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第5話 トラウマ
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「んん~っ!!空気が気持ちいい!!」
「大げさじゃない?……まぁ、気持ちはわかるけどさ」
「雨ちゃんっぽくていいんじゃない?あはは」
ども、桜姫でございます。
今日は私と奈緒(彼氏)と光(幼馴染)と遊びに来ています。(ついでに私のお母さんと奈緒の妹、美緒ちゃんも)
ここは窓から海が見えるコテージ?別荘?みたいな感じのホテルです。よくわかんないけど。
重要なのは海!!すごい綺麗!いつか泳ぐぜ!
「てか、部屋別にしないの?」
「お金出すの誰だと思う?みんなで割り勘だよ?……わかるでしょ?」
「みんな金欠なんだからさ、いいよね!!」
「奈緒にぃー!!!!!遊ぼっ!」
「美緒!でもごめんね、俺はこの2人と遊んでるから桜姫のお母さんとお話ししてて?」
「やだぁ!!桜姫なんか嫌い!!!!!」
「えぇ………」
そう、私はこの妹ちゃんに嫌われてます。なんでだろうね。見たところブラコンだから、奈緒を取られたって気分かな?だから嫌われてるのかなー…。でもまぁ譲る気はないですけどね!!
「わがまま言わないの。あ、じゃあ光お兄ちゃんと遊ぶ?」
「えぇ………奈緒にぃは~?」
「桜姫と遊んでるね」
「このっ………たらし!!」
「えぇっ!?私!?」
「もういいもん!!光!行こ!!」
「光お兄ちゃんだろ」
「光!!!」
この妹ちゃん、なかなかワイルド。そういうの好きよ。いつか堕としてみせるぜ!
あと、美緒ちゃんにとって光は『お兄ちゃん』をつける方がないレベルらしい。ざまぁ。
そう!!あと!!さりげなく私と遊ぶって!!なにこれ死ぬ!!幸せ!!!!!
「おい~…奈緒、俺を売っただろ………」
「遊んで来い。」
「彼女とイチャついてろ!このエロ男!!!!!」
「はいよ。小学生と遊んで来い!このロリコン!」
なんだこいつら。この会話好きだけど。てか、遊ぶって海で?水着で?キャッキャウフフするの?イチャイチャラブラブするの?…怪しい事(意味深)しか思い浮かばない。
「じゃ、行こっか。桜姫。」
「ん。海?」
「うん。水着あるよね?」
「share!(勿論!)行くべ!!!!!」
ちなみにトイレで着替えました。
私の水着はちょっとしたビギニっぽいやつ。上からTシャツと短パン。セクシーだぜ!
「ん~……まだかな~」
一応海に行って周りを見たけど、居なかった。なんと悲しきことかな。……一応日陰に座って待ってよ。
と、私はアイスとか売ってるお菓子屋?の日陰に座って待ってた。正直、日陰でもクソ暑い。
「やほー、お嬢さん1人?」
「1人だよね?俺らと遊ぼうよ!」
えぇ……?ナンパ?私に?この人達大丈夫か。……そうは思っても緊張はする。ので、変なお返事になっちゃった…。
「いえ、あ、の、いや、連れ、待ってるんで…」
「いいじゃーん!お嬢さん可愛いし、奢るからさ」
「そうそう!俺らといたほうが楽しいよ!」
このお二人さん、見た目が完全にチャラ男。黒い肌(ガングロっていうの?)と金髪。プラスネックレス。完璧にチャラ男ですどうもありがとうございました。
「あの、俺の彼女になんか用ですか」
「あちゃあ…彼氏持ち?」
「じゃあ俺らはお暇するよ。じゃあね!可愛いお嬢さん!」
なんだあいつら。…違う、そうじゃなくて、あの、『彼女』って…。
「ん、待たせちゃってごめん」
「あや、だいじょぶ、です」
きゃああああ!!!イケメン!奈緒!!奈緒ちゃんイケメン!あああああ!!奈緒ちゃんに殺される!
