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三章.雪豹の青年
81.雪豹の青年と味見(★)
ジリジリと神経を焼かれるような、甘く痺れる刺激。
(これがご褒美……? 香りいっぱいで、アークと一緒にいられるのは嬉しいけど……。ドキドキして、むずむずして、よく分かんない……)
スノウは忙しなく熱い息を吐きながら、ぼんやりとする頭で考えて、首を傾げる。
とりあえず、一旦止まってほしくて、アークの頭に手を伸ばした。ぐしゃっと髪を掴み引っ張る。
「ぁ……は、……ん、ぁ……アーク……」
「――ん? どうした?」
顔を上げたアークをじとりと睨む。
アークが楽しそうなのは喜ばしい。でも、苦しがっているのを無視するのはやめてほしい。
アークの唇が触れていた乳首が、赤く腫れぼったくなっていた。噛まれたり吸われたりしたからだ。なんだがいけないものを見てしまった気分になって、隠したい。
「……そこ吸っても、僕、男だから、お乳出ない……」
呼吸を整えてから訴える。
途端、アークが吹き出すように笑った。スノウは真剣に言ったのに、その反応はひどい。
「ククッ……悪い。俺はお乳をほしいわけじゃないから、心配するな」
「心配じゃなくて、やめてって言ってるの! 腫れてヒリヒリするよ。もうダメ!」
手で胸を隠すと、アークが片眉を上げて不満そうな顔になった。
……そんなに舐めるのが好きなのか。女性ほど柔らかくもないし、小さくて舐めても楽しくなさそうだけれど。
スノウはアークの考えていることが分からず困惑する。
できれば、身体の熱がつらいから、煽るよりも鎮める方法を教えてほしい。
「――アーク、身体が熱い。つらいよ。お薬が必要かも」
「あぁ……そうだな」
医者を呼んでと言ったつもりだったけれど、アークは離れるつもりはないらしい。スノウの妨害を退かそうと動かしていたアークの手が、腰の方へと下がっていった。
「みっ!? アーク、どこ触ってるの?」
「ん? 言われなくても分かるだろう」
「なんでって聞いてるの……!」
いつもより膨らみ、硬さを増していたところを掴まれて、思わずアークにしがみついた。
手が離れた胸に、再びアークの唇が触れる。
「あっ……ゃ……うぅ……やぁだ……!」
首を振り、アークの肩を叩いて訴えるけれど、全く止まる気はなさそうだ。
胸からビリッと刺激が走り、腹の奥が熱くなる。掴まれた屹立も戯れるように弄られ、水音を立てていた。
経験したことのない強すぎる刺激と、じわじわと込み上げてくるような熱。身体がぐずぐすに溶けてしまったように力が入らない。
眦が熱くなり、ぽろぽろと涙が零れ落ちていった。柔らかく涙を吸われて慰められても、手の動きは止まってくれないから、なんの意味もない。
(分かんない……分かんない……分かんないっ……! もう、やだっ……熱いよっ)
「やぁっ……アーク、たすけてっ!」
「ああ、一回吐き出したら、少しは楽になるぞ」
「あ、んん……やぁ、あ……」
スノウを攻め立てているのがアークだとは分かっている。でも、スノウが今すがれるのはアークだけなのだ。
アークの肩に抱きついて、後頭部を枕に擦りつけながら、もどかしさに我慢できず、シーツを足で蹴る。
スノウがどんなに暴れても、アークは全く意に介せず、楽しそうな雰囲気だ。
「ふ、ぁ……あ……!」
グチグチと淫らな音がする。アークに押さえつけられ、逃げることもできないまま、ひたすらに刺激を受け入れ続けて、スノウはもう限界だった。
「ぁあ、あっ!」
頭が真っ白になる。解放感に溢れ、天国にいるようなふわふわとした気分。
仰け反り、ガクガクと震えるスノウの身体を、アークが優しく撫でてくれていた。
呼吸が苦しい。それなのに、溢れるアークの香りを感じると、胸が幸せで満たされる。
「――アーク……」
「ん、イけたな」
ようやく落ちついてきて、スノウはアークを呼んだ。アークはなんとも満足げな顔をしている。
スノウは疲れきっているというのに、その表情はなぜなのだろう。
涙やよだれで汚れた顔を舐められながら、スノウはムスッと唇を尖らせた。
「……イけたって、なに」
「これを吐き出せたってことだ」
