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一章 龍王は王配と出会う
14.龍の本性に
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夏の陽炎のように龍王の姿が揺らいだと思ったら、解けていく。
存在が解けた先で再構成されたのは、宝石のような鱗を持ち、立派な鬣と四本爪の腕と足、それに宝石よりも美しい角と牙を持った、巨大な龍だった。
黒と青の入り混じった艶のある鱗の龍は、天高く昇っていく。
太陽は明るくそれを照らしているのに、ぽつりぽつりと降り出した雨がヨシュアの髪を、青い衣を濡らしていた。
「龍王陛下!?」
守られていろとあれほど言ったのに。
守られていることに耐えられなくなった龍王は龍の本性になったのだ。
巨大な龍が青陵殿の空中に舞い上がる。
龍に向けて放たれた黒い霧を固めたような禍々しい矢は、龍が起こした雷によって破壊された。残り二本の矢も雷によって破壊される。
『王配殿下、隠れ蓑の呪術が解けました。呪いの元を追跡できます』
「できるだけ早く呪いの根源を捕まえろ」
立体映像の通信に伝えると、ヨシュアは上空で身をくねらせている龍に手を振って大声で伝える。
「龍王陛下、もう心配はありません。呪術師は代償の分の矢を打ち終わっています。結界を張り直しますので、降りてきてください」
声を掛けても聞こえていないのか、正気ではないのか、龍が下りてきて龍王に戻る気配はない。
仕方なくヨシュアは浮遊の術を使って飛び上がり、龍の巨大な顔に顔を突き合わせて語り掛ける。
「龍王陛下、もう安全です。元のお姿に戻ってください」
刹那、途切れたはずの矢が一本、ヨシュアめがけて飛んできていた。
「まさか……」
完全に油断していたところに襲ってきた矢にヨシュアも龍王も無防備だった。
反射的に矢を掴んだヨシュアの腕が黒く焦げて異臭を放つ。
手の平を貫通しそうになった矢だが、寸でのところで魔術で止めたために、ヨシュアの手の平から突き出たところで止まって、砕けて消えた。
ちりちりと青い長衣の袖が黒い炎で舐めるように焼かれて腕も切り裂かれて黒く焦げている。
「龍王陛下、御無事ですか?」
怪我をした左腕を治癒の魔術で癒そうとするが、呪いの方が強くて治癒の魔術が作用しない。
浮遊の魔術も解けて落下するヨシュアを追いかけて龍が地面に降りてくる。ヨシュアが地面に落ちる前に龍が受け止めてくれて、その鬣に埋もれていると、すぐにそれが解けて質量を減らし、龍王の姿になった。
「ヨシュア殿!? イザーク、医師を呼んでくれ。ヨシュア殿、わたしの肩にもたれてください」
「いえ、平気です。一人で歩けます」
呪いで焦げた左腕は治ってはいなかったし、貫通した手の平から血が滴っている。とりあえず右の袖を引き千切って左手に巻き付けると、ヨシュアはイザークに命じた。
「呪いを解く魔術を頼む」
「すぐに」
イザークがヨシュアの左腕に手を翳して呪いを解く魔術を施していく。呪いが解ければ後は治療の魔術でヨシュアの左腕も左手も表面上は傷を塞いで治療できた。
「イザーク、龍王陛下のおそばに」
「ヨシュア殿、どこに行かれるのですか? わたしも行きます」
「わたしは魔術騎士団の帰りを待って呪術師が捕らえられたのか確かめなければいけません。結界も張り直さなければいけない」
「怪我をされたのですよ。少しの間だけでも休まれた方がよろしいのでは?」
「結構です。今は時間が惜しいので」
「せめて着替えをなさってください。そのような格好であなたを人前に出すのは忍びない」
龍王に言われてみれば、ヨシュアは左袖は焦げてほとんどなくなっているし、右袖は破ってなくなっているような状態だった。確かにこの格好では王配として人前に出るのは憚られる。
