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初詣で①
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毎年 大みそかは お母さんと買い物へ行く
「悠はおせち料理 何があったら嬉しい?」
「僕はねぇ~ 栗きんとんと黒豆と伊達巻 あとお餅にきな粉とあんこだね それからお母さんの煮物」
「悠は毎年一緒ねぇ~」
「うん お正月は僕の好きのばっかり」
「でも来年の大みそかは 買い物一緒には無理ねぇ~」
「えっどうして?」
「来年 悠は受験生だし 風邪なんかひいたら大変でしょう」
「えっ僕 買い物ぐらい一緒に行くよ」
そう言いながら僕は 買い物カゴに僕の好き物を入れていた
「悠は どこの高校へ行くのかしらねぇ~ お母さん 悠が行きたい高校なら どこでも応援するからね」
「うん お母さんありがとう」
僕とお母さんは 一緒に年越しそばを食べ
僕は ベッドの中で除夜の鐘を聞いていた
(明日は榎本達と初詣でだなぁ~)
クリスマスが終わった次の日から 俺達は部活に明け暮れていた
「明日が年越しとか まだ俺実感ねぇ~なぁ~」
「去年もそんな事言ってたじゃん」
部活の練習が終わり そんな事を言いながら帰る
「明日 何時に待ち合わせ?」
「隆 明日何時?」
「何で俺なんだよ」
みんなが隆の言葉を待っていた
「あぁ~もう~ めんどくせぇ~なぁ~ 10時に神社だ遅れるなよ」
「さすがキャプテン」
「お前らなぁ~」
みんなが笑っていた
「隆」
「まだ何かあるのかよ~」
隆がめんどくさそうに 俺をみていた
「明日 悠も一緒に来るから・・・」
「だから・・・ 何で俺なんだよ」
「あぁ~ワリー」
「あっ俺も疲れてて・・・ 別にいいじゃんねぇ~ 高橋が来ても誰も文句言わねぇ~だろう・・・」
今年最後の練習が終わり 隆はキャプテンとしてチームをまとめ 疲れ切っていた事は みんなが認める所だ
「じゃ~な 良いお年を~」
みんなが元気よく 手を振ってわかれた
「じゃ~な 明日」
「あぁ~ 隆」
「なんだよ・・・」
「大丈夫か?」
「あぁ~ 俺は寝れば元気になる心配ねぇ~よ」
「それならいい・・・ でもホント 隆はスゲーよ・・・」
「褒めても何も出ねぇ~ぞ じゃ~な あっ高橋・・・ あっ大丈夫だなぁ~」
「あぁ~ 連れて行く」
隆の顔が少し明るくなった
「じゃ~な」
隆と俺は手を振りわかれた
元旦
おせち料理とお雑煮がテーブルに並び 栗きんとんが眩しく光る
僕は椅子に座り お母さんが座るのを待った
「明けまして おめでとうございます 今年もよろしくお願いします」
僕とお母さんは 声を揃えて言った
「お母さん 食べてもいい」
「どうぞ召し上がれ」
「いただきます」
僕は栗きんとんを1口
「う~ん 美味しい」
「悠は 本当好きねぇ~」
僕はうなずいた 好きな物ばかりで どれから食べようか迷う
「悠 忘れないうちに・・・」
そう言ってお母さんは 僕にお年玉をくれた
「ありがとう お母さん」
僕はテーブルに置いて また食べ始めた
「榎本君 何時頃来るの?」
「10時って言ってたよ」
「サッカー部の人達と一緒に初詣で」
「うんそう」
「楽しそうねぇ~」
昨日榎本から電話があった
ずいぶんと疲れている様子だったけど
僕の声を聞いて 元気になったと言ってくれた
「おせち料理って・・・ 終わりがないのよねぇ~ いつまでも食べちゃう」
お母さんはそう言ってお箸を置いた
「悠はまだ食べていて・・・ お母さんお茶入れてくる 悠も飲む?」
「うん ちょうだい」
お母さんがお茶を入れてきてくれた
