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卒業式
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僕達のクラス特別進学クラスは
無事にみんなの進路が決まり 豊田先生にも笑顔が見えた
僕は豊田先生から 西高校の新入生代表の挨拶を 引き受けてくれないかと頼まれたけれど
僕は榎本に まだ西高校の事が伝えられてない今 豊田先生には断るしかなかった
卒業式の練習が始まった
本番は僕達の列の後ろに在校生が並ぶ
僕のクラスは3年生の1番最後に体育館へと入場する
榎本はみんなよりも背が高く頭が少し出る
僕が入場する時 榎本が振り向くのが見えた
(う~悠と話してぇ~ 西高の先輩に合格の連絡をしたら練習に来いって言われたんだよなぁ~ 後輩から逃れられたと思ったら 今度は先輩かよ・・・ いや~嬉しい事なんだよ 入学前から部活に参加出来ていろいろ学ぶ事が多いし 練習も中学とはやっぱ違ってキツイ 先輩達ともコミュニケーションもとれるし ただマジで悠に会う時間がねぇ~ どうすんだよ悠とは違う高校なのに マジどうすんだよ・・・)
卒業式 前夜
(どうしよう 榎本に会えないままだ明日が卒業式なのに 榎本の教室へ行く勇気もないし まだ榎本に言えてないじゃん・・・)
僕はベッドに倒れ込みそんな事を考えていたら 電話が鳴った
「悠 榎本君からよ」
(えっ榎本・・・)
僕はお母さんの言葉に ベッドから勢い良く飛び起きた
(榎本から電話だどうしよう・・・)
僕はお母さんから受話器を受け取った
「もしもし榎本」
「悠マジごめん・・・」
(えっ何で榎本が謝るの?)
「俺今西高の部活に参加させてもらってるんだ 西高の先輩に誘われて やっぱ高校の練習はスゲーんだ 今までとぜんぜんちげ~んだ・・・」
榎本の嬉しそうな明るい声に僕も嬉しくなっていた
(榎本凄いや 入学前なのにもう先輩達と部活動を・・・)
「悠と会って話するって言っておいて ホントごめん・・・」
「榎本だけが悪いんじゃないよ僕だって 榎本の教室まで行けば良かったんだだけど 出来なかったごめん・・・」
「悠 明日の卒業式が終わったらゆっくり話しよう・・・」
「うん」
「悠の母ちゃん行けねぇ~って 母ちゃんが言ってたから写真母ちゃんに撮ってもらうから いっぱい」
「うんありがとう」
「じゃ~明日」
「うん 明日」
僕は受話器を置いた
(明日僕は榎本にちゃんと言えるのかなぁ~)
(よ~し明日たっぷり悠と話しるぞ 卒業式が終わったら 家でも悠の家でもどっちでもいい)
卒業式
「悠の卒業式見られないのは残念だわ」
お母さんは今日も仕事で 卒業式には参加する事が出来ない
お母さんが1歩さがったって僕を見た
「悠やっぱりズボンが短いわね ブレザーも袖が・・・」
「そうかなぁ~」
僕も自分で確認してみた
「悠 榎本君のお母さんに話はしてあるから 帰って来たらお祝いさせてね」
「お母さんありがとう」
「じゃ~お先にいってきます」
「いってらっしゃい」
お母さんは仕事に出かけて行った
僕もゆっくりと歩いて学校へ
校門には卒業式と書かれてあった
(入学式はお母さんと一緒にここで写真を撮った その時はただ3年間をここで過ごして行くだけだとそう思っていただけだった だけど今はたくさんの思い出がここにはある)
昇降口で在校生が胸に お花の飾りを付けてくれた
「ご卒業おめでとうございます」
「ありがとうございます」
僕は頭を下げ教室へ
教室に入ると僕の後ろの席の相馬(そうま)君が 僕に手を軽くあげてくれた
「おはよう高橋君」
「おはよう」
(初めてだ相馬君が僕に挨拶してくれたの いつも怖い顔してたのに でも進路が決まってからは表情が明るくなった様な・・・)
僕はいつも通り藤原君と吉田さんを待っていた
「ねぇ~高橋君 高橋君って自分が頭がいい事自慢したりしないのなぁ~」
僕は相馬君にそう言われて振り向いた
