王子さまの首いただきますっ! ~転生したらフェチがひどくなってるんですけど どうしたらよいでしょうか(泣)

詩音

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誤解です!

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「「人体解剖図?」」

レオンとリンゼイの声が重なる。


「そうなんです!先程アリス様とこの本の話で盛り上がっていたんですよ!」

「盛り上がっては…」

訂正しようとする私を余所にチワちゃんのテンションは上がっていき、素早く席に戻ると先程自らが読んでいた解剖図を持って二人のもとへ駆け寄った。


「これなんですけどね?骨格や臓器などがとても細かく正確に描かれていて、素晴らしいんですよ!ほらっ!ここ!このページの心臓なんて今にも動き出しそうでしょう?」


「わぁ~!紙なのに浮かび上がっているみたいに見えるね。この血管部分も何とも繊細に描かれているし、これを見れば一目で身体の構造が分かる。これは教科書に取り入れるべきではないか?」

「おぉ~、これは中々興味深い。確かに勉強にはなりますが…ご令嬢にこの絵を見せるのは如何なものでしょうか。授業とは言えここまで忠実に再現されていますと、普通・・のご令嬢なら気分を悪くしたり、倒れる者もいるかもしれませんしね。何せ臓器ですからねぇ。医学や、騎士などを目指す者になら良いかもしれませんが…」


えっ、倒れる人もいるの!?
私さっき普通に眺めて「絵が綺麗ですね」とか言ってしまったわ!


そして、何故か解剖図は絵を誉めただけなのに、チワちゃんの中ではもう解剖図好きになってしまってる…。
これは早く訂正しないと!


「あの!私は解剖図に興味がある訳ではないのです。ただ、その絵はとても繊細に描かれていますし、色合いも綺麗で素晴らしいと思いますわ。それから…食虫植物もたまたま開いていたページなだけで、好きなわけでは… 」


「「「そうなのですか?」」」


何でそんな意外!みたいなリアクションなのよ!?
私のイメージ可笑しくない?


「…えぇ。訂正するのが遅くなってしまって申し訳ないです。」


やっと言えたわ!
これで私のイメージも回復できたはず!
と3人を見ると、チワちゃんが悲しそうに俯いていた。



「ポール様?」


「すみません。僕が早とちりしたばっかりに!女の子がこんなの好きなわけないですよね…。いつもこうなんです、自分の好きなことを話していると周りが見えなくなってしまって…ごめんなさい。」


「謝ることはありませんわ!その絵を綺麗だと思ったのは本当ですもの。それに、好きなものがあるのは素晴らしい事ではないですか!」


「でも…この質のせいで変人だと思われて、友人もあまり出来なかったんです。学園の中だけでも普通に過ごして、友人も作りたかったのに…。」


何だか昨日の自分を見ているようだわ。
ポール様と私は似ているのかもしれない。



「自分らしく生きるのってそんなにいけないことかしら?」



気づけばそんな事を呟いていた。




「えっ?」


「私の家族も世間では変わり者と言われているのですが、皆自分らしく生きているだけなのです。私からしたら本当に優しくて自慢の家族で…ポール様も叔父様を変わり者なんて思わないでしょう?」


「もちろんです!」


「分かってくださる方は必ずいますわ!私も昨日母から言われたのです。私は私のままでいい。そうすれば、そのままの私と仲良くしてくれるお友達にきっと出会えるはずだって!」


「…僕もそんな友人と出会えるでしょうか?」



「もちろんですわ!それにもう私達は友人でしょう?私も少々変わっているらしいのですが、自分では全く分からなくて…そんな私ですけれど友人でいて下さいますか?」


「アリス様は素敵なご令嬢です!変わってなんていません!僕なんかで良ければ、友人でいてください!」


「ポール様も素敵ですよ。私こそ宜しくお願い致します。」


そうして私とチワちゃんは気持ちが通じ合い、本当の友人になった!









「やっぱり彼女、面白いね!それに彼も。」

「類は友を呼ぶとはこの事ですねぇ。この二人、欲しいですね。」

「僕もそう思っていたところだよ。」


私とチワちゃんが友情を確かめあっている横でこんな会話が繰り広げられていることに、私達は全く気づいていなかった。






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