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1章 雨の日は足元に注意
カルテ 3 台風と猫又1
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「本日午後6時には台風10号が上陸して✖️✖️地方を横断するでしょう。河川の増水にはご注意ください」
テレビの天気予報でそんなアナウンスが流れたかと思った途端風が強くなって来た。
「お兄ちゃんこの建物大丈夫かな?」とサヨリと河童のイズモが顔を出した。
「こちらの母屋は、結界を張って外界から切り離しているからよほどでない限りは大丈夫だけど、人間が感知できる店舗はもしかするとかなりのダメージがあるかも」と答えながらふと思い出して
「イズモすまないが、川の近くに猫又のハヤテがいるんだが、あいつ水が怖いくせに橋の下に生活しているんだ。川が増水したら危険だから急いで迎えに行ってくれないか?」と頼むと
「僕泳げないから怖い」そう言って家の奥へと引っ込んでしまった。どうやら水にトラウマがあるらしい。
「お兄ちゃん、イズモだって行きたいけど水が怖いんだよ。無理に雨のなか外に出さなくてもいいんじゃ?」とサヨリが声をかけて来た。
「確かにこのまま暫く様子を見るのもいいかもしれないが、何かがきっかけで本来のイズモになれればいいと思っているんだがな」そう言って僕はハヤテ達を迎えに必要な物を持って急いで河原へと向かった。
「ハヤテいるんだろ!!急げこの川が氾濫するかもしれない」そう橋の下にある草の茂みに声をかけると
「カケル医者になったんだな。ちょうどいいところにきた。この雨で怪我をした奴が転がり込んできたんだが、俺だけじゃあ安全な場所へ移動出来ない。手を貸してくれ」そう言って入り口を広げて中へ招かれるとすぐそばに人間が手当てをされて寝かされていた。
「おい人にばければすぐに移動できるだろ?」そういうと
「それをするとここにいるちびどもが危険に晒されるんだ」そうこいつは河原に捨てられた子猫や小動物を自分の妖力で保護しているのだ。だからこそ急いで迎えにきたのだが…
「人の医者に見せに行っている間に川が増水するかもしれない。仕方がない全員ちびどもはこれに乗ってくれ」そう言ってペット用バギーカーを出した。もちろん雨対策を施してある。
「すまない。それじゃあお前らこれに入ってカケルと避難しろ。俺はこいつを連れてカケルの跡を追いかける」そう言ってハヤテは子猫十匹ウサギ六羽子犬七匹を急かした
「ちょっと待てこれじゃあ入りきれない。すぐにもう1台を出すから待ってくれ」そう言って用意しようと思ったが、このままでは1台誰が移動させるかと困っているところに
「お兄ちゃん助けにきたよ」とサヨリとイズモが顔を出した。
「大丈夫かイズモ。無理をしていないか?」と聞くと
「大丈夫じゃない。でも小さな命が消えるのはもっと嫌だから」そう言って子犬が入ったバギーカーを受け取ってくれた。
「ありがとう。じゃあ子猫とウサギをサヨリが避難してくれ。俺はハヤテを手伝う」そう言って僕はハヤテの元へ移動して人間を抱えて土手の上まで移動した途端ハヤテ達がいた場所に川の水が入って来た。
「間一髪だったわね」そう言って診療所(母屋側)へと急いで連れ帰った。
テレビの天気予報でそんなアナウンスが流れたかと思った途端風が強くなって来た。
「お兄ちゃんこの建物大丈夫かな?」とサヨリと河童のイズモが顔を出した。
「こちらの母屋は、結界を張って外界から切り離しているからよほどでない限りは大丈夫だけど、人間が感知できる店舗はもしかするとかなりのダメージがあるかも」と答えながらふと思い出して
「イズモすまないが、川の近くに猫又のハヤテがいるんだが、あいつ水が怖いくせに橋の下に生活しているんだ。川が増水したら危険だから急いで迎えに行ってくれないか?」と頼むと
「僕泳げないから怖い」そう言って家の奥へと引っ込んでしまった。どうやら水にトラウマがあるらしい。
「お兄ちゃん、イズモだって行きたいけど水が怖いんだよ。無理に雨のなか外に出さなくてもいいんじゃ?」とサヨリが声をかけて来た。
「確かにこのまま暫く様子を見るのもいいかもしれないが、何かがきっかけで本来のイズモになれればいいと思っているんだがな」そう言って僕はハヤテ達を迎えに必要な物を持って急いで河原へと向かった。
「ハヤテいるんだろ!!急げこの川が氾濫するかもしれない」そう橋の下にある草の茂みに声をかけると
「カケル医者になったんだな。ちょうどいいところにきた。この雨で怪我をした奴が転がり込んできたんだが、俺だけじゃあ安全な場所へ移動出来ない。手を貸してくれ」そう言って入り口を広げて中へ招かれるとすぐそばに人間が手当てをされて寝かされていた。
「おい人にばければすぐに移動できるだろ?」そういうと
「それをするとここにいるちびどもが危険に晒されるんだ」そうこいつは河原に捨てられた子猫や小動物を自分の妖力で保護しているのだ。だからこそ急いで迎えにきたのだが…
「人の医者に見せに行っている間に川が増水するかもしれない。仕方がない全員ちびどもはこれに乗ってくれ」そう言ってペット用バギーカーを出した。もちろん雨対策を施してある。
「すまない。それじゃあお前らこれに入ってカケルと避難しろ。俺はこいつを連れてカケルの跡を追いかける」そう言ってハヤテは子猫十匹ウサギ六羽子犬七匹を急かした
「ちょっと待てこれじゃあ入りきれない。すぐにもう1台を出すから待ってくれ」そう言って用意しようと思ったが、このままでは1台誰が移動させるかと困っているところに
「お兄ちゃん助けにきたよ」とサヨリとイズモが顔を出した。
「大丈夫かイズモ。無理をしていないか?」と聞くと
「大丈夫じゃない。でも小さな命が消えるのはもっと嫌だから」そう言って子犬が入ったバギーカーを受け取ってくれた。
「ありがとう。じゃあ子猫とウサギをサヨリが避難してくれ。俺はハヤテを手伝う」そう言って僕はハヤテの元へ移動して人間を抱えて土手の上まで移動した途端ハヤテ達がいた場所に川の水が入って来た。
「間一髪だったわね」そう言って診療所(母屋側)へと急いで連れ帰った。
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