「えっ僕?」
(相馬君とこんなふうに話をするのは初めてだ 僕はいつも相馬君が怖かった)
「俺ならスゲーみんなを見下すけどなぁ~」
「えー僕 そんな事出来ないよー」
「藤原君と吉田さんとの話を聞いてると前からみたいだし 実際高橋君には俺 1度も勝てなかったし 何か俺ばっかライバルししてアホみてぇ~」
(えー相馬君がそんな事思っていたなんて知らなかった)
僕は初めて聞く話に驚いてしまった
「何々? 何の話?」
吉田さんが笑顔で僕の前に現れた
「珍しいねぇ~ 高橋君が相馬君と話してるなんて・・・」
続いて藤原君がそう言いながら僕の前へ
「あぁ~ 今高橋君が頭がいい事自慢しないって話・・・」
「じゃ~ 今から僕自慢する?・・・」
僕がそう言ったとたん 相馬君が吹き出し藤原君と吉田さんも笑い出した
僕はみんなの笑顔に 今まで経験のない感動を感じていた
(何でみんな笑うの? 僕なにか変な事言った? でもみんな凄く楽しそう まるで僕が人気者になったみたい なんて言うのかなぁ~こういうの高揚してるって言うのかなぁ~)
「高橋君おもしろ過ぎ 俺知らなかったよ高橋君っておもしろかったんだ・・・」
相馬君にそう言われ続いて吉田さんがこう言った
「そうだね高橋君ってちょっと天然な所もあるよね」
またみんなは笑っていた
(僕が天然? それも初めて言われた みんなが僕の事でこんなに笑顔になっている 最後の最後で僕は凄くいい気分だ)
豊田先生が教室に入って来た
「みなさんおはようございます そしてご卒業おめでとうございます」
先生は僕達生徒に丁寧に頭を下げた
「みなさんが無事に進路が決まり この良き日を迎える事が出来た事 先生はとても嬉しく思います 1年間ではありましたが この特別進学クラスのみなさんは切磋琢磨してきました 高校へ進学し荒波を受ける事もあるでしょう ですが 先生はこのクラスのみなさんなら どんな荒波も超えて真っ直ぐ自分の道を進んで行けると思います みなさんはどうか自分を信じて 前へ進んで行って下さい すいません話が長くなってしまいました 式が終わりましたらこの教室へ戻ります 先生からもみなさんへお渡ししたい物があります では廊下に並んで下さい」
僕達は廊下へと並んだ
体育館へと向かうと音楽が流れ みんなの拍手が聞こえてきた
「特別進学クラス」
僕達のクラスが呼ばれ拍手が大きくなった
豊田先生が体育館へ入ると1例して前に進んだ
僕も豊田先生と同じく体育館へ入り頭を下げ 豊田先生に続いた
みんなの拍手と視線が 僕の緊張感を高めた
僕達が椅子の前に立つと音楽が止まった
「卒業生着席」
僕達3年生は一斉に座った
「卒業証書授与」
1人1人舞台に上がり校長先生から卒業証書を受け取る
静かな音楽が流れ担任の先生から名前が呼ばれる
僕は1番前の席でみんなの顔を見る事が出来た
何人かの友達と目が合った
(榎本の名前がもうすぐ呼ばる)
僕はちょっとソワソワしながら 榎本の名前が呼ばれるのを待っていた
榎本の名前が呼ばれ 榎本は大きな声で返事をした
(榎本だ・・・ 榎本の姿を見るのも久しぶりだ)
僕は嬉しくなり 目を離さず榎本を見ていた
舞台から下りて来た榎本は 僕と目が合うと小さく手を振ってくれた
僕も笑顔で榎本に小さく手を振った
(そっか悠1番前だった ヤベ~悠の笑顔久しぶりに見た あんなにかわいかった~ ヤベ~一瞬止まりそうになった また絵画を見てるみたいに悠だけが鮮明に見えた ヤベ~よ悠ヤベ~)
(榎本が僕に手を振ってくれた 嬉しい・・・)
授与式は続き豊田先生が僕の名前を呼んだ
僕も大きな声で返事をした
校長先生の前で頭を下げ1歩前へ
「高橋君 学年トップの成績を誰にも譲りませんでしたね立派です 高校へ行っても頑張って下さい」
校長先生からの言葉に驚いてしまって
僕は手を出すのを一瞬忘れそうになった
「あっありがとうございます」
僕はそう言って卒業証書を受け取った
(ちょっと待って みんなも校長先生から言葉をかけてもらっていたの?)