「お母さん 榎本君を見て思ったんだけど 悠はもう少し食べて お肉を付けた方がいいんじゃないかしら」
「うんでも多分 僕は変わらないと思う」
(階段の上り下りで 足は強くなったと思うんだけど上半身は・・・)
「体質かしらねぇ~ 羨ましい」
「えっお母さんだって ぜんぜん太ってないよ~」
「ありがとう悠 でもいろんなところがねぇ~」
僕もお箸を置いてお茶を飲んだ
「お母さんゆっくりして 僕が片付けるから」
僕はそう言って 椅子から立ち上がった
「それじゃ~ お願いしちゃおうかなぁ~」
お母さんは嬉しそうに畳の部屋へ
僕はテーブルをキレイにふいて 洗い物を片付けた
(ひさびさに悠の家 何かスゲードキドキする・・・ 悠の家に行くのが 初めての時みたいだ・・・)
俺は悠の家のチャイムを鳴らした
(あっ榎本だ)
僕はすぐに玄関へ行き ドアを開けた
「悠」
「榎本寒いから中に入って」
「ありがとう」
(悠が出て来てくれて良かった・・・)
榎本が玄関へ入ると 僕は榎本に頭を下げた
「榎本 あけましておめでとうございます」
「あっあけまして おめでとうございます」
榎本も僕に頭を下げてくれた
(なんか 榎本がかわいい)
「榎本 ちょっと待ってて」
「あぁ~」
僕は自分の部屋へ すれ違う様にお母さんは玄関へ
(おばさんだ・・・ ここは俺から・・・)
「あけましておめでとうございます」
俺はおばさんに頭を下げた
「榎本君 あけまして おめでとうございます」
俺はまた頭を下げた
「はい榎本君 お年玉」
おばさんはそう言って お年玉袋を俺に差し出した
「えっいいですよ~」
俺は手を振り断った
「子供が遠慮する事ないのよ」
(え~いいのかよー)
丁度悠が部屋から出て来た
「悠」
俺は悠に救いを求める様に悠を見た
「榎本どうしたの?」
「榎本君 お年玉受け取ってくれないのよ」
僕はお母さんが持っていた お年玉袋を受け取って榎本に渡した
「悠これ・・・」
榎本は驚いた様子で僕を見た
「じゃ~お母さん 行ってきます」
「いってらっしゃい」
お母さんは嬉しそうに笑ってくれた
榎本は驚いたまま お母さんに頭を下げ 僕は玄関のドアを閉めた
「悠 待ってこれ」
僕が振り返ると 榎本は困った様な顔をしていた
「榎本 お母さんが用意してくれたんだ・・・ だからいいんだよ」
「でも俺 クリスマスも貰ったし・・・」
(本当にいいのかよ 俺ばっかり・・・)
「榎本行こう・・・ みんな待ってるんでしょう」
「あぁ~」
「僕 お正月から友達に会うの初めて」
悠は嬉しそうにそう言った
(スゲードキドキしてたのに・・・ お年玉の事でドキドキがどっか行ったぞ)
俺は悠の嬉しそうな顔に 俺もまた笑顔になっていた
「榎本いい天気で良かったね 風もないからあったかい」
僕がそう言って榎本の顔を見ると 榎本も嬉しそうにうなずいた
(あぁ~やっぱ悠を誘って良かった・・・ 俺の心も暖かい)
「悠・・・ こっちの方あんまり来た事ない?」
「うん初めて」
僕達の学校から少し離れ ゆるい坂道を登っていた
「榎本 お父さん帰って来たの?」
榎本のお父さんはイギリスに出張中で お正月には毎年帰って来ると言っていた
「あぁ~帰って来たよ・・・ 俺 父ちゃんと同じくらい背が伸びたと思ってたら まだ父ちゃんの方が少しデカかった」
「えっ榎本のお父さん そんなに背が高いの?」
「あぁ~でも俺 まだまだ伸び盛りだから ゼッテー父ちゃん抜かす」
榎本はそう言って笑った
「母ちゃんがさぁ~父ちゃんに 悠の話ばっかりするから 俺も負けずに悠の話してたら・・・ 父ちゃんがボソッと俺も悠君に会ってみたいって・・・ それから 俺と母ちゃんの悠の自慢話合戦が始まって 父ちゃんは黙って聞いてたよ」
