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七章 辺境伯領の特産品を
21.ダンスの終わり
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ダンスが終わるとわたくしとエクムント様、クリスタちゃんとハインリヒ殿下は踊りの輪から外れてガブリエラちゃんとレーニちゃんとノルベルト殿下が待っている大広間の端までゆっくりと歩いて行った。わたくしの手をエクムント様が引いてくださって、クリスタちゃんの手をハインリヒ殿下が引いている。
踊りの余韻に浸っていると、エクムント様がわたくしに囁いた。
「もしかして、口紅を付けていらっしゃいますか?」
「分かりますか? 派手でしょうか?」
「いいえ、とても可愛らしいです。エリザベート嬢も口紅を付けるような年齢になったのですね」
しみじみと言われてわたくしは頬を染める。エクムント様がわたくしの口紅に気付いてくれたことが嬉しかった。
口紅はベージュ系のピンクであまり目立つ色ではない。わたくしの年齢が若いので母は派手ではない口紅を選んでくれたのだろう。
クリスタちゃんも塗っているところを見るまで気付いていなかったのに、エクムント様はわたくしの顔を見て気付いてくださった。それだけエクムント様がわたくしをしっかりと見ていてくださる証拠なのだろう。
考えると嬉しくなってくる。
会場の端のテーブルにサンドイッチやキッシュやケーキを取り分けたお皿を持って行って、わたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんとガブリエラちゃんと、エクムント様とハインリヒ殿下とノルベルト殿下でお茶をする。
ガブリエラちゃんはハインリヒ殿下とノルベルト殿下をじっと見つめて仰け反るようにして驚いている。
「わたくし、ハインリヒでんかとノルベルトでんかとおちゃをしていいのですか?」
「ガブリエラは辺境伯である私の姪なのだから、堂々としていていいんだよ」
「わたくし、ばちがいではありませんか!?」
「ガブリエラ、落ち着いて。大きな声が出ているよ」
「いけない! わたくしったら!」
穏やかに諭すエクムント様にガブリエラちゃんは両手で口を押えていた。
キルヒマン侯爵夫妻の孫で、今年の春にお茶会デビューしたばかりのガブリエラちゃんにとって、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下とお茶をするのは敷居が高かったのかもしれない。
「ガブリエラ嬢、ハインリヒ・レデラーです。エクムント殿の姪御さんなのですね。よろしくお願いします」
「僕はノルベルト・アッペル。エクムント殿の姪御さんなら大歓迎です」
「おやさしい……ありがとうございます」
慌てていたガブリエラちゃんもハインリヒ殿下とノルベルト殿下に促されると、落ち着いていた。
ミルクティーを飲んで、サンドイッチとキッシュとケーキを食べて、お茶会はお開きの時間になる。
エクムント様は辺境伯なのでハインリヒ殿下とノルベルト殿下の次に送り出されるはずだったが、わたくしと一緒にお客様を見送るために残って下さった。
「ハインリヒ殿下、ノルベルト殿下、今日はありがとうございました」
「来年からはエリザベート嬢も学園に入学する年になられましたね。私と同じなので心強いです」
「学園の準備をなさると思いますが、ディッペル家の御令嬢は寮も一人部屋なので安心していいと思いますよ。僕やノエル殿下は王宮から通っていますが」
学園の話をされると来年から学園に入学する年になったのだとしみじみと実感できる。
ハインリヒ殿下はクリスタちゃんにも話しかけていた。
「クリスタ嬢は再来年、学園に入学されますね。そのときには……」
「はい、ハインリヒ殿下。きっと」
皆まで言わなくても分かっている。
そのときにはクリスタちゃんはハインリヒ殿下と婚約をするのだ。国王陛下がそう言ったのだから間違いはない。
クリスタちゃんとハインリヒ殿下が名残を惜しんでいると、エクムント様がハインリヒ殿下にそっと伝える。
