LABIS TRIP〜ラビストリップ〜異世界啓発冒険譚

ろきそダあきね

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第三章

里井エリはアースにいる④

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「――宗谷くん!」
 
「少し待っててね!すぐに終わるから、あっそれと外にいた重症の先生達も治しておいたから「里井さん」が気に病むことはないよ!そこに横たわっている先生もね!」
 
「えっ?すごい!さすが宗谷くん……でも「里井さん」って……もしかして「スカイくん」じゃない?」
 
「……うん……ごめんね……でもちゃんと「記憶」はあるから!」

突然の乱入にざわつく生徒達は、先程までの殺伐さつばつとした雰囲気から解放されて戸惑いと興味が先に立つ

「何?超絶イケメン登場!」
「正義の味方かよ!」
「ここ三階なんだけど……」
「なんか里井さんの知り合いっぽいよ」
「カッコいい!」

 真田は黒田紫苑をかばうように立つ
 「宗谷斗真!こっちで戦うことになるとはな!よく生きてたな!「魔王」を相手に!」
 
「……真田……お前のせいで大変だったぞ!まぁその「魔王」もここにいるけど」

「――なに?」
 トーマの肩から顔を覗かせる可愛い「クロネコ」がふてぶてしく腕を組んでいる
 
「ふん、貴様か?我の封印を解いた「真田の血」は?まぁ良くやったがもっと「いい器」を用意しておけばコイツを滅ぼせたが……屈辱!」

「クロネコ」が言葉を話して、というか日本語を喋っている
 この日、最大のざわつきが教室から覗く生徒たちから発せられ動画を撮る者までいる

「やっば!ファンタジー!」
「可愛すぎる!」
「異世界のネコ?私も欲しい!」
 
そんな喧騒けんそうをよそに黒田紫苑はトーマを睨み問う!
「なっ何でアンタがこっちにいるの?……とっ……とにかく殺しなさい真田!それに「暗部」!」

 後ろに並んでいた「暗部」は意識を失い倒れていく

「「――!」」

「ああ、もうさきにやっちゃった!なんか銃とか持ってたし、危ないから」

「――く!どうして強いの?……魔法を使ったの?」
 
「いや、魔力あるけど使ってないなぁ……そういえば「神妙のブラッドスペル」も使ってないし……あれ?なんで?」

「フフフフ、当然だろう!お前「ラビス」でどれだけの経験を積んでいると思う!我との死闘を忘れたか?」
 
「マジか……」
 
「宗谷くん!すごい!カッコいい!」
 
「――えっ!なんか「里井さん」にそんな風に言われると照れるなぁ」
 
「……なんか「スカイくん」とずいぶん違うんだ……本物の「宗谷くん」は……「スカイくん」はもっとクールな感じだったけど」
 
「うっ……スカイのほうが確かに男前だったような……ツラッ……」
「そっ……そんなことないよ今の「宗谷くん」もすごいカッコいい!……ただ「里井さん」か……うう……残念」

「とっとりあえず……真田!やるのか?」
「当然だ!」

 宗谷斗真vs真田剣心

 真田は折れた刀を捨てて脇差しを抜く

 トーマは剣を抜かない、無手で構える!

「武器はどうした!」
 真田は冷淡な眼差しをトーマに向ける

「ん~……必要ないかな」
 トーマは平然と答える

「魔力も使わないとは舐められたもんだ」
「まぁ魔力は限りあるし大切にね」

 縮地により一瞬で踏み込む真田!
 
 斬撃がトーマの胴体に放たれる!

 いやその前にすでに真田は左頬を殴られている!
「――なっ!早っ……ぐふっ!」
 さらに腹部を打ち上げられる真田!

 トーマは背後を取り真田を絞め落とす!
「真田……気絶しといてくれ」

 決着は一瞬だった、トーマの完封!
 
 はっきり言って相手にならない
 
 今のトーマは魔力を使わなくてもおそらく「アースの地上最強」
 それほど壮絶な体験をしてきた

「――なっ!なんなのよアンタ……化け物!」
黒田紫苑はおびえるように後退あとずさりする

「化け物か……たしかにそうかも……でもアンタ達はオレなんかよりよっぽど「化け物」」だと思うけどな」

トーマは振り返り座り込んだままのサトエリに手を差し伸べる
「宗谷くん……」
 サトエリは赤らめたほほでその手を取る

 二人が手を繋ぐと激しい光が辺りを包む

――スカイ、おかえりなさい!…… ふ~ん、スカイは恨まれるくらいならわたしと距離を置きたいんだ?……ふむ、よろしい!それで手を打ちましょう!……なれるよ!スカイなら!…… スカイ……どこにも行かないで……えぇぇぇ!宗谷くん!……ごめん……アバターの調子が……シャワー貸してくれてありがとう~宗谷くん!アンタ、サトエリみたいな純粋な子に手を出すなんて……別に会いたくて来てるわけじゃないわよ!バカじゃない!……スカイは余計なこと言うな!……うっうるさいわね!バカ!まぁ……ありがと……まあ何だ……とりあえずテメ~はスゲ~ってこった!……スカイ!オレはもう負けね~!……宗谷くん……楽しかっ………――
          |
          |
          |
 ――離れているほうが気になるからそばにいてくれるか?、心配するな……帰ったらまた「アース料理」を作ってくれ……作ってくれ……作ってくれ……「宗谷斗真」か?、「スカイ」?、思い出したか?オレの「感情」を……、ああオレはお前だ!、そうだな……オレもお前だ!、なんだやっぱオレのなかにいるんだな「スカイ」、二重人格になるのか?、いや結局オレ達は「宗谷斗真」だ!オレ達は足りない部分を補っていただけ!そうだろ?、……ああそうだ!、「トーマ」……みんなを守って欲しい、何言ってんの「スカイ」!お前の思いもオレの思いも一緒だろ?、フフ、そうだった!、そうだよ!二人の思いで「みんなを守ろう」!――

 光が収束していく

 体感では長い時間を体験したような、実際には一瞬の出来事だった「トーマ」と「スカイ」の邂逅かいこう

 ゆっくりと目を開けて斗真は言う
 
「さあ!「ラビス」に帰ろう!「エリ」!」
 
「料理……作ってくれるんだろ?」
全てを受け入れた斗真は優しく強く意志のある目でサトエリを見つめる!

「――っ……うっ……うう……うん!」
大粒の涙はその笑顔に優しく光る装飾のように輝いた
 
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