悠と榎本

暁エネル

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榎本と一緒に学校の門をくぐり 教室へとたどり着いていた


僕が席に着くと榎本は 僕の前に立ち話の続きをしていた


「あっ高橋君おはよう 榎本君も・・・」


そう言って三谷君が教室へと入って来た





(なんだよ俺はおまけかよ・・・)





「高橋君 もう具合は大丈夫? 誰かさんのセイで大変だったね」


そう言いながら三谷君が榎本に視線を向けた


「何が言いたいんだよ」


「えっそのままの意味なんだけど榎本君」





(どうしよう このままだとケンカになちゃう 僕が何か言わなくちゃ・・・)





「あっそうだ榎本ノートありがとう」


僕はカバンの中から榎本のノートを出した







「あっ正臣居た」


そう言ってクラスのサッカー部のみんなが 朝練を終え慌ただしく教室に入って来た


「お前ら今日早くねぇ~か終んの・・・」


「それどころじゃねぇ~よ正臣 大変なんだよ・・・」


そう言って榎本のまわりに集まった


その時チャイムが鳴り先生が教室に入って来た


「みんな席に着いて下さい」


「あとでな正臣」


「あぁ~」


榎本は僕の方を向いた


「悠もあとでな」


「うん」


榎本は自分の席へ






(何か僕いろんな事に助けられたみたい ケンカにならなくて良かった それにしても三谷君は何であんな事榎本に言ったんだろう・・・)





ホームルームが終わりいつも通りに授業が始まった




「ねぇ~高橋君 ノートなら俺が見せたのに榎本君のノートで大丈夫だった?」


僕の隣の席の三谷君は 僕に手を伸ばしそう言った


「うん榎本 僕の為に凄く丁寧に書いてくれたんだ」


「そう もうすっかり仲直り出来たんだ つまんねぇ~の」





(えっ今三谷君はなんて言った?)





三谷君はもう前を向いていた


授業が終わり休み時間になると サッカー部のみんなが榎本の席に集まっていた


「正臣大変なんだよ 選抜チームの話 この学校の誰かが選ばれたらしいんだよ」


「へ~ そうなんだ」


「俺は正臣だと思うんだけどなぁ~ 正臣ならみんな納得だろう・・・」


「いや~俺じゃ~ねぇ~よ 先輩だろう・・・」


「正直俺はさぁ~ 藤山中の榎本がこの学校に居る事に驚いたよ」


「あぁ~俺も 藤山中の榎本は有名だったからなぁ~」


「そう あとキャプテンの大塚」


「そうそう凄かったよなぁ~」


俺の席のまわりでみんなが 俺と隆の話をして俺はみんなの顔を見て言った


「あぁ~確かに隆はスゲーよ とてもマネ出来ねぇ~」


俺がそう言うとみんなが首を振った


「いやいや 正臣のマネも誰も出来ねぇ~よ」


「そうそう」


そう言ってみんなが笑った





(榎本のところへは行かれないなぁ~ 三谷君もどこかへ行ってるし・・・)





僕は久しぶりにカバンの中から本を出し読み始めた




放課後になり 榎本は部活へ 僕はサボテンへと向かっていた





(やっぱりちょっとドキドキしちゃう でもちゃんと謝らないと・・・)





僕はゆっくりとサボテンのドアを開けた


「あっ悠君」


僕はカウンターへマスターと幸子さんの前へ


「すいませんでした ご心配をおかけしました」


僕はマスターと幸子さんに頭を下げた


「悠君今朝榎本君と仲良く歩いていたの見たよ」


マスターが幸子さんの隣に来てそう言った


「悠君が元気になって良かった~ ねぇ~マスター」


幸子さんがマスターと目を合わせながら嬉しそうにそう言ってくれた


僕は恥ずかくなりまたマスターと幸子さんに頭を下げた


「僕 着替えて来ます」


僕は逃げる様に奥へと進んだ





(やっぱりマスターと幸子さんに朝見られてたんだ・・・)







俺はみんなとサッカー部の部室へ


「ゼッテ-正臣だって・・・」


「だから 俺が選ばれる訳がねぇ~だろう」


「じゃ~誰なんだよ 誰が選ばれるんだよ・・・」


「知らねぇ~よそんなの・・・」






(俺な訳がねぇ~ 俺は悠と楽しい夏休みを過ごすんだからな)






先輩が部室に入って来るとみんなは静かになった


サッカークラブで一緒だった先輩は 俺に手をあげてくれた


いつも通りに部活が終わり 顧問の先生は姿を見せなかった





「何かさぁ~先輩達ピリピリしてたなぁ~」


「そうかぁ~? 俺はいつも通りだと思ったけど・・・」


「正臣は先輩達とも仲いいからなぁ~ でもやっぱ先輩達も気になるんじゃねぇ~の選抜メンバー」


「だってさ~全国から選ばれんだろう やっぱスゲーよなぁ~」


「何人ぐらい選ばれんのかなぁ~ 俺選ばれねぇ~かなぁ~」


「お前はゼッテームリだろう・・・」


みんなが笑っていた






(俺には関係ねぇ~悠にラインしよう・・・ 悠もうバイト終わったかなぁ~)






次の日


榎本はいつも通り朝練を終えて 僕に手をあげ席に着いた





(悠の顔かわいい・・・)





俺は幸せな気分で席に着いた


チャイムが鳴りいつも通り授業がはじまった




昼休みになり 僕はお弁当を持って榎本の席へ


「榎本 期末テストの勉強どうする? 僕サボテンお休みもらうけど いつからやる?」


「あぁ~そうだなぁ~ でも部活ギリギリまでありそうなんだ 練習試合もうすぐあるし・・・」


「そうなんだ・・・」


「でも悠とちゃんとテスト勉強はするよでねぇ~と俺・・・」


その時放送が流れた


「1年B組の榎本正臣君 至急職員室に来て下さい繰り返します 1年B組の榎本正臣君 至急職員室に来て下さい」


「えっ俺・・・」


「正臣 何やったんだよ~」


サッカー部の人がそう言った


「俺は何もしてねぇ~よ・・・」


「榎本とにかく職員室・・・」


「あぁ~そうだな 悠ちょっと行って来るなんだろうなぁ~」


「うん いってらっしゃい」


榎本は急いでお弁当箱を片付け教室を出た





(本当になんだろう・・・ なんだか嫌な予感がする 榎本に何もないといいんだけど・・・)





昼休みが終わってしまい 榎本は授業が始まっても教室には帰って来なかった




(つづく)


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