アークが差し出した手には、ベットリと白濁したものがこびりついている。その手がそれまで何をしていたかと考えたら、その正体は明白だった。
「ばっちいよ! 拭いて、捨てて!」
「そんなに慌てなくても……」
シーツを引っ張り、アークの手に押しつける。アークは不満そうだけれど、そんなものを見せられたスノウの気持ちを考えてもらいたい。
じとりと睨むと、アークは肩をすくめてから、スノウの横に寝そべった。身体に腕を回され、アークの上に抱き上げられる。
アークの胸にペタリと頬を押しつけ、身体を預けながら、スノウは意地悪への抗議の意を込めて、手の甲をつねった。
「痛い、痛い」
「大して痛くないでしょ」
「ひどいな。スノウの熱を和らげてやったのに」
「え……」
きょとんと目を丸くしてから気づいた。長い間スノウを苛んでいた熱が、確かに少し楽になっている。腹の奥が疼くのは変わらないけれど。
「急でつらかったな。熱い時は、俺にちゃんと言え。いつでも楽にしてやるから」
「……さっきの方法で?」
「ああ。……なんだ。番なら、みんなやっていることだぞ?」
身を起こして覗き込んだアークの顔は、「なにを当然のことを」と言いたげだった。
(――そっか。みんなしてるのか。なら、恥ずかしがる必要はないのかな……?)
なんとなく釈然としない気もするけれど、アークが嘘を言うはずもないので、スノウは頷いて抱きついた。
「分かった……。助けてくれて、ありがとう」
「……そうだな。まだ完全じゃないから、続きはまた明日だ。これからが本番だから、体力を残しておいてもらわないとな。今日はもう休むといい」
「明日……?」
疲れた身体も頭も休息を求めていて、安心感と共に眠気が押し寄せてくる。スノウはうつらうつらとしながら返事をした。
「明日だ。……明日になれば、発情の度合いも高まっているだろう」
「……みぃ……」
首筋を撫でられて、ぞわりと走った不思議な感覚に、スノウは夢現で身体を震わせた。
「――傍に、いてね……」
「ああ、もちろん。ずっと傍にいる」
ただアークに傍にいてほしい。そうすれば、昂る熱もどうにかしてもらえる。
スノウは優しい誓いの言葉に安堵して、身体から力を抜いた。
(これがご褒美……? 香りいっぱいで、アークと一緒にいられるのは嬉しいけど……。ドキドキして、むずむずして、よく分かんない……)
スノウは忙しなく熱い息を吐きながら、ぼんやりとする頭で考えて、首を傾げる。
とりあえず、一旦止まってほしくて、アークの頭に手を伸ばした。ぐしゃっと髪を掴み引っ張る。
「ぁ……は、……ん、ぁ……アーク……」
「――ん? どうした?」
顔を上げたアークをじとりと睨む。
アークが楽しそうなのは喜ばしい。でも、苦しがっているのを無視するのはやめてほしい。
アークの唇が触れていた乳首が、赤く腫れぼったくなっていた。噛まれたり吸われたりしたからだ。なんだがいけないものを見てしまった気分になって、隠したい。
「……そこ吸っても、僕、男だから、お乳出ない……」
呼吸を整えてから訴える。
途端、アークが吹き出すように笑った。スノウは真剣に言ったのに、その反応はひどい。
「ククッ……悪い。俺はお乳をほしいわけじゃないから、心配するな」
「心配じゃなくて、やめてって言ってるの! 腫れてヒリヒリするよ。もうダメ!」
手で胸を隠すと、アークが片眉を上げて不満そうな顔になった。
……そんなに舐めるのが好きなのか。女性ほど柔らかくもないし、小さくて舐めても楽しくなさそうだけれど。
スノウはアークの考えていることが分からず困惑する。
できれば、身体の熱がつらいから、煽るよりも鎮める方法を教えてほしい。
「――アーク、身体が熱い。つらいよ。お薬が必要かも」
「あぁ……そうだな」
医者を呼んでと言ったつもりだったけれど、アークは離れるつもりはないらしい。スノウの妨害を退かそうと動かしていたアークの手が、腰の方へと下がっていった。
「みっ!? アーク、どこ触ってるの?」
「ん? 言われなくても分かるだろう」
「なんでって聞いてるの……!」
いつもより膨らみ、硬さを増していたところを掴まれて、思わずアークにしがみついた。
手が離れた胸に、再びアークの唇が触れる。
