異世界転移~治癒師の日常

コリモ

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第3章森へ行こう

閑話〜そのころ町では

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「いそげ!町の外に出ている人を安全な町の中に避難させるんだ。時間はないぞ!!!!」
ガイアスのど号が響き渡る街の入り口には荷馬車やこの町を目指して来た冒険者などでごったがえしていた。そのため、何時もの門番だけでは足りなく、臨時で各ギルドの職員が手伝いに借り出されていた。




ほんの少し前、突然のジークからの念話で
『コハクのことで風竜の長ジハードが来る。安全の為魔の森に避難するが、街に近い人達を避難させて結界をはってくれ。安全が確認されたら連絡する』と一方的に言われて切れてしまった。びっくりしている暇は無い。急いで残っている冒険者たちを集めて
「すまん。予想されていたとは言え、もうすぐ風竜達がこの町を通過する。近くの狩り場などにいる者達を急いで安全な場所に避難させなければならん。手分けして連絡をお願い出来るだろうか」とギルド前で話すと
「しかたがないな。あのおちびちゃんの親がまさか風竜だとはな。とにかくほかの冒険者や作業をしている人たちを中心に連絡および誘導をするということでいいんだな」と一人の冒険者がいうので
「ああ、宜しく頼む。こちらも他のつてを活用して外に出ている人数を集計中だ」そういっていると
「ギルマス判りました。一番遠いと思われる団体はまだこの領地には付いていません。団体で30。乗合馬車は2台内1台が一番遠いので省きます。魔の森付近は3団体でジークさまに連絡を入れて下さい。外で依頼をこなしている団体が9団体うち8団体が今帰って来ました。残りは魔の森よりかなり離れていて一番近い町もしくは森に避難しているのが9団体。残りが丁度魔の森との中間点よりこちらになります。」
「そうか。まずは街の入り口にいつもの門番だけではなく、各ギルドから二人ほどだしてもらって戻ってくる冒険者や避難してくる人を捌いてくれ。オレは街の外に出て誘導する」そう言ってサブマスに後を委ねて最初のセリフを吐きながら街道に誰も残っていないか確認しながら街に戻ってきた。ちょうど全員無事に避難を終えて結界を張った時結界が揺らいだ。どうやら間に合ったようだ。危機一髪で何とか街に入れた商隊が
「遠くの空に黒い塊が見えたと思ったとたん馬が暴れだしたので、大あわてでなだめながらどうしたものかと思案していたのです。有難うございました」
「本当に間一髪だったですね。いちおう2~3日でこの状態は解消されると思われますが、いかがなさいますか?」
「この状況で贅沢は言えません。どこかで体を休められる所はありますか?」
「近くに4軒ほど雑魚寝で良ければ簡易宿泊所が有りますがいかがなさいますか?勿論馬屋も御座います」
「ではその中の1軒にお世話になります」そう言って商隊の一団がギルドを離れていった。
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