30 / 95
第1章 はじまりの街 編
028 イルカモネ山猫いるわけね <04/03(水)PM 03:28>
しおりを挟むはじまりの街[スパデズ]周辺で、唯一のダンジョン[山の洞窟]1層の探索を、安全第一で≪終了とする≫事にした俺達は、『オートマッピング』によって作成されたMAPを確認しながら、フィールドへと続く『出口』へ戻って脱出し、それと同時に『1層一掃作戦(改)』も終了した。
全てが順調という事は無かったが、それでも『はじめてのダンジョン探索』は、全員が無事に終える事が出来たのだった。
「う~ん、や~っぱ外は空気が良いね~」
「そうだね。中は息苦しい感じだったねぇ」
「……きもちいい」
「なんとなく気分がすっきりしますね」
ミケネコさんも外に出て「う~ん」と、両前足を前方に伸ばしてから、プルプルプルッと全身を震わせている、ダンジョン内では緊張していたのだろう。
しばらくアゴの下をコショコショしてやった。
「でも… やっぱり『BADもーびる』出なかったねぇ」
「でませんでしたねぇ」
「……みたかった」
3人でなんとなくツカサさんの方を見る、つられてミケネコさんも見ている。
「ん~、まぁ? ちょ~っと運(LUC)が悪かったかな~? とか?」
そんな事を言いながら、ツカサさんは俺達から視線をそらした。
「ま、まぁいいじゃ~ん? みんな無事だったんだし~」
「そうだね」
「……うん」
「そうですね」
ツカサさんが話題を逸らしたようだが、みんな特に追及しなかった。まぁ俺達も『激レア』ドロップが≪そんなホイホイ出る様なモノ≫だとは思っていなかった…というのもある。
なんと言っても俺は、この世界に来てから『激レア』が出るのを一度も見ていないのだ。『激レア』は一応知識として知っている程度で、普通は「『レア』が何度か出ればラッキー』…ぐらいの感覚である。
「さて、ここで話してても仕方無いので、街に戻りましょうか」
『リーダー』であるユウコさんがそう切り出す。
「そうだね~」
「……帰るまでが遠足」
「了解です」
そうして俺達は、もうすっかり≪お馴染みとなったフォーメーション≫で[山の洞窟]から、[スパデズ]北口まで続く道を、歩いて戻りはじめたのだった。
「!! ……ユウちゃんっ、向こうから1体来るっ」
森の中の道を半分ほど来た辺りで、シノブさんの 警報:急襲[レイドアラート]が、〈戦闘状態〉に切り替えた存在を察知した。
1体という事は、おそらく『イルカモネ山猫』LV5だろう。『トシマ山猫』LV8は常に何体か引き連れているし、レアPOPなので可能性は低い。
ユウコさんも即座に〈戦闘状態〉に切り替えて、『鉄の長剣』を腰から抜き、シノブさんが指差した方向に対して、左手の『青銅の盾』を構えた、戦闘BGMが流れる。
ガサガサガサ……と草木をかき分ける様にして『イルカモネ山猫』が姿を見せる。そこへ、すでに待ち構えていたユウコさんが、右手の『鉄の長剣』でなぎ払う様にして斬りつけ、すばやくFAを取った。
「ギニャアアァァァ……」
先制攻撃を仕掛けようと飛び出してきた『イルカモネ山猫』が、逆に≪出鼻を挫かれた≫形で斬り払われて叫び声をあげる。
『イルカモネ山猫』の憎しみがユウコさんに集中する。
「……やぁ」
ユウコさんにヘイトが集中したのを見て、さっとイルカモネ山猫の背後に回りこんだシノブさんが、『鉄の刀』を逆手に持って、イルカモネ山猫の背中を横一文字に斬りつけた。
「ギニャッ!」
背中から攻撃を受けたイルカモネ山猫が吹き飛んだ。その時、斬りつけたシノブさんが、更に〈戦闘状態〉に切り替えた存在を察知した。
「!! ……ユウちゃんっ、あっちからも1体来るっ」
シノブさんが指差した方向は、道の反対方向だ。おそらく≪戦闘の気配≫か、≪イルカモネ山猫の叫び声≫などに反応したのだろう。
「もう1体に注意して… とにかくコイツを先に仕留めましょう」
「……うん」
「了解です」