「うははっ!なんでカタコトなの!?…うはははっ!」
「ちょっ、そんな笑うことなくない!?………んふっ」
なんかもう、普通に好き!
「ほら、海行こ」
「うん!!あ、浮き輪いる?」
「いらねぇよ!!バカニスンナー」
「んふふっ!」
まぁまぁキャッキャウフフしながら海へ向かいましたね。はい。
「ん~~………うひゃぁっ!?冷たっ…」
「そぉい!!」
「うぎゃああ!!やめ、やめてっ!!あははっ!…このやろっ!」
「うぇっ、冷たぁ~~!!」
「あはははっ!!」
水をかけたりかけあったり。イチャラブしてました。
「あ、ちょっと浮き輪持ってくるねー」
「どうしたの?」
「沖の方行きたいから!」
「俺は浮き輪なしでもいけるけどね(ドヤァ)」
「あー、そらがきれいだなー」
まぁ奈緒の自慢はさりげなくスルーして、取ってこようか。
「あ、じゃあ俺がとってくるから遊んでていいよ」
「えー、いいよ、一緒行こーよ」
「一緒行く?」
いや、ちょっと待てよ、これはチャンスなんじゃないか?いつも驚かされてばっかりだし、たまにはやり返したいわけよ。
「やっぱり行かない!」
「えぇー…じゃあ、ついでにアイス買ってくるから待っててね」
「うぃー(了解の意)」
さぁて、どうやって驚かせようかなー。居なくなるとか?…普通に心配されるだけだろうし怒られそうだしやめとこう。うん。
いつもはどうやって奈緒に驚かされてる?後ろから急に……これは後ろにいないとできないからパス。急に好きって言う……これは恥ずかしいし言えないし奈緒いないしでパス!
んん~?なんもいいのないなぁ……あ、そうだ!!これ上着?っていうかTシャツっぽいのと短パン脱げばいいのでは!!ビキニ(?)は見せたことないし、いいよね!
あ、でも脱いだのどうしよう……。まぁ持ってればいいか!
さー、早く来ないかなー!どんな反応するんだろ~!!
あ、ついでに髪型も変えよー。下で二つに結ってたから、ポニーテールにしてみる?あ、濡れてるから縛りやすいね!やったぜ!ってか、前髪おでこ張り付いててなんかやだ。どうにかなんないかなー。……濡れてるから仕方ないよね?じゃあいっか。
お!来た!どんな反応するかなー!ふっふっふ、片手に浮き輪、片手にアイスとは中々良いですな。
「ただいま~…って、桜姫!?」
「みんな大好きおーちゃんでございます!!」
「誰もそんな呼び方してないよね!?」
わぁい!ドッキリ大成功だぜ!珍しくびっくりしてるところを見れたぜ!
「ふっふーん。いつもは驚かされてばっかりだしね、たまにはやり返したいんだよ!!どうだ参ったか!」
「……………。」
「………えっ」
ちょっと、え?ええ?なんで黙るの?おこなの?怒るの?え、そんなに?嫌だったかな?あ、私が太ってたから?いやいや、水でお腹らへんは見えないはずだし、ええ?
「…ぇ…………」
「え、なに?」
「えっろいわ!!バカ!!」
「!?」
工口?えろ?エロ?なんで!?
「ビキニとか着ちゃってさ、普段ツインテ?のくせにポニーテールしてさ、ちょっと前髪に気にしてたりとかさ、俺が驚いた時のドヤ顔とかさ、黙った時の不安そうな顔とかさ、もう!!!」
「え?え?」
ダメだし?ダメだしなの?ええ??
「…………。」
「……………んぎゃっ!!」
無言で抱きついて来られました。いやまぁどっちかっていうと見た目的に私が包まれてる感じかな。身長差的に。これ、肌と肌が触れ合って…その…大変言いづらいのですが、硬いものが当たってます。(腹筋だよ?なに考えてんの?)
