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12.一人で過ごすヒート
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サイモンに次のヒートは一人で過ごしたいと言った。
サイモンはティエリーを叱責することも怒ることもなく、ティエリーに協力してくれると言った。
ヒート期間も同じ部屋で過ごしてくれると言われたときには、ティエリーは自分が安心しているのに気付いた。
サイモンに抱かれはしないが、サイモンのフェロモンを感じてヒートを過ごすことができる。
そう思っていたのに第二性に特化した病院でサイモンとティエリーは言われてしまった。
「番がいるのに、ヒートを一人で過ごすのですか?」
「ヒート期間は寝室は別にします」
「それでは危険かもしれません。これだけフェロモンの相性がいいので、寝室を別にしても、フェロモンを感じてジュネさんはラット状態になってしまうかもしれないし、クルーゾーさんはジュネさんの寝室に自分の意思ではなくても行ってしまうかもしれません」
サイモンがアルファの発情状態であるラット状態になってしまうのは理性を失ってしまって困るし、ティエリーがサイモンの部屋に浅ましく体を求めて縋りに行くのはあり得そうでティエリーは何も言えなくなってしまう。
本当ならばサイモンに抱かれたい。
サイモンに抱かれて満たされてヒートを幸福に過ごしたい。
それができないから抑制剤でヒートを抑えようとしているのに、サイモンのフェロモンを感じることすら我慢しなければいけない。
今からでも全部取り消して、「お情けをください」とサイモンに縋りたい気持ちでいっぱいになっていたが、サイモンの方は冷静だった。
マンションに帰ってからサイモンはティエリーに言った。
「やっぱり、最初の三日間は別の場所に泊まることにする」
「ご迷惑をおかけします」
「ヒートの兆候が出たらすぐに教えてほしい。食糧だけ買い込んで置いたら、近くのホテルに泊まるよ」
行かないでほしい。
そばにいてほしい。
襲ってもいいから一緒にいてほしい。
喉元まで出た言葉は必死に飲み込んだ。
ティエリーの方からサイモンに抱かれないことを望んだのだ。今更縋れるはずがない。
一緒に過ごすこともできないヒートがどれだけつらいものなのかティエリーにはまだ分からない。
番になってからはサイモンが満たしてくれていたし、番になった突発的に起きたヒートもサイモンが抱いてくれたら治まった。サイモンは番にしたことを後悔しているのかもしれないが、ティエリーはサイモンの番になれて幸せだったし、行為もひたすらに気持ちよくて幸福だった。
サイモンに縋ることができないまま、次のヒートがいつ来るか分からないので抑制剤を服用していると、医者に言われたことが頭を過る。
「番の方がいらっしゃるなら、できる限り抑制剤は使わずに番の方とヒートを過ごした方がいいと思います。オメガは番を求めるもので、番ができるとヒートが激しくなるという研究結果も出ています」
それまではヒートを起こしても、少し熱っぽいくらいで済んでいたが、サイモンと過ごすヒートは素晴らしすぎて、快感に溺れた。あのヒートを知ってしまった後だと、一人で過ごすのに耐えられるか分からない。
前回のヒートを起こしてサイモンが帰ってくるまでの短期間でも、ものすごく苦しかったのを思い出すと、ヒートが起きるのが今から恐ろしくてたまらなかった。
前回のヒートから二か月、サイモンと暮らし始めて三か月近く経ったころに、ティエリーは前回のような熱っぽさを感じていた。下腹がじくじくと疼いて、体が火照る。
サイモンにそのことをメッセージで伝えると、「今日から三日間、ホテルに泊まる。なにかあったらいつでも連絡を」とメッセージが返ってきた。
本格的にヒートになる前に、食事だけはとっておかなければと、料理をするが手が覚束ない。なんとか簡単なパスタを作ってのろのろと食べて、抑制剤を飲んでシャワーを浴びて歯磨きをして、ベッドに入ったところで、ティエリーは体の熱を持て余すようになった。
部屋にはフェロモンが充満しているのだろう、ティエリー自身にも感じられる甘い香りがする。