僕はそう思いながら舞台から下りた
授与式が終わり来賓の挨拶 在校生からの歌 僕達も歌をうたい
最後に元生徒会長の福山岳(ふくやま がく)君の言葉で卒業式は終わった
福山君は最後の言葉を詰まらせ その仕草が僕達3年生の涙を誘い
僕も耐えきれず涙があふれ出していた
入場の時よりも退場の拍手が大きく
僕ら特別進学クラスは1番最後に退場し みんなの拍手がまた僕の涙を誘い 流れる涙をふきながら僕は退場した
(みんなスゲー泣いて副ちゃんなんか委員長に支えられてた まぁ~副ちゃんは2年生の時も感動してたからなぁ~ それにしても悠遅くねぇ~か・・・)
俺はみんなに隠れて悠を待っていた
僕は教室へとゆっくりと進むと 榎本の声が聞こえた
「悠」
僕が顔を上げると榎本が立っていた
僕は榎本の幻を見ているのではと一瞬思ったくらいだ
(悠はなんて顔してるんだ まぁ~この顔が見たくてここで悠を待ってたんだけどなぁ~)
悠は目をうるうるさせて立っていて 俺の胸に抱きついて来た
(マジかよ悠 ヤベーよそんな事されたら・・・)
(あっいけない僕は榎本に・・・ 誰も通らなくて良かった)
僕はすぐ榎本から離れた
「ごめん榎本」
「いや~ぜんぜん」
(ヤベ~悠が離れなかったら 俺間違いなく悠のくちびる重ねてた あぶねぇ~まだ学校だ・・・)
(僕はどうかしてる・・・ 榎本の顔を見たとたん 僕の身体が榎本に吸い寄せられる様に飛び込んでた・・・)
「悠大丈夫か?」
僕は榎本の言葉にうなずいた
(嫌だ僕何してるのしっかりしないと・・・)
(ヤベ~悠がかわいい もっと悠の顔見ていてぇ~ 今日は今まで話出来なかった分悠と・・・)
僕はゆっくりと榎本と階段を上った
「悠 俺が教室に迎えに行くまで待ってて・・・」
「うん わかった」
榎本は笑顔でそう言って教室へ
(本当に僕は何をしてるんだ でも榎本のニオイ久しぶりだったなぁ~)
僕は教室へと急いだ
僕の机の前に段ボールが置いてあって みんながその段ボールをのぞいていた
豊田先生が教室へ みんなが席に着いた
「みなさんお疲れ様でした これからグランドで在校生や私達先生方により花道を作り みなさんをお見送ります その前に私の方からみなさんへ 卒業アルバムと私からのメッセージカードを渡します 高橋君から順番に取りに来て下さい」
先生はそう言って段ボールから 何冊かの卒業アルバムを取り出した
「それでは高橋君取りに来て下さい」
「はい」
僕が先生の前に立つとすぐに渡された
「時間がありません 次々取りに来て下さい」
僕は先生から何かを 言ってくれるのではないかと思っていた
教室のみんなに次々と渡り 僕は先生からのメッセージカードを読んだ
高橋悠君
高橋君は自分の意志をちゃんと持っていますね
その気持ちを大事にして下さい 先生は応援しています
どうか自分の信じる道を進んで行って下さい
特別進学クラス 担任より
直筆でそう書かれてあった
僕はみんなに手渡している 先生に視線を移した
「それではグランドの在校生が整い次第放送が入ると思います そうしましたらみなさんはグランドの方へ 下りて来て下さい では改めまして ご卒業おめでとうございます 元気でさようなら」
そう言って僕達生徒に頭を下げ 先生は教室を出て行った
「高橋君も書いて」
吉田さんが卒業アルバムを僕の前に
「あっそしたら僕のも 藤原君も・・・」
「うん わかった」
卒業アルバムの白色の所へ メッセージを書いてもらった
「卒業生のみなさん準備が整いました グランドの方へお願いします」
放送が流れクラスのみんなが移動しはじめた
そこへ榎本が教室に入って来た
「ちょっと待った委員長副ちゃん間に合って良かった 俺の卒業アルバムにも何か書いて 悠は最後な」
榎本はそう言いながら卒業アルバムを開いた
「榎本君久しぶり」
吉田さんは嬉しそうに僕と榎本を見ていた
藤原君と吉田さんも榎本に 卒業アルバムを渡し
僕も榎本と卒業アルバムを交換して書いてもらった
僕達が階段を下り昇降口へ向かうと名前が飛び交い 卒業生でごった返していた
「悠 とりあえず靴履き替えて」
「うん わかった」
僕と榎本はバラバラになり 僕は動かず下駄箱の前に居た
(こういう時は動かない方がいい 榎本はきっと僕を探してくれる)
みんなが友達を探していた