「…………好き、だよ」
「っっっ!!!」
突然の好き発言いただきました。ありがとうございます。なにそれ!私も好き!みーとぅー!
はい、それっぽく説明させていただきますと。
『耳元で息の混じった声が聞こえた。照れ隠しのように言った後に肩に頭を乗せた奈緒を見ると、照れているのか耳が真っ赤に染まっている。顔までは見えないが、きっと同様に赤く染まっているのだろう。』
って感じかな。やばいよ、大好き。
「ったく、驚かせるからー。はい、アイス」
「……………。」
はい。今度は私が黙る番ですね。突然の好き発言とその仕草に私のハートに狙い撃ちされました。はい。ただいまの私、顔を手で押さえてる感じです。だってこんな赤いの見られたくないし。
「んー…なになに?照れてんの?耳真っ赤だし丸わかりだよ?」
「うっさい。いいの。今はこうさせて」
「やだ。アイス食べよ?」
「うー…………食べる」
「よしよし、いい子。」
「頭無でんな!」
どうして浮き輪とアイスを持ってるのに頭無でんの!意味わかんない!でも好き!ラブラブか!
「はい、アイス」
「ん。さんきゅう」
アイスはパピ子でした。二人で割るやつ。超美味しい。
「じゃあ食べながら行こー」
「溺れんなよ?」
「溺れません~。失礼な。」
浮き輪にまたがってお尻をスポッとはめる。んで引っ張ってもらう。これがベストポジション。
「じゃあ引っ張るよー」
「うぃー」
あ、奈緒は浮き輪なしです。溺れそう。
「私目ぇ瞑ってるわ」
「おやすみ」
「んやすいー(おやすみ)」
なんかこの波に揺られてる感が超好き!ゆーらゆーら。目を開ければ壮大な青い空!空っていいよね。綺麗で。でもさ、空って快晴(雲が少ないやつ)よりちょっと雲があるぐらいの晴れがいいんじゃない?と思う!因みに今の空は晴れ。風は少しかな。めっちゃ海日和でしょ。
「目開けてみ」
「んー?…………おぉー!誰もいないね!?」
「沖の方だしなー」
さすが沖の方だけあって人はいなかった。本当に二人っきりの空間だと思えるくらい誰もいない。
「…………ふ、二人っきりだね」
「ふはっ!どういう意味?襲っちゃうぞー!!」
「わー!やめてー!」
「へっへっへ、助けはこないんだ、諦めな」
「いやん(はーと)」
「ふっ、あはははっ」
なんとなく、好きだなぁって思った。
「ちょっと浮き輪から降りるー」
「大丈夫?溺れないでね?桜姫じゃ足つかないからね?」
「うぃー」
浮き輪につかまって…………そぉいっ!!
楽しい!!
「ん、あれ、誰か泳いでる?」
「えええ!?ササ、サメ!?!?」
「いや、誰かだから。人でしょ」
「んぶっ」
突然、誰かに足を引っ張られた。浮き輪から手を離してしまい、私の体は海に沈む。息ができない。閉じ込められたかのように何もできない。ただ、わかったのは、私の足をつかんだのは、人だってこと。
酸素を求めて口を開けるのに、入ってくるのは水ばかり。代わりに口の中の空気が抜けていく。
助けを求めて手を伸ばしても水を切るばかり。
もがいたって、何もできない。死にそうだった。
苦しい。苦しい苦しい苦しい。
「桜姫!!!」
私を呼ぶ好きな人の声だって、ぼんやりとしか聞き取れない。
水の中、目を開けた。
水が目に入って痛かった。けれど。
シルエットだけ見えた。
黒のツインテール
ピンクのワンピースの水着。
真っ白な手。
どこで、間違えたのかな。
本当はいい子だったのにな。
きっと、また、私は_____恨みを買ったのかな。
ねぇ、そうだよね。美緒ちゃん。
_____もう、いし、き、が、もたな、い………
「レミィ!!」
バチッと目を開けた。
悪夢を、思い出していた。
「大げさじゃない?……まぁ、気持ちはわかるけどさ」
「雨ちゃんっぽくていいんじゃない?あはは」
ども、桜姫でございます。
今日は私と奈緒(彼氏)と光(幼馴染)と遊びに来ています。(ついでに私のお母さんと奈緒の妹、美緒ちゃんも)
ここは窓から海が見えるコテージ?別荘?みたいな感じのホテルです。よくわかんないけど。
重要なのは海!!すごい綺麗!いつか泳ぐぜ!
