君への想い

暁エネル

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旅行へ

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僕はお父さんに言われた通り体調を崩さず どうにかこうにか薫さんとの旅行へ行く日を迎えていた


僕は朝早くに目が覚めてしまい 荷物の確認をしていた


と言うのも興奮状態なのか あまり眠れなかったのである


昨日の夜 お母さんは渋々僕の旅行行きを許可してくれた


そんなお母さんが僕を駅まで車を出してくれた


「さつき 薬はちゃんと持ったわね 何かあったらすぐに連絡するのよ」


「うん お母さんありがとう いっぱいおみやげ買って来るからね」


「おみやげなんて何も要らないから とにかく無理はしないで楽しんで来て・・・」


駅に着くと薫さんはバックを下げ立って居る姿が見えた




(薫さんもう来てる)




「お母さんありがとう」


「あそこに立って居る人がもしかしてそう?」


「うん 一緒に行く溝口さんだよ」


「そう さつき楽しんで来てね」


僕は車のドアを開けた


「お母さんじゃ~行って来るね」


僕は元気良くお母さんにそう言って 車のドアを閉めて薫さんの所へ




「薫さん」


「片岡早いなぁ~」


「薫さんがそれ言いますか?」


僕がそう言うと薫さんが笑ってくれた


「それにしても今日は凄くいい天気だなぁ~」


「はい 旅行へ行くには最高ですね」


「そうだなぁ~ 本当にいい天気だなぁ~」


薫さんが青空を見上げ 僕も薫さんを見ながら青空を見ていた


「少し早いがホームに行ってるか」


「はい 薫さん僕飲み物買いたいです あと駅弁」


「あぁ~俺もそれスゲ~楽しみ・・・」


薫さんは嬉しそうに笑ってそう言った




僕と薫さんはホームの売店へ いろいろな駅弁当が並んでいた


「片岡迷うなぁ~」


「はい これは迷います」


僕と薫さんは駅弁当とにらみ合いをしていた


僕は細かく仕切りがあって いろいろな食材が入っている駅弁を選んだ


「片岡はそれにしたのかぁ~」


「はい 薫さんは?」


「スゲ~迷ったけどやっぱ肉にしたよ 片岡のも手に取ったんだけどなぁ~」


そう言って薫さんは嬉しそうな顔を僕に向けていた




(今日はいつも以上に調子がいい このまま旅行を楽しみにたいなぁ~)




僕は薫さんとの1泊旅行を楽しみで仕方なかった



駅に電車が入って来た


僕と薫さんは電車に乗り込んだ


「片岡荷物上に上げるぞ」


「あっ待って下さい」


僕は大きなカバンからカードゲームを取り出し薫さんへ


電車はゆっくりと動き出した


「片岡 我慢できねぇ~駅弁食っていいか?」


「はい僕も今言おうと思ってました」


「そっかそっかじゃ~食べよう」


薫さんは駅弁を広げていた




(普段と違う薫さんを知れてちょっと嬉しいなぁ~ 今日はまだまだいろんな薫さんを知る事が出来るかもしれない)




僕は少しワクワクしていた


駅弁を食べ終わって僕はトイレへ行き薬を飲んだ




(今は1人になれたけど・・・ 薫さんにこの大量の薬を見せる訳にはいかない)




僕は小さなショルダーバッグに薬をしまった



電車の中では 薫さんと仕事の話をしたり カードゲームやクイズをして楽しんだ


あっという間に目的地に電車は到着していた




「薫さん着きましたね」


「意外と早く着いたなぁ~」


「薫さんが負けてばかりいたからじゃないですか?」


「片岡が意外と強くてびっくりしたよ 旅館でリベンジだ」


薫さんはそう言って上にあげた荷物を取ってくれた


僕は大きなカバンにカードゲームをしまった



旅館まではタクシーで移動した


市街地を抜けて山道へ タクシーはどんどん進んで行った


「薫さん 本当にここでいいんですよね」


僕は少し不安になり小さな声で薫さんに聞いてみた


「あぁ~多分」


タクシーは山の中の旅館に止まった


「片岡 ここで間違いないぞ」


僕と薫さんはタクシーをおりた


「凄いですね薫さん」


「あぁ~」


僕と薫さんは辺りを見渡していた


木々に囲まれた おもむきのある立派な建物の旅館だった


「片岡入るぞ」


「はい」


ドアを横にスライドさせると 広い空間があり女将さんが出て来てくれた


「ようこそ お越しくださいました」




薫さんが受付をしている間 僕は置いてある物を見て回っていた




(これ本物の熊のはく製かなぁ~ こっちは甲冑が置いてある これなんだろう・・・)




「片岡 部屋へ行くぞ」


「はい」


僕は慌てて大きなカバンを持って薫さんの所へ


旅館は階段を上り 僕と薫さんは部屋へと案内された


僕は大きなカバンおろしすぐに窓を開けた




(凄いながめだ・・・)