「おっけ~、それじゃユウちゃん魔法行くよ ……火球[ファイヤーボール]」
これまで通り1体ずつ、確実に仕留めて減らす作戦を取る。ユウコさんが『青銅の盾』をしっかり構えたのを見て、ツカサさんが火球[ファイヤーボール]を唱えた。
『樫の杖』の先からソフトボールほどの火の玉が飛び出し、背後からシノブさんの攻撃を受けて、吹き飛んで倒れていたイルカモネ山猫に向かって飛んでいく。
だが『イルカモネ山猫』は素早く起き上がると、FAを取ったユウコさんに対して飛びかかった。『火の玉』は直前までイルカモネ山猫が倒れていた…何も居なくなった地面に当たって少し燃えて消滅してしまう。
「あちゃ~、ごめ~ん」
『イルカモネ山猫』LV5は小柄で素早い。先ほどまでの『ヒキ蝙蝠』LV4より上なのだ。LVだけなら『山ゾック(斧)』LV6の方が上だが、あちらが『STR重視』で動きが鈍いのに対し、『イルカモネ山猫はDEX重視』といった感じであり、攻撃力が控えめな代わりに素早い。そのため飛び道具で狙うには少々厄介な相手だ。
「このっ」
しかしユウコさんは飛びかかってきたイルカモネ山猫に対し、あえて左手に持った『青銅の盾』で叩きつける様に迎えうった。いわゆるシールドバッシュ等と言われる技術である。これが小柄なイルカモネ山猫には効果的だった。
「ギニャンッ……」
ユウコさんの『青銅の盾』による迎撃で、まともに≪カウンターを食らった≫形となった『最初のイルカモネ山猫』は、そのまま地面に倒れて息絶えた。
「次……」
ユウコさんはすぐに次のイルカモネ山猫? が来るであろう方向に、『青銅の盾』を構えて走っていく。しかし「ガサガサッ」…という音とともに、草むらから飛び出してきた『イルカモネ山猫B』は、そのままユウコさんの足元をすり抜けて俺に飛びかかってきた。どうやらユウコさんより先に、俺が最初に見つかっていたらしい。
残念な事にVITにしか振っていない俺に、回避するほどの敏捷性は無かった。
「ご主人さまっ」
「ニャアァァァッ」
とっさに首と顔を庇って、身をよじった俺の左肩辺りに、『イルカモネ山猫B』の右前足の爪がザリッっと掠めていく。
「っいっ、つぅ……」
『布の服』しか着ていないので、『斬撃系』の攻撃は≪効果ばつぐん≫である。まぁ防御力や耐性などは皆無というか…むしろ全裸に近い状態なので、『俺に効果がイマイチな攻撃』というのも想像出来ないのだが……
3本の爪跡が肩に現れ、シュバッと血が吹き出る。とっさにHPゲージを確認すると25%程度のダメージだ。身体をよじっただけ、これでもカス当たりになった感じだろうか。しかし『痛み』は結構ある。
「ち、 …治癒魔法[ヒーリング]」
左肩に手をそえて、自分で回復する。HPはそれで全快した。痛みもすぐに和らいでいく。見ると急いで戻ってきたユウコさんが素早く斬りかかり、もう『イルカモネ山猫B』のFAを取っていた。頼れる人だ。
「追撃よろしく~ ……魔力の矢[マナアロー]」
ユウコさんがFAを取ったのを確認して、ツカサさんが≪2人へのいつもの警告をせず≫に魔法を唱える。ツカサさんの構えた『樫の杖』の先から、30cmほどの『光る矢』が現れて、『イルカモネ山猫B』に向かって飛んでいく。
イルカモネ山猫Bはユウコさんに飛びかかろうとして、左右に素早く動いて隙を狙っていたのだが、動いたイルカモネ山猫Bに、≪方向を修正しながら≫『光る矢』が飛んで行き、見事に突き刺さった。
「ミギャ!?」
突然の背後からの攻撃に驚いたのか、『イルカモネ山猫B』の動きが止まる。それを待ち構えていたかの様に2人が前後から斬りかかる。
「それっ」
「……やぁ」
ユウコさんが上段に構えた、『鉄の長剣』を思いきり振りおろす。それと同時にシノブさんが背後から、逆手に持った『鉄の刀』でイルカモネ山猫Bの背中を横一文字に斬りさく。
「ニャウンッ……」
一声鳴いて『イルカモネ山猫B』は、その場に倒れこみ、息絶えた。
「ご主人さま?」
「あぁ、もう何とも無い」