「てか、部屋別にしないの?」
「お金出すの誰だと思う?みんなで割り勘だよ?……わかるでしょ?」
「みんな金欠なんだからさ、いいよね!!」
「奈緒にぃー!!!!!遊ぼっ!」
「美緒!でもごめんね、俺はこの2人と遊んでるから桜姫のお母さんとお話ししてて?」
「やだぁ!!桜姫なんか嫌い!!!!!」
「えぇ………」
そう、私はこの妹ちゃんに嫌われてます。なんでだろうね。見たところブラコンだから、奈緒を取られたって気分かな?だから嫌われてるのかなー…。でもまぁ譲る気はないですけどね!!
「わがまま言わないの。あ、じゃあ光お兄ちゃんと遊ぶ?」
「えぇ………奈緒にぃは~?」
「桜姫と遊んでるね」
「このっ………たらし!!」
「えぇっ!?私!?」
「もういいもん!!光!行こ!!」
「光お兄ちゃんだろ」
「光!!!」
この妹ちゃん、なかなかワイルド。そういうの好きよ。いつか堕としてみせるぜ!
あと、美緒ちゃんにとって光は『お兄ちゃん』をつける方がないレベルらしい。ざまぁ。
そう!!あと!!さりげなく私と遊ぶって!!なにこれ死ぬ!!幸せ!!!!!
「おい~…奈緒、俺を売っただろ………」
「遊んで来い。」
「彼女とイチャついてろ!このエロ男!!!!!」
「はいよ。小学生と遊んで来い!このロリコン!」
なんだこいつら。この会話好きだけど。てか、遊ぶって海で?水着で?キャッキャウフフするの?イチャイチャラブラブするの?…怪しい事(意味深)しか思い浮かばない。
「じゃ、行こっか。桜姫。」
「ん。海?」
「うん。水着あるよね?」
「share!(勿論!)行くべ!!!!!」
ちなみにトイレで着替えました。
私の水着はちょっとしたビギニっぽいやつ。上からTシャツと短パン。セクシーだぜ!
「ん~……まだかな~」
一応海に行って周りを見たけど、居なかった。なんと悲しきことかな。……一応日陰に座って待ってよ。
と、私はアイスとか売ってるお菓子屋?の日陰に座って待ってた。正直、日陰でもクソ暑い。
「やほー、お嬢さん1人?」
「1人だよね?俺らと遊ぼうよ!」
えぇ……?ナンパ?私に?この人達大丈夫か。……そうは思っても緊張はする。ので、変なお返事になっちゃった…。
「いえ、あ、の、いや、連れ、待ってるんで…」
「いいじゃーん!お嬢さん可愛いし、奢るからさ」
「そうそう!俺らといたほうが楽しいよ!」
このお二人さん、見た目が完全にチャラ男。黒い肌(ガングロっていうの?)と金髪。プラスネックレス。完璧にチャラ男ですどうもありがとうございました。
「あの、俺の彼女になんか用ですか」
「あちゃあ…彼氏持ち?」
「じゃあ俺らはお暇するよ。じゃあね!可愛いお嬢さん!」
なんだあいつら。…違う、そうじゃなくて、あの、『彼女』って…。
「ん、待たせちゃってごめん」
「あや、だいじょぶ、です」
きゃああああ!!!イケメン!奈緒!!奈緒ちゃんイケメン!あああああ!!奈緒ちゃんに殺される!
