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笑ってよ愛しいひと
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瀬戸和成の趣味は料理やお菓子作りである。
収入のない10歳の陽太と付き合い始めて、その趣味はようやく役に立ったがそれ以前に付き合った男は、和成が料理ができるということすら知らなかったのではないだろうか。
食事を作ったところで、身体だけの関係なので一緒に食べることもない。家に行って作れば、重いとか、手作りは好きじゃないとか、味が合わないとか言われて、和成のお金で高級なレストランに行くことを彼らは好んだ。
タッパー一つ分、ピンクグレープフルーツを剥きながら、和成はそんなことも遠い昔になってしまった気がしていた。
10歳でデートし始めた日から、お金を求めて来ない陽太のために、お弁当を作ったり、おやつの焼き菓子を作ったりすると、簡単なものでもものすごく感謝して美味しいと食べてくれたし、喜んでくれた。大学に入って18歳になった今は、一緒に暮らすのだからと自分も料理を覚えて和成に食べさせてくれるという。
綺麗にピンクグレープフルーツの果肉だけを取り出して冷蔵庫に入れて、皮を片付けて、手を洗って、リビングのソファで台本に目を通す。舞台の仕事だけでなく、映画の仕事やCMの仕事も来ていて、若い頃は目立つのが嫌で断っていたが、最近は何歳までこの仕事で稼げるか分からないので、仕事のえり好みもせずに受けていた。
そのせいか、瀬戸和成はそこそこ有名になってしまったらしい。陽太が18歳になった誕生日にパートナー登録はしているし、同性愛者であること、パートナーがいることは公にしていた。
「ただいま、和成さん。遅くなってごめん」
「お帰り、陽太。別に遅くないと思うけど」
仕事が増えたせいで休みは少なくなった和成に合わせて、陽太も休みの日にはできるだけ早く帰って来てくれるが、大学生はそんなに暇ではない。授業を受ければ午前中だけでも、帰りは昼過ぎになってしまう。
「お昼食べた?」
「和成さんは食べたと? 俺は、急いで帰ってきたけん、まだやけど」
「陽太が食べるかと思って、待ってたよ」
昼食の準備だけはしていたが、食べていなくて良かったとほっとして、ザワークラウトとソーセージを挟んだパンに、キャベツのミルクスープの用意をする。スープを温め直していると、陽太がマスタードとケチャップをテーブルに用意してくれていた。
「何しとった?」
「洗濯して、掃除して、買い物に行って……」
「買い物、一緒に行こうと思っとったのに」
一緒に暮らし始めてから、陽太は食料品の買い物もしてくれるが、和成と行くと荷物を持ってくれる。背丈は和成より低いし、体付きも少年のように華奢だが、そういう男らしさに、胸が高鳴るのは、いい年なのにどうしようもない。
「俺みたいなオジサンと出かけるの嫌じゃない?」
「何言っとうと? 和成さんはかっこよくて、美人やん」
大きな口でホットドッグに噛み付いた陽太に、和成は赤くなってもそもそとパンを齧った。年下の恋人は、誰よりも和成を大事にしてくれる。
黙々と昼食を終えると、陽太が行きたがっていた薔薇園に和成の運転で行く約束だった。昔からデートに植物園が多いとは思っていたが、陽太は花が好きなのだと。
薔薇園には春咲きの薔薇がたくさんあって、植木鉢で薔薇の苗を売っている場所もあった。
「薔薇って、ベランダじゃ育てられないかな?」
「ミニバラやったら良いかもしれんけど、基本的に薔薇は『木』やからね」
大きく育つ薔薇を植木鉢で育てるのは可愛そうだと言う陽太の視線が、一つの薔薇に向いていることを和成は気付いていた。淡いピンク色で幾重にも花弁が重なり合うそれは、繊細で美しく、なかなか見られない品種だと素人の和成でも分かる。
「買っちゃわない?」
「和成さん、植物は生き物なんよ。剪定しても大きく育つし、思い付きで買って良いもんやないと思う」
「でも……」
ください、と声をかけて買ってしまった植木鉢に、陽太は心底呆れたような顔をしていた。可愛い陽太にこんな顔をさせるつもりはないが、和成には和成の考えがあった。
「今のうちは、ベランダで育てて、そのうち、一軒家に引っ越せばいいんじゃないかな。陽太のお母さんとも、同居するかもしれないし」
「母さんのことは心配だけど……いいと?」
驚いた様子の陽太に、実は前々から考えていたのだと打ち明ける。
「俺は陽太のお母さんに孫の顔は見せてあげられない。だから、出来るのはそれくらいかなぁと」
「……和成さんには適わん」
持つと手を出した陽太に植木鉢の入った袋を渡せば、重さに目を丸くして和成を見上げた。
「これ、和成さん、軽々持ってたよね」
「役者は体力仕事だからね」
何時間も舞台の上を駆けずり回って、酷いときには踊りっぱなしのときもある。そんな和成は、実は相当体力も腕力もあった。抱かれたい方だったので、そういうのを嫌う相手のために、女装したり、隠したりしているが、陽太の反応はどうだろうと恐る恐る窺えば、黒い目を輝かせている。
「凄い! 和成さん、めっちゃかっこいい! 帰ったら、腕相撲しよ」
そんなに嬉しそうにされるのだったら、もっと早くに言っておけばよかった。自分のことを一切否定しないで、「女」扱いせずに、「男」のままで愛してくれる陽太が和成にはありがたくて嬉しくてたまらない。
帰ってからの腕相撲で陽太にはあっさりと和成が勝ってしまったが、その後も陽太が和成の荷物を持つのを止めることはなかった。
「グレープフルーツが、剥いてある! なんこれ、和成さん、してくれたと?」
「おやつに食べようと思ってね」
たかがピンクグレープフルーツを剥いてタッパーに入れて、冷蔵庫に入れていただけで、陽太は贅沢だと感激してくれた。
その笑顔のためなら、なんでもしてやりたいと思うほど、和成は陽太に溺れ切っていた。
収入のない10歳の陽太と付き合い始めて、その趣味はようやく役に立ったがそれ以前に付き合った男は、和成が料理ができるということすら知らなかったのではないだろうか。
食事を作ったところで、身体だけの関係なので一緒に食べることもない。家に行って作れば、重いとか、手作りは好きじゃないとか、味が合わないとか言われて、和成のお金で高級なレストランに行くことを彼らは好んだ。
タッパー一つ分、ピンクグレープフルーツを剥きながら、和成はそんなことも遠い昔になってしまった気がしていた。
10歳でデートし始めた日から、お金を求めて来ない陽太のために、お弁当を作ったり、おやつの焼き菓子を作ったりすると、簡単なものでもものすごく感謝して美味しいと食べてくれたし、喜んでくれた。大学に入って18歳になった今は、一緒に暮らすのだからと自分も料理を覚えて和成に食べさせてくれるという。
綺麗にピンクグレープフルーツの果肉だけを取り出して冷蔵庫に入れて、皮を片付けて、手を洗って、リビングのソファで台本に目を通す。舞台の仕事だけでなく、映画の仕事やCMの仕事も来ていて、若い頃は目立つのが嫌で断っていたが、最近は何歳までこの仕事で稼げるか分からないので、仕事のえり好みもせずに受けていた。
そのせいか、瀬戸和成はそこそこ有名になってしまったらしい。陽太が18歳になった誕生日にパートナー登録はしているし、同性愛者であること、パートナーがいることは公にしていた。
「ただいま、和成さん。遅くなってごめん」
「お帰り、陽太。別に遅くないと思うけど」
仕事が増えたせいで休みは少なくなった和成に合わせて、陽太も休みの日にはできるだけ早く帰って来てくれるが、大学生はそんなに暇ではない。授業を受ければ午前中だけでも、帰りは昼過ぎになってしまう。