「あっ……ゃ……うぅ……やぁだ……!」
首を振り、アークの肩を叩いて訴えるけれど、全く止まる気はなさそうだ。
胸からビリッと刺激が走り、腹の奥が熱くなる。掴まれた屹立も戯れるように弄られ、水音を立てていた。
経験したことのない強すぎる刺激と、じわじわと込み上げてくるような熱。身体がぐずぐすに溶けてしまったように力が入らない。
眦が熱くなり、ぽろぽろと涙が零れ落ちていった。柔らかく涙を吸われて慰められても、手の動きは止まってくれないから、なんの意味もない。
(分かんない……分かんない……分かんないっ……! もう、やだっ……熱いよっ)
「やぁっ……アーク、たすけてっ!」
「ああ、一回吐き出したら、少しは楽になるぞ」
「あ、んん……やぁ、あ……」
スノウを攻め立てているのがアークだとは分かっている。でも、スノウが今すがれるのはアークだけなのだ。
アークの肩に抱きついて、後頭部を枕に擦りつけながら、もどかしさに我慢できず、シーツを足で蹴る。
スノウがどんなに暴れても、アークは全く意に介せず、楽しそうな雰囲気だ。
「ふ、ぁ……あ……!」
グチグチと淫らな音がする。アークに押さえつけられ、逃げることもできないまま、ひたすらに刺激を受け入れ続けて、スノウはもう限界だった。
「ぁあ、あっ!」
頭が真っ白になる。解放感に溢れ、天国にいるようなふわふわとした気分。
仰け反り、ガクガクと震えるスノウの身体を、アークが優しく撫でてくれていた。
呼吸が苦しい。それなのに、溢れるアークの香りを感じると、胸が幸せで満たされる。
「――アーク……」
「ん、イけたな」
ようやく落ちついてきて、スノウはアークを呼んだ。アークはなんとも満足げな顔をしている。
スノウは疲れきっているというのに、その表情はなぜなのだろう。
涙やよだれで汚れた顔を舐められながら、スノウはムスッと唇を尖らせた。
「……イけたって、なに」
「これを吐き出せたってことだ」
アークが差し出した手には、ベットリと白濁したものがこびりついている。その手がそれまで何をしていたかと考えたら、その正体は明白だった。
「ばっちいよ! 拭いて、捨てて!」
「そんなに慌てなくても……」
シーツを引っ張り、アークの手に押しつける。アークは不満そうだけれど、そんなものを見せられたスノウの気持ちを考えてもらいたい。
じとりと睨むと、アークは肩をすくめてから、スノウの横に寝そべった。身体に腕を回され、アークの上に抱き上げられる。
アークの胸にペタリと頬を押しつけ、身体を預けながら、スノウは意地悪への抗議の意を込めて、手の甲をつねった。
「痛い、痛い」
「大して痛くないでしょ」
「ひどいな。スノウの熱を和らげてやったのに」
「え……」
きょとんと目を丸くしてから気づいた。長い間スノウを苛んでいた熱が、確かに少し楽になっている。腹の奥が疼くのは変わらないけれど。
「急でつらかったな。熱い時は、俺にちゃんと言え。いつでも楽にしてやるから」
「……さっきの方法で?」
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身を起こして覗き込んだアークの顔は、「なにを当然のことを」と言いたげだった。
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なんとなく釈然としない気もするけれど、アークが嘘を言うはずもないので、スノウは頷いて抱きついた。
「分かった……。助けてくれて、ありがとう」
「……そうだな。まだ完全じゃないから、続きはまた明日だ。これからが本番だから、体力を残しておいてもらわないとな。今日はもう休むといい」
「明日……?」
疲れた身体も頭も休息を求めていて、安心感と共に眠気が押し寄せてくる。スノウはうつらうつらとしながら返事をした。
「明日だ。……明日になれば、発情の度合いも高まっているだろう」
「……みぃ……」
首筋を撫でられて、ぞわりと走った不思議な感覚に、スノウは夢現で身体を震わせた。
「――傍に、いてね……」
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