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十一章 ネイルアートとフィンガーブレスレット
18.辺境伯領の女性の地位向上
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夏休み前の試験で、五年生はノルベルト殿下が首席になった。四年生はわたくしが首席でハインリヒ殿下が二番で、オリヴァー殿とミリヤムちゃんが三番と四番を争っていた。三年生はクリスタちゃんが首席で、レーニちゃんが二番だった。二年生はリーゼロッテ嬢が首席だった。
五年生、四年生、三年生、二年生の首席がわたくしのお茶会に集っているということになる。
わたくしが苦労したのは詩の授業くらいで、他の試験は楽々で全問正解だった。ハインリヒ殿下も詩の試験には苦戦した様子である。
「オリヴァー殿が教えてくれなければこの点数は取れていませんね」
「わたくしも同じです」
試験の話が落ち着いてから、ハインリヒ殿下は彼の国での出来事を教えてくれた。
「彼の国では、国王陛下とお会いしました。病床の国王陛下にお会いして手を握られるのは不思議な心地がしました。少し祖母と似ていたような気がします」
「お姉様が考えた病気の治療法についてはどうでしたか?」
「従者にそれとなく言うと、すぐに食事を改善し始めたようです。帰るころには少し顔色がよくなっていた気がします」
やはり彼の国の国王陛下は脚気だったのだろう。脚気は慢性的なビタミンB1不足により、心不全や末梢神経の障害をきたす病気であるので、改善に向かうならば何よりだ。
彼の国の国王陛下もまだ亡くなるような高齢ではないので、これで体調が戻って後継者を選ぶ気になってくれればいいと思っていた。
「お姉様は国を一つ救ったかもしれませんわ」
「大袈裟です、クリスタ」
「お姉様は辺境伯領も救って、異国も救った。素晴らしい知恵の持ち主ですわ」
誇らしげに言われるが、それが前世の記憶に基づいているなんてわたくしは言えるはずがないので、静かに口を閉ざすのみだった。
――きな臭いことにならなければよいのですが。
エクムント様が心配していたからわたくしも動いただけで、そうでなければ解決策を考えること自体していなかったかもしれない。解決策が考えられたところで、国際問題になっては困るし、今回はとてもデリケートな話だった。
それでもわたくしがしたことで彼の国の国王陛下が救われるのであれば、やってよかったとは思っていた。
夏休みには辺境伯領に招かれていた。
毎年のことだが、今年はエクムント様が海神の祀られている社に連れて行ってくれるということでわたくしは楽しみにしていた。
それだけではない。夏休みには国王陛下の別荘にも招かれていた。
ディッペル家に戻って、招待状を受け取ったとき、わたくしもクリスタちゃんもとても嬉しくて手を取り合って喜んでしまった。
「国王陛下の別荘で今年も過ごせるのですね」
「ハインリヒ殿下と夏休みもご一緒です」
クリスタちゃんは特にハインリヒ殿下と過ごせることを楽しみにしているようだった。
逆にハインリヒ殿下とノルベルト殿下とユリアーナ殿下のご兄弟が辺境伯領に来るという話も聞いていた。
ユリアーナ殿下はずっと辺境伯領に来たがっていたが、年齢が低かったこともあり、辺境伯領に泊まらせることが国王陛下も王妃殿下も不安だったのだろう、なかなか来られていなかった。
それが今年はユリアーナ殿下が初めて辺境伯領に行くのだ。
その保護者としてハインリヒ殿下とノルベルト殿下も行かれるのだろう。
辺境伯領の特産品の紫色の布やコスチュームジュエリーのガラス細工、フィンガーブレスレットにネイルアートと、辺境伯領には魅力的なものがたくさんある。それらをユリアーナ殿下は自分の目で見てみたいのだろう。
フィンガーブレスレットの工房や、ネイルアートの技術者を育てる工房には、わたくしも見学してみたい気持ちはあった。
「エクムント様が言っていました。辺境伯領では女性の働く場所が少ないのだと」