「お昼食べた?」
「和成さんは食べたと? 俺は、急いで帰ってきたけん、まだやけど」
「陽太が食べるかと思って、待ってたよ」
昼食の準備だけはしていたが、食べていなくて良かったとほっとして、ザワークラウトとソーセージを挟んだパンに、キャベツのミルクスープの用意をする。スープを温め直していると、陽太がマスタードとケチャップをテーブルに用意してくれていた。
「何しとった?」
「洗濯して、掃除して、買い物に行って……」
「買い物、一緒に行こうと思っとったのに」
一緒に暮らし始めてから、陽太は食料品の買い物もしてくれるが、和成と行くと荷物を持ってくれる。背丈は和成より低いし、体付きも少年のように華奢だが、そういう男らしさに、胸が高鳴るのは、いい年なのにどうしようもない。
「俺みたいなオジサンと出かけるの嫌じゃない?」
「何言っとうと? 和成さんはかっこよくて、美人やん」
大きな口でホットドッグに噛み付いた陽太に、和成は赤くなってもそもそとパンを齧った。年下の恋人は、誰よりも和成を大事にしてくれる。
黙々と昼食を終えると、陽太が行きたがっていた薔薇園に和成の運転で行く約束だった。昔からデートに植物園が多いとは思っていたが、陽太は花が好きなのだと。
薔薇園には春咲きの薔薇がたくさんあって、植木鉢で薔薇の苗を売っている場所もあった。
「薔薇って、ベランダじゃ育てられないかな?」
「ミニバラやったら良いかもしれんけど、基本的に薔薇は『木』やからね」
大きく育つ薔薇を植木鉢で育てるのは可愛そうだと言う陽太の視線が、一つの薔薇に向いていることを和成は気付いていた。淡いピンク色で幾重にも花弁が重なり合うそれは、繊細で美しく、なかなか見られない品種だと素人の和成でも分かる。
「買っちゃわない?」
「和成さん、植物は生き物なんよ。剪定しても大きく育つし、思い付きで買って良いもんやないと思う」
「でも……」
ください、と声をかけて買ってしまった植木鉢に、陽太は心底呆れたような顔をしていた。可愛い陽太にこんな顔をさせるつもりはないが、和成には和成の考えがあった。
「今のうちは、ベランダで育てて、そのうち、一軒家に引っ越せばいいんじゃないかな。陽太のお母さんとも、同居するかもしれないし」
「母さんのことは心配だけど……いいと?」
驚いた様子の陽太に、実は前々から考えていたのだと打ち明ける。
「俺は陽太のお母さんに孫の顔は見せてあげられない。だから、出来るのはそれくらいかなぁと」
「……和成さんには適わん」
持つと手を出した陽太に植木鉢の入った袋を渡せば、重さに目を丸くして和成を見上げた。
「これ、和成さん、軽々持ってたよね」
「役者は体力仕事だからね」
何時間も舞台の上を駆けずり回って、酷いときには踊りっぱなしのときもある。そんな和成は、実は相当体力も腕力もあった。抱かれたい方だったので、そういうのを嫌う相手のために、女装したり、隠したりしているが、陽太の反応はどうだろうと恐る恐る窺えば、黒い目を輝かせている。
「凄い! 和成さん、めっちゃかっこいい! 帰ったら、腕相撲しよ」
そんなに嬉しそうにされるのだったら、もっと早くに言っておけばよかった。自分のことを一切否定しないで、「女」扱いせずに、「男」のままで愛してくれる陽太が和成にはありがたくて嬉しくてたまらない。
帰ってからの腕相撲で陽太にはあっさりと和成が勝ってしまったが、その後も陽太が和成の荷物を持つのを止めることはなかった。
「グレープフルーツが、剥いてある! なんこれ、和成さん、してくれたと?」
「おやつに食べようと思ってね」
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