「うははっ!なんでカタコトなの!?…うはははっ!」
「ちょっ、そんな笑うことなくない!?………んふっ」
なんかもう、普通に好き!
「ほら、海行こ」
「うん!!あ、浮き輪いる?」
「いらねぇよ!!バカニスンナー」
「んふふっ!」
まぁまぁキャッキャウフフしながら海へ向かいましたね。はい。
「ん~~………うひゃぁっ!?冷たっ…」
「そぉい!!」
「うぎゃああ!!やめ、やめてっ!!あははっ!…このやろっ!」
「うぇっ、冷たぁ~~!!」
「あはははっ!!」
水をかけたりかけあったり。イチャラブしてました。
「あ、ちょっと浮き輪持ってくるねー」
「どうしたの?」
「沖の方行きたいから!」
「俺は浮き輪なしでもいけるけどね(ドヤァ)」
「あー、そらがきれいだなー」
まぁ奈緒の自慢はさりげなくスルーして、取ってこようか。
「あ、じゃあ俺がとってくるから遊んでていいよ」
「えー、いいよ、一緒行こーよ」
「一緒行く?」
いや、ちょっと待てよ、これはチャンスなんじゃないか?いつも驚かされてばっかりだし、たまにはやり返したいわけよ。
「やっぱり行かない!」
「えぇー…じゃあ、ついでにアイス買ってくるから待っててね」
「うぃー(了解の意)」
さぁて、どうやって驚かせようかなー。居なくなるとか?…普通に心配されるだけだろうし怒られそうだしやめとこう。うん。
いつもはどうやって奈緒に驚かされてる?後ろから急に……これは後ろにいないとできないからパス。急に好きって言う……これは恥ずかしいし言えないし奈緒いないしでパス!
んん~?なんもいいのないなぁ……あ、そうだ!!これ上着?っていうかTシャツっぽいのと短パン脱げばいいのでは!!ビキニ(?)は見せたことないし、いいよね!
あ、でも脱いだのどうしよう……。まぁ持ってればいいか!
さー、早く来ないかなー!どんな反応するんだろ~!!
あ、ついでに髪型も変えよー。下で二つに結ってたから、ポニーテールにしてみる?あ、濡れてるから縛りやすいね!やったぜ!ってか、前髪おでこ張り付いててなんかやだ。どうにかなんないかなー。……濡れてるから仕方ないよね?じゃあいっか。
お!来た!どんな反応するかなー!ふっふっふ、片手に浮き輪、片手にアイスとは中々良いですな。
「ただいま~…って、桜姫!?」
「みんな大好きおーちゃんでございます!!」
「誰もそんな呼び方してないよね!?」
わぁい!ドッキリ大成功だぜ!珍しくびっくりしてるところを見れたぜ!
「ふっふーん。いつもは驚かされてばっかりだしね、たまにはやり返したいんだよ!!どうだ参ったか!」
「……………。」
「………えっ」
ちょっと、え?ええ?なんで黙るの?おこなの?怒るの?え、そんなに?嫌だったかな?あ、私が太ってたから?いやいや、水でお腹らへんは見えないはずだし、ええ?
「…ぇ…………」
「え、なに?」
「えっろいわ!!バカ!!」
「!?」
工口?えろ?エロ?なんで!?
「ビキニとか着ちゃってさ、普段ツインテ?のくせにポニーテールしてさ、ちょっと前髪に気にしてたりとかさ、俺が驚いた時のドヤ顔とかさ、黙った時の不安そうな顔とかさ、もう!!!」
「え?え?」
ダメだし?ダメだしなの?ええ??
「…………。」
「……………んぎゃっ!!」
無言で抱きついて来られました。いやまぁどっちかっていうと見た目的に私が包まれてる感じかな。身長差的に。これ、肌と肌が触れ合って…その…大変言いづらいのですが、硬いものが当たってます。(腹筋だよ?なに考えてんの?)