「口紅を贈るのはやめておいた方がいいかもしれませんよ」
「な、なんで、分かったんですか!?」
「そういうものは、始めは母親から贈られるのがいいと思います。肌の色や髪の色、目の色に合う色を選ばなければいけないので、ハインリヒ殿下にはハードルが高いかと思われます」
わたくしがお誕生日に母から口紅をもらったことを聞いていて、ハインリヒ殿下はクリスタちゃんに口紅を贈ろうと考えていたようだ。それを先んじて止めているエクムント様の思慮深いところにわたくしは改めて尊敬してしまう。
「もし、どうしても贈りたいのでしたら、王妃殿下に相談してみるといいと思います」
「アドバイスをありがとうございます。そうしてみます」
大人の男性として的確なアドバイスをしたエクムント様に、ハインリヒ殿下も大人しく頷いていた。
リリエンタール侯爵が馬車に乗り込むときには、わたくしだけでなくエクムント様もお礼を言っていた。
「今日はお越しいただきありがとうございました」
「ガブリエラがとても喜んでいました。本当にありがとうございます」
「エリザベート様をお祝いできてよかったです。フランツ様とマリア様にもお会いできて、ガブリエラ嬢と交流が持てたのも嬉しかったです」
「ガブリエラはレーニ嬢から頂いた独楽を大事にしていますよ」
レーニちゃんたちリリエンタール侯爵一行を見送ると、続いてキルヒマン侯爵夫妻とガブリエラちゃんの番になる。
「エクムントおじさま、きょうはありがとうございました。エリザベートさま、とてもたのしかったです」
「またお茶をご一緒致しましょうね、ガブリエラ嬢」
「ガブリエラが楽しめたのならよかったよ」
「エクムント、ガブリエラの相手をしてくれてありがとうございました」
「エリザベート様とクリスタ様にも優しくしていただいたようで、ありがたいことです」
ガブリエラちゃんとキルヒマン侯爵夫妻が言うのに、わたくしはクリスタちゃんを見た。クリスタちゃんはガブリエラちゃんに駆け寄って抱き締めている。
「春にはわたくしのお誕生日があります。そのときも来てくださいね」
「よろこんでまいります」
「ガブリエラ嬢、お待ちしております」
わたくしの両親のお誕生日は大人が主体になるのでガブリエラちゃんは招かれないのだろう。次にガブリエラちゃんに会えるのはクリスタちゃんのお誕生日かも知れなかった。
お茶会が終わると最後にエクムント様とカサンドラ様が馬車に乗った。
エクムント様を見送るわたくしに、エクムント様が両手を取って指先にキスを落としてくれる。
「これから忙しくなると思いますが、お体など壊されませんように。エリザベート嬢が口紅を付けるほど大人になっていたのかと驚きました」
「わたくし、これからますます大人になって行きますわ。学園にも入学します」
「学園の制服を着ているところを見るのも楽しみですね」
「制服を作らなければいけなかったですわ。忘れていました」
「学園の規定がありますので、それを守って誂えてくださいね」
エクムント様自身は士官学校に行ったので学園のことは知らないはずだが、意外と詳しいのだと思ってしまう。エクムント様のお兄様たちが学園に行ったので知っているのかもしれない。
「次はディッペル公爵夫妻のお誕生日のお茶会でお会いしましょう」
「はい、お待ちしております」
わたくしの婚約者で、辺境伯であるエクムント様を招かないなんてことはあり得ない。わたくしは次の約束をしてエクムント様の手を離した。
キスをされた指先がじんじんと熱く、頬が火照ったようになっている。
指先にキスをしてくれるくらいには、エクムント様はわたくしのことを認めてくださっているのだ。
まだまだ大人ではないが、大人の階段を上りつつあるわたくし。
学園に入学できる年齢、十二歳のお誕生日のお茶会が終わった。
わたくしはこれから学園に入学する準備をしなければいけない。
忙しくはなるかもしれないが、学園に入学することは憂鬱ではない。
『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』の本編はクリスタちゃんが学園に入学するところから始まるのだが、既に未来は変わっていて、クリスタちゃんは学園に入学するときにはハインリヒ殿下の婚約者になっているだろうし、わたくしはもう辺境伯であるエクムント様の婚約者の地位を手に入れている。
