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……。
「ねぇ聞いた?アレシア中将飛ばされたんだって…」
「うっそ、マジで?うわー…何やらかしたんだろ…」
「アレシア中将飛ばされちまうのか…“英雄”だもんな、俺らみたいな一兵卒とは違うか。」
「そうだろうよ、多分王直属のお付きとかだぜ。」
「くぁ~!羨ましいぜ!俺らもそんな風になりてぇよなぁ!」
大将の部屋を出て自室へと向かう途中の廊下…そこかしこで俺の噂をしている。
何故だ、何故もう情報が広がっているんだ。いくら何でも早すぎ…いや、心当たりのありすぎる人物が一人いたな。
噂話を流しつつ、自室へと向かう足取りを早める。
2分程で自室へたどり着いた…が、何だろう、この嫌な感じは…。全身が“入るのはやめておけ”と警鐘を鳴らしている。まぁ、何かあったら魔法をぶっぱしよう。アイツなら問題ない。
そんな物騒な事を考えつつ、扉を開けた先には……
「はーい!お帰りなさいませ先輩!お風呂にします?ご飯にします?それとも…わたしぃ!?ぃだだだだだだぁ!頭をグリグリしないで下さい!」
「そっか。」
「おーっと!話を聞いていないっ!私は悲しいですよ!」
水着で飛びついてくるド変態がいたのでつい反撃に出てしまった。だが俺は悪くないだろう。
「…アリス、俺の転籍の情報を拡散させたのはお前?」
このバカの名はアリス。アリス・シェイド。
……非常に、非常に残念だが…
「あ、はい。聞き耳立ててたらビッグな情報があぃだだだ!?ごめんなさいごめんなさい!」
俺の奴隷だ。
この世界の奴隷には苗字が無い。契約の時に、契約者の苗字になる…と、商人が言っていた気がする。それに、一度契約したら破棄できないとも。殺せばいいらしいが…
「くぅ…痛い…治療代…」
セミロングの艶やかな金髪、人形のような整った顔。
控えめだが確かに存在する胸。あとエルフ耳!見てくれだけは完璧に俺の好みと合致する。見てくれだけは。あとエルフって純粋無垢な感じがして良いんだ…そこも俺の好み。
だから殺しづらいって言うか…無理。甘い?ほっとけ。
「…むむっ?なにやら熱い視線っ!これは…もしかして、もしかしちゃいますか!んふふ~♪」
…俺の思い描くエルフはもう少しクールな感じなんだけど。少なくともこんなのじゃない。
なんで性格まで加味しなかったかって?
だってコイツ買った時すごい大人しかったし…性格がここまでおかしいなんて思わないじゃん…
「部屋の入口で騒ぐと迷惑だ、とりあえず中に入るよ…」
「あいあいさーっ!」
こいつのテンションはジェットコースターか何かか?上がったり下がったり忙しいな。
♢♢♢
「転籍ってマジですか?」
「マジ。」
「ほぁ~…それで、どこに飛ばされるんです?まぁどこに飛ばされようと、私は付いていくんですけど。なんせ奴隷ですし。」
「学校。魔法の。まぁそうなるだろうなぁ…でも一応お前も軍の一員だから、ここに残ることになるかもしれないぞ?」
「もしそうなったら軍なんて辞めてやります……って、は?学校?」
アリスが作ったメシを食べながら質問に答えていく。学校だとは思わなかっただろうな。
と言うか、教員免許とか何も持ってないけど
必要ないのか?そのあたりも確認しないとな。
まぁ、よっぽどいらないか。大将がいきなり言うくらいだし。てか辞めんな。
「いきなり学校とは…上もどういう風の吹き回しでしょうねぇ。あ、そのスープ濃くないです?」
「さぁね。ちょっと濃い。」
「了解でっす!次から気をつけますね。あ、お風呂沸かしておきましたんで、行っちゃってください。あと転籍の準備は考え得る限りしておきましたので!」
…。
ほんと、性格さえ治ればなぁ。
そういえば、性格を反転させるアイテムがどこかに売ってると聞いたことが…まぁいいか。
メシを食べ終わった俺は、風呂に行って寝た。
寝かけていた時に何かゴソゴソいっているのが聞こえたような気がしたが、気のせいだろう。
そして翌日。
正式に転籍を通知する紙が届いた。
アリス付きで。
「ねぇ聞いた?アレシア中将飛ばされたんだって…」
「うっそ、マジで?うわー…何やらかしたんだろ…」
「アレシア中将飛ばされちまうのか…“英雄”だもんな、俺らみたいな一兵卒とは違うか。」
「そうだろうよ、多分王直属のお付きとかだぜ。」
「くぁ~!羨ましいぜ!俺らもそんな風になりてぇよなぁ!」
大将の部屋を出て自室へと向かう途中の廊下…そこかしこで俺の噂をしている。
何故だ、何故もう情報が広がっているんだ。いくら何でも早すぎ…いや、心当たりのありすぎる人物が一人いたな。
噂話を流しつつ、自室へと向かう足取りを早める。
2分程で自室へたどり着いた…が、何だろう、この嫌な感じは…。全身が“入るのはやめておけ”と警鐘を鳴らしている。まぁ、何かあったら魔法をぶっぱしよう。アイツなら問題ない。
そんな物騒な事を考えつつ、扉を開けた先には……
「はーい!お帰りなさいませ先輩!お風呂にします?ご飯にします?それとも…わたしぃ!?ぃだだだだだだぁ!頭をグリグリしないで下さい!」
「そっか。」
「おーっと!話を聞いていないっ!私は悲しいですよ!」
水着で飛びついてくるド変態がいたのでつい反撃に出てしまった。だが俺は悪くないだろう。
「…アリス、俺の転籍の情報を拡散させたのはお前?」
このバカの名はアリス。アリス・シェイド。
……非常に、非常に残念だが…
「あ、はい。聞き耳立ててたらビッグな情報があぃだだだ!?ごめんなさいごめんなさい!」
俺の奴隷だ。
この世界の奴隷には苗字が無い。契約の時に、契約者の苗字になる…と、商人が言っていた気がする。それに、一度契約したら破棄できないとも。殺せばいいらしいが…
「くぅ…痛い…治療代…」
セミロングの艶やかな金髪、人形のような整った顔。
控えめだが確かに存在する胸。あとエルフ耳!見てくれだけは完璧に俺の好みと合致する。見てくれだけは。あとエルフって純粋無垢な感じがして良いんだ…そこも俺の好み。
だから殺しづらいって言うか…無理。甘い?ほっとけ。
「…むむっ?なにやら熱い視線っ!これは…もしかして、もしかしちゃいますか!んふふ~♪」
…俺の思い描くエルフはもう少しクールな感じなんだけど。少なくともこんなのじゃない。
なんで性格まで加味しなかったかって?
だってコイツ買った時すごい大人しかったし…性格がここまでおかしいなんて思わないじゃん…
「部屋の入口で騒ぐと迷惑だ、とりあえず中に入るよ…」
「あいあいさーっ!」
こいつのテンションはジェットコースターか何かか?上がったり下がったり忙しいな。
♢♢♢
「転籍ってマジですか?」
「マジ。」
「ほぁ~…それで、どこに飛ばされるんです?まぁどこに飛ばされようと、私は付いていくんですけど。なんせ奴隷ですし。」
「学校。魔法の。まぁそうなるだろうなぁ…でも一応お前も軍の一員だから、ここに残ることになるかもしれないぞ?」
「もしそうなったら軍なんて辞めてやります……って、は?学校?」
アリスが作ったメシを食べながら質問に答えていく。学校だとは思わなかっただろうな。
と言うか、教員免許とか何も持ってないけど
必要ないのか?そのあたりも確認しないとな。
まぁ、よっぽどいらないか。大将がいきなり言うくらいだし。てか辞めんな。
「いきなり学校とは…上もどういう風の吹き回しでしょうねぇ。あ、そのスープ濃くないです?」
「さぁね。ちょっと濃い。」
「了解でっす!次から気をつけますね。あ、お風呂沸かしておきましたんで、行っちゃってください。あと転籍の準備は考え得る限りしておきましたので!」
…。
ほんと、性格さえ治ればなぁ。
そういえば、性格を反転させるアイテムがどこかに売ってると聞いたことが…まぁいいか。
メシを食べ終わった俺は、風呂に行って寝た。
寝かけていた時に何かゴソゴソいっているのが聞こえたような気がしたが、気のせいだろう。
そして翌日。
正式に転籍を通知する紙が届いた。
アリス付きで。
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