「えっ何で僕の話・・・」
榎本は嬉しそうに笑っていた
澄み切った青空に榎本の笑顔で 僕は凄く幸せなお正月を迎えていた
「お~い 正臣」
階段の前に大塚君達が集まっていた
「正臣 遅いぞ」
「ワリー」
榎本は 大塚君達に小さく手をあげた
「高橋」
みんなの中から中村君と小島君が 僕の前に出て来てくれた
「久しぶり・・・ 夏休みは心配かけちゃって・・・」
「俺らは 何にも・・・」
「なぁ~」
中村君と小島君がお互いに向き合って 僕にそう言った
いつの間にか僕と榎本の周りに みんなが集まって来ていた
「何?高橋と友達なの? いつから?」
僕の知らない人が 僕の名前を知っていて 僕は少し驚いてしまった
「お~い みんな揃ったから始めるぞ」
大塚君の大きな声で みんなが1列に並んだ
「悠 俺の真似して」
「うん」
榎本にそう言われ 僕は榎本の隣に並んだ
(何が始まるんだろう? 少しドキドキする)
「悠両手をあげて」
僕が榎本の真似をして 両手をあげると みんなが順番に声を出しながら ハイタッチをしてきた
(凄い僕初めて)
みんなの手が僕の手と合わさって あっという間に ハイタッチは終わってしまった
「悠 どうした?」
僕は自分の両手を見ていた
「榎本・・・ 僕ハイタッチ初めて・・・」
「そっか 毎年恒例なんだ」
「手 痛かったか~」
僕は榎本を見ながら首を振った
(凄い・・・ 何だか僕もサッカー部の一員なったみたい・・・ 感動しちゃった~)
(悠はまたその顔して・・・ 俺だけに見せてくれよ)
みんなが神社の階段を上りはじめた
「榎本 みんな行っちゃったよ」
榎本はなぜか 僕と違う方を向いていた
「えっあぁ~行こう」
(正月しょっぱなからこれかよ・・・ 悠の笑顔に今年も俺は どんだけ癒されるんだよ 出来れば独り占めしてぇ~)
僕と榎本も歩き出した
(つづく)
「悠はおせち料理 何があったら嬉しい?」
「僕はねぇ~ 栗きんとんと黒豆と伊達巻 あとお餅にきな粉とあんこだね それからお母さんの煮物」
「悠は毎年一緒ねぇ~」
「うん お正月は僕の好きのばっかり」
「でも来年の大みそかは 買い物一緒には無理ねぇ~」
「えっどうして?」
「来年 悠は受験生だし 風邪なんかひいたら大変でしょう」
「えっ僕 買い物ぐらい一緒に行くよ」
そう言いながら僕は 買い物カゴに僕の好き物を入れていた
「悠は どこの高校へ行くのかしらねぇ~ お母さん 悠が行きたい高校なら どこでも応援するからね」
「うん お母さんありがとう」
僕とお母さんは 一緒に年越しそばを食べ
僕は ベッドの中で除夜の鐘を聞いていた
(明日は榎本達と初詣でだなぁ~)
クリスマスが終わった次の日から 俺達は部活に明け暮れていた
「明日が年越しとか まだ俺実感ねぇ~なぁ~」
「去年もそんな事言ってたじゃん」
部活の練習が終わり そんな事を言いながら帰る
「明日 何時に待ち合わせ?」
「隆 明日何時?」
「何で俺なんだよ」
みんなが隆の言葉を待っていた
「あぁ~もう~ めんどくせぇ~なぁ~ 10時に神社だ遅れるなよ」
「さすがキャプテン」
「お前らなぁ~」
みんなが笑っていた
「隆」
「まだ何かあるのかよ~」
隆がめんどくさそうに 俺をみていた
「明日 悠も一緒に来るから・・・」
「だから・・・ 何で俺なんだよ」
「あぁ~ワリー」
「あっ俺も疲れてて・・・ 別にいいじゃんねぇ~ 高橋が来ても誰も文句言わねぇ~だろう・・・」
今年最後の練習が終わり 隆はキャプテンとしてチームをまとめ 疲れ切っていた事は みんなが認める所だ
「じゃ~な 良いお年を~」
