LABIS TRIP〜ラビストリップ〜異世界啓発冒険譚

ろきそダあきね

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第三章

スカイとアンバー

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ガーリア帝国帝都貧民街にある「ガイロンエネルギー発電所」は貧民街の人々の働き口として「アース人」が造ったものだ

 このエネルギーにより帝国は急激な科学の進歩を遂げると同時に経済的格差も大きくなってしまう
 貧民街の人々は固定の賃金を受け取るようにはなったが低賃金で雇われ、所得の税金制度の導入により借金をつくってしまう者達も少なくなかった

「スカイ、仕事はもう慣れたかい?」
「はい、ありがとうございます!ウバさん、働き口まで紹介してもらって」
「ホホホ、早く自立してもらわないとね」
「すみません、いつまでも居候いそうろうしてしまって……」
「いや良いんだよ!うちのチビ達もアンタのこと大好きだしね」
 
「いや、そうじゃなくてさ!アンバーだよ!あたしゃ~言いたいのは、ホホホ」
「いや、俺とアンバーはそういうんじゃないですよ!仲良くはしてますけど……」
「そうかい、そうかい、ホホホ!」

 黒ずんだ銀髪の少年は「スカイ」、一緒に作業をしているのはウバといって発電所で働いている貧民街の者達だ
 ウバは「ガイロン石」の仕分け、スカイは加工と二人一組でやっているが、ここには何百人もの作業員が所狭ところせましと働いている

 夕方には作業が終わり、日給で給料を受け取り帰宅するという毎日を過ごしている
 スカイは日給でもらうと三割ほどウバに渡す、なぜならスカイはウバの家に居候中だからだ
 
 三割で衣食住を提供してもらえるなどあり得ないくらいの破格だが家のお手伝いや二人の子供達のお世話もかねてとウバからの提案だった

「スカイ、おかえりなさい!!お疲れ様!」

 ウバの家の前で声をかけてきたのは隣に住むアンバー、茶髪にポニーテールでくりっとした大きな目、痩せて細身だがスタイルは良く気立てがいい

 貧民街に住む者のアイドルみたいな存在だ

「ただいま、アンバー」
 スカイは笑顔で答える
 
「ホホホ、アンバー?あたしもいるんだけど?」
「あっ!おかえりなさい!ウバさん、ごめんなさい気付かなくて……」
「ホホホ、まったく年頃だね~ついでに二人で買い出し行ってきな!今日は一緒に夕飯食べよ!」
 ウバはお金を渡し二人を買い出しに行かせた

「ごめんねアンバー、ウバさん強引で……」
「ううん、わたしも嬉しいから……」
「えっ?夕飯のこと?」
 
「……もういい!」
 アンバーはスカイの鈍感さにあきれているが、あきらめたような笑顔でスカイと腕を組む
 
「ちょっアンバー?どうしたの?」
急に腕を組まれ戸惑うスカイは周りの目が気になるようでキョロキョロと落ち着かない

「ねぇ!今度の休み街に行かない?」
 腕を組んだままスカイの顔を覗き込む

「……う……うん、いいよ……でもアンバーは帝都って怖くないの?」
「ちょっとね……でもスカイがいるし!」
「うっ……プレッシャーが……」
「重い?」
 困っているスカイにアンバーがさらに覗き込む
 
「――!ちっ近いよアンバー!……アンバーはこの街のアイドルなんだから~恨まれるのやだよ!」
 スカイは周りの視線が痛い

「ふ~ん、スカイは恨まれるくらいならわたしと距離を置きたいんだ?」

「――そんなことないよ!……う~ん……あっ!いいこと思いついたよ!」

「ん~?さっきの言動の埋め合わせかな~?」

 アンバーは軽い足取りでスカイの前に立って向き合うと話の続きを待つ
 
「今度の休みは帝都で初デートしよう!帝都街ならこっちの人達いないし!」
 スカイは自分で言っておいて「デート」という言葉に照れた様子で目を合わさない

「ふむ、よろしい!それで手を打ちましょう!」
 アンバーはあごに手を添えて考えるような素振りを見せたあと笑顔で答えた
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