「…………好き、だよ」
「っっっ!!!」
突然の好き発言いただきました。ありがとうございます。なにそれ!私も好き!みーとぅー!
はい、それっぽく説明させていただきますと。
『耳元で息の混じった声が聞こえた。照れ隠しのように言った後に肩に頭を乗せた奈緒を見ると、照れているのか耳が真っ赤に染まっている。顔までは見えないが、きっと同様に赤く染まっているのだろう。』
って感じかな。やばいよ、大好き。
「ったく、驚かせるからー。はい、アイス」
「……………。」
はい。今度は私が黙る番ですね。突然の好き発言とその仕草に私のハートに狙い撃ちされました。はい。ただいまの私、顔を手で押さえてる感じです。だってこんな赤いの見られたくないし。
「んー…なになに?照れてんの?耳真っ赤だし丸わかりだよ?」
「うっさい。いいの。今はこうさせて」
「やだ。アイス食べよ?」
「うー…………食べる」
「よしよし、いい子。」
「頭無でんな!」
どうして浮き輪とアイスを持ってるのに頭無でんの!意味わかんない!でも好き!ラブラブか!
「はい、アイス」
「ん。さんきゅう」
アイスはパピ子でした。二人で割るやつ。超美味しい。
「じゃあ食べながら行こー」
「溺れんなよ?」
「溺れません~。失礼な。」
浮き輪にまたがってお尻をスポッとはめる。んで引っ張ってもらう。これがベストポジション。
「じゃあ引っ張るよー」
「うぃー」
あ、奈緒は浮き輪なしです。溺れそう。
「私目ぇ瞑ってるわ」
「おやすみ」
「んやすいー(おやすみ)」
なんかこの波に揺られてる感が超好き!ゆーらゆーら。目を開ければ壮大な青い空!空っていいよね。綺麗で。でもさ、空って快晴(雲が少ないやつ)よりちょっと雲があるぐらいの晴れがいいんじゃない?と思う!因みに今の空は晴れ。風は少しかな。めっちゃ海日和でしょ。
「目開けてみ」
「んー?…………おぉー!誰もいないね!?」
「沖の方だしなー」
さすが沖の方だけあって人はいなかった。本当に二人っきりの空間だと思えるくらい誰もいない。
「…………ふ、二人っきりだね」
「ふはっ!どういう意味?襲っちゃうぞー!!」
「わー!やめてー!」
「へっへっへ、助けはこないんだ、諦めな」
「いやん(はーと)」
「ふっ、あはははっ」
なんとなく、好きだなぁって思った。
「ちょっと浮き輪から降りるー」
「大丈夫?溺れないでね?桜姫じゃ足つかないからね?」
「うぃー」
浮き輪につかまって…………そぉいっ!!
楽しい!!
「ん、あれ、誰か泳いでる?」
「えええ!?ササ、サメ!?!?」
「いや、誰かだから。人でしょ」
「んぶっ」
突然、誰かに足を引っ張られた。浮き輪から手を離してしまい、私の体は海に沈む。息ができない。閉じ込められたかのように何もできない。ただ、わかったのは、私の足をつかんだのは、人だってこと。
酸素を求めて口を開けるのに、入ってくるのは水ばかり。代わりに口の中の空気が抜けていく。
助けを求めて手を伸ばしても水を切るばかり。
もがいたって、何もできない。死にそうだった。
苦しい。苦しい苦しい苦しい。
「桜姫!!!」
私を呼ぶ好きな人の声だって、ぼんやりとしか聞き取れない。
水の中、目を開けた。
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シルエットだけ見えた。
黒のツインテール
ピンクのワンピースの水着。
真っ白な手。
どこで、間違えたのかな。
本当はいい子だったのにな。
きっと、また、私は_____恨みを買ったのかな。
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