無意識にサイモンの服を借りていたようで、ティエリーのベッドにはサイモンの衣服で作られた巣ができあがっていた。
そこに入り込んでサイモンのフェロモンを吸い込んで、自分で自分を慰める。
みじめでつらくて、涙が滲んだ。
「サイモン……ご主人様……お情けをください……お願い、します」
サイモンが部屋にいたら間違いなく泣いて縋っていたに違いないので、いなくてよかったと思うと同時に、満たされない気持ちで苦しくてたまらない。
「助けて……。サイモン、そばにきて。一人にしないで……愛してるって言って」
自分で選んだことなのに、ヒート中の理性は簡単に崩れてサイモンを求めてしまう。
携帯端末で助けを呼ばないように、携帯端末は電源を落としてベッドから遠く離れた場所に置いておいたが、手を伸ばしそうになってしまう。
一人で耐えると決めたのはティエリーなのだ。
ヒートが耐えられないとサイモンから離れることはできない。
サイモンには番を解消してもらって、相応しい相手とちゃんとした結婚をしてもらうのだ。
ティエリーとの結婚は間違いだった。ただの責任感と義務感で結んだもので、離婚してもらえばサイモンは自由になれる。
「サイモンは、わたしを精肉工場にやったりしない……。だいじょうぶ……サイモンは優しいから……」
優しいからティエリーに囚われてしまう。
あの優しさを愛だと勘違いして、ティエリーはサイモンを愛してしまった。
サイモンの愛は義務感と責任感でしかなかったのに。
何度手で自分を慰めても、サイモンに抱かれているような満足感も快感もない。ただ虚しいだけの性処理に、ティエリーは涙が止まらなかった。
抱き締めてほしい。
口付けなどされたことがなかったティエリーに甘い口付けを教えたのはサイモンだ。あの口付けが欲しい。サイモンの欲望で体を満たされたい。
それ以外考えられなくなって、ティエリーはサイモンの名前を呼び続けた。
地獄のような三日間が過ぎて、どろどろに汚れたシーツとサイモンの衣服を洗濯機にかけて、シャワーを浴びて、三日ぶりの食事を摂ろうとしていたら、マンションのドアが開いた。
「ティエリー、大丈夫か?」
ぶわっとサイモンのフェロモンが流れ込んできて、心地よくティエリーを包み込む。つらくて苦しくて長かった三日間が思い出されて、涙を流すティエリーをサイモンは優しくリビングのソファに導いて座らせてくれた。
少しだけ触れたサイモンの指先が、心地よくてたまらない。
「何か食べたか? 喉は乾いてないか?」
「サイモン……紅茶……」
「紅茶が飲みたいのか?」
「サイモンの入れてくれる紅茶が飲みたいです」
甘えるとサイモンはすぐに電気ケトルのスイッチを入れて紅茶を入れてくれた。
涙が止まらないティエリーにサイモンがタオルを渡してくれる。ハンカチ程度では足りなかったので助かったが、タオルというのがおかしくて笑ってしまったティエリーにサイモンも微笑みを浮かべる。
「頑張ったんだな。フェロモンはまだ強いけど、襲い掛かるほどではないな」
「サイモン、あなたの服を汚してしまいました。すみません。今洗ってます」
「それなら、おれが干しておくから、ティエリーは食事をしたら休んでいいよ」
紅茶も飲ませてもらって、食事も作ってもらって、ティエリーは完全にサイモンに甘え切っていた。衣服からのフェロモンでもかなり体は楽になったが、本物のサイモンがいると更に体が落ち着いてくる。
サイモンがそばにいてくれればこんなにヒートも苦しくなかったのではないか。いや、そばにいたら抱いてほしいと縋ってしまっていただろうか。
サイモンの作ってくれたシチューにパンを添えて食べながらティエリーは真剣に考える。
サイモンのフェロモンを感じているだけで、全ての苦しみが消えていくような気がする。
「服を借りてもいいですか?」
「番のオメガの巣作りに服を貸すのを嫌がるアルファはいないよ」
「ありがとうございます」
巣作りをしていたことはもうばれているので、思い切ってお願いしてみたら快く了承される。
食事を終えて歯磨きをして、サイモンの部屋のクローゼットから皴になりにくそうな部屋着を数着借りて、ティエリーは自分の部屋に戻った。
まだヒート期間は終わっていないので、油断してはいけない。
それでもサイモンが帰ってきてくれたことでティエリーはかなり心の平穏を取り戻していた。