「悠良かった・・・」
榎本が僕の所へ来てくれた
「みんなスゲーなぁ~」
「うん 榎本サッカー部のみんなは?」
「あぁ~大丈夫 アイツらならすぐに合流出来るから それより悠とはぐれたら母ちゃんに俺が怒られる」
榎本はそう言って嬉しそうに笑った
みんながゆっくりとグランドへと下りて行き 僕と榎本もグランドへ
「正臣やっと来たか」
サッカー部のみんなが榎本を待っていた
「じゃ~行くぞ」
大塚君の大きな声で 大塚君を先頭にサッカー部のみんなが歩き出した
「榎本 僕サッカー部じゃ~ないよ」
中村君と小島君が振り向いた
「あれ~高橋ってサッカー部じゃ~なかったっけ・・・」
「チゲーよ マネージャーだろう・・・」
中村君と小島君が交互に話 僕の顔を見て笑っていた
「悠 そういう事だから気にしないでいいんじゃ~ねぇ~」
榎本はそう言いながら 僕の肩に腕を回した
僕は嬉しいやら 榎本の顔が近くにあって 恥ずかしいやらで僕の顔が熱くなった
在校生が卒業生の花道を作りながら サッカー部の人達の名前を呼んでいた
榎本は僕の肩に腕を回したまま 後輩達に手を振っていた
最後に先生方が見送ってくれた
グランドを出ると保護者の人達が卒業生を待っていた
サッカー部のお母さん達が手招きをしていた
僕もまた混ざりみんなと写真を撮った
「母ちゃん悠と2人で撮って」
「わかってるわよ言われなくても 悠君ママにも写真送るんだから・・・」
おばさんはそう言って スマホを僕と榎本に向けた
「悠君 ママに写真送っておくわね」
「いつもすいません」
「いいのよ~ ママも来られた良かったのにねぇ~」
僕は校門でみんなに頭を下げた
「高橋またなぁ~」
みんなが僕に手を振ってくれた
僕もみんなに手を振った
(榎本は卒業式が終わったらって言ってた・・・ 一度帰ってゆっくりとしてからだよね)
僕はそう思いながらみんなと別れた
「正臣あんたはいつも悠君送って行くのに 肝心な時はいいんだ あぁ~悠君がかわいそう」
俺は母ちゃんに睨みつかれていた
「えっだって母ちゃん」
「荷物かしな・・・ 本当に世話が焼ける・・・」
母ちゃんの手が俺の荷物に
「正臣忘れ物だって行って来な先帰ってるからね」
母ちゃんはみんなに聞こえる声で言ってくれた
「正臣マジかよ・・・」
「何?忘れたって・・・」
みんなが騒ぎ出し俺は走り出した
(マジ母ちゃん神・・・)
俺は急いで悠を追いかけた
(悠はどっち行った? 細い道か大通りかどっちだ いっそマンションの前で待ってた方がいいか・・・)
俺は急ぐあまりウロウロしてしまった
(榎本にこれからちゃんと言えるのかなぁ~)
(悠居た やっぱこっちだった・・・)
俺は細い道で悠を見つけ駆け出した 悠を見つけた事に感動し 俺の我慢が爆発した
僕は足音で振り向くと榎本が一瞬見え 僕の舌を榎本の舌が絡めていた
(つづく)
無事にみんなの進路が決まり 豊田先生にも笑顔が見えた
僕は豊田先生から 西高校の新入生代表の挨拶を 引き受けてくれないかと頼まれたけれど
僕は榎本に まだ西高校の事が伝えられてない今 豊田先生には断るしかなかった
卒業式の練習が始まった
本番は僕達の列の後ろに在校生が並ぶ
僕のクラスは3年生の1番最後に体育館へと入場する
榎本はみんなよりも背が高く頭が少し出る
僕が入場する時 榎本が振り向くのが見えた
(う~悠と話してぇ~ 西高の先輩に合格の連絡をしたら練習に来いって言われたんだよなぁ~ 後輩から逃れられたと思ったら 今度は先輩かよ・・・ いや~嬉しい事なんだよ 入学前から部活に参加出来ていろいろ学ぶ事が多いし 練習も中学とはやっぱ違ってキツイ 先輩達ともコミュニケーションもとれるし ただマジで悠に会う時間がねぇ~ どうすんだよ悠とは違う高校なのに マジどうすんだよ・・・)
卒業式 前夜
(どうしよう 榎本に会えないままだ明日が卒業式なのに 榎本の教室へ行く勇気もないし まだ榎本に言えてないじゃん・・・)
僕はベッドに倒れ込みそんな事を考えていたら 電話が鳴った
「悠 榎本君からよ」
(えっ榎本・・・)
僕はお母さんの言葉に ベッドから勢い良く飛び起きた
(榎本から電話だどうしよう・・・)
僕はお母さんから受話器を受け取った
「もしもし榎本」
「悠マジごめん・・・」
(えっ何で榎本が謝るの?)