本編ではわたくしは辺境域に追放されてしまうのだが、そんなこともあり得るはずがない。
安心して学園に入学することができる未来が確定していて、わたくしは安堵していた。
踊りの余韻に浸っていると、エクムント様がわたくしに囁いた。
「もしかして、口紅を付けていらっしゃいますか?」
「分かりますか? 派手でしょうか?」
「いいえ、とても可愛らしいです。エリザベート嬢も口紅を付けるような年齢になったのですね」
しみじみと言われてわたくしは頬を染める。エクムント様がわたくしの口紅に気付いてくれたことが嬉しかった。
口紅はベージュ系のピンクであまり目立つ色ではない。わたくしの年齢が若いので母は派手ではない口紅を選んでくれたのだろう。
クリスタちゃんも塗っているところを見るまで気付いていなかったのに、エクムント様はわたくしの顔を見て気付いてくださった。それだけエクムント様がわたくしをしっかりと見ていてくださる証拠なのだろう。
考えると嬉しくなってくる。
会場の端のテーブルにサンドイッチやキッシュやケーキを取り分けたお皿を持って行って、わたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんとガブリエラちゃんと、エクムント様とハインリヒ殿下とノルベルト殿下でお茶をする。
ガブリエラちゃんはハインリヒ殿下とノルベルト殿下をじっと見つめて仰け反るようにして驚いている。
「わたくし、ハインリヒでんかとノルベルトでんかとおちゃをしていいのですか?」
「ガブリエラは辺境伯である私の姪なのだから、堂々としていていいんだよ」
「わたくし、ばちがいではありませんか!?」
「ガブリエラ、落ち着いて。大きな声が出ているよ」
「いけない! わたくしったら!」
穏やかに諭すエクムント様にガブリエラちゃんは両手で口を押えていた。
キルヒマン侯爵夫妻の孫で、今年の春にお茶会デビューしたばかりのガブリエラちゃんにとって、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下とお茶をするのは敷居が高かったのかもしれない。
「ガブリエラ嬢、ハインリヒ・レデラーです。エクムント殿の姪御さんなのですね。よろしくお願いします」
「僕はノルベルト・アッペル。エクムント殿の姪御さんなら大歓迎です」
「おやさしい……ありがとうございます」
慌てていたガブリエラちゃんもハインリヒ殿下とノルベルト殿下に促されると、落ち着いていた。
ミルクティーを飲んで、サンドイッチとキッシュとケーキを食べて、お茶会はお開きの時間になる。
エクムント様は辺境伯なのでハインリヒ殿下とノルベルト殿下の次に送り出されるはずだったが、わたくしと一緒にお客様を見送るために残って下さった。
「ハインリヒ殿下、ノルベルト殿下、今日はありがとうございました」
「来年からはエリザベート嬢も学園に入学する年になられましたね。私と同じなので心強いです」
「学園の準備をなさると思いますが、ディッペル家の御令嬢は寮も一人部屋なので安心していいと思いますよ。僕やノエル殿下は王宮から通っていますが」
学園の話をされると来年から学園に入学する年になったのだとしみじみと実感できる。
ハインリヒ殿下はクリスタちゃんにも話しかけていた。
「クリスタ嬢は再来年、学園に入学されますね。そのときには……」
「はい、ハインリヒ殿下。きっと」
皆まで言わなくても分かっている。
そのときにはクリスタちゃんはハインリヒ殿下と婚約をするのだ。国王陛下がそう言ったのだから間違いはない。
クリスタちゃんとハインリヒ殿下が名残を惜しんでいると、エクムント様がハインリヒ殿下にそっと伝える。
「口紅を贈るのはやめておいた方がいいかもしれませんよ」
「な、なんで、分かったんですか!?」
「そういうものは、始めは母親から贈られるのがいいと思います。肌の色や髪の色、目の色に合う色を選ばなければいけないので、ハインリヒ殿下にはハードルが高いかと思われます」
