68 / 224
続.雪豹くんと魔王さま
2-7.新たな始まり⑦(★)
明かりを落とした寝室。
スノウはアークに抱きつきながら、ほぅ……と息をこぼした。汗で髪が顔に張り付いて少し不快だけれど、払いのける気力がない。
(んん……? さっきまで、服選びでバタバタしていたんだけど、いつの間に……?)
ぼんやりとした頭で考えて、思い出す。
明日の射映画撮りのために服装選びをした結果、クローゼットから可愛いネグリジェが出てきたのだ。肌が透けそうなほど薄い生地を使った膝丈のワンピースのようなもので、なんとなく卑猥な雰囲気があった。
それを見た途端、アークのスイッチが入ってしまったらしい。もちろん、夜の方面の、である。
喜々とした雰囲気でネグリジェをスノウに着せると、そのまま寝室に連れて行かれてしまった。こういう時、ルイスは止めてくれない。スノウのお世話係であっても、そもそもアークの臣下だからだ。
スノウだって、アークがしたいと言うなら、拒むつもりはないからいいのだけれど――。
(あんまり、激しく貪られるのは、体力がついていかない……)
心の中でぽつりと呟き、スノウは重い瞼を閉じる。もう眠くて仕方がない。
先ほど、アークは閨事を寝る前の運動と評したけれど、それにしては何度も繰り返してもスノウに成長が見られない気がする。
技術的には向上していると思いたい。でも、体力がアークに全然追いつかないのだ。アークはどのような鍛え方をしているのだろうか。
「スノウ……まだ、したい」
「も……む、りぃ……」
うつらうつらとするスノウの耳元に、熱い吐息がかかる。それだけで、身体が痺れるような甘い刺激が走った。
ビクッと震えるスノウの身体を、アークが抱きしめて揺らす。
枕を背もたれにして座っているアークの腰の上で抱きしめられていると、子どもの頃にあやされていたことを思い出して、つい頬が緩んでしまう。
悲しいこともあった子ども時代だけれど、たくさんの愛に包まれた幸せな時間でもあった。
「スノウ、もう一回だけ……」
「ダメ、だって、ば……」
着せられたままだったネグリジェの裾から、アークの手が忍び込む。
太ももを這った手が、先ほどまでアークのものを食んでいた後孔に触れた。くちゅくちゅと音を立てていじられると、身体の奥に残っていた快感があっけなく高まってしまう。
「ぁあっ……やぁ!」
「ほら、ここは、まだ緩んで、たくさん食べたいって言ってるぞ?」
「そんなこと、言ってな、ぃっ!」
指でクパッと開かれて、中が空気に触れた。奥にたくさん吐き出されたものが、ドロリと滴り落ちる感覚が、気持ち良いのか悪いのか、よく分からない刺激をもたらす。
ふるふると身体を震わせるスノウを、アークが片腕で抱き寄せた。開かれた後孔に熱くて硬いものが触れる。
(もう……どうして、アークは、こんなに元気なの……?)
心底疑問に思って、八つ当たり気味にアークの肩に噛みついてみる。
クツクツと楽しそうな笑い声が聞こえた。ここまでくると、『アークが楽しそうでなにより……』と諦めるしかない。
「んあっ……おお、きぃ、よぉ」
何度も受け入れてきたけれど、埋められる感覚に毎回おののいてしまう。竜族とは皆、こんな立派なものを持っているのだろうか。
「その評価は光栄だが……まさか、他のやつと比べようなんて、思ってないだろうな?」
「……して、ない」
顔を覗き込まれて、咄嗟に目を逸らした。まるで思考を読み取られてしまったように感じて焦ってしまう。
アークは嫉妬深いから、バレたらたぶん大変なことになるだろう。
「ふ~ん……。あぁ、そうだ。今日は、いつもと違った運動をしようか」
「……運動ってなぁに?」
嫌な予感がする。そろりと視線を戻すと、アークの目に淫蕩な光が宿っていることに気づいてしまった。
思わず逃げを打つも、既に体力が底をつきそうなスノウができる抵抗なんて、アークにとっては猫の子を押さえつけるくらい簡単なことだ。
「やぁ、ああっ!」
グッと下から突かれて、スノウは押し出されるように悲鳴のような嬌声を上げた。
散々アークに快感を教え込まれた身体は、従順に刺激を受け取って、搾り取ろうと蠢く。きゅうきゅうと締め付ける度に、アークの逞しさと力強さを感じて、さらに快感が高まった。
「ほら、スノウ。自分が感じるところに当たるように、腰を動かしてごらん……」
