あやかし診療所〜明日は所により唐傘お化けが必要でしょう

コリモ

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1章 雨の日は足元に注意

カルテ 2 雨降り小僧と河童 2

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元気に仕事へと出て行った雨降り小僧が帰ってくると
「ありがとうございました。これでひどい雨を降らすことがなくなりました」と言って来た。
「こちらも暑さにバテていたからちょうどいいよ。定期的に朝と夕方に軽く降らすといい」とアドバイスをすると
「お代はどうすれば?」と聞いて来た。
「これから定期的に気温を下げてくれるのならお代はいいよ。僕らは25度以上では体がもたないんだ」と答えた。
僕らコロポックルは北海道の妖。基本夜も25度以上になることはない地域のため、この地域ではエアコンが欠かせない。だからこそ夕立などで気温を下げてもらえることは大変嬉しいのだ。
「わかりました。がんばります」そう答える彼に対して
「無理をしないでね。気を張っていてもいいことがないからさっき見たく歌を歌うくらいの勢いで術展開をするといいかも」とサヨリがアドバイスをすると
「わかりました。たまに状態を見て下さいね。それと河童クロのことよろしくお願いします」そう言って雨降り小僧はでて行った。
「しかし、まさか雨降り小僧が女の子だったとは…」と僕がいうと
「そういえばかなり華奢に見えたけど、名前もカオルだしね」そう言ってサヨリもビックリしていた。
雨が降ったことで元気が出たクロが玄関先に顔を出して
「彼女帰ったんですね」と声をかけて来た。
「ああ。そのうちまたくるよ。それまでん外で遊べるだけ元気にならないとね」そう言って彼を家の中へ戻るように促した。



この後泳げないクロを特訓して川に返すのはまた別のお話
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