山から市街地が見え とてもいい景色が広がっていた


薫さんは女将さんにいろいろと話を聞いていた




「では ごゆっくりとおくつろぎ下さい」


そう言って女将さんは部屋を出て行った


「片岡 少し休んだらその辺ちょっと散歩してみるか 夕飯まで少し時間があるから・・・」


「はい 薫さんここからの景色も凄いですよ」


「風呂はいつでも入っていいそうだ 夕飯はここへ運んでくれるみたいだ」


そう言って薫さんは僕の隣へ


「やっぱりこれだけ山に囲まれてると空気が違うなぁ~」


薫さんは景色を見ながら大きく息を吸い込んだ


「片岡 女将さんがお茶を入れてくれたぞ」


「はい」


僕と薫さんは女将さんが入れてくれたお茶を飲んだ



「薫さん ロビーに置いてあった熊見ました?」


「いや~見てない」


「いろいろ置いてあったんですよ あとで見て下さいよ」


僕はそう言いながら テーブルに置いてあるお菓子に手を伸ばした




僕と薫さんは旅館を出て少し歩いてみる事にした


僕はこんな山の中を歩いたのは初めての事で 僕は少しはしゃいでいた


薫さんの袖口を掴んで薫さんを引っ張り 元気な僕の姿を見せていた


「薫さんあの木見て下さいよ 凄く太いですよ」


「片岡 わかったからそんなに急ぐな・・・」


僕は太い木を見上げていた


「薫さん凄いですね」


「そうだなぁ~ 長いことここで生きて来たんだろうなぁ~」


「どれくらいなんでしょうね」


「さぁ~なぁ~」


薫さんは太い木を見ながらそう言った


「そろそろ帰るか」


「はい」


僕はゆっくりと薫さんの後ろを歩いた




(ちょっと疲れた 旅館で少し休もう・・・)




薫さんが振り向いた


「片岡大丈夫か?」


「あっすみません 昨日あまり眠れなくて・・・」


「疲れたか?」


「はい少し・・・」


僕はゆっくりと薫さんの後ろを歩いた




旅館に着き部屋へ入ると あかね色の空が広がっていた


「薫さん見て下さいよ キレイですねぇ~」


「本当だこりゃ~スゲ~」


僕は携帯電話を取り出し写真を撮った




(本当に凄くキレイだ 薫さんと見たこの景色を僕は絶対に忘れない)





「片岡 俺風呂入って来るけど 片岡はどうする?」


「すいません僕はここで休んでいます この空をもう少し見ていたいし・・・」


「そっか じゃ~俺は風呂入って来るな」


「はい いってらっしゃい」


薫さんは旅館の浴衣を持って部屋を出て行った





(薫さんに心配をかけてしまった でも僕の手術跡を見せるよりはずっといい)




僕は椅子に座り あかね色の空を見ていた


部屋の暖かさと疲れも手伝って 僕はウトウトと眠ってしまった






「片岡こんな所で寝たらカゼひくぞ」


薫さんが僕の目の前に居た


「薫さん」


「片岡はよっぽど疲れてたんだなぁ~」


薫さんは笑いながらそう言った


「あっすいません僕・・・」


「いや~いいよ 片岡の寝顔も見れたし 起こすのやめようかとも思ったんだけどなぁ~ 身体痛めると思ってなぁ~ でも片岡はまだ若いから大丈夫か」


そう言って薫さんは声を出して笑っていた


あんなにキレイだった空が薄暗くなり お部屋に料理が運ばれて来た


テーブルいっぱいに料理が並べられた


「凄いですね薫さん」


「あぁ~俺こういうのは初めてだ」


「僕もです」


そう言って僕と薫さんはテーブルいっぱいの料理を見て笑っていた


海の幸山の幸がテーブルに並び どれから手を付けるか迷ってしまうほどだった


「片岡食べよう」


「はい いただきます」


薫さんはビールを 僕はオレンジジュースを持って乾杯した


「薫さんどれから食べます?」


「やっぱ肉だろう・・・」


「じゃ~僕はお刺身から・・・」




「あっ薫さんお風呂どうでした?」


「広かったぞ~ 貸切だ俺1人だったからスゲーのんびり入って来た」


「そうだったんですか それは良かったですね」


「あぁ~ いい宿だし日頃の疲れがぶっ飛ぶなぁ~」


そう言って薫さんビールを飲んだ





(良かった・・・ 薫さんがリフレッシュ出来た見たいで・・・)




「薫さん また来ましょうね」


「片岡 また一緒に行ってくれるのか?」


「もちろんですよ 会社に居る時と違う薫さんが見られるんですよ・・・」


「そんな事言ってくれるのホント片岡だけだよ・・・」


そう言って薫さんは嬉しそうに笑っていた




薫さんは半分以上を食べ 僕は思っていた以上に食べられず 半分以上を残してしまった




僕は 薫さんがトイレへ立ったその隙に大量の薬を飲んだ





(さっき少し寝たからかなぁ~ 凄く調子がいい・・・)




テーブルがキレイに片付けられたと同時に 布団が整えられた



僕は薫さんが戻って来ない間に浴衣に着替えた





(薫さん遅いなぁ~どうしたんだろう)




僕は不安になり部屋のドアを開けた


すると薫さんの姿が僕の前に現れた


「片岡 トイレか?」


「あっ薫さん」




(もう少しで薫さんとぶつかるところだった・・・)




「トイレなぁ~ 階段の下だ俺迷っていろいろ探しちゃったよ」


そう言ってまた薫さんは笑っていた



(つづく)


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