「な、に……? やぁ、だ……」
最奥まで埋められたところで放たれた言葉を、スノウは一瞬理解できなかった。感じすぎて頭が蕩けてしまっている。
でも、理解した途端、その卑猥さに気づいて必死に首を振って断った。
アークが言うようなことをしたら、まるでスノウがアークのもので自慰しているようではないか。そんな恥ずかしい姿、見せられるわけがない。
「スノウ……しないなら、俺の方から動くぞ?」
「ひっ、ああっ!? だ、めぇっ!」
言葉通り、腰を掴まれて、奥を容赦なく突かれる。その激しさに、スノウは一瞬意識が飛んだ。次の刺激ですぐに戻ってきてしまったけれど。
激しく身体が揺さぶられるのは、僅かな刺激でも感じすぎてしまう今の状態ではつらい。
必死にアークの肩を叩いて、噛みついて、ようやく動きを止めてもらった頃には、スノウはもうぐったりとしていた。
「スノウ……ほら、自分で動いてごらん」
「……アーク、わがまま」
「ふっ、そうだな」
荒い呼吸のまま、じとりと睨む。それさえも、アークは嬉しそうに受け止めるから、抗議の無意味さを感じてため息がこぼれ落ちた。
「するから、大人しく、しててね」
「分かった」
スノウが妥協すると、とびきり甘い声が返ってきた。アークの目が、期待でキラキラと輝いている。
そういう顔を見ると、スノウは『しかたないなぁ』と甘やかしてあげたくなってしまうから、もうどうしようもない。
スノウだってアークのことが大好きなのだ。愛している人にできるだけ喜んでもらいたいと思うのは、当然のことだろう。
スノウはアークに抱きつきながら、ほぅ……と息をこぼした。汗で髪が顔に張り付いて少し不快だけれど、払いのける気力がない。
(んん……? さっきまで、服選びでバタバタしていたんだけど、いつの間に……?)
ぼんやりとした頭で考えて、思い出す。
明日の射映画撮りのために服装選びをした結果、クローゼットから可愛いネグリジェが出てきたのだ。肌が透けそうなほど薄い生地を使った膝丈のワンピースのようなもので、なんとなく卑猥な雰囲気があった。
それを見た途端、アークのスイッチが入ってしまったらしい。もちろん、夜の方面の、である。
喜々とした雰囲気でネグリジェをスノウに着せると、そのまま寝室に連れて行かれてしまった。こういう時、ルイスは止めてくれない。スノウのお世話係であっても、そもそもアークの臣下だからだ。
スノウだって、アークがしたいと言うなら、拒むつもりはないからいいのだけれど――。
(あんまり、激しく貪られるのは、体力がついていかない……)
心の中でぽつりと呟き、スノウは重い瞼を閉じる。もう眠くて仕方がない。
先ほど、アークは閨事を寝る前の運動と評したけれど、それにしては何度も繰り返してもスノウに成長が見られない気がする。
技術的には向上していると思いたい。でも、体力がアークに全然追いつかないのだ。アークはどのような鍛え方をしているのだろうか。
「スノウ……まだ、したい」
「も……む、りぃ……」
うつらうつらとするスノウの耳元に、熱い吐息がかかる。それだけで、身体が痺れるような甘い刺激が走った。
ビクッと震えるスノウの身体を、アークが抱きしめて揺らす。
枕を背もたれにして座っているアークの腰の上で抱きしめられていると、子どもの頃にあやされていたことを思い出して、つい頬が緩んでしまう。
悲しいこともあった子ども時代だけれど、たくさんの愛に包まれた幸せな時間でもあった。
「スノウ、もう一回だけ……」
「ダメ、だって、ば……」
着せられたままだったネグリジェの裾から、アークの手が忍び込む。
太ももを這った手が、先ほどまでアークのものを食んでいた後孔に触れた。くちゅくちゅと音を立てていじられると、身体の奥に残っていた快感があっけなく高まってしまう。
「ぁあっ……やぁ!」
「ほら、ここは、まだ緩んで、たくさん食べたいって言ってるぞ?」
「そんなこと、言ってな、ぃっ!」
指でクパッと開かれて、中が空気に触れた。奥にたくさん吐き出されたものが、ドロリと滴り落ちる感覚が、気持ち良いのか悪いのか、よく分からない刺激をもたらす。
ふるふると身体を震わせるスノウを、アークが片腕で抱き寄せた。開かれた後孔に熱くて硬いものが触れる。
(もう……どうして、アークは、こんなに元気なの……?)
