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偽りの運命 ~運命だと嘘をついた~
運命だと嘘をついた 10
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他人を傷付けることも傷付けられることも望まない。ラクランは穏やかな平和主義だった。スコットも穏やかだが自分たちに危害を加えようとするものには容赦がないし、ヘイミッシュは犯罪者や家族を脅かすものには冷徹で、その血を引いたエルドレッドもなかなかに仕返しが苛烈だった。家族の中では、ラクランは自分が臆病なのではないかと思っていた。
志望大学に受かって入学の決まった夏期休暇中に、一人暮らしの場所を決めて、引っ越しもしてと、俄かに忙しくなったが、家族での時間は大事にしていた。特に離れてしまうと寂しがっている理人は心配だったし、一人の生活は以前の二件の事件があるせいかラクランも多少不安だった。
オートロックの警備のしっかりしたマンションを借りるのは、予算がかかるがヘイミッシュとスコットのラクランへの思いやりなのだろうとありがたく受けとる。
引っ越し先が決まって移る数日前に、家族で見ていたテレビで、日本の特集が映った。テレビの画面に出た『立田連月』という名前と、どことなく理人の面影のある男の子に、ラクランは釘付けになっていた。
着物で扇子を持って踊る少年。年は理人の5つ上だから13歳くらいだろう。
黒髪に黒い目で、とても美しい少年だった。
「あの子、理人のお兄さんだね」
理人の祖父母の家は能という日本の伝統芸能を受け継いでいると聞いていたから、あの少年が緩やかな動きで踊ったのは能舞台の上でのこと。特集でインタビューを受けて、13歳とは思えない落ち着きと利発さではきはきと答える姿が印象に残った。
「俺のお兄さん……あのひと、家族がおるんやろか」
両親は別れて、子どもは祖父母の家に置いていった。その後で再婚した理人の母親と彼の父親との間に、理人が生まれた。
一度も出会ったことのない異母兄弟に、理人は実感が湧いていない様子だった。
「お祖父様とお祖母様がいるって書類にはあったわ」
「俺には、ヘイミッシュさんとスコットさんっていう『親』がおってくれて、エルっていう『兄』がおってくれて、ランさんっていう『婚約者』もおってくれる。俺はめっちゃ幸せなんやけど、あのひとはどないなんやろ」
素朴にヘイミッシュに問いかけた理人に、ヘイミッシュとスコットが穏やかに微笑む。
「いつか会いに行ってもいいわね」
「あの子からは弟を取り上げる形になってしまったけど、僕たちは理人が家族で嬉しいし、もう手放せないよ」
両親の言葉に、頬を赤らめて嬉しそうにした理人だったが、異母兄のことは気にかかっているようだった。
「今更返せって言っても無理だよ」
「エルドレッドは双子みたいだものね」
「兄さんの婚約者だよ、僕にとっては一生もののお付き合いをする相手だもの」
不思議と誰の口から『婚約者』という言葉が出ても、ラクランは以前のように罪悪感を覚えたり、躊躇ったりすることはなくなった。真剣に、真摯に、理人が今の気持ちを伝えてくれたあの夜から、ラクランの迷いは少しだけ晴れた。
「俺、この家の庭に迷い込んで良かったわ。靴も靴下も……なんも持ってなかった俺に、ランさんは家族をくれた。暖かいスープを飲ませてくれて、寒くない、安心して眠れる場所をくれた。俺にとってのランさんみたいなひとが、あのひとにもおったらええって、思うわ」
テレビの中で美しく舞った理人の異母兄にそんな相手がいるのかどうかを、知ることはできない。ヘイミッシュの言う通り、いつか日本に理人の異母兄を訪ねてみるのも良いかもしれないとラクランも思った。
お風呂に入って寝る支度をしていると、先にベッドに入っていた理人がもぞもぞと起き上がってラクランを待つ。隣りに入り込んで抱き締めると、ほぅっと安堵したようにため息を吐いた。
ふわふわの赤茶色の髪が柔らかくラクランの鼻先を擽る。
「ランさんとこうして寝られるのも、あと少しや」
「アタシがいなくても平気でしょう?」
「ランさんの方が、寂しくて眠れんかもしれんで?」
強がりを言いながらも、しっかりとラクランに抱き付いて、細い脚を腰に絡めてくる理人は、放さないと宣言しているようだ。8歳の理人には小学校があって、18歳のラクランには大学があって、別々に暮らすのは仕方のないこと。
「研究次第では、アタシ、大学に残って勉強を続けるわ」
泣いてしまって3年前には告げられなかったことを口にすれば、くしゃりと理人の顔が泣きそうになる。
「卒業しても、戻って来ぃへんってこと?」
「犯罪の統計を取って、学術論文に纏める研究者になりたいの」
「それは、大学でしかできんことなんか?」
ラクランを守るときには、年を感じさせないほど勇敢なのに、ラクランが戻ってこないかもしれないというだけで理人は泣き出してしまう。
