夢の国へさようなら

pizzeman

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オープニング

06.記憶のありか

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「ここは僕たちが昔いたところじゃない?」

ルークからとんでもないことを言われた。

「いや、そんなことは無いよ。だって私は生まれた時からあの病院にいたんだから」

「カルシェは覚えてないの?僕はなんとなく覚えているよ。たしか山の頂上……じゃなかったあのちょっと平たい場所あたりでカルシェと遊んだりしたことがぼんやりと覚えているような……」

 なんてルークはぼんやりとした記憶を手がかりにカルシェに話しかける

「でも私はおぼえてなんか無いよ。別の子じゃない?」

「そんなわけは無いと思うんだけど……」

そして「ま、いっか」なんて案外軽い気持ちになっているルークとは対照的に、私は心の奥底でなにかすっきりしない気分でなった。

はっと気づくと私たちの手元にはチョコがなくなっていた。今まで意識していたものは意識しなくなるとこうも跡形も無く消えていくのかと子供ながら分かる。

「ところでこの後どうする?」

「どうするって?」

「だって夢の中だよ。なんでもできるって言われても想像の中だけだし、ぼくはもうやりたいこと全部やってしまったよ」

「そんなこといわれても私はこういう夢が見れるようになったのはつい最近だし、やりたいことはまだまだたくさんあるよ」
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