心底疑問に思って、八つ当たり気味にアークの肩に噛みついてみる。
クツクツと楽しそうな笑い声が聞こえた。ここまでくると、『アークが楽しそうでなにより……』と諦めるしかない。
「んあっ……おお、きぃ、よぉ」
何度も受け入れてきたけれど、埋められる感覚に毎回おののいてしまう。竜族とは皆、こんな立派なものを持っているのだろうか。
「その評価は光栄だが……まさか、他のやつと比べようなんて、思ってないだろうな?」
「……して、ない」
顔を覗き込まれて、咄嗟に目を逸らした。まるで思考を読み取られてしまったように感じて焦ってしまう。
アークは嫉妬深いから、バレたらたぶん大変なことになるだろう。
「ふ~ん……。あぁ、そうだ。今日は、いつもと違った運動をしようか」
「……運動ってなぁに?」
嫌な予感がする。そろりと視線を戻すと、アークの目に淫蕩な光が宿っていることに気づいてしまった。
思わず逃げを打つも、既に体力が底をつきそうなスノウができる抵抗なんて、アークにとっては猫の子を押さえつけるくらい簡単なことだ。
「やぁ、ああっ!」
グッと下から突かれて、スノウは押し出されるように悲鳴のような嬌声を上げた。
散々アークに快感を教え込まれた身体は、従順に刺激を受け取って、搾り取ろうと蠢く。きゅうきゅうと締め付ける度に、アークの逞しさと力強さを感じて、さらに快感が高まった。
「ほら、スノウ。自分が感じるところに当たるように、腰を動かしてごらん……」
「な、に……? やぁ、だ……」
最奥まで埋められたところで放たれた言葉を、スノウは一瞬理解できなかった。感じすぎて頭が蕩けてしまっている。
でも、理解した途端、その卑猥さに気づいて必死に首を振って断った。
アークが言うようなことをしたら、まるでスノウがアークのもので自慰しているようではないか。そんな恥ずかしい姿、見せられるわけがない。
「スノウ……しないなら、俺の方から動くぞ?」
「ひっ、ああっ!? だ、めぇっ!」
言葉通り、腰を掴まれて、奥を容赦なく突かれる。その激しさに、スノウは一瞬意識が飛んだ。次の刺激ですぐに戻ってきてしまったけれど。
激しく身体が揺さぶられるのは、僅かな刺激でも感じすぎてしまう今の状態ではつらい。
必死にアークの肩を叩いて、噛みついて、ようやく動きを止めてもらった頃には、スノウはもうぐったりとしていた。
「スノウ……ほら、自分で動いてごらん」
「……アーク、わがまま」
「ふっ、そうだな」
荒い呼吸のまま、じとりと睨む。それさえも、アークは嬉しそうに受け止めるから、抗議の無意味さを感じてため息がこぼれ落ちた。
「するから、大人しく、しててね」
「分かった」
スノウが妥協すると、とびきり甘い声が返ってきた。アークの目が、期待でキラキラと輝いている。
そういう顔を見ると、スノウは『しかたないなぁ』と甘やかしてあげたくなってしまうから、もうどうしようもない。
スノウだってアークのことが大好きなのだ。愛している人にできるだけ喜んでもらいたいと思うのは、当然のことだろう。
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない
上総啓
BL
ある日トラックに轢かれて死んだ成瀬は、前世のめり込んでいたBLゲームの悪役令息フェリアルに転生した。
フェリアルはゲーム内の悪役として15歳で断罪される運命。
前世で周囲からの愛情に恵まれなかった成瀬は、今世でも誰にも愛されない事実に絶望し、転生直後にゲーム通りの人生を受け入れようと諦観する。
声すら発さず、家族に対しても無反応を貫き人形のように接するフェリアル。そんなフェリアルに周囲の過保護と溺愛は予想外に増していき、いつの間にかゲームのシナリオとズレた展開が巻き起こっていく。
気付けば兄達は勿論、妖艶な魔塔主や最恐の暗殺者、次期大公に皇太子…ゲームの攻略対象者達がフェリアルに執着するようになり…――?
周囲の愛に疎い悪役令息の無自覚総愛されライフ。
※最終的に固定カプ
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
悪役令息(Ω)に転生した俺、破滅回避のためΩ隠してαを装ってたら、冷徹α第一王子に婚約者にされて溺愛されてます!?
水凪しおん
BL
前世の記憶を持つ俺、リオネルは、BL小説の悪役令息に転生していた。
断罪される運命を回避するため、本来希少なΩである性を隠し、出来損ないのαとして目立たず生きてきた。
しかし、突然、原作のヒーローである冷徹な第一王子アシュレイの婚約者にされてしまう。
これは破滅フラグに違いないと絶望する俺だが、アシュレイの態度は原作とどこか違っていて……?
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。