青陵殿の前には、龍王が龍の姿となったということで、人々が集まり始めていた。
「龍王陛下が龍のお姿になられていた」
「何かの吉兆だろうか?」
「龍王陛下が王位に就いたときにも龍のお姿になられていた」
守られた民衆はその自覚があるのか、龍王の龍の姿を見て伏し拝んでいる様子である。
青陵殿から出ればそのものたちとも顔を合わせるかもしれない。
仕方なく着替える時間を取って、部屋に戻って衝立の向こうで長衣も下衣も帯も変えると、イザークが外にいた魔術騎士団から話を聞いて戻ってきてくれていた。
「最後の矢は、呪術師の命を代償に放たれたものだったようです。呪術の痕跡を追って魔術騎士が辿り着いた宿には、呪術師は息絶えていたそうです」
「その呪術師は何者だったのだ?」
「今調べていますが、雇われた呪術師かと思われます」
その雇った相手こそ龍王を狙った人物なのだろうが、呪術師は魔術師ほど多くはいない。呪術師の数を考えればそう簡単に次の呪術師は見つかるとは思えないので、ひとまずは龍王の身の安全は守られたというところだろうか。
龍の本性になったのが疲れたのか、ヨシュアに殴られたのが堪えていたのか、龍王は寝台に横になって少し眠っている様子だった。
その間にその場はイザークに頼んで、ヨシュアは青陵殿の庭から宮殿の隅々までを速足で駆け巡って、結界を厳重に張り直す。
破られる前よりもずっと強固になった結界に安堵して部屋に戻ると、龍王は起き出してヨシュアと侍従と警護の兵士を呼んで真剣な眼差しで告げた。
「ヨシュア殿とイザークがわたしを守ってくれていたのに、自ら龍になって躍り出るようなことをしてすまなかった」
「龍王陛下……」
「あのまま守られていれば、ヨシュア殿が怪我をすることもなかったかもしれない。わたしは自分の身は自分で守れると思ってしまった。傲慢だった。許してほしい」
素直に頭を下げる龍王にヨシュアもそれ以上責める言葉は言えなくなってしまう。
「今後はわたしたちにお任せくださいね」
「あの矢の通り道に、わたしの民がいて、少しでも傷つけられたらと思うと、居ても立ってもいられなくなった」
「龍王陛下がいなくなればこの国の水の加護も失われます。どうか、御身を大切にしてください」
ヨシュアの言葉に龍王は静かに頷いていた。
その日は龍王は部屋で静かに過ごして、ヨシュアは呪術師の死体の検分などに忙しく青陵殿を出たり入ったりしていたが、龍王は大人しくしていた。
「呪術師が自分の命を代償にするほどの理由があったのでしょうか」
「分からないな。脅されていたとも考えられる」
「呪術師が脅しに屈するものでしょうか」
「呪術師にも家族や大事なものがいたかもしれない。その線からこの呪術師を引き続き探ってくれ」
魔術騎士に指令を出すと膝をついて深く頭を下げて従う。
宰相や四大臣家と呼ばれる宰相を代々輩出している家のもの、官吏の上のものなどに付けている魔術騎士は、もうしばらくつけたままにした方がよさそうだ。
サイラスにそのことを伝えて、ヨシュアが青陵殿に戻ると、龍王は飾りのない絹の衣を纏って、椅子に座っていた。
ヨシュアも椅子に座ると、侍従がお茶を出してくる。
「我が主様をお待ちだったようですよ」
「先に茶を飲んでいてよかったのに。お待たせしてすみません」
「いや、わたしが待っていたかったから待っていたのです」
龍王には牛乳と蜂蜜を入れた香茶が出されて、ヨシュアには何も入れない赤い水色の香茶が出される。
蒸かし立ての桃饅頭が出されて、ヨシュアは熱々のそれを手に取って二つに割って吹き冷まして食べる。ヨシュアが食べたのを確認して龍王も手を出していた。
長い一日だった。
窓から外を眺めると、日が沈んで空の色が茜から群青に染まりかけている。