女性の社会進出がまだ進んでいない辺境伯領で、フィンガーブレスレット作りやネイルアートの技術者として社会進出をしていける女性がいるならば、それがもっと進めばいいと思わないわけがない。
女性の社会進出が進んでいないということは、女性の社会的地位が低いということでもある。辺境伯領がそのような土地ならば、わたくしも生きづらくなるかもしれない。それならば、辺境伯領の女性の社会進出を支えて、もっと広げていくのがわたくしの使命かもしれないと思っていた。
「オルヒデー帝国自体が女性の社会進出が進んでいるかと言えばそうではないからね」
難しい顔で呟く父に、わたくしは平民の暮らしをほとんど知らないのだと気付く。貴族は長子相続で女性も当主になっているので女性の地位が確立されているように見えるのだが、実のところ平民がどうなっているかはわたくしにも分からない。
「オルヒデー帝国の平民はどうなのですか?」
「女性の仕事は貴族の侍女か、家庭教師か、洗濯くらいで、女性はできる限り外に出ないで家で家事をしておくものと考えられているね」
この世界のモデルが十九世紀のヨーロッパなのだからそれは仕方がないことなのかもしれないが、女性の地位というものについてわたくしは考えさせられる。とはいえ、わたくしが生きていた前世でも女性の地位が高かったかという問題に関しては、決してそうは言えなかったので、この問題は根深いのかもしれない。
それでもわたくしが将来嫁ぐことになる辺境伯領では少しでも女性の地位向上を考えたいとわたくしは考えていた。辺境伯の妻になるわたくしでなければできないことがあるのではないだろうか。
「辺境伯領ではフィンガーブレスレットの工房や、ネイルアートの技術者を育てることで、女性の地位が向上されればいいのですが」
「エリザベートが嫁ぐ土地だからね」
「マリアも嫁ぐ土地になりますよ」
「そうだった。マリアはまだ小さいから先だと思ってしまうが、あんなに小さかったエリザベートももうこんなに大きくなっている。あっという間なのかもしれないな」
少し寂しそうな父に母が寄り添っていた。
部屋に戻るとわたくしは辺境伯領に行く準備を始めた。辺境伯領では涼しい格好の上に日除けが必要である。わたくしもクリスタちゃんも日傘を持っていたが、それでは足りない部分がある。やはり薄い日除けの上着は必須だった。
わたくしもクリスタちゃんも日に焼けると真っ赤になって、火傷のようになってしまうので油断ができないのだ。
この世界にはまだ日焼け止めがない。日焼け止めの組成が分かればわたくしは作ってもらうのだが、前世の記憶があるといっても、日焼け止めが何から作られているかまではよく分かっていなかった。
「お姉様、新しい帽子を作ってもらいました。見てください」
大きなリボンのあるつばの広い帽子を見せられてわたくしも自分の帽子を見せる。わたくしの帽子はリボンでできた花が飾られていて、つばの広い白い帽子だ。
「クリスタちゃん、よく似合いますよ」
「お姉様もお似合いです」
お互いに褒め合って帽子は被っていくので荷物から外してクローゼットにかけておく。
サンダルは迷ったが今年は持って行かないことにした。
毎年サンダルをはくと足が日焼けで火傷のようになってしまうのだ。暑いかもしれないが、靴下を履いて靴を履くのが一番だと分かった。
「エリザベートお姉様、クリスタお姉様、このレモン柄のサマードレスと、ミントグリーンのサマードレス、どっちがいいと思いますか?」
サマードレスを持って駆けて来るまーちゃんにわたくしとクリスタちゃんは顔を見合わせる。
「そのレモン柄は、クリスタちゃんが着ていたものですね」
「ミントグリーンはお姉様が着ていたものですわ」
「そうなのです。どちらも大事なので決められないのです」
体に当てて見せてくれるまーちゃんにわたくしとクリスタちゃんは答える。
「まーちゃんはわたくしに似ているから、ミントグリーンがいいかもしれません」
「お姉様の小さい頃にそっくりですわ」
「それなら、ミントグリーンにします。それで、お帽子なのですが……」
