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第二章
〜愛と魔法使いと吸血鬼〜愛のカタチ
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肩下まである白く長い髪に青白い顔色、金の装飾が施された黒い服、位の高そうな羽織りを着ている男が敷地内にいる
「いや~探しましたよ!ヴィヴィアン・ガーネット~まさか人族と暮らしているとは……これはもう反逆罪で追放ですね!」
「そっちのほうから出向くとは、手間が省けるぞ「ベリオン・マクビー」!」
「ああ、申し遅れました……「ヴァンパイアロードのベリオン・マクビー」と申します……元ヴァンパイアロード様!」
「お前ごときがビビに勝てるとでも?」
「……ビビ……ですか……こちらではそう名乗っているのですね!」
「……」
「エクサトニトルス!」
ヴィヴィアンは答える必要はないとばかりに強大な雷魔法を先に放つ!
稲妻がベリオンを襲う!
ベリオンは瞬時に氷の刃で応戦する!
「ルーシドエンシス!」
中級魔法を大量に空中にとどめて放つ!
「テラトニトルス!」
ヴィヴィアンは自らの周囲に雷撃の壁を作る!
全ての攻撃を受けた後に、その雷壁を網のようにしベリオンに投げつける
避けるベリオンだが足に少し触れた
雷撃による痺れで動きが少し止まる
「――くっ!」
一瞬のぐらつきを見逃さないヴィヴィアン!
ヴィヴィアンの手のひらに魔力が収束していく
「いくぞ!伊加都知!」
龍の雷光がベリオンを貫く!
「――がっ!」
咄嗟に氷の壁を出すが間に合わず右上半身が抉れる!
「――ぐっ!完全でないのにこの威力……さすが元ヴァンパイアロード!」
「減らず口を~!トドメ!」
「――!」
ヴィヴィアンは何かに気付く
深夜にあまりにも外が騒がしいので様子を見に来たウェラが屋敷から出た来てしまったのだ
「ウェラ!」
「運は私にあったようですね!」
ベリオンは勝利を確信する
「エクサルーシドエンシス!」
複数の強大な氷の刃がウェラを襲う!
「――!」
大量の血飛沫が舞い、玄関を赤で染める!
ウェラの目の前に複数の氷の刃が突き刺さったヴィヴィアンが背中を向けて立っている
「ヴィヴィアン!」
「……ぶっごばっ!……ウェラ……下がっていろ……」
「ヴィヴィアン……ヴィヴィアン……ヴィヴィアン……あぁ……」
「ククッ決着ですね~まさかとは思いましたが、庇ってくれて助かりました」
ベリオンの体はすでに再生している
極限に魔力を集め始めるベリオン!
「では最期に跡形もなく消してあげましょう!」
「ゼタルーシドエンシス!」
氷の極大魔法が無数の隕石のように屋敷ごと破壊していく!降り注ぐ氷の隕石は全てを粉々に打ち砕きその場にあるモノが待つのは死か無か!
建物崩壊による粉塵が舞い、手応えを感じたベリオンはほくそ笑む
瓦礫のなかから光り輝く魔力が溢れる
屋敷は崩壊したがヴィヴィアンもウェラも雷光のオーラに守られていた!
「バカな……死にかけのはず……」
「――!」
それを見たベリオンは驚愕する
後ろにいるウェラが自らを氷の刃で串刺しにするように、ヴィヴィアンを抱きしめている
大量の血がヴィヴィアンに流れ込む!
「……伊加都知……」
龍の雷光がベリオンを飲み込む!
雷撃と断末魔のような絶叫がこだまする
ベリオンの強大な魔力が消えていく
魔力とともに氷の刃が消え、支えの無くなった二人の体は抱き合ったままチカラなく倒れた
ヴィヴィアンの意識も遠くなっていく、ウェラは消えそうな意識のなか自らの傷をえぐり、愛しい人に全ての血を捧げる
結ばれない愛でも日々充実していた
この人のために何かできる事が楽しかった
自分の命はどうでもいい
助かって欲しい
幸せになって欲しい
僕はヴィヴィアンの何かになれたかな?