「お茶の時間より、夕餉に近かったですね」
「夕餉はもう少しゆっくりでいいかもしれませんね」
極上の餡子の詰まった桃饅頭を食べながら、ヨシュアと龍王は言葉を交わした。
存在が解けた先で再構成されたのは、宝石のような鱗を持ち、立派な鬣と四本爪の腕と足、それに宝石よりも美しい角と牙を持った、巨大な龍だった。
黒と青の入り混じった艶のある鱗の龍は、天高く昇っていく。
太陽は明るくそれを照らしているのに、ぽつりぽつりと降り出した雨がヨシュアの髪を、青い衣を濡らしていた。
「龍王陛下!?」
守られていろとあれほど言ったのに。
守られていることに耐えられなくなった龍王は龍の本性になったのだ。
巨大な龍が青陵殿の空中に舞い上がる。
龍に向けて放たれた黒い霧を固めたような禍々しい矢は、龍が起こした雷によって破壊された。残り二本の矢も雷によって破壊される。
『王配殿下、隠れ蓑の呪術が解けました。呪いの元を追跡できます』
「できるだけ早く呪いの根源を捕まえろ」
立体映像の通信に伝えると、ヨシュアは上空で身をくねらせている龍に手を振って大声で伝える。
「龍王陛下、もう心配はありません。呪術師は代償の分の矢を打ち終わっています。結界を張り直しますので、降りてきてください」
声を掛けても聞こえていないのか、正気ではないのか、龍が下りてきて龍王に戻る気配はない。
仕方なくヨシュアは浮遊の術を使って飛び上がり、龍の巨大な顔に顔を突き合わせて語り掛ける。
「龍王陛下、もう安全です。元のお姿に戻ってください」
刹那、途切れたはずの矢が一本、ヨシュアめがけて飛んできていた。
「まさか……」
完全に油断していたところに襲ってきた矢にヨシュアも龍王も無防備だった。
反射的に矢を掴んだヨシュアの腕が黒く焦げて異臭を放つ。
手の平を貫通しそうになった矢だが、寸でのところで魔術で止めたために、ヨシュアの手の平から突き出たところで止まって、砕けて消えた。
ちりちりと青い長衣の袖が黒い炎で舐めるように焼かれて腕も切り裂かれて黒く焦げている。
「龍王陛下、御無事ですか?」
怪我をした左腕を治癒の魔術で癒そうとするが、呪いの方が強くて治癒の魔術が作用しない。
浮遊の魔術も解けて落下するヨシュアを追いかけて龍が地面に降りてくる。ヨシュアが地面に落ちる前に龍が受け止めてくれて、その鬣に埋もれていると、すぐにそれが解けて質量を減らし、龍王の姿になった。
「ヨシュア殿!? イザーク、医師を呼んでくれ。ヨシュア殿、わたしの肩にもたれてください」
「いえ、平気です。一人で歩けます」
呪いで焦げた左腕は治ってはいなかったし、貫通した手の平から血が滴っている。とりあえず右の袖を引き千切って左手に巻き付けると、ヨシュアはイザークに命じた。
「呪いを解く魔術を頼む」
「すぐに」
イザークがヨシュアの左腕に手を翳して呪いを解く魔術を施していく。呪いが解ければ後は治療の魔術でヨシュアの左腕も左手も表面上は傷を塞いで治療できた。
「イザーク、龍王陛下のおそばに」
「ヨシュア殿、どこに行かれるのですか? わたしも行きます」
「わたしは魔術騎士団の帰りを待って呪術師が捕らえられたのか確かめなければいけません。結界も張り直さなければいけない」
「怪我をされたのですよ。少しの間だけでも休まれた方がよろしいのでは?」
「結構です。今は時間が惜しいので」
「せめて着替えをなさってください。そのような格好であなたを人前に出すのは忍びない」
龍王に言われてみれば、ヨシュアは左袖は焦げてほとんどなくなっているし、右袖は破ってなくなっているような状態だった。確かにこの格好では王配として人前に出るのは憚られる。
青陵殿の前には、龍王が龍の姿となったということで、人々が集まり始めていた。
