんが手を振り 俺も副ちゃんに手を振った
(副ちゃんは もっといろいろと俺達の事 聞きたいんだろうなぁ~ 副ちゃん スゲーいい顔するんだよなぁ~)
1000メートルを走る 1年生~3年生の女子が入場して来た
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