139 / 369
五章 妹の誕生と辺境伯領
19.ハインリヒ殿下のお願い
しおりを挟む
ハインリヒ殿下からお茶をしながらお願いがあった。
「母が産み月になっても赤ちゃんが生まれないので心配しています。そちらの医者はお産に詳しいと聞いています。しばらくの間、そちらの医者をお借りできないでしょうか?」
「それは心配だと思います。両親に話してみますわ」
「パウリーネ先生はとても優秀な先生だから、ハインリヒ殿下も安心なさってください」
わたくしとクリスタちゃんで言うのだが、お産が命懸けだというのはどの時代、どの世界でも変わらない。お産は赤ん坊が生まれるいい面ばかりを強調されるが、その裏で亡くなる赤ちゃんやお母さんがいるのも確かなのだ。
ハインリヒ殿下が大切なお母君であられる王妃殿下の出産を心配しているのは当然のことだった。
お茶をご一緒した後に、わたくしとクリスタちゃんはハインリヒ殿下とノルベルト殿下と両親のところに行っていた。ノルベルト殿下は背が高くなってすらりとしている。ハインリヒ殿下も少しずつ幼さが抜けて来ていた。
わたくしはどう見られているのだろう。
十歳といえば子どもだが、微妙な年ごろになっているのは確かだ。女の子の方が成長が早いのでわたくしも背はかなり伸びてきたと思う。
「お父様、お母様、ハインリヒ殿下からお願いがあるそうです」
「聞いて差し上げてください」
わたくしとクリスタちゃんで言えば、ハインリヒ殿下が前に出る。
「母が心配なのです。ディッペル家にお仕えしているパウリーネ先生を母が出産するまで我が家にお貸しいただけないでしょうか」
「王妃殿下は産み月になっても赤ん坊がなかなか生まれないという話ですね」
「それは心配です。パウリーネ先生を王妃殿下にご紹介しましょう」
「ありがとうございます。母に何かあっても、生まれて来る赤ちゃんに何かあっても、私は耐えられません」
王妃殿下と赤ちゃんを心から大事に思っているハインリヒ殿下に、ノルベルト殿下が肩に手を置く。
「きっと大丈夫だよ、ハインリヒ」
「ノルベルト兄上。おそばにいてください」
「僕はずっとハインリヒのそばにいるよ」
『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』では、自分が皇太子に選ばれたことが認められなくて、ノルベルト殿下との間の関係がこじれてしまっていたハインリヒ殿下。今はそのようなことはないようだ。
これからいつどんなことが起きるかは分からないが、ハインリヒ殿下は自分が皇太子になることを認めているし、ノルベルト殿下は隣国の王女であるノエル殿下を婚約者に迎えて、将来は大公になることが決まっている。
ノルベルト殿下派の貴族がどれだけ騒いでも、ノルベルト殿下の気持ちはもう固まっているし、ノエル殿下ともとても仲睦まじく、お互いに想い合っている。
年の差も二歳程度でちょうどいいくらいだし、ノルベルト殿下とノエル殿下はわたくしから見てもお似合いだと思えた。
「私が国王になる日が来ても、ノルベルト兄上はずっとそばで支えてくれますか?」
「そのために僕は大公になるんですよ、ハインリヒ。隣国との関係をよくして、僕はハインリヒのためにずっとそばでハインリヒを支え続けます」
ハインリヒは可愛い弟だから。
ノルベルト殿下の言葉には愛情が溢れていた。
「僕は生まれが特殊なので、国王陛下からも遠ざけられて、誰も僕のそばにはいてくれないものだと思っていました。けれど、王妃殿下は僕を引き取って育ててくださって、ハインリヒは僕を兄と慕ってくれる。僕はハインリヒが本当に可愛いのです。小さな頃から僕の後ろをついて回って、僕から離れなかったハインリヒが可愛くてならないのです」
微笑みながら言うノルベルト殿下がハインリヒ殿下を裏切るようなことはない気がする。ノルベルト殿下にとってハインリヒ殿下は大事な弟なのだろう。
ハインリヒ殿下を皇太子にしようとする、ハインリヒ殿下の派閥ができたとしても、ハインリヒ殿下はそちらに傾倒することはない気がしていた。
お母君の王妃殿下のことで心が弱くなっているのか、ハインリヒ殿下はノルベルト殿下の手をじっと握っていた。ノルベルト殿下派ハインリヒ殿下の手を握り返し、菫色の瞳でハインリヒ殿下の黒い瞳を見詰めていた。
「ピアノの演奏が始まったよ。エクムント、エリザベート嬢をお誘いしなければ」
「はい、カサンドラ様」
カサンドラ様に促されて、エクムント様がわたくしの前に来る。わたくしに手を差し伸べて微笑みかけて来る。
