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カリス(受け)視点
13.カリスの妊娠
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カリスの結婚してから二回目のヒートから、カリスの体に変化が訪れた。
それに一番に気付いたのは、やはりリオネルだった。
カリスの肩口に顔を埋めたり、髪を摘まんで嗅いだりして真剣に検証していたが、リオネルはカリスに結論は伝えずに医師の診察を受けるように促してきた。
「多分、間違いないとは思いますが、閣下、医師の診察を受けてくれますか?」
「体はどこも悪くないのだが」
「お願いします」
リオネルに頭を下げられると医師の診察を受けないわけにはいかなくなって、カリスはヒートから約一か月後に医師の診察を受けた。
診察をした医師はリオネルの話を聞いて、カリスの体も診て、結論を出した。
「おめでとうございます、大公閣下。ご懐妊です」
「おれが、懐妊!?」
「はい。リオネル様がフェロモンを感じなくなったということと、一か月前のヒートで番のリオネル様と十分に愛し合ったということから考えて、間違いないと思います」
自分は妊娠などできない出来損ないのオメガだと思っていた。
それが覆された。
医者が帰ってから、カリスは信じられない思いでリオネルと向き合っていた。
「おれが妊娠した……。おれは子どもは望めない出来損ないのオメガだと思っていた」
「閣下は出来損ないなどではありません。わたしと出会うのが遅くて、わたしが成人するまで時間がかかったので、わたしを待っていてくれただけだと思います」
「おれは、出来損ないではない?」
「閣下は運命の番であるわたしを待っていてくれただけなのです」
リオネルと出会ったときにフェロモンを感じたが、リオネルはまだ十三歳で幼すぎて番になれる年齢ではなかった。リオネルが騎士学校から飛び級で卒業してもリオネルは十六歳。まだ成人を迎えていなかった。
それから六年間の戦場ではヒートを起こすどころではなかった。
リオネルが成人して、カリスと愛し合える状況になるまで、カリスはオメガ性としての成長を止めていただけなのだとリオネルは言う。
リオネルの言葉を信じれば、カリスは出来損ないなどではなかったのだと信じられる。
「ありがとう、リオネル。リオネルと出会えたから、子どもを持てる喜びを知ることができた」
「ありがとうというのはわたしの方です。閣下がわたしを親にしてくれる」
お互いに抱き合っていると、リオネルが感極まって泣いてしまっているのが分かった。並みだの伝う頬に口付けて、涙を吸い取ってしまうと、リオネルがカリスの肩口に顔を埋めた。
「ヒートが終わってから閣下のフェロモンが感じられなくなりました。オメガのフェロモンはアルファを誘うためのもの。それが感じられなくなったとすれば、閣下がアルファを誘わなくていい状況になったと理解して、閣下が妊娠したのだと思っていました」
リオネルはかなり早い段階でカリスの妊娠に気付いていたようだった。
カリスのフェロモンが感じられなくなったとすれば、カリスは男臭い匂いがしているのではないかとリオネルを押し退けたが、リオネルは拒まれたことにショックを受けている。
「妊娠でわたしの香りが受け入れられなくなりましたか?」
「いや、リオネルは三十路男の匂いを嗅いで臭いのではないかと」
「臭くなどありません。閣下のありのままの匂いを堪能できるのも妊娠期間だけかと思って、大事に嗅いでいただけです」
それはそれで嫌かもしれないと思いつつ、リオネルが嗅ぎたがるならば、カリスはそれを許してしまった。
延期にしていた王都への招集も、アデルバルトにいい報せを持って行くことができた。
アデルバルトに招かれたカリスが懐妊のことを告げる。
「兄上、実はリオネルとの間に赤子ができました」
「本当か? カリスよかった……。なんとめでたいことだろう」