「ヴィヴィアン……愛してる……君は?」
目の前の愛する人の顔が霞んでいく、声が聞きたい
いつもの強くて自信満々で真っ直ぐな声が聞きたい
どんな言葉でも良かった
「……ウェラ……ビビも……愛してる」
その声は涙でかすれて弱々しく、いつもの声ではなかったが一番欲しい言葉だった
「ヴィヴィアン……僕は幸せ者だ……幸せになってね」
二人の最初で最後のキスは血の味がした
その後倒壊した建物から遺産譲渡の書状が出てきた
私が死亡した際いかなる場合でも全ての財産をヴィヴィアン・ガーネットに譲渡する
署名 ウェラ・トワイライト
それから約五十年ヴィヴィアンは街を転々と渡り歩いて生きていた
ただあれから他の誰の血も吸っていない
「いや~探しましたよ!ヴィヴィアン・ガーネット~まさか人族と暮らしているとは……これはもう反逆罪で追放ですね!」
「そっちのほうから出向くとは、手間が省けるぞ「ベリオン・マクビー」!」
「ああ、申し遅れました……「ヴァンパイアロードのベリオン・マクビー」と申します……元ヴァンパイアロード様!」
「お前ごときがビビに勝てるとでも?」
「……ビビ……ですか……こちらではそう名乗っているのですね!」
「……」
「エクサトニトルス!」
ヴィヴィアンは答える必要はないとばかりに強大な雷魔法を先に放つ!
稲妻がベリオンを襲う!
ベリオンは瞬時に氷の刃で応戦する!
「ルーシドエンシス!」
中級魔法を大量に空中にとどめて放つ!
「テラトニトルス!」
ヴィヴィアンは自らの周囲に雷撃の壁を作る!
全ての攻撃を受けた後に、その雷壁を網のようにしベリオンに投げつける
避けるベリオンだが足に少し触れた
雷撃による痺れで動きが少し止まる
「――くっ!」
一瞬のぐらつきを見逃さないヴィヴィアン!
ヴィヴィアンの手のひらに魔力が収束していく
「いくぞ!伊加都知!」
龍の雷光がベリオンを貫く!
「――がっ!」
咄嗟に氷の壁を出すが間に合わず右上半身が抉れる!
「――ぐっ!完全でないのにこの威力……さすが元ヴァンパイアロード!」
「減らず口を~!トドメ!」
「――!」
ヴィヴィアンは何かに気付く
深夜にあまりにも外が騒がしいので様子を見に来たウェラが屋敷から出た来てしまったのだ
「ウェラ!」
「運は私にあったようですね!」
ベリオンは勝利を確信する
「エクサルーシドエンシス!」
複数の強大な氷の刃がウェラを襲う!
「――!」
大量の血飛沫が舞い、玄関を赤で染める!
ウェラの目の前に複数の氷の刃が突き刺さったヴィヴィアンが背中を向けて立っている
「ヴィヴィアン!」
「……ぶっごばっ!……ウェラ……下がっていろ……」
「ヴィヴィアン……ヴィヴィアン……ヴィヴィアン……あぁ……」
「ククッ決着ですね~まさかとは思いましたが、庇ってくれて助かりました」
ベリオンの体はすでに再生している
極限に魔力を集め始めるベリオン!
「では最期に跡形もなく消してあげましょう!」
「ゼタルーシドエンシス!」
氷の極大魔法が無数の隕石のように屋敷ごと破壊していく!降り注ぐ氷の隕石は全てを粉々に打ち砕きその場にあるモノが待つのは死か無か!
建物崩壊による粉塵が舞い、手応えを感じたベリオンはほくそ笑む
瓦礫のなかから光り輝く魔力が溢れる
屋敷は崩壊したがヴィヴィアンもウェラも雷光のオーラに守られていた!
「バカな……死にかけのはず……」
「――!」
それを見たベリオンは驚愕する
後ろにいるウェラが自らを氷の刃で串刺しにするように、ヴィヴィアンを抱きしめている
大量の血がヴィヴィアンに流れ込む!
「……伊加都知……」
龍の雷光がベリオンを飲み込む!
雷撃と断末魔のような絶叫がこだまする
ベリオンの強大な魔力が消えていく
魔力とともに氷の刃が消え、支えの無くなった二人の体は抱き合ったままチカラなく倒れた
ヴィヴィアンの意識も遠くなっていく、ウェラは消えそうな意識のなか自らの傷をえぐり、愛しい人に全ての血を捧げる
結ばれない愛でも日々充実していた
この人のために何かできる事が楽しかった
自分の命はどうでもいい
助かって欲しい
幸せになって欲しい
僕はヴィヴィアンの何かになれたかな?
「ヴィヴィアン……愛してる……君は?」
目の前の愛する人の顔が霞んでいく、声が聞きたい
いつもの強くて自信満々で真っ直ぐな声が聞きたい
どんな言葉でも良かった
「……ウェラ……ビビも……愛してる」
その声は涙でかすれて弱々しく、いつもの声ではなかったが一番欲しい言葉だった
「ヴィヴィアン……僕は幸せ者だ……幸せになってね」
二人の最初で最後のキスは血の味がした
その後倒壊した建物から遺産譲渡の書状が出てきた
私が死亡した際いかなる場合でも全ての財産をヴィヴィアン・ガーネットに譲渡する
署名 ウェラ・トワイライト
それから約五十年ヴィヴィアンは街を転々と渡り歩いて生きていた
ただあれから他の誰の血も吸っていない
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