わたくしがお誕生日に母から口紅をもらったことを聞いていて、ハインリヒ殿下はクリスタちゃんに口紅を贈ろうと考えていたようだ。それを先んじて止めているエクムント様の思慮深いところにわたくしは改めて尊敬してしまう。
「もし、どうしても贈りたいのでしたら、王妃殿下に相談してみるといいと思います」
「アドバイスをありがとうございます。そうしてみます」
大人の男性として的確なアドバイスをしたエクムント様に、ハインリヒ殿下も大人しく頷いていた。
リリエンタール侯爵が馬車に乗り込むときには、わたくしだけでなくエクムント様もお礼を言っていた。
「今日はお越しいただきありがとうございました」
「ガブリエラがとても喜んでいました。本当にありがとうございます」
「エリザベート様をお祝いできてよかったです。フランツ様とマリア様にもお会いできて、ガブリエラ嬢と交流が持てたのも嬉しかったです」
「ガブリエラはレーニ嬢から頂いた独楽を大事にしていますよ」
レーニちゃんたちリリエンタール侯爵一行を見送ると、続いてキルヒマン侯爵夫妻とガブリエラちゃんの番になる。
「エクムントおじさま、きょうはありがとうございました。エリザベートさま、とてもたのしかったです」
「またお茶をご一緒致しましょうね、ガブリエラ嬢」
「ガブリエラが楽しめたのならよかったよ」
「エクムント、ガブリエラの相手をしてくれてありがとうございました」
「エリザベート様とクリスタ様にも優しくしていただいたようで、ありがたいことです」
ガブリエラちゃんとキルヒマン侯爵夫妻が言うのに、わたくしはクリスタちゃんを見た。クリスタちゃんはガブリエラちゃんに駆け寄って抱き締めている。
「春にはわたくしのお誕生日があります。そのときも来てくださいね」
「よろこんでまいります」
「ガブリエラ嬢、お待ちしております」
わたくしの両親のお誕生日は大人が主体になるのでガブリエラちゃんは招かれないのだろう。次にガブリエラちゃんに会えるのはクリスタちゃんのお誕生日かも知れなかった。
お茶会が終わると最後にエクムント様とカサンドラ様が馬車に乗った。
エクムント様を見送るわたくしに、エクムント様が両手を取って指先にキスを落としてくれる。
「これから忙しくなると思いますが、お体など壊されませんように。エリザベート嬢が口紅を付けるほど大人になっていたのかと驚きました」
「わたくし、これからますます大人になって行きますわ。学園にも入学します」
「学園の制服を着ているところを見るのも楽しみですね」
「制服を作らなければいけなかったですわ。忘れていました」
「学園の規定がありますので、それを守って誂えてくださいね」
エクムント様自身は士官学校に行ったので学園のことは知らないはずだが、意外と詳しいのだと思ってしまう。エクムント様のお兄様たちが学園に行ったので知っているのかもしれない。
「次はディッペル公爵夫妻のお誕生日のお茶会でお会いしましょう」
「はい、お待ちしております」
わたくしの婚約者で、辺境伯であるエクムント様を招かないなんてことはあり得ない。わたくしは次の約束をしてエクムント様の手を離した。
キスをされた指先がじんじんと熱く、頬が火照ったようになっている。
指先にキスをしてくれるくらいには、エクムント様はわたくしのことを認めてくださっているのだ。
まだまだ大人ではないが、大人の階段を上りつつあるわたくし。
学園に入学できる年齢、十二歳のお誕生日のお茶会が終わった。
わたくしはこれから学園に入学する準備をしなければいけない。
忙しくはなるかもしれないが、学園に入学することは憂鬱ではない。
『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』の本編はクリスタちゃんが学園に入学するところから始まるのだが、既に未来は変わっていて、クリスタちゃんは学園に入学するときにはハインリヒ殿下の婚約者になっているだろうし、わたくしはもう辺境伯であるエクムント様の婚約者の地位を手に入れている。
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