アデルバルトは我が事のように喜んでくれて、涙ぐんでお祝いを述べてくれた。
アデルバルトの招集は、奴隷制度のことで、元々この国では奴隷制度は禁止されていたが、それをさらに強化する法案を作り上げるつもりのようだった。
カリスもリオネルのためにこの国を変えなければいけないと思っていたので、その法案には賛成で、アデルバルトを応援していた。
「奴隷制度が禁止されているのに、この国では未だ奴隷の売買が横行しています。それも隣国が奴隷制度を認めていることに原因があります。隣国の奴隷制度をなくし、この国に奴隷が流れ込んでくることをなくすのが一番の対処法かと思われます」
「カリスの言う通りだな。隣国はこの国に戦争を仕掛けて負けて、我が国の要求を受け入れるようになっている。隣国に働きかけてみよう」
カリスの意見をアデルバルトは受け入れて、実行してくれるようだった。
領地に帰る前に、アデルバルトとお茶をした。
アデルバルトはカリスから話を聞きたがった。
「やはり運命の番であるリオネルがそばにいたら、ヒートが定期的に訪れるようになったのか?」
「リオネルが仮説を立ててくれました。おれのオメガ性が弱かったのも、運命の番であるリオネルが成長してリオネルと平和に暮らせるようになるまで、オメガとしての成長が止まっていたのではないかと。おれもそうかもしれないと思っています」
ずっと自分は出来損ないのオメガだと思っていた。
それを覆してくれたのはリオネルの存在と言葉だった。
カリスはもう自分を出来損ないのオメガだとは思わない。
リオネルのためにオメガとしての成長を止めていただけだと言われて、そうかもしれないとこれまで自分を卑下してきた気持ちが消えたのだ。
カリスがリオネルの子どもを妊娠できたことでも、自信を取り戻す要因になった。
カリスの腹にはリオネルの赤ん坊がいる。
まだ目立っていない平たい腹を撫でながら、カリスは幸福に浸っていた。
領地に帰ってからリオネルはカリスに過保護になった。
それまではカリスがリオネルをエスコートして馬車に乗せたり、カリスがリオネルを抱き上げたりすることが多かったが、カリスの妊娠が分かってからはリオネルの方がカリスをエスコートしてくれるようになった。
僅かな段差でも見逃さずカリスを支え、転ばないようにしてくれるリオネル。
剣術の稽古も腕が衰えないように続けていたが、それも禁止されてしまった。
「医者は運動をした方がいいと言っている」
「それならば、庭を歩きましょう」
「リオネルは過保護すぎないか?」
「閣下が大事なのです」
妊娠や出産は命懸けであるというのをカリスもリオネルも聞いたことがある。
カリスは健康体だが、妊娠という状態をこれまで経験したことがない。妊娠状態や出産に当たって、どれだけ母体が負担を負うのか未知の世界だった。
そのことがリオネルも怖いのだろう。
「リオネル、軽く走るくらいならいいんじゃないか?」
「転んだらどうするんですか!」
「絶対に転ばないようにする」
「絶対はありません。万が一のことがあっては困ります」
譲らないリオネルに、カリスは庭を散歩するくらいしか運動は許されなくなった。
執務の時間も減らして、リオネルがカリスの分も執務をしてくれて負担を減らそうとしてくれている。
ありがたいのだが、甘やかされることに慣れていないカリスは戸惑ってもいた。
「リオネル……」
「閣下、安静にしてください。わたしの心臓が止まります」
そこまで言われると安静にしておかなければいけないのかもしれないと思うのだが、それ以外にカリスには不満があった。
「リオネルは父親になるのだ。いつになったら『閣下』呼びをやめてくれるのだ?」
「そ、それは……」
「子どもがおれのことを『かっか』と呼んだら、おれは悲しいぞ?」
子どもは親を真似するものだ。リオネルが「閣下」と呼んでいたら、子どももカリスのことを「閣下」と認識してしまうかもしれない。
「か、カリス様」
「様もいらないのだが」
「それはお許しください」
