ダイヤモンド・リリー

zzz

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急に触れた俺も悪いんだろうが、突き飛ばされて頭を打ってイライラする。痛い。禿げたら末代まで呪ってやろう。

「貴様が異世界人だっていうのはわかった。」

「四悠だ。次名前で呼ばなかったらまたチョップな?
 所で、どうして異世界人だってわかるんだよ」

チョップの構えをすると距離を取られる。
やっぱさっきの痛かったのか?今度は少し弱めてやるか。

「王族を継ぐ者には【王族の紫瞳】のスキルが発現する。様々な事柄を見通す力だ。きさ…、四悠が異世界人で、ダイヤモンドリリーを探してることはわかった。あと…」

スキルな。さっきステータス見た時に出ていたな。異世界というかゲームっぽいような。

「あと?」

顔を赤らめてもじもじしている。
ずっとこのままならアリだ。

「俺の……な、なんでもない、取り敢えずギルドに案内してやる!感謝するんだな!」

この偉そうな感じはどうにかならないのか。
まあ、案内してくれるって言うならいいか。

「ヨロシクオネガイシマス。」

「所でおま…四悠は金を持ってるのか?」

ギルドへ足を運びつつ、紫桜が聞いてくる。

身長差のせいもあり、上目遣い…と思いきや、街に入った瞬間フードを被ってしまったので、顔が全く見えない。

何でも、こっそり城を抜けているらしい。

悪いヤツめ。

「持ってないけど」

「…ギルドに入れるのはギルドカードを持つ者だけだ。
 行く前に役所で登録するんだが、登録には金がいるぞ。」

そうだ、ネーレよ。忘れていたけど、能力より何より、大事なのは生活できるかどうかだろう。

何故金をくれなかった。

「まあいい。ツケにしておいてやる。」

そう言って紫桜は汚れた風呂敷から、綺麗な巾着を取り出し、俺に渡す。

「くれんのか?」

中を見るとコインの様なものが入っていた。
この世界の金だろう。

金、銀、銅の3種類だった。

「ツケだと言っただろう、貸すだけだ。貴様は馬鹿か。」

3回目なのでチョップ……は痛いんだったな。

細い路地に紫桜を引っ張り込む。

「何だ」

胡散臭い笑みを浮かべているだろう俺に嫌そうに言いながらも、大人しく付いてくる。

「名前。ちゃんと呼べって言ったよな?」 

そう言うと、掴んでいた紫桜の腕に力が入るのが分かった。

空いている方の手を紫桜の頭に近づけると、更に体を強張らせた。

────楽しい。

怯えさせたままは可愛そうかと思い、フードの上から頭を撫でる。

「……?」

混乱した紫桜がこちらを見上げてくる。

撫でていたせいでフードがずれ、念願の上目遣いが見れた。

少し涙に濡れた瞳はキラキラしていて、やはり宝石のように見えた。

下心ありまくりの視線を向けているというのに、現状把握ができない紫桜は無垢な目を向けてくる。

穢れを知らない様子に、酷く心が揺れた。

弱いのであろう耳に、態と指をかけてみると、小さく声を漏らした。

「ぅ、あっ……、くすぐったい、やめろ」

「そんな顔で言われても、煽られてるようにしか感じないけど?」

悪戯っぽく笑って顔を近づける。

唇が触れるか触れないかの距離に、紫桜は体を震わせる。









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