「龍王陛下が龍のお姿になられていた」
「何かの吉兆だろうか?」
「龍王陛下が王位に就いたときにも龍のお姿になられていた」
守られた民衆はその自覚があるのか、龍王の龍の姿を見て伏し拝んでいる様子である。
青陵殿から出ればそのものたちとも顔を合わせるかもしれない。
仕方なく着替える時間を取って、部屋に戻って衝立の向こうで長衣も下衣も帯も変えると、イザークが外にいた魔術騎士団から話を聞いて戻ってきてくれていた。
「最後の矢は、呪術師の命を代償に放たれたものだったようです。呪術の痕跡を追って魔術騎士が辿り着いた宿には、呪術師は息絶えていたそうです」
「その呪術師は何者だったのだ?」
「今調べていますが、雇われた呪術師かと思われます」
その雇った相手こそ龍王を狙った人物なのだろうが、呪術師は魔術師ほど多くはいない。呪術師の数を考えればそう簡単に次の呪術師は見つかるとは思えないので、ひとまずは龍王の身の安全は守られたというところだろうか。
龍の本性になったのが疲れたのか、ヨシュアに殴られたのが堪えていたのか、龍王は寝台に横になって少し眠っている様子だった。
その間にその場はイザークに頼んで、ヨシュアは青陵殿の庭から宮殿の隅々までを速足で駆け巡って、結界を厳重に張り直す。
破られる前よりもずっと強固になった結界に安堵して部屋に戻ると、龍王は起き出してヨシュアと侍従と警護の兵士を呼んで真剣な眼差しで告げた。
「ヨシュア殿とイザークがわたしを守ってくれていたのに、自ら龍になって躍り出るようなことをしてすまなかった」
「龍王陛下……」
「あのまま守られていれば、ヨシュア殿が怪我をすることもなかったかもしれない。わたしは自分の身は自分で守れると思ってしまった。傲慢だった。許してほしい」
素直に頭を下げる龍王にヨシュアもそれ以上責める言葉は言えなくなってしまう。
「今後はわたしたちにお任せくださいね」
「あの矢の通り道に、わたしの民がいて、少しでも傷つけられたらと思うと、居ても立ってもいられなくなった」
「龍王陛下がいなくなればこの国の水の加護も失われます。どうか、御身を大切にしてください」
ヨシュアの言葉に龍王は静かに頷いていた。
その日は龍王は部屋で静かに過ごして、ヨシュアは呪術師の死体の検分などに忙しく青陵殿を出たり入ったりしていたが、龍王は大人しくしていた。
「呪術師が自分の命を代償にするほどの理由があったのでしょうか」
「分からないな。脅されていたとも考えられる」
「呪術師が脅しに屈するものでしょうか」
「呪術師にも家族や大事なものがいたかもしれない。その線からこの呪術師を引き続き探ってくれ」
魔術騎士に指令を出すと膝をついて深く頭を下げて従う。
宰相や四大臣家と呼ばれる宰相を代々輩出している家のもの、官吏の上のものなどに付けている魔術騎士は、もうしばらくつけたままにした方がよさそうだ。
サイラスにそのことを伝えて、ヨシュアが青陵殿に戻ると、龍王は飾りのない絹の衣を纏って、椅子に座っていた。
ヨシュアも椅子に座ると、侍従がお茶を出してくる。
「我が主様をお待ちだったようですよ」
「先に茶を飲んでいてよかったのに。お待たせしてすみません」
「いや、わたしが待っていたかったから待っていたのです」
龍王には牛乳と蜂蜜を入れた香茶が出されて、ヨシュアには何も入れない赤い水色の香茶が出される。
蒸かし立ての桃饅頭が出されて、ヨシュアは熱々のそれを手に取って二つに割って吹き冷まして食べる。ヨシュアが食べたのを確認して龍王も手を出していた。
長い一日だった。
窓から外を眺めると、日が沈んで空の色が茜から群青に染まりかけている。
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