戦闘が終わると、ミケネコが心配そうに俺を見上げていた。安心させるために少し額をコリコリしてやる…やはりくすぐったそうだ。
「………」しかし25%程度とダメージ的には、それほど大した事が無いはずなのだが…
ゲーム時代は『痛み』は計算に入れなくて良かったし、「まぁ死んだら死んだ、だ」…というプレイだったが(デスペナルティ対策で、普段から大金を持ち歩いたりしていなかったし)、『復活できるのか?』…判明するまでは、安易に≪死んでみる≫わけにはいかない。今後の事を考えると頭が痛い問題だ。
「大丈夫ですか?」
戦闘が終わり〈通常状態〉に戻したユウコさんが心配して声をかけてくれた。
「えぇ、大した傷では無かったので… それよりすみません、タゲられてた(ターゲット、攻撃目標にされていた)の気付かなくて」
「いえ、追加モンスターは仕方無いですよ」
通常時は、やはり先頭を行くユウコさんが、一番モンスターなどの目に止まりやすいため、そのままユウコさんに『仮ヘイト』が向き、隙を付いて『FA』を取って『本ヘイト』。それを確認してからツカサさん、シノブさんがHPを削る…となるのであるが(というより そのためのフォーメーションなのだが)戦闘中にやってくる『追加モンスター』は、どうしても≪運次第≫なところがある。
油断していたわけでは無いのだが、やはり『みならい僧侶』系は、戦闘系の補正は弱いので、パラメータもしっかり振ってないと、思った様には身体も動かない。『育成セオリー』を無視して、HPだけ上げた俺みたいな行為には、やはり相応のリスクがあるのだ。
ちなみに、『イルカモネ山猫』2体のドロップは、『G』と『山猫の皮』×2だった。
…まぁここでポーンと『激レア』とか出たら、俺達は少々モヤモヤした事だろう。
イルカモネ山猫の『激レア』ドロップは『山猫の剥製』である。しかし別に天然記念物でも、絶滅危惧種でも何でもないので、剥製は売っても 5,000G程度なのだ。『抽選確率が違う』…と理屈でわかっていても「せっかく激レアが出るなら『BADもーびる』が出れば…」、と思うのが人情だろう。
「では、街に戻りましょう」
「りょ~か~い」
「……帰るまでが遠足」
「了解です」
そのまま道なりに北の森を抜けた俺達は、周囲に点在する『バルーンラビット』LV1などを眺めながら進み、はじまりの街[スパデズ]北口の門をくぐった。
そうして最初に3人と出会った『北口広場』に戻って来たのだった。
そっと視界の右下の方へ意識を向けると<04/03(水)PM 04:04>と表示されていた。
-------------------------------------------------------------------------
LV:6(非公開)
職業:みならい僧侶(偽装公開)(みならい僧侶)
サポートペット:ミケネコ/三毛猫型(雌)
所持金:525G
武器:なし
防具:布の服
所持品:9/50 初心者用道具セット(小)、干し肉×5、バリ好きー(お得用)70%、青銅の長剣、樽(中)95%、コップ(木)、サクランボ×1、鋼のナイフ、鉄の斧
火球[ファイヤーボール] ソフトボール大の火球を作り出し、対象1体にぶつけて炎と衝撃によるダメージを与える。
魔力の矢[マナアロー] 術者の魔力そのものを”無属性の矢”として放ち、対象1体にぶつけてダメージを与える。威力は控えめだが追尾性能が高い。
治癒魔法[ヒーリング] 精神力によって半径10m範囲内の対象1体の傷を癒す。
補足:僧侶なので精神力という説明だが、実際にはINTと職ボーナス、職補正により回復量が変化する。
「ご主人さま~、ぼうぐかわないの~?」
「あぁ、≪もったいない≫からな」
「いのちあってのもの だねぇ? だよ~」
「『命あっての物種』な。それじゃLVUPしたらVITに振るか」
「なんで~!?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる