148 / 224
続々.雪豹くんと新しい家族
3-35.無意識に惹かれる
お花見のお茶会は、たどたどしい会話と共に続いた。
「マルモはどのような仕事を?」
「ひっ……あ、あの、環境、整備、とか……計画を……」
「なるほど。そういえば、最近街道に関する計画書があがっていたが」
「わ、私が、担当して、おります……」
「ああ、そうだったか。次の奏上を楽しみにしている」
「さ、宰相様に、ご期待、していただける、ほどの、ことでは……っ」
たどたどしいのはマルモだけだった。
顔を赤くしたり、青くしたり、忙しないマルモの様子をスノウは微笑みながら見守る。
今のところ、スノウが干渉する必要はなさそうだ。ロウエンは思いの外落ち着いて、マルモと話をしているようだし。
「私のことは、ロウエンと呼んでほしい」
「はっ!? そ、そんな、恐れ多い……!」
マルモの身体がぴゃっと跳ねた。上目遣いにロウエンを窺いながら、なんとか逃げようとしているように見える。
そんなにロウエンは怖いのだろうか。幼い頃に出会った時から、スノウにとってロウエンは優しい人なのだけれど。
少しアークにあたりがきつい時もあるが、それは親しさの裏返しだと分かっている。マルモをからかうのも、好意があるから。
(ロウエンさんって、だいぶ天邪鬼な人……)
思わず苦笑する。ここ最近、知らなかった部分をよく目にするようになった気がする。
それが、親しくなった証のように思えて、スノウは少し嬉しい。どうしてもロウエンとは距離を感じることもあったから。
「あんまり、僕の友達をいじめないでね」
「そのつもりはありませんが……気をつけましょう」
「す、スノウ様ぁ……!」
狼狽えているマルモを庇うと、ヒシッと抱きつかれた。スノウに対する遠慮さえ忘れてしまうくらい、ロウエンを相手にパニック状態になっているようだ。
「マルモ、可愛い。僕が守ってあげるからね。安心してロウエンさんとお話して」
「……守ってくださるなら、このお茶会から解放してください……!」
「それはだーめ。マルモの時間は僕がもらってるんだから、もうちょっとお茶会続けようね」
涙を滲ませた目で恨めしげに見つめられたところで、可愛いだけだ。
アークが普段スノウのことを「可愛い、愛しい」とよく言う感覚が理解できた気がする。アークにもスノウはこんな風に見えているのだろう。
「マルモ、お茶会の場でマナー違反ですよ」
「ひぅ……し、失礼、いたしました……」
ロウエンに咎められて、マルモが身を縮めて席に座り直す。
急にロウエンの声音が冷たくなったような気がして、スノウは首を傾げた。耳元でルイスが囁きかけてくる。
「たぶん、番認定している相手が、スノウ様に抱きついたことに嫉妬したんですよ」
「あぁ、そういう……」
納得した。
ロウエンの様子から察していたけれど、マルモと運命の番であることは間違いないらしい。出会ってばかりで嫉妬心を抱くほど、既に運命の番に惹かれている。
それに対し、マルモはロウエンに緊張してばかりで、一向に運命の番に気づかない。
この認識の違いが、今後どう影響してくるか心配だ。
それに――。
(ロウエンさんが、昔の番さんのことを忘れていないのは変わっていないからね。今は本能が勝って、マルモさんに意識が囚われているんだろうけど、離れた後どうなるか……)
スノウはロウエンを窺い見て、「う~ん」と小さく唸る。
普段通りに見えるロウエン。でも、その態度はスノウが知る姿と少し違う。それは、本能がマルモ一人に集中しているから。最低限の取り繕いしかできていない。
マルモから離れ、理性が本能に勝った時、ロウエンがどう思うのか。
本能に流されたことを悔いる気がしてならない。
(ここは、ちょっと距離を保たせるのがいいのかな。急がば回れってよく言うしね)
うん、と頷き、スノウはロウエンを見つめた。
「ロウエンさん、まだ休憩していて大丈夫そう?」
「……ええ、問題ありませんよ。陛下が代わりに頑張っていらっしゃるでしょう」
一瞬の間で、ロウエンの瞳が冷静さをたたえた。そして、これまでの自分を思い出した様子で、少し表情を固くする。
仕事やアークの話題は、ロウエンに理性を取り戻させるのに、効果的だったようだ。
「陛下に……。ろ、ロウエン様は、それでいいのですか?」
「つい最近、陛下は発情期休暇でたっぷり休んだから。その間の執務は私が担っていたんだ。代わりにこれくらいの休憩時間をとったところで、咎められるいわれはないよ」
「そ、そう、なんで、すね……?」
マルモが少し違和感を覚えたようだ。ロウエンから少し距離をとられたことを察したのだろう。首を傾げながら、ロウエンをこっそりと眺めている。
(あ、ちょっと落ち着いてロウエンを見られるようになったみたい。さっきまで、押せ押せの雰囲気で、圧倒されていたもんね……)
スノウはちょっと同情した。
運命の番ならば、出会った時から想いを通わせ、愛を確かめ合ってもおかしくない。そう考えると、ロウエンの態度は控えめだったともいえる。
でも、運命の番だと気づいていないマルモにとっては、アピールだと気づく余裕もない状態だったのだ。混乱をしばらく放ってしまったのは申し訳ない。
「マルモって、どういう人が好みなの?」
ふと湧いた疑問を、口に出す。
でも、ピシッと固まったマルモを見て、『あ、失敗した』と思った。折角緊張が和らいできていたのに。
「どういう、人……」
マルモがちらっと視線を流した。その先にはお茶を飲むロウエンの姿。
(なぁんだ。運命の番だと気づいてなくても、やっぱり惹かれてるんだ)
そのことに気づいて、スノウはホッとして微笑んだ。
それにしても、意地悪でちょっぴり圧のあるロウエンに惹きつけられるとは、元々のマルモの嗜好なのか、それとも運命の力によるのか。少し気になった。
「マルモはどのような仕事を?」
「ひっ……あ、あの、環境、整備、とか……計画を……」
「なるほど。そういえば、最近街道に関する計画書があがっていたが」
「わ、私が、担当して、おります……」
「ああ、そうだったか。次の奏上を楽しみにしている」
「さ、宰相様に、ご期待、していただける、ほどの、ことでは……っ」
たどたどしいのはマルモだけだった。
顔を赤くしたり、青くしたり、忙しないマルモの様子をスノウは微笑みながら見守る。
今のところ、スノウが干渉する必要はなさそうだ。ロウエンは思いの外落ち着いて、マルモと話をしているようだし。
「私のことは、ロウエンと呼んでほしい」
「はっ!? そ、そんな、恐れ多い……!」
マルモの身体がぴゃっと跳ねた。上目遣いにロウエンを窺いながら、なんとか逃げようとしているように見える。
そんなにロウエンは怖いのだろうか。幼い頃に出会った時から、スノウにとってロウエンは優しい人なのだけれど。
少しアークにあたりがきつい時もあるが、それは親しさの裏返しだと分かっている。マルモをからかうのも、好意があるから。
(ロウエンさんって、だいぶ天邪鬼な人……)
思わず苦笑する。ここ最近、知らなかった部分をよく目にするようになった気がする。
それが、親しくなった証のように思えて、スノウは少し嬉しい。どうしてもロウエンとは距離を感じることもあったから。
「あんまり、僕の友達をいじめないでね」
「そのつもりはありませんが……気をつけましょう」
「す、スノウ様ぁ……!」
狼狽えているマルモを庇うと、ヒシッと抱きつかれた。スノウに対する遠慮さえ忘れてしまうくらい、ロウエンを相手にパニック状態になっているようだ。
「マルモ、可愛い。僕が守ってあげるからね。安心してロウエンさんとお話して」
「……守ってくださるなら、このお茶会から解放してください……!」
「それはだーめ。マルモの時間は僕がもらってるんだから、もうちょっとお茶会続けようね」
涙を滲ませた目で恨めしげに見つめられたところで、可愛いだけだ。
アークが普段スノウのことを「可愛い、愛しい」とよく言う感覚が理解できた気がする。アークにもスノウはこんな風に見えているのだろう。
「マルモ、お茶会の場でマナー違反ですよ」
「ひぅ……し、失礼、いたしました……」
ロウエンに咎められて、マルモが身を縮めて席に座り直す。
急にロウエンの声音が冷たくなったような気がして、スノウは首を傾げた。耳元でルイスが囁きかけてくる。
「たぶん、番認定している相手が、スノウ様に抱きついたことに嫉妬したんですよ」
「あぁ、そういう……」
納得した。
ロウエンの様子から察していたけれど、マルモと運命の番であることは間違いないらしい。出会ってばかりで嫉妬心を抱くほど、既に運命の番に惹かれている。
それに対し、マルモはロウエンに緊張してばかりで、一向に運命の番に気づかない。
この認識の違いが、今後どう影響してくるか心配だ。
それに――。
(ロウエンさんが、昔の番さんのことを忘れていないのは変わっていないからね。今は本能が勝って、マルモさんに意識が囚われているんだろうけど、離れた後どうなるか……)
スノウはロウエンを窺い見て、「う~ん」と小さく唸る。
普段通りに見えるロウエン。でも、その態度はスノウが知る姿と少し違う。それは、本能がマルモ一人に集中しているから。最低限の取り繕いしかできていない。
マルモから離れ、理性が本能に勝った時、ロウエンがどう思うのか。
本能に流されたことを悔いる気がしてならない。
(ここは、ちょっと距離を保たせるのがいいのかな。急がば回れってよく言うしね)
うん、と頷き、スノウはロウエンを見つめた。
「ロウエンさん、まだ休憩していて大丈夫そう?」
「……ええ、問題ありませんよ。陛下が代わりに頑張っていらっしゃるでしょう」
一瞬の間で、ロウエンの瞳が冷静さをたたえた。そして、これまでの自分を思い出した様子で、少し表情を固くする。
仕事やアークの話題は、ロウエンに理性を取り戻させるのに、効果的だったようだ。
「陛下に……。ろ、ロウエン様は、それでいいのですか?」
「つい最近、陛下は発情期休暇でたっぷり休んだから。その間の執務は私が担っていたんだ。代わりにこれくらいの休憩時間をとったところで、咎められるいわれはないよ」
「そ、そう、なんで、すね……?」
マルモが少し違和感を覚えたようだ。ロウエンから少し距離をとられたことを察したのだろう。首を傾げながら、ロウエンをこっそりと眺めている。
(あ、ちょっと落ち着いてロウエンを見られるようになったみたい。さっきまで、押せ押せの雰囲気で、圧倒されていたもんね……)
スノウはちょっと同情した。
運命の番ならば、出会った時から想いを通わせ、愛を確かめ合ってもおかしくない。そう考えると、ロウエンの態度は控えめだったともいえる。
でも、運命の番だと気づいていないマルモにとっては、アピールだと気づく余裕もない状態だったのだ。混乱をしばらく放ってしまったのは申し訳ない。
「マルモって、どういう人が好みなの?」
ふと湧いた疑問を、口に出す。
でも、ピシッと固まったマルモを見て、『あ、失敗した』と思った。折角緊張が和らいできていたのに。
「どういう、人……」
マルモがちらっと視線を流した。その先にはお茶を飲むロウエンの姿。
(なぁんだ。運命の番だと気づいてなくても、やっぱり惹かれてるんだ)
そのことに気づいて、スノウはホッとして微笑んだ。
それにしても、意地悪でちょっぴり圧のあるロウエンに惹きつけられるとは、元々のマルモの嗜好なのか、それとも運命の力によるのか。少し気になった。
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない
上総啓
BL
ある日トラックに轢かれて死んだ成瀬は、前世のめり込んでいたBLゲームの悪役令息フェリアルに転生した。
フェリアルはゲーム内の悪役として15歳で断罪される運命。
前世で周囲からの愛情に恵まれなかった成瀬は、今世でも誰にも愛されない事実に絶望し、転生直後にゲーム通りの人生を受け入れようと諦観する。
声すら発さず、家族に対しても無反応を貫き人形のように接するフェリアル。そんなフェリアルに周囲の過保護と溺愛は予想外に増していき、いつの間にかゲームのシナリオとズレた展開が巻き起こっていく。
気付けば兄達は勿論、妖艶な魔塔主や最恐の暗殺者、次期大公に皇太子…ゲームの攻略対象者達がフェリアルに執着するようになり…――?
周囲の愛に疎い悪役令息の無自覚総愛されライフ。
※最終的に固定カプ
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
悪役令息(Ω)に転生した俺、破滅回避のためΩ隠してαを装ってたら、冷徹α第一王子に婚約者にされて溺愛されてます!?
水凪しおん
BL
前世の記憶を持つ俺、リオネルは、BL小説の悪役令息に転生していた。
断罪される運命を回避するため、本来希少なΩである性を隠し、出来損ないのαとして目立たず生きてきた。
しかし、突然、原作のヒーローである冷徹な第一王子アシュレイの婚約者にされてしまう。
これは破滅フラグに違いないと絶望する俺だが、アシュレイの態度は原作とどこか違っていて……?
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。