次々と聞いてくるまーちゃんに、一緒に持って行くものを選んであげながら、わたくしはいつかまーちゃんが大人になった後も、こんな風に一緒に話す時間が持てるのだろうかと考えていた。
まーちゃんもオリヴァー殿の婚約者でいつかは辺境伯領に嫁いでくる。
辺境伯領で姉妹力を合わせられたらいいと思わずにいられなかった。
五年生、四年生、三年生、二年生の首席がわたくしのお茶会に集っているということになる。
わたくしが苦労したのは詩の授業くらいで、他の試験は楽々で全問正解だった。ハインリヒ殿下も詩の試験には苦戦した様子である。
「オリヴァー殿が教えてくれなければこの点数は取れていませんね」
「わたくしも同じです」
試験の話が落ち着いてから、ハインリヒ殿下は彼の国での出来事を教えてくれた。
「彼の国では、国王陛下とお会いしました。病床の国王陛下にお会いして手を握られるのは不思議な心地がしました。少し祖母と似ていたような気がします」
「お姉様が考えた病気の治療法についてはどうでしたか?」
「従者にそれとなく言うと、すぐに食事を改善し始めたようです。帰るころには少し顔色がよくなっていた気がします」
やはり彼の国の国王陛下は脚気だったのだろう。脚気は慢性的なビタミンB1不足により、心不全や末梢神経の障害をきたす病気であるので、改善に向かうならば何よりだ。
彼の国の国王陛下もまだ亡くなるような高齢ではないので、これで体調が戻って後継者を選ぶ気になってくれればいいと思っていた。
「お姉様は国を一つ救ったかもしれませんわ」
「大袈裟です、クリスタ」
「お姉様は辺境伯領も救って、異国も救った。素晴らしい知恵の持ち主ですわ」
誇らしげに言われるが、それが前世の記憶に基づいているなんてわたくしは言えるはずがないので、静かに口を閉ざすのみだった。
――きな臭いことにならなければよいのですが。
エクムント様が心配していたからわたくしも動いただけで、そうでなければ解決策を考えること自体していなかったかもしれない。解決策が考えられたところで、国際問題になっては困るし、今回はとてもデリケートな話だった。
それでもわたくしがしたことで彼の国の国王陛下が救われるのであれば、やってよかったとは思っていた。
夏休みには辺境伯領に招かれていた。
毎年のことだが、今年はエクムント様が海神の祀られている社に連れて行ってくれるということでわたくしは楽しみにしていた。
それだけではない。夏休みには国王陛下の別荘にも招かれていた。
ディッペル家に戻って、招待状を受け取ったとき、わたくしもクリスタちゃんもとても嬉しくて手を取り合って喜んでしまった。
「国王陛下の別荘で今年も過ごせるのですね」
「ハインリヒ殿下と夏休みもご一緒です」
クリスタちゃんは特にハインリヒ殿下と過ごせることを楽しみにしているようだった。
逆にハインリヒ殿下とノルベルト殿下とユリアーナ殿下のご兄弟が辺境伯領に来るという話も聞いていた。
ユリアーナ殿下はずっと辺境伯領に来たがっていたが、年齢が低かったこともあり、辺境伯領に泊まらせることが国王陛下も王妃殿下も不安だったのだろう、なかなか来られていなかった。
それが今年はユリアーナ殿下が初めて辺境伯領に行くのだ。
その保護者としてハインリヒ殿下とノルベルト殿下も行かれるのだろう。
辺境伯領の特産品の紫色の布やコスチュームジュエリーのガラス細工、フィンガーブレスレットにネイルアートと、辺境伯領には魅力的なものがたくさんある。それらをユリアーナ殿下は自分の目で見てみたいのだろう。
フィンガーブレスレットの工房や、ネイルアートの技術者を育てる工房には、わたくしも見学してみたい気持ちはあった。
「エクムント様が言っていました。辺境伯領では女性の働く場所が少ないのだと」
女性の社会進出がまだ進んでいない辺境伯領で、フィンガーブレスレット作りやネイルアートの技術者として社会進出をしていける女性がいるならば、それがもっと進めばいいと思わないわけがない。
女性の社会進出が進んでいないということは、女性の社会的地位が低いということでもある。辺境伯領がそのような土地ならば、わたくしも生きづらくなるかもしれない。それならば、辺境伯領の女性の社会進出を支えて、もっと広げていくのがわたくしの使命かもしれないと思っていた。
「オルヒデー帝国自体が女性の社会進出が進んでいるかと言えばそうではないからね」
難しい顔で呟く父に、わたくしは平民の暮らしをほとんど知らないのだと気付く。貴族は長子相続で女性も当主になっているので女性の地位が確立されているように見えるのだが、実のところ平民がどうなっているかはわたくしにも分からない。
「オルヒデー帝国の平民はどうなのですか?」
「女性の仕事は貴族の侍女か、家庭教師か、洗濯くらいで、女性はできる限り外に出ないで家で家事をしておくものと考えられているね」
この世界のモデルが十九世紀のヨーロッパなのだからそれは仕方がないことなのかもしれないが、女性の地位というものについてわたくしは考えさせられる。とはいえ、わたくしが生きていた前世でも女性の地位が高かったかという問題に関しては、決してそうは言えなかったので、この問題は根深いのかもしれない。
それでもわたくしが将来嫁ぐことになる辺境伯領では少しでも女性の地位向上を考えたいとわたくしは考えていた。辺境伯の妻になるわたくしでなければできないことがあるのではないだろうか。
「辺境伯領ではフィンガーブレスレットの工房や、ネイルアートの技術者を育てることで、女性の地位が向上されればいいのですが」
「エリザベートが嫁ぐ土地だからね」
「マリアも嫁ぐ土地になりますよ」
「そうだった。マリアはまだ小さいから先だと思ってしまうが、あんなに小さかったエリザベートももうこんなに大きくなっている。あっという間なのかもしれないな」
少し寂しそうな父に母が寄り添っていた。
部屋に戻るとわたくしは辺境伯領に行く準備を始めた。辺境伯領では涼しい格好の上に日除けが必要である。わたくしもクリスタちゃんも日傘を持っていたが、それでは足りない部分がある。やはり薄い日除けの上着は必須だった。
わたくしもクリスタちゃんも日に焼けると真っ赤になって、火傷のようになってしまうので油断ができないのだ。
この世界にはまだ日焼け止めがない。日焼け止めの組成が分かればわたくしは作ってもらうのだが、前世の記憶があるといっても、日焼け止めが何から作られているかまではよく分かっていなかった。
「お姉様、新しい帽子を作ってもらいました。見てください」
大きなリボンのあるつばの広い帽子を見せられてわたくしも自分の帽子を見せる。わたくしの帽子はリボンでできた花が飾られていて、つばの広い白い帽子だ。
「クリスタちゃん、よく似合いますよ」
「お姉様もお似合いです」
お互いに褒め合って帽子は被っていくので荷物から外してクローゼットにかけておく。
サンダルは迷ったが今年は持って行かないことにした。
毎年サンダルをはくと足が日焼けで火傷のようになってしまうのだ。暑いかもしれないが、靴下を履いて靴を履くのが一番だと分かった。
「エリザベートお姉様、クリスタお姉様、このレモン柄のサマードレスと、ミントグリーンのサマードレス、どっちがいいと思いますか?」
サマードレスを持って駆けて来るまーちゃんにわたくしとクリスタちゃんは顔を見合わせる。
「そのレモン柄は、クリスタちゃんが着ていたものですね」
「ミントグリーンはお姉様が着ていたものですわ」
「そうなのです。どちらも大事なので決められないのです」
体に当てて見せてくれるまーちゃんにわたくしとクリスタちゃんは答える。
「まーちゃんはわたくしに似ているから、ミントグリーンがいいかもしれません」
「お姉様の小さい頃にそっくりですわ」
「それなら、ミントグリーンにします。それで、お帽子なのですが……」
次々と聞いてくるまーちゃんに、一緒に持って行くものを選んであげながら、わたくしはいつかまーちゃんが大人になった後も、こんな風に一緒に話す時間が持てるのだろうかと考えていた。
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