「俺今西高の部活に参加させてもらってるんだ 西高の先輩に誘われて やっぱ高校の練習はスゲーんだ 今までとぜんぜんちげ~んだ・・・」
榎本の嬉しそうな明るい声に僕も嬉しくなっていた
(榎本凄いや 入学前なのにもう先輩達と部活動を・・・)
「悠と会って話するって言っておいて ホントごめん・・・」
「榎本だけが悪いんじゃないよ僕だって 榎本の教室まで行けば良かったんだだけど 出来なかったごめん・・・」
「悠 明日の卒業式が終わったらゆっくり話しよう・・・」
「うん」
「悠の母ちゃん行けねぇ~って 母ちゃんが言ってたから写真母ちゃんに撮ってもらうから いっぱい」
「うんありがとう」
「じゃ~明日」
「うん 明日」
僕は受話器を置いた
(明日僕は榎本にちゃんと言えるのかなぁ~)
(よ~し明日たっぷり悠と話しるぞ 卒業式が終わったら 家でも悠の家でもどっちでもいい)
卒業式
「悠の卒業式見られないのは残念だわ」
お母さんは今日も仕事で 卒業式には参加する事が出来ない
お母さんが1歩さがったって僕を見た
「悠やっぱりズボンが短いわね ブレザーも袖が・・・」
「そうかなぁ~」
僕も自分で確認してみた
「悠 榎本君のお母さんに話はしてあるから 帰って来たらお祝いさせてね」
「お母さんありがとう」
「じゃ~お先にいってきます」
「いってらっしゃい」
お母さんは仕事に出かけて行った
僕もゆっくりと歩いて学校へ
校門には卒業式と書かれてあった
(入学式はお母さんと一緒にここで写真を撮った その時はただ3年間をここで過ごして行くだけだとそう思っていただけだった だけど今はたくさんの思い出がここにはある)
昇降口で在校生が胸に お花の飾りを付けてくれた
「ご卒業おめでとうございます」
「ありがとうございます」
僕は頭を下げ教室へ
教室に入ると僕の後ろの席の相馬(そうま)君が 僕に手を軽くあげてくれた
「おはよう高橋君」
「おはよう」
(初めてだ相馬君が僕に挨拶してくれたの いつも怖い顔してたのに でも進路が決まってからは表情が明るくなった様な・・・)
僕はいつも通り藤原君と吉田さんを待っていた
「ねぇ~高橋君 高橋君って自分が頭がいい事自慢したりしないのなぁ~」
僕は相馬君にそう言われて振り向いた
「えっ僕?」
(相馬君とこんなふうに話をするのは初めてだ 僕はいつも相馬君が怖かった)
「俺ならスゲーみんなを見下すけどなぁ~」
「えー僕 そんな事出来ないよー」
「藤原君と吉田さんとの話を聞いてると前からみたいだし 実際高橋君には俺 1度も勝てなかったし 何か俺ばっかライバルししてアホみてぇ~」
(えー相馬君がそんな事思っていたなんて知らなかった)
僕は初めて聞く話に驚いてしまった
「何々? 何の話?」
吉田さんが笑顔で僕の前に現れた
「珍しいねぇ~ 高橋君が相馬君と話してるなんて・・・」
続いて藤原君がそう言いながら僕の前へ
「あぁ~ 今高橋君が頭がいい事自慢しないって話・・・」
「じゃ~ 今から僕自慢する?・・・」
僕がそう言ったとたん 相馬君が吹き出し藤原君と吉田さんも笑い出した
僕はみんなの笑顔に 今まで経験のない感動を感じていた
(何でみんな笑うの? 僕なにか変な事言った? でもみんな凄く楽しそう まるで僕が人気者になったみたい なんて言うのかなぁ~こういうの高揚してるって言うのかなぁ~)
「高橋君おもしろ過ぎ 俺知らなかったよ高橋君っておもしろかったんだ・・・」
相馬君にそう言われ続いて吉田さんがこう言った
「そうだね高橋君ってちょっと天然な所もあるよね」
またみんなは笑っていた
(僕が天然? それも初めて言われた みんなが僕の事でこんなに笑顔になっている 最後の最後で僕は凄くいい気分だ)
豊田先生が教室に入って来た
「みなさんおはようございます そしてご卒業おめでとうございます」
先生は僕達生徒に丁寧に頭を下げた
「みなさんが無事に進路が決まり この良き日を迎える事が出来た事 先生はとても嬉しく思います 1年間ではありましたが この特別進学クラスのみなさんは切磋琢磨してきました 高校へ進学し荒波を受ける事もあるでしょう ですが 先生はこのクラスのみなさんなら どんな荒波も超えて真っ直ぐ自分の道を進んで行けると思います みなさんはどうか自分を信じて 前へ進んで行って下さい すいません話が長くなってしまいました 式が終わりましたらこの教室へ戻ります 先生からもみなさんへお渡ししたい物があります では廊下に並んで下さい」