これでは一人で暮らすなんて無理だ。
頭の隅を苦い感情がよぎるが、今だけはティエリーはそれを忘れていたかった。
サイモンはティエリーを叱責することも怒ることもなく、ティエリーに協力してくれると言った。
ヒート期間も同じ部屋で過ごしてくれると言われたときには、ティエリーは自分が安心しているのに気付いた。
サイモンに抱かれはしないが、サイモンのフェロモンを感じてヒートを過ごすことができる。
そう思っていたのに第二性に特化した病院でサイモンとティエリーは言われてしまった。
「番がいるのに、ヒートを一人で過ごすのですか?」
「ヒート期間は寝室は別にします」
「それでは危険かもしれません。これだけフェロモンの相性がいいので、寝室を別にしても、フェロモンを感じてジュネさんはラット状態になってしまうかもしれないし、クルーゾーさんはジュネさんの寝室に自分の意思ではなくても行ってしまうかもしれません」
サイモンがアルファの発情状態であるラット状態になってしまうのは理性を失ってしまって困るし、ティエリーがサイモンの部屋に浅ましく体を求めて縋りに行くのはあり得そうでティエリーは何も言えなくなってしまう。
本当ならばサイモンに抱かれたい。
サイモンに抱かれて満たされてヒートを幸福に過ごしたい。
それができないから抑制剤でヒートを抑えようとしているのに、サイモンのフェロモンを感じることすら我慢しなければいけない。
今からでも全部取り消して、「お情けをください」とサイモンに縋りたい気持ちでいっぱいになっていたが、サイモンの方は冷静だった。
マンションに帰ってからサイモンはティエリーに言った。
「やっぱり、最初の三日間は別の場所に泊まることにする」
「ご迷惑をおかけします」
「ヒートの兆候が出たらすぐに教えてほしい。食糧だけ買い込んで置いたら、近くのホテルに泊まるよ」
行かないでほしい。
そばにいてほしい。
襲ってもいいから一緒にいてほしい。
喉元まで出た言葉は必死に飲み込んだ。
ティエリーの方からサイモンに抱かれないことを望んだのだ。今更縋れるはずがない。
一緒に過ごすこともできないヒートがどれだけつらいものなのかティエリーにはまだ分からない。
番になってからはサイモンが満たしてくれていたし、番になった突発的に起きたヒートもサイモンが抱いてくれたら治まった。サイモンは番にしたことを後悔しているのかもしれないが、ティエリーはサイモンの番になれて幸せだったし、行為もひたすらに気持ちよくて幸福だった。
サイモンに縋ることができないまま、次のヒートがいつ来るか分からないので抑制剤を服用していると、医者に言われたことが頭を過る。
「番の方がいらっしゃるなら、できる限り抑制剤は使わずに番の方とヒートを過ごした方がいいと思います。オメガは番を求めるもので、番ができるとヒートが激しくなるという研究結果も出ています」
それまではヒートを起こしても、少し熱っぽいくらいで済んでいたが、サイモンと過ごすヒートは素晴らしすぎて、快感に溺れた。あのヒートを知ってしまった後だと、一人で過ごすのに耐えられるか分からない。
前回のヒートを起こしてサイモンが帰ってくるまでの短期間でも、ものすごく苦しかったのを思い出すと、ヒートが起きるのが今から恐ろしくてたまらなかった。
前回のヒートから二か月、サイモンと暮らし始めて三か月近く経ったころに、ティエリーは前回のような熱っぽさを感じていた。下腹がじくじくと疼いて、体が火照る。
サイモンにそのことをメッセージで伝えると、「今日から三日間、ホテルに泊まる。なにかあったらいつでも連絡を」とメッセージが返ってきた。
本格的にヒートになる前に、食事だけはとっておかなければと、料理をするが手が覚束ない。なんとか簡単なパスタを作ってのろのろと食べて、抑制剤を飲んでシャワーを浴びて歯磨きをして、ベッドに入ったところで、ティエリーは体の熱を持て余すようになった。
部屋にはフェロモンが充満しているのだろう、ティエリー自身にも感じられる甘い香りがする。
無意識にサイモンの服を借りていたようで、ティエリーのベッドにはサイモンの衣服で作られた巣ができあがっていた。
そこに入り込んでサイモンのフェロモンを吸い込んで、自分で自分を慰める。
みじめでつらくて、涙が滲んだ。
「サイモン……ご主人様……お情けをください……お願い、します」
サイモンが部屋にいたら間違いなく泣いて縋っていたに違いないので、いなくてよかったと思うと同時に、満たされない気持ちで苦しくてたまらない。
「助けて……。サイモン、そばにきて。一人にしないで……愛してるって言って」
自分で選んだことなのに、ヒート中の理性は簡単に崩れてサイモンを求めてしまう。
携帯端末で助けを呼ばないように、携帯端末は電源を落としてベッドから遠く離れた場所に置いておいたが、手を伸ばしそうになってしまう。
一人で耐えると決めたのはティエリーなのだ。
ヒートが耐えられないとサイモンから離れることはできない。
サイモンには番を解消してもらって、相応しい相手とちゃんとした結婚をしてもらうのだ。
ティエリーとの結婚は間違いだった。ただの責任感と義務感で結んだもので、離婚してもらえばサイモンは自由になれる。
「サイモンは、わたしを精肉工場にやったりしない……。だいじょうぶ……サイモンは優しいから……」
優しいからティエリーに囚われてしまう。
あの優しさを愛だと勘違いして、ティエリーはサイモンを愛してしまった。
サイモンの愛は義務感と責任感でしかなかったのに。
何度手で自分を慰めても、サイモンに抱かれているような満足感も快感もない。ただ虚しいだけの性処理に、ティエリーは涙が止まらなかった。
抱き締めてほしい。
口付けなどされたことがなかったティエリーに甘い口付けを教えたのはサイモンだ。あの口付けが欲しい。サイモンの欲望で体を満たされたい。
それ以外考えられなくなって、ティエリーはサイモンの名前を呼び続けた。
地獄のような三日間が過ぎて、どろどろに汚れたシーツとサイモンの衣服を洗濯機にかけて、シャワーを浴びて、三日ぶりの食事を摂ろうとしていたら、マンションのドアが開いた。
「ティエリー、大丈夫か?」
ぶわっとサイモンのフェロモンが流れ込んできて、心地よくティエリーを包み込む。つらくて苦しくて長かった三日間が思い出されて、涙を流すティエリーをサイモンは優しくリビングのソファに導いて座らせてくれた。
少しだけ触れたサイモンの指先が、心地よくてたまらない。
「何か食べたか? 喉は乾いてないか?」
「サイモン……紅茶……」
「紅茶が飲みたいのか?」
「サイモンの入れてくれる紅茶が飲みたいです」
甘えるとサイモンはすぐに電気ケトルのスイッチを入れて紅茶を入れてくれた。
涙が止まらないティエリーにサイモンがタオルを渡してくれる。ハンカチ程度では足りなかったので助かったが、タオルというのがおかしくて笑ってしまったティエリーにサイモンも微笑みを浮かべる。
「頑張ったんだな。フェロモンはまだ強いけど、襲い掛かるほどではないな」
「サイモン、あなたの服を汚してしまいました。すみません。今洗ってます」
「それなら、おれが干しておくから、ティエリーは食事をしたら休んでいいよ」
紅茶も飲ませてもらって、食事も作ってもらって、ティエリーは完全にサイモンに甘え切っていた。衣服からのフェロモンでもかなり体は楽になったが、本物のサイモンがいると更に体が落ち着いてくる。
サイモンがそばにいてくれればこんなにヒートも苦しくなかったのではないか。いや、そばにいたら抱いてほしいと縋ってしまっていただろうか。
サイモンの作ってくれたシチューにパンを添えて食べながらティエリーは真剣に考える。
サイモンのフェロモンを感じているだけで、全ての苦しみが消えていくような気がする。
「服を借りてもいいですか?」
「番のオメガの巣作りに服を貸すのを嫌がるアルファはいないよ」
「ありがとうございます」
巣作りをしていたことはもうばれているので、思い切ってお願いしてみたら快く了承される。
食事を終えて歯磨きをして、サイモンの部屋のクローゼットから皴になりにくそうな部屋着を数着借りて、ティエリーは自分の部屋に戻った。
まだヒート期間は終わっていないので、油断してはいけない。
それでもサイモンが帰ってきてくれたことでティエリーはかなり心の平穏を取り戻していた。
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