閣下と呼ばれなくなるのならばそれでいいかとカリスはリオネルを許した。
リオネルの誕生日が近付いて来ていた。
それに一番に気付いたのは、やはりリオネルだった。
カリスの肩口に顔を埋めたり、髪を摘まんで嗅いだりして真剣に検証していたが、リオネルはカリスに結論は伝えずに医師の診察を受けるように促してきた。
「多分、間違いないとは思いますが、閣下、医師の診察を受けてくれますか?」
「体はどこも悪くないのだが」
「お願いします」
リオネルに頭を下げられると医師の診察を受けないわけにはいかなくなって、カリスはヒートから約一か月後に医師の診察を受けた。
診察をした医師はリオネルの話を聞いて、カリスの体も診て、結論を出した。
「おめでとうございます、大公閣下。ご懐妊です」
「おれが、懐妊!?」
「はい。リオネル様がフェロモンを感じなくなったということと、一か月前のヒートで番のリオネル様と十分に愛し合ったということから考えて、間違いないと思います」
自分は妊娠などできない出来損ないのオメガだと思っていた。
それが覆された。
医者が帰ってから、カリスは信じられない思いでリオネルと向き合っていた。
「おれが妊娠した……。おれは子どもは望めない出来損ないのオメガだと思っていた」
「閣下は出来損ないなどではありません。わたしと出会うのが遅くて、わたしが成人するまで時間がかかったので、わたしを待っていてくれただけだと思います」
「おれは、出来損ないではない?」
「閣下は運命の番であるわたしを待っていてくれただけなのです」
リオネルと出会ったときにフェロモンを感じたが、リオネルはまだ十三歳で幼すぎて番になれる年齢ではなかった。リオネルが騎士学校から飛び級で卒業してもリオネルは十六歳。まだ成人を迎えていなかった。
それから六年間の戦場ではヒートを起こすどころではなかった。
リオネルが成人して、カリスと愛し合える状況になるまで、カリスはオメガ性としての成長を止めていただけなのだとリオネルは言う。
リオネルの言葉を信じれば、カリスは出来損ないなどではなかったのだと信じられる。
「ありがとう、リオネル。リオネルと出会えたから、子どもを持てる喜びを知ることができた」
「ありがとうというのはわたしの方です。閣下がわたしを親にしてくれる」
お互いに抱き合っていると、リオネルが感極まって泣いてしまっているのが分かった。並みだの伝う頬に口付けて、涙を吸い取ってしまうと、リオネルがカリスの肩口に顔を埋めた。
「ヒートが終わってから閣下のフェロモンが感じられなくなりました。オメガのフェロモンはアルファを誘うためのもの。それが感じられなくなったとすれば、閣下がアルファを誘わなくていい状況になったと理解して、閣下が妊娠したのだと思っていました」
リオネルはかなり早い段階でカリスの妊娠に気付いていたようだった。
カリスのフェロモンが感じられなくなったとすれば、カリスは男臭い匂いがしているのではないかとリオネルを押し退けたが、リオネルは拒まれたことにショックを受けている。
「妊娠でわたしの香りが受け入れられなくなりましたか?」
「いや、リオネルは三十路男の匂いを嗅いで臭いのではないかと」
「臭くなどありません。閣下のありのままの匂いを堪能できるのも妊娠期間だけかと思って、大事に嗅いでいただけです」
それはそれで嫌かもしれないと思いつつ、リオネルが嗅ぎたがるならば、カリスはそれを許してしまった。
延期にしていた王都への招集も、アデルバルトにいい報せを持って行くことができた。
アデルバルトに招かれたカリスが懐妊のことを告げる。
「兄上、実はリオネルとの間に赤子ができました」
「本当か? カリスよかった……。なんとめでたいことだろう」
アデルバルトは我が事のように喜んでくれて、涙ぐんでお祝いを述べてくれた。
アデルバルトの招集は、奴隷制度のことで、元々この国では奴隷制度は禁止されていたが、それをさらに強化する法案を作り上げるつもりのようだった。