僕達は廊下へと並んだ
体育館へと向かうと音楽が流れ みんなの拍手が聞こえてきた
「特別進学クラス」
僕達のクラスが呼ばれ拍手が大きくなった
豊田先生が体育館へ入ると1例して前に進んだ
僕も豊田先生と同じく体育館へ入り頭を下げ 豊田先生に続いた
みんなの拍手と視線が 僕の緊張感を高めた
僕達が椅子の前に立つと音楽が止まった
「卒業生着席」
僕達3年生は一斉に座った
「卒業証書授与」
1人1人舞台に上がり校長先生から卒業証書を受け取る
静かな音楽が流れ担任の先生から名前が呼ばれる
僕は1番前の席でみんなの顔を見る事が出来た
何人かの友達と目が合った
(榎本の名前がもうすぐ呼ばる)
僕はちょっとソワソワしながら 榎本の名前が呼ばれるのを待っていた
榎本の名前が呼ばれ 榎本は大きな声で返事をした
(榎本だ・・・ 榎本の姿を見るのも久しぶりだ)
僕は嬉しくなり 目を離さず榎本を見ていた
舞台から下りて来た榎本は 僕と目が合うと小さく手を振ってくれた
僕も笑顔で榎本に小さく手を振った
(そっか悠1番前だった ヤベ~悠の笑顔久しぶりに見た あんなにかわいかった~ ヤベ~一瞬止まりそうになった また絵画を見てるみたいに悠だけが鮮明に見えた ヤベ~よ悠ヤベ~)
(榎本が僕に手を振ってくれた 嬉しい・・・)
授与式は続き豊田先生が僕の名前を呼んだ
僕も大きな声で返事をした
校長先生の前で頭を下げ1歩前へ
「高橋君 学年トップの成績を誰にも譲りませんでしたね立派です 高校へ行っても頑張って下さい」
校長先生からの言葉に驚いてしまって
僕は手を出すのを一瞬忘れそうになった
「あっありがとうございます」
僕はそう言って卒業証書を受け取った
(ちょっと待って みんなも校長先生から言葉をかけてもらっていたの?)
僕はそう思いながら舞台から下りた
授与式が終わり来賓の挨拶 在校生からの歌 僕達も歌をうたい
最後に元生徒会長の福山岳(ふくやま がく)君の言葉で卒業式は終わった
福山君は最後の言葉を詰まらせ その仕草が僕達3年生の涙を誘い
僕も耐えきれず涙があふれ出していた
入場の時よりも退場の拍手が大きく
僕ら特別進学クラスは1番最後に退場し みんなの拍手がまた僕の涙を誘い 流れる涙をふきながら僕は退場した
(みんなスゲー泣いて副ちゃんなんか委員長に支えられてた まぁ~副ちゃんは2年生の時も感動してたからなぁ~ それにしても悠遅くねぇ~か・・・)
俺はみんなに隠れて悠を待っていた
僕は教室へとゆっくりと進むと 榎本の声が聞こえた
「悠」
僕が顔を上げると榎本が立っていた
僕は榎本の幻を見ているのではと一瞬思ったくらいだ
(悠はなんて顔してるんだ まぁ~この顔が見たくてここで悠を待ってたんだけどなぁ~)
悠は目をうるうるさせて立っていて 俺の胸に抱きついて来た
(マジかよ悠 ヤベーよそんな事されたら・・・)
(あっいけない僕は榎本に・・・ 誰も通らなくて良かった)
僕はすぐ榎本から離れた
「ごめん榎本」
「いや~ぜんぜん」
(ヤベ~悠が離れなかったら 俺間違いなく悠のくちびる重ねてた あぶねぇ~まだ学校だ・・・)
(僕はどうかしてる・・・ 榎本の顔を見たとたん 僕の身体が榎本に吸い寄せられる様に飛び込んでた・・・)
「悠大丈夫か?」
僕は榎本の言葉にうなずいた
(嫌だ僕何してるのしっかりしないと・・・)
(ヤベ~悠がかわいい もっと悠の顔見ていてぇ~ 今日は今まで話出来なかった分悠と・・・)
僕はゆっくりと榎本と階段を上った
「悠 俺が教室に迎えに行くまで待ってて・・・」
「うん わかった」
榎本は笑顔でそう言って教室へ
(本当に僕は何をしてるんだ でも榎本のニオイ久しぶりだったなぁ~)
僕は教室へと急いだ
僕の机の前に段ボールが置いてあって みんながその段ボールをのぞいていた
豊田先生が教室へ みんなが席に着いた
