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第一章
〜エリと美々とグリム〜
しおりを挟む一週間経つとみんなが無事帰って来た、どうやら帝都の雰囲気を見ると大戦果をおさめたみたい
戦争が始まったみたいだから複雑な気持ちだけど良かったと思う
今日は美々とグリムくんに誘われてるから楽しみだな~
それにしてもラビスって電気はないんだ……わたしの部屋も明かりが付くけど「ガイロン石」だったかな?
そのエネルギーと魔石のエネルギーを使ってるって言ってたし
なんか今、高度経済成長してるっぽいし
もっと発展すれば貧民街の人達も豊かになるのかな~
なったらいいなぁ
美々とグリムくんが部屋まで迎えに来てくれた
「さあ行くわよサトエリ!今日はあーしとこのバカのオゴり!」
「うるせ~バカって言うやつがバカだ!」
「サトエリ、コイツ魔石忘れてんの!部屋に」
「ふふっ二人って仲いいよね!」
「「どこがよ!」どこがだ!」
「「……」」
「じゃあ行こっか!」
帝都の街は異世界なんだけどどこかアースっぽい、でも海外って感じ!石造りの砦?みたいな
種族が人族に獣人族にドワーフ族でしょ、あと混血の人もいっぱいいるみたい
今来てる酒場もいろんな種族がいるから、新しい発見がいっぱいあって楽しい
わたしは飲まないけどグリムくんはよく飲む、ラビスは成人年齢が低いんだね
「戦争始まっちゃって大変だね」
「そうね、サトエリともっとアーストークしたいけど忙しくなりそう……」
「美々……嬉しい……わたし向こうで友達少ないから……こっちに来て良かった」
「そうなの?好きな男とかはいなかったの?」
「――!ゴホッゴホッ!」
「なんでアンタがむせんのよ!バカじゃない!」
「大丈夫?グリムくん?」
「うるせ~!だいたいテメーもそんな浮ついた話ね~くせに、サトエリの前で大人ぶるんじゃね~よ!」
「なっ何ですって~!あーしは今……待ってんのよ!王子様を!」
「――!」
美々……可愛い……見た目ギャルなのに中身が乙女なんだ~うう……推せる……わたしオタクになりそう……美々推し……
「そうか王子様待ってんならしゃ~ね~な!」
「――!」
グリムくん……素直……うう……こっちも推せる
わたしは異世界でオタクになりました
「でっ?いないの?サトエリは!」
「わたしは恋愛したことないの……よく分かんなくて……こっちで騎士様に出会えたらいいな~とか……」
「わかるわ!あーしと同じね!」
「うん!そうだね!」
「……騎士か~……」
「アンタじゃないわよ!」
「なんだと!オレもいちお~騎士みたいなもんだ!」
「全然違うわよ!バカじゃない!」
「ふふっホントに楽しい!わたしラビスで二人に出会えてホントによ……かっ……た……」
あれ……涙が……泣くつもりなんて……ちょっと待って……なんでこんな気持ちに……帰りたくない……
美々がエリの体を抱きしめる
「――!」
「まだ二か月もあるじゃん!また来ればいいし……」
「……うん…あり……が……」
エリの声はかすれて言葉にならなかった
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