「踊っていただけますか?」
「はい、もちろんです」
スーツ姿のエクムント様は手袋を付けていない。大きな手の温かさに包まれながらピアノの近くに移動すると、クリスタちゃんもハインリヒ殿下に誘われていた。
「クリスタ嬢、踊っていただけますか?」
「はい、ハインリヒ殿下!」
嬉し気にハインリヒ殿下の手を取ってステップを踏むクリスタちゃんに、ハインリヒ殿下も気持ちを切り替えられたようだ。
わたくしもエクムント様にリードされながらステップを踏んでダンスを踊った。
踊り終わるとお茶会はお開きになる。
帰る方々を見送るために、わたくしは庭に出た。
「次来たときには、異国の珍しい鳥を見せていただけますか?」
「ディッペル家で保護したと聞いています」
「サンルームの改装が終わっていたらお見せできると思います」
「本日は楽しいお茶会をありがとうございました」
「パウリーネ先生が来て下さるとディッペル公爵が仰ってくださって安心しています」
馬車に乗り込むハインリヒ殿下とノルベルト殿下を見送ると、続いてカサンドラ様が馬車に乗り込む。
「エリザベート嬢が健康でこの年を迎えられたこと、本当にお喜び申し上げます」
「カサンドラ様、ありがとうございます」
「また来年も辺境伯領においで」
「はい」
来年はエクムント様が辺境伯領に移る大事な年になる。エクムント様との別れはつらかったが、わたくしもその次の春には学園に入学して、寮に入って学園生活を送らなければいけない。
クリスタちゃんもいない一年となると不安はあったが、ノルベルト殿下も入学されるし、ノエル殿下も入学しているので、知り合いが全くいないわけではなかった。
カサンドラ様が馬車に乗ると、続いてキルヒマン侯爵夫妻が馬車に向かう。
「エリザベート様とクリスタ様のピアノと歌を聞きたくなりました」
「今度、キルヒマン侯爵家で披露していただけませんか?」
「大変光栄です。父と母と話してみます」
「いいお返事をお待ちしています」
小さな頃にはキルヒマン侯爵家でピアノと歌を披露したが、最近は披露していない。楽しみにしてくださっているのならば、わたくしは期待に応えたいと思っていた。
お客様を全員見送ってから、部屋に帰ると、わたくしは楽なワンピースに着替える。ネックレスも丁寧に外してもらって、箱の中に納めた。
クリスタちゃんも着替えて考えていることは同じだった。
子ども部屋に行くと、ふーちゃんがわたくしとクリスタちゃんに飛び付いてきた。
「ねぇね! ねぇね!」
「お茶の時間もエリザベートお嬢様とクリスタお嬢様を探して、全然椅子に座らなかったのですよ」
「それではお腹が空いているのではないですか?」
「そうだと思います」
ヘルマンさんが説明している間に、ふーちゃんは椅子に座って何かを期待する目でわたくしとクリスタちゃんを見ている。
わたくしとクリスタちゃんは顔を見合わせて、椅子に座ってミルクティーを用意させた。
ふーちゃんはお茶の時間の残りのケーキを食べ始めている。
「やはりエリザベートお嬢様とクリスタお嬢様がいないと寂しかったのでしょうね」
「ねぇね!」
「ふーちゃん、今日はお姉様のお誕生日だったのよ?」
「ねぇね、おたんどーび?」
「そうよ。おめでとうって言わなくちゃ」
「ねぇね、おめめと!」
上手に「おめでとう」と言ってくれたふーちゃんにわたくしは嬉しくなってしまう。
「ありがとう、ふーちゃん」
「ねぇね、おいち!」
「わたくしはお茶会で食べてきたからふーちゃんが食べていいのですよ」
食べているケーキを分けようとするふーちゃんにわたくしが言えば、ふーちゃんは口いっぱいに頬張ってもしゃもしゃと食べていた。
お茶の時間が遅くなってしまったふーちゃんは、夕食の時間にほとんど食べないまま、眠ってしまった。
「エリザベートお嬢様とクリスタお嬢様がいなかったから、そわそわして、お昼寝も短かったのです。フランツ様は本当にお姉さま方が大好きですからね」
笑っているヘルマンさんだが、お昼寝も短くて、お茶の時間に何も食べていなかったのならば、ふーちゃんの世話は大変だっただろう。眠くて、お腹が空いている子どもは不機嫌になりやすい。
それを笑って流せるだけヘルマンさんはふーちゃんの世話に慣れていた。
「フランツを部屋で寝かせてあげてください」
「ヘルマンさん、今日はご苦労様だったね」
夕食の席で椅子に座ったまま眠ってしまったふーちゃんをヘルマンさんが抱っこして部屋に連れて行って寝かせていた。