「みなさんお疲れ様でした これからグランドで在校生や私達先生方により花道を作り みなさんをお見送ります その前に私の方からみなさんへ 卒業アルバムと私からのメッセージカードを渡します 高橋君から順番に取りに来て下さい」
先生はそう言って段ボールから 何冊かの卒業アルバムを取り出した
「それでは高橋君取りに来て下さい」
「はい」
僕が先生の前に立つとすぐに渡された
「時間がありません 次々取りに来て下さい」
僕は先生から何かを 言ってくれるのではないかと思っていた
教室のみんなに次々と渡り 僕は先生からのメッセージカードを読んだ
高橋悠君
高橋君は自分の意志をちゃんと持っていますね
その気持ちを大事にして下さい 先生は応援しています
どうか自分の信じる道を進んで行って下さい
特別進学クラス 担任より
直筆でそう書かれてあった
僕はみんなに手渡している 先生に視線を移した
「それではグランドの在校生が整い次第放送が入ると思います そうしましたらみなさんはグランドの方へ 下りて来て下さい では改めまして ご卒業おめでとうございます 元気でさようなら」
そう言って僕達生徒に頭を下げ 先生は教室を出て行った
「高橋君も書いて」
吉田さんが卒業アルバムを僕の前に
「あっそしたら僕のも 藤原君も・・・」
「うん わかった」
卒業アルバムの白色の所へ メッセージを書いてもらった
「卒業生のみなさん準備が整いました グランドの方へお願いします」
放送が流れクラスのみんなが移動しはじめた
そこへ榎本が教室に入って来た
「ちょっと待った委員長副ちゃん間に合って良かった 俺の卒業アルバムにも何か書いて 悠は最後な」
榎本はそう言いながら卒業アルバムを開いた
「榎本君久しぶり」
吉田さんは嬉しそうに僕と榎本を見ていた
藤原君と吉田さんも榎本に 卒業アルバムを渡し
僕も榎本と卒業アルバムを交換して書いてもらった
僕達が階段を下り昇降口へ向かうと名前が飛び交い 卒業生でごった返していた
「悠 とりあえず靴履き替えて」
「うん わかった」
僕と榎本はバラバラになり 僕は動かず下駄箱の前に居た
(こういう時は動かない方がいい 榎本はきっと僕を探してくれる)
みんなが友達を探していた
「悠良かった・・・」
榎本が僕の所へ来てくれた
「みんなスゲーなぁ~」
「うん 榎本サッカー部のみんなは?」
「あぁ~大丈夫 アイツらならすぐに合流出来るから それより悠とはぐれたら母ちゃんに俺が怒られる」
榎本はそう言って嬉しそうに笑った
みんながゆっくりとグランドへと下りて行き 僕と榎本もグランドへ
「正臣やっと来たか」
サッカー部のみんなが榎本を待っていた
「じゃ~行くぞ」
大塚君の大きな声で 大塚君を先頭にサッカー部のみんなが歩き出した
「榎本 僕サッカー部じゃ~ないよ」
中村君と小島君が振り向いた
「あれ~高橋ってサッカー部じゃ~なかったっけ・・・」
「チゲーよ マネージャーだろう・・・」
中村君と小島君が交互に話 僕の顔を見て笑っていた
「悠 そういう事だから気にしないでいいんじゃ~ねぇ~」
榎本はそう言いながら 僕の肩に腕を回した
僕は嬉しいやら 榎本の顔が近くにあって 恥ずかしいやらで僕の顔が熱くなった
在校生が卒業生の花道を作りながら サッカー部の人達の名前を呼んでいた
榎本は僕の肩に腕を回したまま 後輩達に手を振っていた
最後に先生方が見送ってくれた
グランドを出ると保護者の人達が卒業生を待っていた
サッカー部のお母さん達が手招きをしていた
僕もまた混ざりみんなと写真を撮った
「母ちゃん悠と2人で撮って」
「わかってるわよ言われなくても 悠君ママにも写真送るんだから・・・」
おばさんはそう言って スマホを僕と榎本に向けた
「悠君 ママに写真送っておくわね」
「いつもすいません」
「いいのよ~ ママも来られた良かったのにねぇ~」
僕は校門でみんなに頭を下げた
「高橋またなぁ~」
みんなが僕に手を振ってくれた
僕もみんなに手を振った
(榎本は卒業式が終わったらって言ってた・・・ 一度帰ってゆっくりとしてからだよね)
僕はそう思いながらみんなと別れた
「正臣あんたはいつも悠君送って行くのに 肝心な時はいいんだ あぁ~悠君がかわいそう」
俺は母ちゃんに睨みつかれていた