みんなが元気よく 手を振ってわかれた
「じゃ~な 明日」
「あぁ~ 隆」
「なんだよ・・・」
「大丈夫か?」
「あぁ~ 俺は寝れば元気になる心配ねぇ~よ」
「それならいい・・・ でもホント 隆はスゲーよ・・・」
「褒めても何も出ねぇ~ぞ じゃ~な あっ高橋・・・ あっ大丈夫だなぁ~」
「あぁ~ 連れて行く」
隆の顔が少し明るくなった
「じゃ~な」
隆と俺は手を振りわかれた
元旦
おせち料理とお雑煮がテーブルに並び 栗きんとんが眩しく光る
僕は椅子に座り お母さんが座るのを待った
「明けまして おめでとうございます 今年もよろしくお願いします」
僕とお母さんは 声を揃えて言った
「お母さん 食べてもいい」
「どうぞ召し上がれ」
「いただきます」
僕は栗きんとんを1口
「う~ん 美味しい」
「悠は 本当好きねぇ~」
僕はうなずいた 好きな物ばかりで どれから食べようか迷う
「悠 忘れないうちに・・・」
そう言ってお母さんは 僕にお年玉をくれた
「ありがとう お母さん」
僕はテーブルに置いて また食べ始めた
「榎本君 何時頃来るの?」
「10時って言ってたよ」
「サッカー部の人達と一緒に初詣で」
「うんそう」
「楽しそうねぇ~」
昨日榎本から電話があった
ずいぶんと疲れている様子だったけど
僕の声を聞いて 元気になったと言ってくれた
「おせち料理って・・・ 終わりがないのよねぇ~ いつまでも食べちゃう」
お母さんはそう言ってお箸を置いた
「悠はまだ食べていて・・・ お母さんお茶入れてくる 悠も飲む?」
「うん ちょうだい」
お母さんがお茶を入れてきてくれた
「お母さん 榎本君を見て思ったんだけど 悠はもう少し食べて お肉を付けた方がいいんじゃないかしら」
「うんでも多分 僕は変わらないと思う」
(階段の上り下りで 足は強くなったと思うんだけど上半身は・・・)
「体質かしらねぇ~ 羨ましい」
「えっお母さんだって ぜんぜん太ってないよ~」
「ありがとう悠 でもいろんなところがねぇ~」
僕もお箸を置いてお茶を飲んだ
「お母さんゆっくりして 僕が片付けるから」
僕はそう言って 椅子から立ち上がった
「それじゃ~ お願いしちゃおうかなぁ~」
お母さんは嬉しそうに畳の部屋へ
僕はテーブルをキレイにふいて 洗い物を片付けた
(ひさびさに悠の家 何かスゲードキドキする・・・ 悠の家に行くのが 初めての時みたいだ・・・)
俺は悠の家のチャイムを鳴らした
(あっ榎本だ)
僕はすぐに玄関へ行き ドアを開けた
「悠」
「榎本寒いから中に入って」
「ありがとう」
(悠が出て来てくれて良かった・・・)
榎本が玄関へ入ると 僕は榎本に頭を下げた
「榎本 あけましておめでとうございます」
「あっあけまして おめでとうございます」
榎本も僕に頭を下げてくれた
(なんか 榎本がかわいい)
「榎本 ちょっと待ってて」
「あぁ~」
僕は自分の部屋へ すれ違う様にお母さんは玄関へ
(おばさんだ・・・ ここは俺から・・・)
「あけましておめでとうございます」
俺はおばさんに頭を下げた
「榎本君 あけまして おめでとうございます」
俺はまた頭を下げた
「はい榎本君 お年玉」
おばさんはそう言って お年玉袋を俺に差し出した
「えっいいですよ~」
俺は手を振り断った
「子供が遠慮する事ないのよ」
(え~いいのかよー)
丁度悠が部屋から出て来た
「悠」
俺は悠に救いを求める様に悠を見た
「榎本どうしたの?」
「榎本君 お年玉受け取ってくれないのよ」
僕はお母さんが持っていた お年玉袋を受け取って榎本に渡した
「悠これ・・・」
榎本は驚いた様子で僕を見た
「じゃ~お母さん 行ってきます」
「いってらっしゃい」