「母が産み月になっても赤ちゃんが生まれないので心配しています。そちらの医者はお産に詳しいと聞いています。しばらくの間、そちらの医者をお借りできないでしょうか?」
「それは心配だと思います。両親に話してみますわ」
「パウリーネ先生はとても優秀な先生だから、ハインリヒ殿下も安心なさってください」
わたくしとクリスタちゃんで言うのだが、お産が命懸けだというのはどの時代、どの世界でも変わらない。お産は赤ん坊が生まれるいい面ばかりを強調されるが、その裏で亡くなる赤ちゃんやお母さんがいるのも確かなのだ。
ハインリヒ殿下が大切なお母君であられる王妃殿下の出産を心配しているのは当然のことだった。
お茶をご一緒した後に、わたくしとクリスタちゃんはハインリヒ殿下とノルベルト殿下と両親のところに行っていた。ノルベルト殿下は背が高くなってすらりとしている。ハインリヒ殿下も少しずつ幼さが抜けて来ていた。
わたくしはどう見られているのだろう。
十歳といえば子どもだが、微妙な年ごろになっているのは確かだ。女の子の方が成長が早いのでわたくしも背はかなり伸びてきたと思う。
「お父様、お母様、ハインリヒ殿下からお願いがあるそうです」
「聞いて差し上げてください」
わたくしとクリスタちゃんで言えば、ハインリヒ殿下が前に出る。
「母が心配なのです。ディッペル家にお仕えしているパウリーネ先生を母が出産するまで我が家にお貸しいただけないでしょうか」
「王妃殿下は産み月になっても赤ん坊がなかなか生まれないという話ですね」
「それは心配です。パウリーネ先生を王妃殿下にご紹介しましょう」
「ありがとうございます。母に何かあっても、生まれて来る赤ちゃんに何かあっても、私は耐えられません」
王妃殿下と赤ちゃんを心から大事に思っているハインリヒ殿下に、ノルベルト殿下が肩に手を置く。
「きっと大丈夫だよ、ハインリヒ」
「ノルベルト兄上。おそばにいてください」
「僕はずっとハインリヒのそばにいるよ」
『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』では、自分が皇太子に選ばれたことが認められなくて、ノルベルト殿下との間の関係がこじれてしまっていたハインリヒ殿下。今はそのようなことはないようだ。
これからいつどんなことが起きるかは分からないが、ハインリヒ殿下は自分が皇太子になることを認めているし、ノルベルト殿下は隣国の王女であるノエル殿下を婚約者に迎えて、将来は大公になることが決まっている。
ノルベルト殿下派の貴族がどれだけ騒いでも、ノルベルト殿下の気持ちはもう固まっているし、ノエル殿下ともとても仲睦まじく、お互いに想い合っている。
年の差も二歳程度でちょうどいいくらいだし、ノルベルト殿下とノエル殿下はわたくしから見てもお似合いだと思えた。
「私が国王になる日が来ても、ノルベルト兄上はずっとそばで支えてくれますか?」
「そのために僕は大公になるんですよ、ハインリヒ。隣国との関係をよくして、僕はハインリヒのためにずっとそばでハインリヒを支え続けます」
ハインリヒは可愛い弟だから。
ノルベルト殿下の言葉には愛情が溢れていた。
「僕は生まれが特殊なので、国王陛下からも遠ざけられて、誰も僕のそばにはいてくれないものだと思っていました。けれど、王妃殿下は僕を引き取って育ててくださって、ハインリヒは僕を兄と慕ってくれる。僕はハインリヒが本当に可愛いのです。小さな頃から僕の後ろをついて回って、僕から離れなかったハインリヒが可愛くてならないのです」
微笑みながら言うノルベルト殿下がハインリヒ殿下を裏切るようなことはない気がする。ノルベルト殿下にとってハインリヒ殿下は大事な弟なのだろう。
ハインリヒ殿下を皇太子にしようとする、ハインリヒ殿下の派閥ができたとしても、ハインリヒ殿下はそちらに傾倒することはない気がしていた。
お母君の王妃殿下のことで心が弱くなっているのか、ハインリヒ殿下はノルベルト殿下の手をじっと握っていた。ノルベルト殿下派ハインリヒ殿下の手を握り返し、菫色の瞳でハインリヒ殿下の黒い瞳を見詰めていた。
「ピアノの演奏が始まったよ。エクムント、エリザベート嬢をお誘いしなければ」
「はい、カサンドラ様」
カサンドラ様に促されて、エクムント様がわたくしの前に来る。わたくしに手を差し伸べて微笑みかけて来る。
「踊っていただけますか?」
「はい、もちろんです」
スーツ姿のエクムント様は手袋を付けていない。大きな手の温かさに包まれながらピアノの近くに移動すると、クリスタちゃんもハインリヒ殿下に誘われていた。