「えっだって母ちゃん」
「荷物かしな・・・ 本当に世話が焼ける・・・」
母ちゃんの手が俺の荷物に
「正臣忘れ物だって行って来な先帰ってるからね」
母ちゃんはみんなに聞こえる声で言ってくれた
「正臣マジかよ・・・」
「何?忘れたって・・・」
みんなが騒ぎ出し俺は走り出した
(マジ母ちゃん神・・・)
俺は急いで悠を追いかけた
(悠はどっち行った? 細い道か大通りかどっちだ いっそマンションの前で待ってた方がいいか・・・)
俺は急ぐあまりウロウロしてしまった
(榎本にこれからちゃんと言えるのかなぁ~)
(悠居た やっぱこっちだった・・・)
俺は細い道で悠を見つけ駆け出した 悠を見つけた事に感動し 俺の我慢が爆発した
僕は足音で振り向くと榎本が一瞬見え 僕の舌を榎本の舌が絡めていた
(つづく)
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ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
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プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
【本編完結】才色兼備の幼馴染♂に振り回されるくらいなら、いっそ赤い糸で縛って欲しい。
ホマレ
BL
才色兼備で『氷の王子』と呼ばれる幼なじみ、藍と俺は気づけばいつも一緒にいた。
その関係が当たり前すぎて、壊れるなんて思ってなかった——藍が「彼女作ってもいい?」なんて言い出すまでは。
胸の奥がざわつき、藍が他の誰かに取られる想像だけで苦しくなる。
それでも「友達」のままでいられるならと思っていたのに、藍の言葉に行動に振り回されていく。
運命の赤い糸が見えていれば、この関係を紐解けるのに。
【完結】口遊むのはいつもブルージー 〜双子の兄に惚れている後輩から、弟の俺が迫られています〜
星寝むぎ
BL
お気に入りやハートを押してくださって本当にありがとうございます! 心から嬉しいです( ; ; )
――ただ幸せを願うことが美しい愛なら、これはみっともない恋だ――
“隠しごとありの年下イケメン攻め×双子の兄に劣等感を持つ年上受け”
音楽が好きで、SNSにひっそりと歌ってみた動画を投稿している桃輔。ある日、新入生から唐突な告白を受ける。学校説明会の時に一目惚れされたらしいが、出席した覚えはない。なるほど双子の兄のことか。人違いだと一蹴したが、その新入生・瀬名はめげずに毎日桃輔の元へやってくる。
イタズラ心で兄のことを隠した桃輔は、次第に瀬名と過ごす時間が楽しくなっていく――
僕の、しあわせ辺境暮らし
* ゆるゆ
BL
雪のなか3歳の僕を、ひろってくれたのは、やさしい16歳の男の子でした。
ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります!
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君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
ランドセルの王子様(仮)
万里
BL
大学生の森下優太(20)は、ある日の夕暮れ、ひったくり犯に襲われ絶体絶命のピンチに陥る。そんな彼を救ったのは、鮮やかなシュートで犯人を撃退した小学生の少年、日向蒼だった。
ランドセルを背負いながらも、大人顔負けの冷徹さと圧倒的なカリスマ性を持つ蒼。その姿に、優太はあろうことか「一目惚れ」をしてしまう。「相手は小学生、これはただの尊敬だ」と自分に言い聞かせる優太だったが、蒼のクールな瞳と救われた手の温もりが頭から離れない。
親友には「自首しろ」と呆れられながらも、理性と本能(ときめき)の狭間で葛藤する。禁断(?)のドキドキが止まらない、20歳男子による「かっこよすぎるヒーロー(小学生)」への片思い(自認はリスペクト)。
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