「その大学ね、医学部もあるのよ。理人さんの気持ちが、大学に入るまで変わってなかったら……」
「変わらへんよ! 俺、その大学に行く! らんしゃん、一緒に暮らそう」
垂れた洟で若干舌ったらずな喋り方になったが、ひしっと抱き着く理人の額に、ラクランはキスをする。
後10年。
16歳までのつもりだった猶予を、ラクランは自らの意思で、2年伸ばした。
出発の日には、ヘイミッシュが車を出してくれて、エルドレッドと理人と駅まで送ってくれた。休みが取れなかったスコットは、メールで「気を付けて。何かあったらいつでも連絡して」と言ってくれている。
「理人のことは僕が一緒だから、安心して」
「エルドレッド、スコットとヘイミッシュをあまり困らせないのよ?」
癖のある黒髪のエルドレッドの薔薇色の頬にキスをして、ハグをする。
「身の回りには十分気を付けてね? あっちに私の知り合いの警官もいるから、何かあったら相談するのよ」
「何もないのが一番なんだけど」
もう身長を越してしまったヘイミッシュにもハグをすると、頬にキスをくれた。
既に今生の別れのように泣きじゃくっている理人に両手を広げると、飛び付いて抱き上げられる。ひっくひっくとしゃくり上げる様子は、年よりも幼く見えた。
「らんしゃん、だいしゅきや……おれ、がんばるから、らんしゃんも……」
洟をティッシュで拭いて、涙もハンカチで拭くと、きゅっと理人が表情を引き締めた。目元は腫れて真っ赤だが、必死に凛々しい表情が崩れないように頑張っているのが分かる。
「行ってらっしゃいのキス、して、ええ?」
「してちょうだい」
答えると、小さな理人の手がラクランの頬に触れて、柔らかく乾いた小さな唇が、ラクランの唇に触れた。『行ってらっしゃいのキス』だから、頬か額にだと思い込んでいたラクランは、驚いて口元を押さえる。
ラクランの様子に、理人は抱き着いたままで大いに狼狽えた。
「あ、あかんかった? ランさん、嫌やった?」
もう一度泣き顔になりそうな理人に、顔を赤らめながら、ラクランは首を振った。
「びっくりしただけで、嫌じゃないわ」
唇へのキスは、同級生にされた後から誰ともしていないし、嫌な記憶しかない。それが嫌ではないのが、ラクラン自身、不思議なくらいだった。嫌じゃないと言われて安心したのか、理人がラクランの胸に顔を埋める。
「電話する。メールもする。一人で眠れるように頑張る」
「ヘイミッシュも、スコットも、エルドレッドもいるわ。みんなのこと、よろしくね」
「よろしくされる」
必死に頷く理人の瞳から、ほたほたと涙が溢れてラクランの胸を濡らした。
その日からラクランは一人暮らしのマンションに移り住んだ。大学を卒業してからも、ラクランはそこから研究のために大学に通うことになる。
志望大学に受かって入学の決まった夏期休暇中に、一人暮らしの場所を決めて、引っ越しもしてと、俄かに忙しくなったが、家族での時間は大事にしていた。特に離れてしまうと寂しがっている理人は心配だったし、一人の生活は以前の二件の事件があるせいかラクランも多少不安だった。
オートロックの警備のしっかりしたマンションを借りるのは、予算がかかるがヘイミッシュとスコットのラクランへの思いやりなのだろうとありがたく受けとる。
引っ越し先が決まって移る数日前に、家族で見ていたテレビで、日本の特集が映った。テレビの画面に出た『立田連月』という名前と、どことなく理人の面影のある男の子に、ラクランは釘付けになっていた。
着物で扇子を持って踊る少年。年は理人の5つ上だから13歳くらいだろう。
黒髪に黒い目で、とても美しい少年だった。
「あの子、理人のお兄さんだね」
理人の祖父母の家は能という日本の伝統芸能を受け継いでいると聞いていたから、あの少年が緩やかな動きで踊ったのは能舞台の上でのこと。特集でインタビューを受けて、13歳とは思えない落ち着きと利発さではきはきと答える姿が印象に残った。
「俺のお兄さん……あのひと、家族がおるんやろか」
両親は別れて、子どもは祖父母の家に置いていった。その後で再婚した理人の母親と彼の父親との間に、理人が生まれた。
一度も出会ったことのない異母兄弟に、理人は実感が湧いていない様子だった。
「お祖父様とお祖母様がいるって書類にはあったわ」
「俺には、ヘイミッシュさんとスコットさんっていう『親』がおってくれて、エルっていう『兄』がおってくれて、ランさんっていう『婚約者』もおってくれる。俺はめっちゃ幸せなんやけど、あのひとはどないなんやろ」
素朴にヘイミッシュに問いかけた理人に、ヘイミッシュとスコットが穏やかに微笑む。
「いつか会いに行ってもいいわね」
「あの子からは弟を取り上げる形になってしまったけど、僕たちは理人が家族で嬉しいし、もう手放せないよ」
両親の言葉に、頬を赤らめて嬉しそうにした理人だったが、異母兄のことは気にかかっているようだった。