「クリスタ嬢、踊っていただけますか?」
「はい、ハインリヒ殿下!」
嬉し気にハインリヒ殿下の手を取ってステップを踏むクリスタちゃんに、ハインリヒ殿下も気持ちを切り替えられたようだ。
わたくしもエクムント様にリードされながらステップを踏んでダンスを踊った。
踊り終わるとお茶会はお開きになる。
帰る方々を見送るために、わたくしは庭に出た。
「次来たときには、異国の珍しい鳥を見せていただけますか?」
「ディッペル家で保護したと聞いています」
「サンルームの改装が終わっていたらお見せできると思います」
「本日は楽しいお茶会をありがとうございました」
「パウリーネ先生が来て下さるとディッペル公爵が仰ってくださって安心しています」
馬車に乗り込むハインリヒ殿下とノルベルト殿下を見送ると、続いてカサンドラ様が馬車に乗り込む。
「エリザベート嬢が健康でこの年を迎えられたこと、本当にお喜び申し上げます」
「カサンドラ様、ありがとうございます」
「また来年も辺境伯領においで」
「はい」
来年はエクムント様が辺境伯領に移る大事な年になる。エクムント様との別れはつらかったが、わたくしもその次の春には学園に入学して、寮に入って学園生活を送らなければいけない。
クリスタちゃんもいない一年となると不安はあったが、ノルベルト殿下も入学されるし、ノエル殿下も入学しているので、知り合いが全くいないわけではなかった。
カサンドラ様が馬車に乗ると、続いてキルヒマン侯爵夫妻が馬車に向かう。
「エリザベート様とクリスタ様のピアノと歌を聞きたくなりました」
「今度、キルヒマン侯爵家で披露していただけませんか?」
「大変光栄です。父と母と話してみます」
「いいお返事をお待ちしています」
小さな頃にはキルヒマン侯爵家でピアノと歌を披露したが、最近は披露していない。楽しみにしてくださっているのならば、わたくしは期待に応えたいと思っていた。
お客様を全員見送ってから、部屋に帰ると、わたくしは楽なワンピースに着替える。ネックレスも丁寧に外してもらって、箱の中に納めた。
クリスタちゃんも着替えて考えていることは同じだった。
子ども部屋に行くと、ふーちゃんがわたくしとクリスタちゃんに飛び付いてきた。
「ねぇね! ねぇね!」
「お茶の時間もエリザベートお嬢様とクリスタお嬢様を探して、全然椅子に座らなかったのですよ」
「それではお腹が空いているのではないですか?」
「そうだと思います」
ヘルマンさんが説明している間に、ふーちゃんは椅子に座って何かを期待する目でわたくしとクリスタちゃんを見ている。
わたくしとクリスタちゃんは顔を見合わせて、椅子に座ってミルクティーを用意させた。
ふーちゃんはお茶の時間の残りのケーキを食べ始めている。
「やはりエリザベートお嬢様とクリスタお嬢様がいないと寂しかったのでしょうね」
「ねぇね!」
「ふーちゃん、今日はお姉様のお誕生日だったのよ?」
「ねぇね、おたんどーび?」
「そうよ。おめでとうって言わなくちゃ」
「ねぇね、おめめと!」
上手に「おめでとう」と言ってくれたふーちゃんにわたくしは嬉しくなってしまう。
「ありがとう、ふーちゃん」
「ねぇね、おいち!」
「わたくしはお茶会で食べてきたからふーちゃんが食べていいのですよ」
食べているケーキを分けようとするふーちゃんにわたくしが言えば、ふーちゃんは口いっぱいに頬張ってもしゃもしゃと食べていた。
お茶の時間が遅くなってしまったふーちゃんは、夕食の時間にほとんど食べないまま、眠ってしまった。
「エリザベートお嬢様とクリスタお嬢様がいなかったから、そわそわして、お昼寝も短かったのです。フランツ様は本当にお姉さま方が大好きですからね」
笑っているヘルマンさんだが、お昼寝も短くて、お茶の時間に何も食べていなかったのならば、ふーちゃんの世話は大変だっただろう。眠くて、お腹が空いている子どもは不機嫌になりやすい。
それを笑って流せるだけヘルマンさんはふーちゃんの世話に慣れていた。
「フランツを部屋で寝かせてあげてください」
「ヘルマンさん、今日はご苦労様だったね」
夕食の席で椅子に座ったまま眠ってしまったふーちゃんをヘルマンさんが抱っこして部屋に連れて行って寝かせていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,654
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる