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カリス(受け)視点
12.結婚後二度目のヒートとカリスのチョーカー
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雪解けの季節が来て、リオネルの誕生日のある春も近付いて来ていた。
リオネルの誕生日のプレゼントは何がいいだろう。
そのことで頭がいっぱいだったカリスは自分の体の変調に気付いていなかった。
その日は少し熱っぽいかもしれないと思いつつも橋の修復の打ち合わせをして、馬車で屋敷まで戻る途中にカリスはリオネルに確認した。
「そろそろリオネルの誕生日だな。何かほしいものはあるか?」
「閣下のおそばにいられればわたしはそれで十分です」
「おれのかわいい年下の番は欲がないな。甘やかさせてくれ」
「閣下の存在そのものがわたしにとっては大きな喜びなのです」
「無欲だな」
会話を交わしながらも、リオネルがいつもよりそわそわしているような気がする。それが何故か分からないが、嫌そうではないのでカリスはリオネルを抱き締めながら話を続ける。
「わたしの人生に閣下が存在してくれること。これ以上の幸せがあるでしょうか」
「それはおれの台詞だぞ? おれの人生にリオネルがいてくれて、おれを選んで番になってくれた。オメガ性が弱いせいでリオネルには苦労を掛けているが、愛し合う番がいるということがオメガであるおれにとってどれだけ心安らぐことか、リオネルには分からないだろう」
「閣下も分かっていないのではないですか、閣下がいてくださることに対して、わたしがどれだけ幸せか」
どちらの気持ちが強いかについて話し合えば、どうしてもどちらも譲れなくなってしまう。
「おれの方がリオネルを好きだ」
「いえ、閣下には申し訳ありませんが、わたしの方が閣下を好きですね」
「いや、おれは一目見たときからリオネルをかわいいと思っていた」
「わたしは出会った瞬間から、閣下に生涯お仕えしようと思っていました」
リオネルがカリスの膝の上に乗り上がるようにして来たので、受け止めると、リオネルはカリスの肩口の髪に顔を埋めた。
堪えきれないように呻き声が聞こえる。
「閣下……ものすごくいい香りです。我慢できなくなりそうです」
「リオネル?」
「閣下は気付いていないかもしれませんが、フェロモンが強くなっていますよ」
指摘されて、カリスはこの熱っぽさの理由に気付いた。
前回のヒートから約三か月。オメガは個人差があるが一か月から三か月に一度くらいの期間でヒートが訪れる。
前回のヒートから三か月経っているとすれば、カリスのヒートが来てもおかしくない時期である。
「今朝から、少し熱っぽいかなとは思っていた。ヒートの前兆か」
「そうだと思います」
「リオネル、急いで屋敷に戻ろう。ヒートに入る前に済ませてしまわなければいけない執務がいくつかある」
運命の番だからリオネルのフェロモンに接していれば定期的にヒートが来るようになるかもしれない。アデルバルトの言葉通りになったようだ。
期待をすると裏切られたときにショックが大きいので考えないようにしようとしても、リオネルとの間に子どもが持てるのではないかと思ってしまう。
ヒート中のオメガの妊娠率は非常に高いのだ。
カリスは邪念を捨ててヒート期間中、しっかりとリオネルと過ごせるように、急ぎの執務を終わらせるべく執務室にこもった。
体の熱は上がっていくが、執務に集中する。
王都から来ていたアデルバルトの招集は日を改めてもらうように手配した。
夕食までになんとか執務を終えて、黙々と夕食を食べて、バスルームに入るころにはカリスの体はかなり高まっていた。
フェロモンが相当漏れているのだろう。
リオネルは我慢できないようにバスルームの中でカリスの体に触れて、うなじの噛み跡に舌を這わせる。
うなじはオメガの弱点であり、番以外に触れさせることはないので、カリスはリオネルの舌が噛み跡をたどるたびに甘い吐息が漏れてしまう。
体を流してバスローブだけ身に付けてバルすーむから出ると、リオネルが口付けながらバスローブの合わせから手を挿し入れてカリスの体に触れてくる。
そんな刺激では満足できなくて、カリスはリオネルを抱き上げてベッドに少し乱暴に降ろしていた。スプリングが軋んで、リオネルの体が弾む。
噛みつくように口付けて、舌を絡めていると、リオネルがカリスの胸に触れてきた。胸全体を揉まれて、乳首を摘ままれると、リオネルに快感を覚えさせられた体が反応してしまう。気持ちよさに眉根に力が入ってしまって、悩ましく腰をくねらせたカリスに、リオネルが体の形を確かめるように胸に、腹に、腰に、背中に、触れてくる。
双丘を揉んでから、狭間に指を差し込んできたリオネルに、カリスはそこが濡れていることに気付く。
ヒートのオメガの体は番のアルファであるリオネルを求めていた。
カリスのフェロモンも強くなっているだろうが、リオネルのフェロモンもカリスを誘うように強くなっている。
「カリス様、ここ、すごい……」
「リオネル、焦らさないでくれ。リオネルがほしい」
愛液でぬかるんだ後孔に指を差し込まれて、カリスは余裕なくかすれた声でリオネルにねだる。
リオネルに腰を掴まれて、カリスはリオネルの中心の先端に後孔を押し当てて、ゆっくりと腰を落としていった。ヒートで緩んだ体はリオネルを容易に受け入れられる。苦しさも圧迫感もなく、ただただ気持ちよさだけがある。
「カリス様……あぁっ!」
「リオネル……おれのかわいい、リオネル……」
「ふっ……ダメです、出てしまう」
一日中離れずにカリスのフェロモンに晒されていたリオネルは、限界が近かったようだ。カリスはリオネルの頬を撫でて、啄むようにキスをする。
リオネルを全部のみ込んで、奥に招いて、カリスはリオネルを甘く締め付けた。
「奥で、出して。リオネル、いちばん奥に、たっぷり注いで?」
「はっ……うぁっ!」
達してもまだ硬さを持っているリオネルの中心に、カリスはまだ足りないと腰を動かす。
「足りない。リオネル、もっと」
「カリス様、わたしももっとカリス様を愛したい」
リオネルもまた、カリスを求めていた。
互いにどろどろになるまで愛し合って、夜が明けたころに、リオネルがカリスに抱き締められたままぽつりと呟いた。
「カリス様、お腹が空きませんか?」
「色気のない話だが、正直空腹だ」
ヒート中で興奮して目は冴えているが、空腹は感じる。
戦場で眠らずに戦ったことも、食べずに戦ったこともあるが、平和に慣れてしまったカリスの腹は空腹には勝てなかった。
バスルームで互いの体を流し、リオネルがカリスの中から大量に吐き出された白濁を掻き出してくれて、バスルームから出れば、ベッドは整え終わっていた。リオネルが廊下の侍女に声をかければ朝食が運ばれてくる。
サンドイッチやキッシュなどの軽食だけだったが、問題なく腹は膨れるので、カリスもリオネルも文句はない。
白身魚をフライにしたものにタルタルソースをかけたサンドイッチを食べているリオネルの口元にタルタルソースがついていたので、指先で拭って舐めると、リオネルの瞳孔が細くなった気がした。
何がきっかけか分からないが、リオネルはアルファの発情期であるラット状態に入ろうとしていた。
食べ終わると、カリスはリオネルをベッドに誘い、また受け入れた。
ヒートはオメガによって三日から一週間ほど続くようだが、カリスのヒートは前回同様三日で落ち着いた。
四日目の昼、眠っていなかったのを取り戻すように寝坊したカリスとリオネルは、ベッドの中で抱き合ったまま目覚めた。
リオネルがカリスの髪をひと房手に取って、キスをしてお願いしてくる。
「わたしの誕生日にほしいものが決まりました」
「なんだ? 何でも言ってみろ」
「閣下にチョーカーを贈りたいのです」
アルファから送られるチョーカーは、オメガにとってはとても大切な意味がある。
うなじを守るだけではなくて、そのアルファのものである証でもあるのだ。
「それではおれがもらってしまうではないか」
「つけてくれることがわたしにとってのプレゼントなのです」
かわいいリオネルにお願いされては仕方がない。
カリスはヒート明けにリオネルと共に指輪を買った宝飾店に向かった。
リオネルはカリスの首に、小さな青みがかったエメラルドの飾られたチョーカーを選んで身に付けさせた。
黒革に箔押しがされているチョーカーを丁寧にカリスの首に巻いて、リオネルは金具を留めてくれた。
「閣下がわたしのオメガと全世界に見せびらかせる」
「リオネルのカリスだ」
「わたしの閣下」
チョーカーをつけた姿に感動しているリオネルに、カリスはリオネルが喜んでいるのならばいいかとそれを受け入れた。
リオネルの誕生日のプレゼントは何がいいだろう。
そのことで頭がいっぱいだったカリスは自分の体の変調に気付いていなかった。
その日は少し熱っぽいかもしれないと思いつつも橋の修復の打ち合わせをして、馬車で屋敷まで戻る途中にカリスはリオネルに確認した。
「そろそろリオネルの誕生日だな。何かほしいものはあるか?」
「閣下のおそばにいられればわたしはそれで十分です」
「おれのかわいい年下の番は欲がないな。甘やかさせてくれ」
「閣下の存在そのものがわたしにとっては大きな喜びなのです」
「無欲だな」
会話を交わしながらも、リオネルがいつもよりそわそわしているような気がする。それが何故か分からないが、嫌そうではないのでカリスはリオネルを抱き締めながら話を続ける。
「わたしの人生に閣下が存在してくれること。これ以上の幸せがあるでしょうか」
「それはおれの台詞だぞ? おれの人生にリオネルがいてくれて、おれを選んで番になってくれた。オメガ性が弱いせいでリオネルには苦労を掛けているが、愛し合う番がいるということがオメガであるおれにとってどれだけ心安らぐことか、リオネルには分からないだろう」
「閣下も分かっていないのではないですか、閣下がいてくださることに対して、わたしがどれだけ幸せか」
どちらの気持ちが強いかについて話し合えば、どうしてもどちらも譲れなくなってしまう。
「おれの方がリオネルを好きだ」
「いえ、閣下には申し訳ありませんが、わたしの方が閣下を好きですね」
「いや、おれは一目見たときからリオネルをかわいいと思っていた」
「わたしは出会った瞬間から、閣下に生涯お仕えしようと思っていました」
リオネルがカリスの膝の上に乗り上がるようにして来たので、受け止めると、リオネルはカリスの肩口の髪に顔を埋めた。
堪えきれないように呻き声が聞こえる。
「閣下……ものすごくいい香りです。我慢できなくなりそうです」
「リオネル?」
「閣下は気付いていないかもしれませんが、フェロモンが強くなっていますよ」
指摘されて、カリスはこの熱っぽさの理由に気付いた。
前回のヒートから約三か月。オメガは個人差があるが一か月から三か月に一度くらいの期間でヒートが訪れる。
前回のヒートから三か月経っているとすれば、カリスのヒートが来てもおかしくない時期である。
「今朝から、少し熱っぽいかなとは思っていた。ヒートの前兆か」
「そうだと思います」
「リオネル、急いで屋敷に戻ろう。ヒートに入る前に済ませてしまわなければいけない執務がいくつかある」
運命の番だからリオネルのフェロモンに接していれば定期的にヒートが来るようになるかもしれない。アデルバルトの言葉通りになったようだ。
期待をすると裏切られたときにショックが大きいので考えないようにしようとしても、リオネルとの間に子どもが持てるのではないかと思ってしまう。
ヒート中のオメガの妊娠率は非常に高いのだ。
カリスは邪念を捨ててヒート期間中、しっかりとリオネルと過ごせるように、急ぎの執務を終わらせるべく執務室にこもった。
体の熱は上がっていくが、執務に集中する。
王都から来ていたアデルバルトの招集は日を改めてもらうように手配した。
夕食までになんとか執務を終えて、黙々と夕食を食べて、バスルームに入るころにはカリスの体はかなり高まっていた。
フェロモンが相当漏れているのだろう。
リオネルは我慢できないようにバスルームの中でカリスの体に触れて、うなじの噛み跡に舌を這わせる。
うなじはオメガの弱点であり、番以外に触れさせることはないので、カリスはリオネルの舌が噛み跡をたどるたびに甘い吐息が漏れてしまう。
体を流してバスローブだけ身に付けてバルすーむから出ると、リオネルが口付けながらバスローブの合わせから手を挿し入れてカリスの体に触れてくる。
そんな刺激では満足できなくて、カリスはリオネルを抱き上げてベッドに少し乱暴に降ろしていた。スプリングが軋んで、リオネルの体が弾む。
噛みつくように口付けて、舌を絡めていると、リオネルがカリスの胸に触れてきた。胸全体を揉まれて、乳首を摘ままれると、リオネルに快感を覚えさせられた体が反応してしまう。気持ちよさに眉根に力が入ってしまって、悩ましく腰をくねらせたカリスに、リオネルが体の形を確かめるように胸に、腹に、腰に、背中に、触れてくる。
双丘を揉んでから、狭間に指を差し込んできたリオネルに、カリスはそこが濡れていることに気付く。
ヒートのオメガの体は番のアルファであるリオネルを求めていた。
カリスのフェロモンも強くなっているだろうが、リオネルのフェロモンもカリスを誘うように強くなっている。
「カリス様、ここ、すごい……」
「リオネル、焦らさないでくれ。リオネルがほしい」
愛液でぬかるんだ後孔に指を差し込まれて、カリスは余裕なくかすれた声でリオネルにねだる。
リオネルに腰を掴まれて、カリスはリオネルの中心の先端に後孔を押し当てて、ゆっくりと腰を落としていった。ヒートで緩んだ体はリオネルを容易に受け入れられる。苦しさも圧迫感もなく、ただただ気持ちよさだけがある。
「カリス様……あぁっ!」
「リオネル……おれのかわいい、リオネル……」
「ふっ……ダメです、出てしまう」
一日中離れずにカリスのフェロモンに晒されていたリオネルは、限界が近かったようだ。カリスはリオネルの頬を撫でて、啄むようにキスをする。
リオネルを全部のみ込んで、奥に招いて、カリスはリオネルを甘く締め付けた。
「奥で、出して。リオネル、いちばん奥に、たっぷり注いで?」
「はっ……うぁっ!」
達してもまだ硬さを持っているリオネルの中心に、カリスはまだ足りないと腰を動かす。
「足りない。リオネル、もっと」
「カリス様、わたしももっとカリス様を愛したい」
リオネルもまた、カリスを求めていた。
互いにどろどろになるまで愛し合って、夜が明けたころに、リオネルがカリスに抱き締められたままぽつりと呟いた。
「カリス様、お腹が空きませんか?」
「色気のない話だが、正直空腹だ」
ヒート中で興奮して目は冴えているが、空腹は感じる。
戦場で眠らずに戦ったことも、食べずに戦ったこともあるが、平和に慣れてしまったカリスの腹は空腹には勝てなかった。
バスルームで互いの体を流し、リオネルがカリスの中から大量に吐き出された白濁を掻き出してくれて、バスルームから出れば、ベッドは整え終わっていた。リオネルが廊下の侍女に声をかければ朝食が運ばれてくる。
サンドイッチやキッシュなどの軽食だけだったが、問題なく腹は膨れるので、カリスもリオネルも文句はない。
白身魚をフライにしたものにタルタルソースをかけたサンドイッチを食べているリオネルの口元にタルタルソースがついていたので、指先で拭って舐めると、リオネルの瞳孔が細くなった気がした。
何がきっかけか分からないが、リオネルはアルファの発情期であるラット状態に入ろうとしていた。
食べ終わると、カリスはリオネルをベッドに誘い、また受け入れた。
ヒートはオメガによって三日から一週間ほど続くようだが、カリスのヒートは前回同様三日で落ち着いた。
四日目の昼、眠っていなかったのを取り戻すように寝坊したカリスとリオネルは、ベッドの中で抱き合ったまま目覚めた。
リオネルがカリスの髪をひと房手に取って、キスをしてお願いしてくる。
「わたしの誕生日にほしいものが決まりました」
「なんだ? 何でも言ってみろ」
「閣下にチョーカーを贈りたいのです」
アルファから送られるチョーカーは、オメガにとってはとても大切な意味がある。
うなじを守るだけではなくて、そのアルファのものである証でもあるのだ。
「それではおれがもらってしまうではないか」
「つけてくれることがわたしにとってのプレゼントなのです」
かわいいリオネルにお願いされては仕方がない。
カリスはヒート明けにリオネルと共に指輪を買った宝飾店に向かった。
リオネルはカリスの首に、小さな青みがかったエメラルドの飾られたチョーカーを選んで身に付けさせた。
黒革に箔押しがされているチョーカーを丁寧にカリスの首に巻いて、リオネルは金具を留めてくれた。
「閣下がわたしのオメガと全世界に見せびらかせる」
「リオネルのカリスだ」
「わたしの閣下」
チョーカーをつけた姿に感動しているリオネルに、カリスはリオネルが喜んでいるのならばいいかとそれを受け入れた。
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