「今更返せって言っても無理だよ」
「エルドレッドは双子みたいだものね」
「兄さんの婚約者だよ、僕にとっては一生もののお付き合いをする相手だもの」
不思議と誰の口から『婚約者』という言葉が出ても、ラクランは以前のように罪悪感を覚えたり、躊躇ったりすることはなくなった。真剣に、真摯に、理人が今の気持ちを伝えてくれたあの夜から、ラクランの迷いは少しだけ晴れた。
「俺、この家の庭に迷い込んで良かったわ。靴も靴下も……なんも持ってなかった俺に、ランさんは家族をくれた。暖かいスープを飲ませてくれて、寒くない、安心して眠れる場所をくれた。俺にとってのランさんみたいなひとが、あのひとにもおったらええって、思うわ」
テレビの中で美しく舞った理人の異母兄にそんな相手がいるのかどうかを、知ることはできない。ヘイミッシュの言う通り、いつか日本に理人の異母兄を訪ねてみるのも良いかもしれないとラクランも思った。
お風呂に入って寝る支度をしていると、先にベッドに入っていた理人がもぞもぞと起き上がってラクランを待つ。隣りに入り込んで抱き締めると、ほぅっと安堵したようにため息を吐いた。
ふわふわの赤茶色の髪が柔らかくラクランの鼻先を擽る。
「ランさんとこうして寝られるのも、あと少しや」
「アタシがいなくても平気でしょう?」
「ランさんの方が、寂しくて眠れんかもしれんで?」
強がりを言いながらも、しっかりとラクランに抱き付いて、細い脚を腰に絡めてくる理人は、放さないと宣言しているようだ。8歳の理人には小学校があって、18歳のラクランには大学があって、別々に暮らすのは仕方のないこと。
「研究次第では、アタシ、大学に残って勉強を続けるわ」
泣いてしまって3年前には告げられなかったことを口にすれば、くしゃりと理人の顔が泣きそうになる。
「卒業しても、戻って来ぃへんってこと?」
「犯罪の統計を取って、学術論文に纏める研究者になりたいの」
「それは、大学でしかできんことなんか?」
ラクランを守るときには、年を感じさせないほど勇敢なのに、ラクランが戻ってこないかもしれないというだけで理人は泣き出してしまう。
「その大学ね、医学部もあるのよ。理人さんの気持ちが、大学に入るまで変わってなかったら……」
「変わらへんよ! 俺、その大学に行く! らんしゃん、一緒に暮らそう」
垂れた洟で若干舌ったらずな喋り方になったが、ひしっと抱き着く理人の額に、ラクランはキスをする。
後10年。
16歳までのつもりだった猶予を、ラクランは自らの意思で、2年伸ばした。
出発の日には、ヘイミッシュが車を出してくれて、エルドレッドと理人と駅まで送ってくれた。休みが取れなかったスコットは、メールで「気を付けて。何かあったらいつでも連絡して」と言ってくれている。
「理人のことは僕が一緒だから、安心して」
「エルドレッド、スコットとヘイミッシュをあまり困らせないのよ?」
癖のある黒髪のエルドレッドの薔薇色の頬にキスをして、ハグをする。
「身の回りには十分気を付けてね? あっちに私の知り合いの警官もいるから、何かあったら相談するのよ」
「何もないのが一番なんだけど」
もう身長を越してしまったヘイミッシュにもハグをすると、頬にキスをくれた。
既に今生の別れのように泣きじゃくっている理人に両手を広げると、飛び付いて抱き上げられる。ひっくひっくとしゃくり上げる様子は、年よりも幼く見えた。
「らんしゃん、だいしゅきや……おれ、がんばるから、らんしゃんも……」
洟をティッシュで拭いて、涙もハンカチで拭くと、きゅっと理人が表情を引き締めた。目元は腫れて真っ赤だが、必死に凛々しい表情が崩れないように頑張っているのが分かる。
「行ってらっしゃいのキス、して、ええ?」
「してちょうだい」
答えると、小さな理人の手がラクランの頬に触れて、柔らかく乾いた小さな唇が、ラクランの唇に触れた。『行ってらっしゃいのキス』だから、頬か額にだと思い込んでいたラクランは、驚いて口元を押さえる。
ラクランの様子に、理人は抱き着いたままで大いに狼狽えた。
「あ、あかんかった? ランさん、嫌やった?」
もう一度泣き顔になりそうな理人に、顔を赤らめながら、ラクランは首を振った。
「びっくりしただけで、嫌じゃないわ」
唇へのキスは、同級生にされた後から誰ともしていないし、嫌な記憶しかない。それが嫌ではないのが、ラクラン自身、不思議なくらいだった。嫌じゃないと言われて安心したのか、理人がラクランの胸に顔を埋める。
「電話する。メールもする。一人で眠れるように頑張る」
「ヘイミッシュも、スコットも、エルドレッドもいるわ。みんなのこと、よろしくね」
「よろしくされる」
必死に頷く理人の瞳から、ほたほたと涙が溢れてラクランの胸を濡らした。
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