お母さんは嬉しそうに笑ってくれた
榎本は驚いたまま お母さんに頭を下げ 僕は玄関のドアを閉めた
「悠 待ってこれ」
僕が振り返ると 榎本は困った様な顔をしていた
「榎本 お母さんが用意してくれたんだ・・・ だからいいんだよ」
「でも俺 クリスマスも貰ったし・・・」
(本当にいいのかよ 俺ばっかり・・・)
「榎本行こう・・・ みんな待ってるんでしょう」
「あぁ~」
「僕 お正月から友達に会うの初めて」
悠は嬉しそうにそう言った
(スゲードキドキしてたのに・・・ お年玉の事でドキドキがどっか行ったぞ)
俺は悠の嬉しそうな顔に 俺もまた笑顔になっていた
「榎本いい天気で良かったね 風もないからあったかい」
僕がそう言って榎本の顔を見ると 榎本も嬉しそうにうなずいた
(あぁ~やっぱ悠を誘って良かった・・・ 俺の心も暖かい)
「悠・・・ こっちの方あんまり来た事ない?」
「うん初めて」
僕達の学校から少し離れ ゆるい坂道を登っていた
「榎本 お父さん帰って来たの?」
榎本のお父さんはイギリスに出張中で お正月には毎年帰って来ると言っていた
「あぁ~帰って来たよ・・・ 俺 父ちゃんと同じくらい背が伸びたと思ってたら まだ父ちゃんの方が少しデカかった」
「えっ榎本のお父さん そんなに背が高いの?」
「あぁ~でも俺 まだまだ伸び盛りだから ゼッテー父ちゃん抜かす」
榎本はそう言って笑った
「母ちゃんがさぁ~父ちゃんに 悠の話ばっかりするから 俺も負けずに悠の話してたら・・・ 父ちゃんがボソッと俺も悠君に会ってみたいって・・・ それから 俺と母ちゃんの悠の自慢話合戦が始まって 父ちゃんは黙って聞いてたよ」
「えっ何で僕の話・・・」
榎本は嬉しそうに笑っていた
澄み切った青空に榎本の笑顔で 僕は凄く幸せなお正月を迎えていた
「お~い 正臣」
階段の前に大塚君達が集まっていた
「正臣 遅いぞ」
「ワリー」
榎本は 大塚君達に小さく手をあげた
「高橋」
みんなの中から中村君と小島君が 僕の前に出て来てくれた
「久しぶり・・・ 夏休みは心配かけちゃって・・・」
「俺らは 何にも・・・」
「なぁ~」
中村君と小島君がお互いに向き合って 僕にそう言った
いつの間にか僕と榎本の周りに みんなが集まって来ていた
「何?高橋と友達なの? いつから?」
僕の知らない人が 僕の名前を知っていて 僕は少し驚いてしまった
「お~い みんな揃ったから始めるぞ」
大塚君の大きな声で みんなが1列に並んだ
「悠 俺の真似して」
「うん」
榎本にそう言われ 僕は榎本の隣に並んだ
(何が始まるんだろう? 少しドキドキする)
「悠両手をあげて」
僕が榎本の真似をして 両手をあげると みんなが順番に声を出しながら ハイタッチをしてきた
(凄い僕初めて)
みんなの手が僕の手と合わさって あっという間に ハイタッチは終わってしまった
「悠 どうした?」
僕は自分の両手を見ていた
「榎本・・・ 僕ハイタッチ初めて・・・」
「そっか 毎年恒例なんだ」
「手 痛かったか~」
僕は榎本を見ながら首を振った
(凄い・・・ 何だか僕もサッカー部の一員なったみたい・・・ 感動しちゃった~)
(悠はまたその顔して・・・ 俺だけに見せてくれよ)
みんなが神社の階段を上りはじめた
「榎本 みんな行っちゃったよ」
榎本はなぜか 僕と違う方を向いていた
「えっあぁ~行こう」
(正月しょっぱなからこれかよ・・・ 悠の笑顔に今年も俺は どんだけ癒されるんだよ 出来れば独り占めしてぇ~)
僕と榎本も歩き出した
(つづく)
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