カリスもリオネルのためにこの国を変えなければいけないと思っていたので、その法案には賛成で、アデルバルトを応援していた。
「奴隷制度が禁止されているのに、この国では未だ奴隷の売買が横行しています。それも隣国が奴隷制度を認めていることに原因があります。隣国の奴隷制度をなくし、この国に奴隷が流れ込んでくることをなくすのが一番の対処法かと思われます」
「カリスの言う通りだな。隣国はこの国に戦争を仕掛けて負けて、我が国の要求を受け入れるようになっている。隣国に働きかけてみよう」
カリスの意見をアデルバルトは受け入れて、実行してくれるようだった。
領地に帰る前に、アデルバルトとお茶をした。
アデルバルトはカリスから話を聞きたがった。
「やはり運命の番であるリオネルがそばにいたら、ヒートが定期的に訪れるようになったのか?」
「リオネルが仮説を立ててくれました。おれのオメガ性が弱かったのも、運命の番であるリオネルが成長してリオネルと平和に暮らせるようになるまで、オメガとしての成長が止まっていたのではないかと。おれもそうかもしれないと思っています」
ずっと自分は出来損ないのオメガだと思っていた。
それを覆してくれたのはリオネルの存在と言葉だった。
カリスはもう自分を出来損ないのオメガだとは思わない。
リオネルのためにオメガとしての成長を止めていただけだと言われて、そうかもしれないとこれまで自分を卑下してきた気持ちが消えたのだ。
カリスがリオネルの子どもを妊娠できたことでも、自信を取り戻す要因になった。
カリスの腹にはリオネルの赤ん坊がいる。
まだ目立っていない平たい腹を撫でながら、カリスは幸福に浸っていた。
領地に帰ってからリオネルはカリスに過保護になった。
それまではカリスがリオネルをエスコートして馬車に乗せたり、カリスがリオネルを抱き上げたりすることが多かったが、カリスの妊娠が分かってからはリオネルの方がカリスをエスコートしてくれるようになった。
僅かな段差でも見逃さずカリスを支え、転ばないようにしてくれるリオネル。
剣術の稽古も腕が衰えないように続けていたが、それも禁止されてしまった。
「医者は運動をした方がいいと言っている」
「それならば、庭を歩きましょう」
「リオネルは過保護すぎないか?」
「閣下が大事なのです」
妊娠や出産は命懸けであるというのをカリスもリオネルも聞いたことがある。
カリスは健康体だが、妊娠という状態をこれまで経験したことがない。妊娠状態や出産に当たって、どれだけ母体が負担を負うのか未知の世界だった。
そのことがリオネルも怖いのだろう。
「リオネル、軽く走るくらいならいいんじゃないか?」
「転んだらどうするんですか!」
「絶対に転ばないようにする」
「絶対はありません。万が一のことがあっては困ります」
譲らないリオネルに、カリスは庭を散歩するくらいしか運動は許されなくなった。
執務の時間も減らして、リオネルがカリスの分も執務をしてくれて負担を減らそうとしてくれている。
ありがたいのだが、甘やかされることに慣れていないカリスは戸惑ってもいた。
「リオネル……」
「閣下、安静にしてください。わたしの心臓が止まります」
そこまで言われると安静にしておかなければいけないのかもしれないと思うのだが、それ以外にカリスには不満があった。
「リオネルは父親になるのだ。いつになったら『閣下』呼びをやめてくれるのだ?」
「そ、それは……」
「子どもがおれのことを『かっか』と呼んだら、おれは悲しいぞ?」
子どもは親を真似するものだ。リオネルが「閣下」と呼んでいたら、子どももカリスのことを「閣下」と認識してしまうかもしれない。
「か、カリス様」
「様もいらないのだが」
「それはお許しください」
閣下と呼ばれなくなるのならばそれでいいかとカリスはリオネルを許した。
リオネルの誕生日が近付いて来ていた。
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